基調講演後に届いた学生の皆さんからのコメント ①

基調講演後に届いた学生の皆さんからのコメント
①
新原先生の講演では、様々な研究をやってこられた経験をもとに、研究する人は、
どうあるべきかを教わった気がした。またそれがそのまま人の生き方や、この講演の
題名でもある原子力の人材に必要なことだと思った。
先生がもっとも強調しておられたことが先を見ることの大切さであった。今研究し
ていることは、今後の未来の技術になるわけだから、その未来に必要になると思われ
ることを考え、それについて研究をすれば、確かに役に立つかもしれない。「なるほ
ど」と思った。計画をすることの大切さも感じた。上記の未来を見ることの大切さと
合わせると、未来が見えただけではなく、10 年、20 年、30 年後どうなっているかが
見えたら、それでは 1 年後、2 年後、5 年後と何の研究をしなければいけないのかを
考え、具体的に何歳から何歳までにこんなことをしよう、という様に計画を立てない
といけない。また、その計画には明確な目的が伴わないといけない。まさに人生にお
いてもこのような計画は大切なのだろうと思う。計画がなければ、自分が何をするた
めに今このことをやっているのかわからないので、「何のために生きているのか?」
というような気持が出てくるのではないだろうか。こう考えると今の社会が抱える問
題は、特に精神的な負担は人々に明確な目的がなく、計画を立てることができないか
らではないかと考えられる。これは元に戻ると、先を見通す力がないのか、見通すこ
とのできない社会なのか、ではないかと思う。
こういった考え方は、原子力分野の人材にも必要だと感じた。原子力の分野は、安
全性のことから空洞化することはなく、また 15 年後には技術者の数が半減するとい
われていることから、今後人材の需要は大きくなると考えられる。しかし、原子力の
技術は上がっているといっても、あぶないことはあぶないので、安全マインドを持っ
た様々な分野を学んだ人が求められるということがわかった。
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②
今回、「世界に翔く原子力分野の人材育成をめざして」という新原先生の講演を聴
いて、いくつか分かったことがある。まず、
「何事も継続が重要」ということである。
これは子どもの頃から何度も言われてきたことであるが、努力を継続して今日の地位
を獲得した新原先生がおっしゃると、改めてその言葉の深みを実感できる。私は現在
とくに継続して努力しているものがないが、この言葉を聞いて大学編入の勉強を継続
して頑張ろうと感じた。また、先生は「物事ははや過ぎてもダメ。タイミングが重要
である。」ともおっしゃっていた。これは仕事の面で大切な言葉であると感じた。仕
事で何か大きなプロジェクトを立ち上げたいとき、まわりや社会の状況をよく観察し、
絶好のタイミングで行動を起こすことが大切であるといえる。しかしその一方で、
「思
い立ったが吉日」という言葉もあり、状況に応じて物事を見極める能力を身に付ける
ことが重要である。先生は世界で活躍しており、外国人と日本人の違いも教えてくだ
さった。米国人は「能力、考え方、技術、生き方がいかに異なるかが重要」で、日本
人は「能力、考え方、行動、生活様式、価値観が同じようにすることが重要」とのこ
とである。確かに子どもの頃から学校ではみんなと同じようにしなさい、などと言わ
れてきたような気がする。日本人の特徴として、「みんながするから自分もする、み
んながしないから自分もしない」という所がある。「自分がしなくても誰かがするだ
ろう」という考え方が強い傾向があるのだ。そのような考え方はやはりダメで、私は
何か他人とは違うものを持ち、自分からすすんで行動したいと思った。そのためには
何か自分の好きなこと、得意なことを見つけ、それを伸ばしていくことが大切だと感
じた。自分が何か他人とは違うものを持ち、集団から飛び出すことができれば、就職
などの時も有利だと思うし、将来何らかの形で役に立ってくると思う。そういう点で
は、私は米国人のようになりたいと感じた。先生は人生で何度も自己変革を行ってお
り、43 歳の時 6 回目の自己変革を行った。そのときは周りからバッシングを受け、
辛い時期だったと語っていた。バッシングの原因として、自分の性格の問題、人のネ
ットワークの問題を挙げ、その対応として「今後は人を一切嫌いにならない」ことを
挙げていた。人を一切嫌いにならないことは、生きていく中でとても難しいことだと
私は考えるが、先生はそれを実行したことで問題を克服し、それを機に人のネットワ
ークが大きく広がったそうだ。それを聞いて私も「人を嫌いにならないこと」を実行
してみたいと感じた。先生は「人間の限界」についてもおっしゃっていた。「限界」
は各人が決めるものであり、自分が「もう限界だ」と思えばそれが限界で、「まだ行
