ご参考資料 2010年12月10日 2010年インド株式市場の推移 移と今後の見通し 2010年はインドにとって、今後の成長力の高さを期待させるよ ような一年となりました。2008年の世界的な金融危機の影響で 低迷していた経済成長のペース、産業活動、株式市場などは は、総じて良好な回復を見せています。今年1年の株式市場の 推移を振り返るとともに、今後の見通しについて、当社グルー ープのシンガポール運用拠点の運用担当部門からのコメントを 交えてお伝えします。 好調なマクロ経済指標を追い風にして、9月以降、株式市 場は力強い伸びをみせました。そしてインド株式市場を代 表するSENSEX指数は、2010年11月5日に21,004.96ポイン トの史上最高値を更新しました。 2010年インド株式市場の振り返り: 堅調に推移し 11月に年初来の高値を記録 堅調に推移し、11月に年初来の高値を記録 世界的な金融危機の打撃を受け、グローバル市場と同様 2008年にインド株式市場も低迷しました。その後、米国の 景気減速や欧州債務危機などの影響により、景気低迷か ら抜け出せない先進国に比べ、インドは底堅い内需に支 えられ、2009年にはいち早く回復軌道に乗りました。 2010年は 鉱工業生産や輸出などを始めとする各種マク 2010年は、鉱工業生産や輸出などを始めとする各種マク ロ経済指標が相対的に良好な数値を示しました。 その後、利益確定売りなどによる調整に加え、欧州の債 務懸念や中国の金融引き締め、またインド国内の汚職事 件などが悪材料となり低迷した状況が続きましたが、予想 を 回る を上回るGDP成長率の発表が追い風となり、11月末以降 成長率 発表 追 風 なり、 月末以降 反発して順調に推移しています。 株式市場が良好に推移した背景としては、先進国とエマ ージング諸国との成長性の格差からエマージング市場へ 資金が流入し、インドの旺盛な国内消費と共に株式市場 の成長を支えたことなどが挙げられます。また、外国人投 資家からの認知度が高まり、海外からの資本流入の恩恵 を受けました。 2010年の前半は、製造業セクターの生産拡大を背景に、 鉱工業生産高が15-16%台の伸びを記録し、3月19日には 今年1回目の政策金利引き上げが実施されました。5月以 降は、欧州債務危機の影響が懸念され低迷基調となりま したが、7月には米格付け会社ムーディーズが、インドの したが、7月には米格付け会社ム ディ ズが、インドの 自国通貨建て格付けをBa1へ引き上げるなど、好材料に 支えられ回復しました。 <図1>SENSEX指数・政策 策金利・インフレ指標の推移 2008年 リーマン・ショック ク 2007年 GDP成長率 +9.9% (ポイント) 23,000 2010年 金融引締め 2009年 インフレ急進 21,000 (%) 12 10 19,000 8 17,000 6 15,000 4 13,000 2 SENSEX指数(左軸) 11,000 レポ金利(右軸) 2010年に、政策金 利の引上げが6回 実施されました。 リバース・レポ金利(右軸) 9,000 卸売物価指数(前年同月比、右軸) 7,000 0 -2 2006年12月 2007年12月 2 2008年12月 <図2> 2007年-2010年の指標・市場データの推移 (年) ※1 株価騰落率(%) GDP成長率(%) 市場時価総額※2 (百万米ドル) 上場銘柄数※2 2007 47.1 9.9 1,819,101 4 887 4,887 2008 -52.4 6.4 2009 81.0 5.7 <図3>2010年の政策金利の推移 2010 2 11.8 9.7 647,205 1,306,520 1,6 626,773 4 921 4,921 4 955 4,955 2009年12月 5 019 5,019 利上げ実施日 レポ金利(%) リバース・ レポ金利(%) 1回目 2010年3月19日 5.00 3.50 2回目 2010年4月20日 5.25 3.75 3回目 2010年7月2日 5.50 4.00 4回目 2010年7月27日 5.75 4.50 5回目 2010年 年9月 月16日 6.00 5.00 2010年11月2日 6.25 5.25 (ご参考) 2010年1月29日時点: レポ金利 4.75%、リバース・レポ金利 3.25% 6回目 データ出所:Bloomberg L.P.、 IMF世界経済見通しデータベース(2010年10月) 、W World Federation of Exchanges、各種報道に基づきPCAアセット・マネジメント 作成。グラフのデータ期間:2006年12月末から2010年12月9日まで(レポ金利は20 007年1月31日から)。GDP成長率の2009年、2010年は予測値。市場時価総額 と上場銘柄数は2010年の値は10月末時点。※1SENSEX指数の年間騰落率 (2010年は11月末の値で算出) ※2ボンベイ証券取引所に関するデータ OT99MK101210(07) 1/2 ご参考資料 ご参考資料 2010年12月10日 2010年8月6日 拡大する個人消費: 旺盛な個人消費により高まる経済成長 インド政府は、11月30日に今年7-9月期のGDP成長率が、 2008年以来の高成長となる、前年同期比で+8.9%となったこ とを発表しました。これを受け、今年度(2010年4月~2011年 3月)のGDP成長率は、政府予想の前年同期比+8.5%が実現 できる見込みが高まっています。 