実習報告書 - グローバル人材育成補助事業

2013 年 8 月 20 日
広島市立大学 情報科学部
大場 充
実習報告書の書き方
広島市立大学が、広島県からの委託を受けて、広島修道大学との連携で実施するグローバ
ル人材育成のための海外インターンシップ研修においては、その履修者は研修期間中、全
員、実習報告書の提出を行わなければならない。本文書は、その実習報告書の作成につい
て、概略をまとめるものである。
1. 実習報告書とは
実習報告書は、広島市立大学・広島修道大学の海外インターンシップ研修履修者が、2013
年 8 月 26 日から 9 月 6 日までの 2 週間にわたり、インドのプネ市に拠点を置く、NTT
データ・グローバル・テクノロジー・サービス社の施設内において実施する、海外企業
における就業体験研修中の活動を記録し、報告するための文書である。
2. 実習報告書の目的
実習報告書は、広島市立大学・広島修道大学の海外インターンシップ研修履修者が、イ
ンドにおける海外企業での就業体験研修中に、現地において体験したことを、可能な限
り、詳細に記録し、現地に同行することができない教員や関係者にも、履修者が何を体
験し、どのような困難を克服したかを、文書として残すためのものである。
この文書は、活動記録としての意味を持つと同時に、現地から遠隔にいて、履修者達の
行動を管理し、就業体験を有意義なものにするために、どのような改善を行うべきか、
どのような問題に取り組むべきかなどについて、随時、指導的な助言を日本から与える
ための指導の道具としても機能する。
3. 報告の範囲
実習報告書は、広島市立大学・広島修道大学の海外インターンシップ研修履修者が、広
島空港からインドへ向けて出発する時点から、インドでの海外インターンシップ研修期
間中と、その後のインドから成田を経由して広島空港に到着するまでの、各履修者個人
の活動を記録するものとする。
毎日の活動記録においては、朝の起床から、夜の就寝まで、活動を開始した時間、活動
を終了した時間、活動の内容、活動の結果達成した成果、各人の所見を記録する。ただ
し、15 以内に完了した活動は、より大きな粒度の活動に含まれるものとして記録する。
例えば、朝食後の、歯磨き、整髪、着替え、持ち物の準備などは、出勤準備としてひと
まとめの活動として記録する。
4. 実習報告書の構造(形式)
実習報告書における個々の活動に関する記録の形式は、以下の通りとする。

活動開始時刻(15 分単位程度の細かさ)

活動終了時刻

活動の内容(30 文字以下で)

活動の説明(誰と何をどうしたのかなど)

活動の成果(結果としてどのような効果・結果が得られたのかなど)

活動に利用した資料(どのような文書を参照したかなど)

所見・感想(感じことなど)
例として、インターンシップ中における仕様の分析に関する実習報告の例を示す。

活動開始時間 2013 年 8 月 28 日午前 10 時 15 分から

活動終了時間 2013 年 8 月 28 日正午まで

活動の内容

活動の説明
ソフトウェア仕様書の分析(1)
GTS 社員 A から渡された開発対象のソフトウェアが実現すべき機能の仕様を記し
た機能仕様書を読み、どのような機能を実現すべきかを理解し、ソフトウェアの機
能を箇条書きに整理した。

活動の結果
機能仕様書の 128 頁から 153 頁を読み、
179 の機能項目を抽出し、箇条書きにした。
文書は、設計メモとしてまとめた。

所見・感想
仕様書の当該部分には、思っていた以上の機能が記述されていたため、作業はあま
り進まなかった。
5. 実習報告書の文体、用語、文章構造
実習報告書の記述は、
「である」調とする。ただし、
「活動の内容」を記述する部分など
では、体言止めを使っても良い。記述は、必要最小限とし、短い過去形の文章で、事実
のみを記述する。ただし、所見・感想の部分における記述は、その限りではないとする。
特に、技術的な活動を記述する場合は、
「読んだ」
「書いた」
「分析した」
「設計した」
「テ
ストした」「レビューした」「デバッグした」「(アウトラインを)考えた」「(原稿を)入力
した」
「(メールを)チェックした」「(メールの返信を)書いた」などの基本的な動詞を使
うこと。
文章は、基本的に単文とし、接続詞は使わない。1 つの文には、1 つの主語、1 つの動
詞を原則とする。1 つの文が、日本語の場合、100 文字を超えないようにする。記述の
ための言語は、日本語を基本とするが、英語も可とする。
6. その他
作成した実習報告書は、毎日、就業後にメールにて、以下のアドレスに大場宛、送付す
る。
[email protected]
大場は、可能な限り、翌日の昼食時までに全ての実習報告書を読み、必要な場合は、当
該履修者への指示を、メールにて返信する。
(以上)