ける」と思えばまだ限界ではないのだ。先生は自分を信じることで限界が無くなり、
無限の可能性が生まれるとおっしゃっていた。そして絶え間ない自己変革・変身が可
能性を生み出す、と語った。私は今回の講演を終えて「変わっていくこと」の大切さ
を学んだ。変わっていくことはすなわち「強いこと」であり、現状で満足してはいけ
ないということを身をもって感じた。
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③
学長になれる人でも二年浪人など挫折を経験しているんだなと思った。
でもやっぱり、研究教育経歴がとても多くて、論文 1000 以上特許 220 以上あるのは
すごいと思った。
何事においてもやっぱり諦めない継続性が必要で、成功するにはタイミングも必要
だと分かった。
日本人は周りと同じことが重要視されるが、米国人は自分が周りとどう違うかが重
要視されている。
新原先生は昔にバッシングされたことがあり、その原因は人とのコミュニケーショ
ンの問題だったということを聞いて、やっぱり人とコミュニケーションをとって仲良
くなることは大事なんだなと思った。そして、今後は人を一切嫌いにならない、全て
の人を好きになるということをしているというのはとてもすごい事だなと思った。
大学の教授の必須条件は、センス、直観力、想像力、独創性、先見性、閃きであり、
知識や頭脳ではないと聞いてとても難しいと感じた。新原先生は何歳になっても自分
を見つめ直して、自己変革を何度もしているのがすごいと思った。限界が有るのかど
うかは各人が決めているというのは確かにその通りだと思った。可能性を追求するた
めには絶え間ない自己変革・変身が必要というのはなかなか出来ることではない。教
育とは勉強を教えることではなくて、10~20 年後にも夢を持ち、生き生きと活躍で
きる実践的で創造的な人材の育成をすることなんだなと感じた。30 年後に要求され
る人物は知識・技術スキルが豊富、好奇心、感受性豊か、戦略性があり、国際感覚、
先見性豊か、率直かつ寛大で自己変革出来るなどたくさんの条件が必要であるのがと
ても多く、そう簡単になれないのではないかと感じた。それに留学生を呼ぶだけでは
なく、日本人も留学生として外国に行くべきというのはなるほどと思った。原子力の
分野では電気の分野だけではなく、あらゆる分野の知識が必要。そのためか世界中の
原発工学の後継者が不足しているというのを初めて聞いて驚いた。
とても有意義な時間になったのでとても良かったと思う。
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④
今回の講演を聞いて、やっぱり優れた技術者になるためには、頭脳や知識だけでな
く、コミュニケーション能力や高い志を持つなど様々な要素が必要だと改めて分かっ
た。
特に自分や他人を信じることはとても大事だ。自分を信じることができれば限界は
なくなり、無限の可能性が生まれる。そして他人を信じることができれば、一人では
できないことも協力して先に進むことができるのではないかと思う。最近自分でも思
うが、今現在の若者達には信じる力や進んで協力しようとする力などが本当に足りな
いのではないか。なのでそれを解決するためには、実験や実習を行い、そういった能
力を身につけさせることが必要だ。話を聞かせて頂いた長岡技術科学大学では、10
~20 年後にも夢や目標を持ち、生き生きと活躍できる実践的で創造的な人材育成を
行っているそうだ。そして近年には飛び級制度も実施するそうで、とてもこのように
教育に力を入れていることがよく分かった。そして研究にも力をいれていて、実践的
な研究に加え、10~20 年後に花開くような研究も行っているそうだ。これには自分
もとても興味があり、体験してみたいととても思った。やはり原子力という分野は人
の命を握っていたり、環境を大きく変化させるような力を持っている。なのでとても
責任感が強く、決してあきらめないような人材が必要だ。そして近年中には定年によ
り技術者不足となる現状だ。たくさんの原子力技術者を輩出してきた高専や技科大に
はより優秀な技術者が多く求められていくだろうと思う。そういった状況の中で、長
岡技科大は先進的な活動をし、高専との深いつながりを見せている。日本にとって足
りないのは、技術ではなく他の能力なので、こういった教育計画によってそれらがこ
れからの時代、改善されていくとよいと考える。そして、どんどんと世界に出て世界
中の原子力技術を発展させて、より環境的な安全な世界に変えてほしい。
話を聞き終わると、自分には足りないものが多すぎると感じた。ただ働くために学
んだり学校に来ているという意識では駄目で、ずっと先の未来を見据えていかなけれ
ばならない。このような意識を持つことはとても難しいので、今回の話はとても参考
となり力となった。今現在は進路模索中だが、中学生の頃から希望していた企業に本
