地域の活性化 “商店でのおはなし会” ぐりとぐらお話の会 代表 和田 千草 所在地 〒864-0041 熊本県荒尾市荒尾4186-88 TEL 0968-66-4264 会員数 10名 活動拠点 荒尾市 発足年 昭和61年10月 ―備考― 平成20年度 子どもの読書活動優秀実践団体文部科学大臣賞受賞 約21年前、 荒尾市の 「めぐみ幼稚園」 の有志のお母さん方が、 もっと子どもたちに絵本やお 話に触れてほしいという思いから作られたのが 「ぐりとぐらお話の会」 です。 絵本やお話の世界で得られる喜び・楽しさ・ワクワクする気持ちを味わってもらい、 その中 で成長するお手伝いがしたいという気持で活動を続けています。 メンバー全員が好奇心・向上心を失わず、 誰かが何かをやりたいと言えば積極的に取り組む ように心がけています。 活動する上で、 楽しいということが何よりのモチベーションになると思うので、 まずメンバー が楽しむことを第一としています。 自分に余裕があってこそできる活動だと思うので。 第一金曜 荒尾市内のおもちゃやさん 「こどもざっか」 にて乳幼児向けお話会 第二土曜 荒尾市立図書館にてお話会 第三金曜 みどり蒼生館にて乳幼児向けお話会 第四土曜 荒尾市内の書店 「BOOKSあんとく」 にてお話会 ※毎年12月に市内保育園にてクリスマスお話会 ※お話会・読み聞かせについての講演会は依頼があればその都度 (小学校・養護学校・育児 サークルなど) ※絵本作家さんをお招きしての交流会・講演会の開催 ― 98 ― 荒尾市で木のおもちゃを中心に取扱う 「こどもざっか」 さんから、 お話会を定期的にお願い したいという依頼がありました。 お客さんは乳幼児連れのお母さんがほとんどということだっ たので、 乳幼児向けのお話会を毎月第一金曜にさせていただくことになりました。 乳幼児向けといっても、 人の出入りが常にあり自由に手にとって遊べるおもちゃがたくさん ある店内でのお話会となるわけですから、 内容を考えなければまとまりのないお話会になって しまうことは容易に想像がつきます。 また店長さんが持つ 「このお店でのお話会を通じて、 お母さんたちの交流がうまれて欲しい」 「子どもの健やかな成長を思って天然素材ばかりを取り扱っているお店のイメージに合ったお 話会にして欲しい」 という思いもありましたので、 お話会といいつつも一緒に遊べるような時 間と空間を作っていこうと考えました。 事例として10月のプログラムを紹介します。 【くだもの (絵本) どうぶつのおやこ (布絵本) うまはとしとし (わらべうた) 布遊び】でし た。 「うまはとしとし」 というのは、 お母さんが馬になり子どもを膝に乗せて 「うまはとしと し ないてもつよい うまがつよいから のりてさんもつよい」 という節に合わせて上下に揺らす遊びです。 お客さんに車座に 座っていただいて、 一人ずつ 「のりてさん」 の部分をわが子の 名前に変えて歌ってもらいました。 「布遊び」 というのは大きなオーガンジーの布の4隅を大人 が持ち、 真中に集まった子どもたちの頭の上で上下させます。 持つ役を子供たちに頼んだり、 お母さんたちの組み合わせを変 えたりして、 遊びました。 「うまはとしとし」 一緒に遊ぶことでお話会に来た方の一体感が強まり、 次第に 会話が生まれ、 お話会の後お店の中で会話をしているお母さん方・お店のおもちゃで遊んでい る子どもたちをみると、 今日のお話会は成功だったなと思えま す。 何度もきていただくうちに顔見知りになって、 一緒にみえ るようになる方もいます。 ここで仲良くなって、 「また遊びに きました∼」 と言っていただくのは大変うれしいことです。 地域の活性化というには大げさですが、 お話会を静かな、 そ れに適した環境でやってきた私たちには新しい挑戦だったこと は確かです。 またフィールドが違う方と一緒にお話会を作り上 げていく過程で、 新鮮な意見が得られることも大いにあります。 「布遊び」 お店でやるお話会は 「お互いが歩み寄るお話会」 ではないのだろうかと思います。 来て下さるお客様も、 お気に入りのお店に来たらお話会をやっていたからのぞいてみよう∼ と、 こちらに歩み寄ってきてくれるのです。 立場は違いますが、 思いは一つです。 「お話の世界を通じて、 子どもが豊かに育ってほしい」。 「こどもざっか」 さんがそういう場を与えてくださったおかげで、 いい経験ができていると思 います。 ますます楽しんでいただける内容を作れるよう、 努力していきたいと思います。 ― 99 ―
© Copyright 2024 Paperzz