総人口が約12億人で世界第2位の人口大国の旺盛な個人消 費は、前年同期比+9.3%と大幅に上昇し、高い経済成長をけ ん引しました。また、前年と比べてモンスーン期の降雨量が 順調で、農作物の生産高が好調となった農業部門が、経済 成長を押し上げる要因となりました。 <図4>インドのGDPの推移(2000年-2015年) (%) 12 (億米ドル) 30,000 名目GDP(右軸) 実質GDP成長率(左軸) 10 25,000 8 20,000 6 15,000 4 10,000 2 5,000 0 0 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年) 出所:IMF世界経済見通しデータベース(2010年10月)に基づきPCAアセット・マネ ジメント作成(2009年以降は予測値) インフレ懸念と利上げ: インフレ抑制を目的とした利上げは今後も続く見通し インド準備銀行(中央銀行、RBI)は11月2日の金融政策決定 会合で、9月に続く今年6回目となる政策金利の引上げを実 施し レポ金利(市中銀行への貸出金利)とリバ ス レポ金 施し、レポ金利(市中銀行への貸出金利)とリバース・レポ金 利(市中銀行のRBIへの預入金利)をそれぞれ0.25ポイント引 き上げ6.25%と5.25%としました。今年1年間で見ると、合計6回 の利上げで、レポ金利は1.5%、リバース・レポ金利は2.0%引き 上げられました。 インドの経済成長の加速に伴いインフレ圧力が高まってい ることを受け、継続的なインフレ抑制を目的としており、会計 年度内に更なる利上げが実施される可能性があると見てい ます。 課題となるインフラ整備: 前向きに進展しつつあるインフラ整備 インドの経済発展にとって課題の一つはインフラ整備です。 「第11次5カ年計画 の中間評価では 目標に到達しなか 「第11次5カ年計画」の中間評価では、目標に到達しなかっ た点として、インフラ整備の不振が伝えられました。一方で インフラ整備への投資がこれまでに比べ拡大するなど、大 きな進展もみられ、過去の5ヵ年計画の中では最も高い評 価となったことも事実です。 マンモハン・シン首相も、「インフラ整備の不足」を課題とし て認識しており 道路 港湾 空港などの整備に重点を置く て認識しており、道路、港湾、空港などの整備に重点を置く ことを言明すると共に、インフラ促進のために、民間資本の 積極的な参加を要請しています。 また、政府は第12次5カ年計画(2012年-2017年)における インフラ整備への投資費用を、第11次計画の当初目標の 約5,000億米ドルから、約1兆米ドルまで倍増させる計画と見 られています。 られています 2011年の見通し: 世界および国内経済ともにインドに好影響 2011年以降も、欧米諸国は景気刺激策を推進し経済成長 の回復に注力していくと考えられます また 中国も高水準 の回復に注力していくと考えられます。また、中国も高水準 の成長率を維持する政策運営を続けていくとされるなど、グ ローバルに好況が予想され、インドもその恩恵を受けると期 待されます。 インド国内でも、活発な資本流入を背景に設備投資などの 拡大が予想されます。インド株式市場は引き続き魅力的な 投資先であり 2011年も高水準の経済成長を維持できると 投資先であり、2011年も高水準の経済成長を維持できると 考えられます。今後も、インフラ整備の更なる発展と、旺盛 な労働力や消費力が経済成長の推進力になっていくと考え られます。 • この資料は情報提供のみを目的とするもので、特定の金融商品等の販 販売を目的とするものではありません。また、金融商品取引法に基づく 開示資料でもありません。 • この資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれ れることがありますが、事前の通知なくこれらを変更したり修正したりする ことがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではあ ありません。 ・この資料で使用しているグラフ、パフォーマンス等は参考データをご提供 供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績を示した ものであり、将来を保証するものではありません。 PCAアセット・マネジメント株式会社は、世界有数の金融サービスグルー ープである英国で設立されたプルーデンシャル社(以下「最終親会社」)の 間接子会社で、日本における資産運用ビジネスの拠点です。最終親会社 社は160年以上の歴史を持ち、世界各国で保険やその他の金融サービス 事業を展開しています。2010年6月30日現在その運用資産は約3,090億ポ ポンド(約41兆円、1ポンド=133.07円)にのぼります。 なお、最終親会社及びPCAアセット マネジメント株式会社は、主に米国で なお、最終親会社及びPCAアセット・マネジメント株式会社は、主に米国で で事業を展開しているプルデンシャルファイナンシャル社とはなんら関係 がありません。 ピーシーエー・アセット・マネジメント株式会社 金融 融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会:社団法人 投資信託協会、社団法人 日本証券投資顧問業協会 日 (2010年12月20日付けで「PCAアセット・マネジメン ント株式会社」に商号変更予定) 2/2
© Copyright 2024 Paperzz