英語通訳演習Ⅰ 非常勤講師 ノリス 志津代

授業科目
英語通訳演習Ⅰ
履
選択
修
開講年次
担当教員
単
3・4年
非常勤講師
ノリス
開講時期
位
2
前期
志津代
授業概要
通訳作業に必要な高度な聴解力を獲得するために、英語の音声的特徴と構文上の特徴を理解することを徹底す
る。加えて、通訳では口頭によるパフォーマンスが前提であるため「頭で理解する」ことと「実際に使えること」
は異なる作業であると見なし、しっかり声に出して行う口頭練習を徹底する。訳出練習の他に、基礎訓練としてシ
ャドーイング、ディクテーションは毎週の課題として継続的に行う。
到達目標
1)英日訳出力(和訳)
①速訳:英文を前から順次「エーウー」を言わずにテンポよく訳し、完成段階では毎分 70〜80 語台(学期初)、
80〜110 語台(学期末)の訳出ができるように完成する。
②ディクテーション力:目で見る英語と耳で聴く英語のギャップを理解し、機能語の間違いを 30%以内にする。
2)「実際に使える英語」ための基礎練習
①英語要約:「使える英語」の量を増強するために、聴解・読解練習の後に必ず英語で要約する癖をつける。
②リズム:「かたまりで聞こえない部分」=リエゾン部分=機能語部分をシャドーイング練習し、英語の
「音の崩れ」に慣れる。シャドーイングのミスを 10%以内に仕上げる。
3)基礎構文練習:5文型と名詞・形容詞・副詞相当語句を理解し、ディクテーションのミス削減に反映させる。
課題の多いクラスです。授業内容は以下のように計画していますが、授業の進捗状況により適宜調整します。
授 業 計 画
テ ー マ ・ 講 義 内 容
進行
1
2
3
4
5
6
7
8
コース説明:自己紹介で逐次通訳体験。
英語スピーチ。5分英作。
英日教材訳出→書取→リズム・リプロダクション
→シャドーイング(以降毎回録音、分析)
前回の書取を基に音声上の特徴紹介。
書取を文型(相当語句)の観点から構文修正。
前出し速訳紹介。自分の「言葉」で内容説明→内
容の要約。英作/英語戻し(以降練習継続)
ペア逐次通訳、リエゾン練習。
英日教材訳出→書取→リプロダクション
シャドーイング:録音提出。書取の構文修正。
自己紹介の英文タイプアップ提出。
リプロダクション。本動詞を見つけ、文型を決定
し、名詞/形容詞/副詞相当語句を分析。
リプロダクション。書取の赤ペン修正→音声特徴
分析。
進行
9
10
11
12
13
14
15
テ ー マ ・ 講 義 内 容
速訳仕上げ。シャドーイング録音提出。
自己紹介の英文添削箇所修正し最終版提出。
英語戻し。
英日教材訳出→書取→リプロダクション→シャ
ドーイング。
構文、名詞/形容詞/副詞相当語句の復習。
ディクテーション完成版提出。
「データ表」提出。
「今期の総括」提出。
シャドーイング完成品。
英語戻し完成品、速訳完成品。
■リハーサル
総復習。
注)学期末にデータ表(パフォーマンスグラフ)
を提出してもらいます。
評価方法
授業貢献度(10%)、英作・分析表の作成・提出物(10%)、録音提出(10%)、期末試験(70%)にて評価する。
教科書
なし。
参考図書・教材等/データベース・雑誌等の紹介
教材:必要に応じて資料を配布する。
1)英和辞書は[SVO]等の文型が明示されているものを一つ用意して下さい。
2)正確な通訳力を養成するために、自分のパフォーマンスを毎週録音し、シャドーイングのミスを減らしたり、訳
出の速度をあげていきます。
授業以外の学習方法・受講生へのメッセージ
定員は 20 名です。(受講レベル:英検2級か TOEIC 550 点以上)
「通訳」という作業は、話し手が言わんとすることを、通訳者が「耳」で聴いて正しく理解した上で「口」を使っ
て聴衆に伝える作業です。それができるためには、「耳」と「口」の力をかなり強化しなければなりません。本ク
ラスでは、授業中や自宅での口頭練習を録音し、間違いがないかチェックをします。この点検作業が通訳の品質管
理につながりますから「録音」は重要な位置を占めます。自宅でも録音し、精度を上げてください。