当に進みたいという決心をさせてもらった。なのでこれからはしっかりと未来を考え
て、自分がどのくらい重要なことをやっているのかという意識を持ち、技術者として
生きていきたい。そしてぜひ世界に翔いて技術を活かして経験を積んでより自分を高
めたい。そのためにはまず自分を鍛えなければいけないとつくづく感じた。
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⑤
この講義を通じて思ったことは、日本人と外国人では仕事の取り組み方が違ってい
るということです。外国人は複数の仲間と協力して仕事をするスタイルでそれぞれの
個性を活かせ、日本人はリーダー格の人材育成を目的とし、そのような人材育成が可
能なスタイル傾向となっているようです(似たような人材を集め、協調性も大事にし
ている)。この違いも海外就職する理由の一つなのではないかと思いました。また、
国内に職がなければ職が見つかるまで待つのではなく、視野を広げて海外を見るよう
にすれば職はいくらでもある、ということも述べられました。しかしそのためには、
英語力が必要不可欠であるため義務教育の期間中にもっと英語の教育が必要だと思
います。その他に人的ネットワークを広げるために「全ての人を好きになる」という
考えについても述べられましたが、こんなこと誰にでもできるようなことではないの
で、これが出来る新原先生は素晴らしい才能を持っていらっしゃるなと感動しました。
発電所で働きたい場合は発電所の技術的知識だけでなく、地域社会の懸念・不安も考
え、安全性についての知識も必要だということも分かりました。
(システム安全工学)
他に大学では未来を見る力の育成や先見性、閃きの取得を目的としている、というこ
ともこの講義を通じて分かりました。最後に「不進則退」(進まなければ退くことに
なる)を強調され、私たちに前に進む意欲をかき立てて下さいました。この行為を無
駄にしないよう、これから就職に向けて一日一日努力したいと思います。
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⑥
「世界に翔く原子力分野の人材育成をめざして」という題であったが、原子力分野
の育成については内容が少なかったけれども、技術者として大切なことやアドバイス
を多くされて、自分のこれからの将来にとても役に立つ内容で心に残りました。
特に先見性を強調されていたと思います。先を読まないと何もできなくなるという
状態になってしまうそうなので、これから自分でも先を読むようにしていき、先見性
を高めるようにしていきたいです。
また先生は何度も自己変革をされていました。可能性を追求するためには自己変革
が必要であるということもおっしゃっていました。自己変革の大切さが分かりました。
限界というものは各人が決めてしまうもので、自分を信じることで無限の可能性が
生まれるということをおっしゃっていました。自分で可能性を無くしてしまうことは
非常にもったいないことだと思います。人生は一度きりなので自分の可能性を信じて
いきたいと思います。
弱肉強食の話をされていました。強いものが生き残ったというのは強いものが環境
に合わせて変化できるためであり、そういうものになるためには留まっていてはダメ
で、常に変化する必要があるという話です。とてもおもしろい話だと思いました。ま
た、これから自分が生きていく上でも重要なことだと思いました。
新原先生からはとても重要なことを学べました。このようなことを学ぶ機会はあま
りないのでいい経験になりました。
基調講演後に届いた学生の皆さんからのコメント
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今回は高専と連携した長岡技術科学大学で原子力技術者を育成するためにさまざ
まな考えを持たれた新原先生の話を聞いて、今後の社会でどのような人材が必要かと
いうことが分かった。原子力分野の人材としても大切だが、まずは社会において大切
なことも分かった。
先 生 が 特 に 強 調 し て い た の が 、 3 つ の i と し て 「 Invention : 発 明 ・ 発 見 」
「Innovation:技術革新」「Intuition:閃き・先見」であった。Intuition とは、「将
来確実に存在する事実であるが誰にも見えない。それを視る(目利きではない)、常
に先を読む。」ということであり、技術者、人間としてこれから意識していこうと思
った。また30年後に要求される人物像としては、持続的発展能力が豊か、戦略性が
あり、国際感覚と先見性が豊かである、ということが挙げられていた。やはり国策と
して進めようとしている海外展開に不可欠な国際感覚豊かな高度技術人材育成が求
められているらしく、原子力分野においても積極的に海外での交流が必要だと感じた。
電力業界、原子力産業業界からの設置要請があるらしいので、これからは更に世界で
