2014年9月12日 ジャカルタ ジャパン クラブ 会 員 各 位 ジャカルタ

2014年9月12日
ジャカルタ ジャパン クラブ
会
員 各 位
ジャカルタ ジャパン クラブ
邦人安全対策連絡協議会
本協議会から最近の治安状況等についてお知らせいたします。会員各位ならびにご家族、また関係
のご出張者におかれましては治安状況等に十分ご留意いただき、掲載の事件・事故と同様の被害に
遭われないよう十分ご注意,ご周知ください。
*JJC邦人安全対策連絡協議会
TEL:315-0418
FAX:3192-5902
*在インドネシア日本国大使館
TEL:3192-4308
1.最近の政治・治安情勢
(1)政治情勢
8月21日(木)、憲法裁判所は7月の大統領選挙の公式結果に対するプラボウォ陣営による不
服申し立てについて、全面棄却の判決を下した。これによりジョコウィ=ユスフ・カッラ組の当選
は確定となり、10月20日(月)、正副大統領に就任予定である。
(2)治安情勢
ア.憲法裁判決当日は憲法裁判所前で大規模デモが発生したが、警察が放水、催涙ガスの発射等の
措置を執りデモを封じ込め、数名の負傷者が出たものの大きな混乱には及ばなかった。それ以降は
落ち着いた状況が続いている。
イ.10月から来年度の最低賃金引上げや燃料補助金廃止に関するデモが行われるおそれがある。
事前に情報を入手した場合はそういった危険を孕む場所に近づかないこと、万一遭遇した場合は、
速やかにその場を離れるように留意いただきたい。
ウ.ISISの活動がイラクで活発化しており、先日も米国人ジャーナリストが殺害された旨報道
で伝えられたところである。インドネシアを含め国際社会はISISへの不支持を表明しており、
情勢は不安定といえることから、引き続き情報収集に努める。
エ.先月、ジョグジャカルタのボロブドゥール遺跡の破壊予告がフェイスブック上に書き込まれ、
警察が捜査を行っているが、当局は具体的脅威はなく、実行可能性は低いものとみており、同遺跡
に監視カメラを設置する措置を執ったものの、観光等に特段の影響はない。
2.邦人に関わる最近の事件・事故報告
今月は邦人に関わる大きな事件・事故の報告はなかった。引き続きスリや置き引き等の一般犯罪
にはご注意いただきたい。一点、9月6日(土)、ガンダリアシティモールにて発砲事件が発生し
た(別添「1.強盗事件」参照)。同エリアには日本人も比較的多く、日本人学校のバスも出ている。
こうした事件に巻き込まれないよう注意いただきたい。
3.最近の医療事情
エボラ出血熱について、セネガルにおいても感染者が発見され9月7月付のデータでは既に約4,
000人が感染、うち2,000人近くが死亡している。新薬の開発や血清を生かした免疫治療等
の研究が進められているが依然として治療法は確立していない。西アフリカではアルコール等の消
毒薬が不足し現地の日系企業が困っているという話を耳にしたが、インドネシアにおられる日系企
業の皆様におかれてはこうした事態に備え何か危機管理を行っているのか、何かあればご教示いた
だきたい。
4.質疑応答,各社(団体)からの報告等
(報告)
我が社におけるエボラ出血熱についての危機管理としては、当地におけるSARS発生時に培った
ノウハウの確認、BCP(Business Continuity Plan)のレビュー等を行っている。
(質問)
デング熱につき、2回目以降発症すると重症化すると聞いたが、過去に感染した者へのケアに関
してアドバイスいただきたい。
(回答)
重症化に関しては明確な根拠はなく、発症回数を問わず防蚊対策が最も重要である。ワクチンの
開発は行われているものの、依然市場には出回っておらず、一般的な予防策が有効である。
(報告)
日本からの出張者がデング熱を発症し、ポンドック・インダ病院に入院した。既に完治している
が食事が摂れないような状態で症状は重度であったが、輸血するまでには至らなかった。
(報告)
レバラン休暇明けに社員の2家族がデング熱を発症し、1週間ほど入院した。
(報告)
憲法裁判決当日、家電量販の界隈は早々に店を閉め国外へ退避する者が多くいたことを受け、同
月の業績は良くなかった。その後は、華人ディーラーの帰国により業績が回復した。
(報告)JJS
2学期が始業し、全生徒数は1209名。新入生は70名。9月27、28日にJJSフェステ
ィバルを開催予定。ご支援のほどよろしくお願いいたしたい。昨日校庭に1.2メートル程の毒蛇
出現。現地スタッフに退治をお願いした。
(質問)JJC
最低賃金値上げ、燃料補助金廃止等を受け、ジャカルタ周辺の工業団地での警備強化が決定され
た旨、報道があった。同報道に関し情報があれば共有いただきたい。
(回答)
9月6日に決定された工業大臣令(2014年第466号)は、工業大臣令(2004年第63
号)に基づき改定されたものと見られる。軍や警察、関係省庁が連携して工業団地の危険を減らす、
また、GDP21%、経済成長率6%を最低限維持する目的で(年率約6%成長しているインドネ
シアGDPの21%を工業分野が占めている、との主旨と思われる。下記URLご参考)、団地の警備
強化がなされるものと記憶している。これを受け、我が社は各工業団地から警備強化にかかる相談
(警備強化の手段、警備の現状見直し等)を受けている。
http://poskotanews.com/2014/09/03/adanya-jaminan-keamanan-industri-lancarkan-produksi/
次回,海外邦人安全対策連絡協議会は,2014年10月14日(火)午前11時から。
安全に関する参考情報
(現地報道ぶり2014年8月、9月)
1.
