技術の社会史(科学技術史 B)

講義メモ
2011.11.25
田中浩朗
技術の社会史(科学技術史 B)
第9回 工学教育の発展
イギリス
19 世紀イ ギリス の技術者教育
技術カレッ ジ(1)
技術カレッジ(Technical College)
・19 世紀前半:
機械工講習所(Mechanics
Institute)
・1880 年代以降,設立
グラスゴー:科学技芸カレッジ(1881 年)
・19 世紀半ば:
ロンドン:フィンズベリー技術カレッジ(1883 年)
大学の工学教授職
・前身校は,18 世紀末ないし 19 世紀前半から
・19 世紀後半:
技術カレッジ(Technical College)
技術カレッ ジ(2)
グラスゴー・西スコットランド技術カレッジの
機械工講習所(1)
機械工講習所(Mechanics
Institute,職工学校)
・1820 年代から各地に設立
1821 年:エディンバラ工芸学校(School of Arts)
1823 年:グラスゴー機械工講習所←起源:1796 年
1823 年:ロンドン機械工講習所
学科編成(1887 年)
・土木工学
・建築学
・機械工学
・化学工学
・造船学
・鉱山学
・電気工学
・冶金学
・農学
1841 年には 200 以上,会員総数 5 万人
・目的:職工に科学知識を教える
・背景:啓蒙主義の理念
機械工講習所(2)
・機械工講習所の問題
科学講義の不人気
※ダイアーが関与
※農学を除いて,工部大学校とほぼ同じ
歴史の大き な流れ
・18 世紀:国家技術者の養成
フランス絶対王制期:砲兵学校,工兵学校,
土木学校など
娯楽的講義の人気
背景:
基礎知識の不足
重労働
・後に技術カレッジに発展
グラスゴー,他
フランス革命時:エコール・ポリテクニク
・19 世紀:産業技術者の養成
フランス:工芸学校,工業中央学校
ドイツ:総合技術学校→TH
アメリカ: 理科大学院,ランド・グラント・カレッジ,
MIT
大学の工学教授職
・グラスゴー大学
イギリス:機械工講習所,大学の工学教授職,
技術カレッジ
1840 年:学芸学部(Faculty of Arts)
土木工学・機械学教授職
(Civil Engineering and Mechanics)
初代教授:ゴードン,2代目:ランキン
ゴードンが工部大学校教頭ダイアーを推薦
・ロンドン大学(1826 年設立)
1841 年:ユニバーシティ・カレッジ
土木工学教授職(教授職自体は 1833 年)
幕末に日本留学生が学ぶ
【学習の手引き】
1. 第9回参考資料の一つめのアシュビーの文章は,
機械工講習所(mechanics
institutes)について
解説しています。
2. 二つめの三好氏の文章は,グラスゴーおよびロ
ンドンにおける技術系学校の発展について解
説しています。