活躍できる原子力分野の人材が求められると思う。長岡技術科学大学では原子力安全
工学科があり、人材育成に期待できると感じた。他の大学、高専などでも積極的に原
子力工学の基礎と安全について学べるようにしていくといいと思った。また世界との
交流が大切ということなので、英語も不可欠であり頑張ろうと思った。
基調講演後に届いた学生の皆さんからのコメント
⑧
新原先生の講演を聴いて、新原先生のように学長になっているような人であっても、
2年間浪人してしまっているのだと驚きました。成功するのにはタイミングが大事だ
とおっしゃっていたので、2年間の浪人も時期をあわせるという意味では、もしかし
たらよかったのではないかと思いました。
米国と日本の教育の仕方を比べることで、日本の教育方法では独創性や想像力の豊
かな考えを持つことができず、新しいものを生み出すことができないと感じました。
大学の教授の必須条件として、センス、直観力、想像力、独創性、先見性、閃きが
あるとおっしゃっていました。確かにセンス、直観力、想像力、独創性、先見性、閃
きをもった人材を育成するためには、まず指導者であるものがそれらの能力をもって
いないとなかなか難しいからです。とても丈夫で壊れない部品を作ったとしても、壊
れないから需要が減ってしまい、あまり売れないということについて、なるほどと思
いました。これからの世の中では地域に長期安定の中小企業が重要になってくるらし
く、そのなかでも原子力は条件を満たしたものであるとおっしゃっていました。その
ため原子力のための人材を育成するために長岡技術科学大学では原子力コースとい
うものを設けたのだと知りました。その人材に必要な知識として、効率やシステムな
ども必要ではあるが、安全に発電できることが必要であるので、ナトリウムの取り扱
い方や放射線の性質などあらゆる分野での知識が必要になると考えます。
基調講演後に届いた学生の皆さんからのコメント
⑨
今日の新原晧一先生の「世界に翔く原子力分野の人材育成をめざして」という講演
を聞いてまず最初に思ったことは、技術者や研究者に必要とされているのは知識や技
術はもちろん、それ以上に他人とどれだけコミュニケーションがとれるか、他者との
ネットワークの構築ができるか、ということが求められているということです。また、
これからの数十年で求められる教育と研究の方向性やそのどちらとも共通している
「未来を視る」ことの重要性なども強く心に残りました。
新原先生はご自身の経験も織り交ぜながら、可能性を追求するためには絶え間ない
自己変革と変身が必要になるということや、自分を信じれば限界はない、ということ
なども話してくれました。またアメリカでの生活から感じたアメリカ人と日本人の価
値観や生き方の違いなども話してくれました。アメリカ人の生活様式や考え方がいか
に独創性の発揮に役立っているのかが詳しく分かりました。
新原先生は長岡技術科学大学学長ということもあって、教育と研究のことについて
様々なことを話してくれました。その中で教育というのは10年、20年後にも夢を
もち、生き生きと活躍できる実践的で創造的な人材の育成を目的とし、研究には実績
的なものと、10~20年後に花開くものがあることから、今のうちから未来を視る
力の基礎を育てていくことが必要だというお話は非常に説得力がありました。
さらに新原先生は研究と教育においても経営の概念を導入することのメリットに
ついて説明してくれました。これは今まで自分の中にない考えだったので、非常に新
鮮な驚きがありました。新原先生がこれからの社会で技術者に求められるものは、知
識、技術スキルが豊富で感受性が豊かで外向きな性格と情報分析能力と持続的発展能
力であり、高専と技科大のつながり、教育の一貫性を高めることでそれらの力を高め
られるのでは、という話はすごく合理的だと思いました。また、明確な目的意識を持
つことの必要性と何事も継続していくことが大切である、ということを再三何度もお
っしゃっていたのは、それがすべての始まりで基本なのだということだと思いました。
これからの世の中では地域に長期安定した中小企業が必要となってくるらしく、そ
の中でも原子力はそれぞれの条件を満たしたものであるということを新原先生はお
っしゃっていました。そのため原子力のための人材を育成するために、長岡技術科学
大学では原子力コースというものを設けたのだということを知りました。その人材に
必要な知識として、効率やシステムのことも必要ではあるが、安全に発電できること
が何より重要であり、ナトリウムの取り扱いや放射線の性質などあらゆる分野での知
識や技術がになってくるとのことでした。これは原子力安全工学というものに属する
ものであるということを知りました。これらのことは、社会貢献、社会的な要請に応
える、ということからも重要なことであると思いました。感想としては、今回の講演
は非常に有意義なものだったというように感じました。