強盗事件
・8月14日夜21時半過ぎ、西ジャカルタのタンボラ地区において、仕事帰りに市営バスを待っ
ていた30歳女性がひったくり被害に遭い、40万ルピア相当の現金及び携帯電話の入った鞄を奪
われた。19歳の加害者少年は同地区周辺で本事件以前にも頻繁に同様の犯行に及んだ疑い。
・8月15日早朝、中国人観光客4名がスカルノ・ハッタ空港から西ジャカルタ、タマンサリ地区
のノボテルホテルへタクシー(Gamyaタクシー)で向かい、その後同タクシーで中部ジャカル
タのサワブサル地区へ向かっている途中、グヌンスハリウタラ通りで突然3台のバイクに乗った検
問実施中の警察と自称する4人の男に道を塞がれ、降車するよう強い調子で命じられた。被害者4
人がパスポートを示し自身が中国から来たばかりである旨説明すると、加害者はパスポートを返却
した後、運転手にPRJクマヨランまで移動するよう命じた。被害者を乗せたタクシーが加害者ら
と共に同地区に到着すると、加害者の男らに1,250万ルピア相当の中国元が入った鞄を奪われ
た。加害者はその後逃走。現在警察は加害者の身元、行方を捜査中。
・9月6日14時半頃、南ジャカルタのガンダリアシティモール、ロッテマートにて、女性一般客
の財布をすろうとした男をモール内巡回中の警備員が見つけ、同警備員が男に警備所への同行を求
めたところ、男が突如激高し、携帯していた拳銃を取り出し、銃口を警備員に向け逃走。地下駐車
場に向かう途中で発砲、駐車場の一般客の乗用車に無理矢理乗り込み、逃走を図った。男はモール
から出たところで降車し、さらに逃走。依然逃走中。怪我人等は発生しなかった。
2.
盗難事件
・8月11日午前2時半頃、ブカシ、チカランバル地区の某住宅にて、玄関に停めてあるバイクを
取りに外に出た男性が偶然バイクを盗難しようとしている犯人2人組を見つけ、「泥棒」と叫んだと
ころ、犯人はパニックを起こし逃走。逃走時犯人うち1人が被害者男性に向け発砲、被害者は腹部
を負傷し、病院に搬送された。
・8月12日午前 1 時頃、南タンゲラン、ポンドク・アレン郡の某住宅にて、同住宅の元家事手伝
いが住宅裏の壁を上って未施錠の窓から住宅内に侵入、計4台の携帯電話と60万ルピアの現金を
奪おうとした。窓からの脱出を試みた際に警備員に遭遇、犯人はエアガンで警備員に発砲、その後
逮捕された。盗難と暴行の罪で懲役8年の見込み。
・8月18日午前9時頃、南ブカシのカリマス地区において、部品会社経営の38歳女性がBCA
銀行にて1億4500万ルピアの現金を下ろし、うち6200万ルピアをATMにて振込みに充て
残りの現金(8300万ルピア)をバイクのシートボックスにしまい、銀行近くのコンビニエンス
ストア(インドマレット)にUSBメモリーを購入しに向かったところ、同女性が買い物している
隙に犯人(2人)によりシートボックスの現金が奪われた。犯人はその後逃走。女性は銀行を出た
時点から犯人に跡をつけられていたものと見られる。
3.薬物事件
・8月13日、南ジャカルタ、クバヨラン・ラマ郡において、計5.89グラムの覚醒剤12袋、
2つの凶器を所持する麻薬売人を現地警察が逮捕した。同地区では以前から麻薬が流通しており、
当局は同人が何らかの形で関与しているものとみて家宅捜索等捜査を進めている。