画像ファイリングシステム 選定のポイント

第
4章
画像ファイリングシステム
選定のポイント
画像ファイリングシステムと診療報酬
画像ファイリングシステムの選定については診療報酬点数の話
算定できる点数が平成 20 年に新設されています。平成 22 年
からはじめましょう。平成 22 年度の診療報酬改定で、アナロ
の改定では57 点に3 点引き下げられています。この点数も画
グのX線撮影料とデジタルのX線撮影料の点数が変わりました。
像ファイリングシステムの今後の普及によっては、廃止される
これまでは65点だったものが、
「アナログ」であれば60点、
「デ
可能性が考えられます。
ジタル」であれば 68 点と、約 8 点の差がつきました。
それでは3つの視点から考えてみましょう。アナログ撮影の場
政府が今後デジタル撮影を普及していこうと考えていることは
合は、レントゲン撮影装置、自動現像機、フィルムという組み
あきらかです。また、これまでCRという、レントゲンフィルム
合わせで「60 点」が算定可能です。その後、CRを導入する
をデジタル化する機器を導入することによって算定できた「デ
ことにより、レントゲン装置、CR、ドライイメイジャー ( 印刷
ジタル映像化処理加算 (15 点 )」が廃止となりました。CR 装
機 )、フィルムとなり「68 点」が算定できます。さらに、画像
置の普及が 7 割を超えたためです。代わって、「電子画像管理
ファイリングシステムを導入することで、レントゲン撮影装置、
加算」という画像ファイリングシステムを導入することによって
CR、PACSで「125 点」の算定が可能となります。
画像ファイリングシステムと診療報酬
アナログ撮影料
デジタル撮影料
XX線撮影装置
X X線撮影装置
CR
デジタル撮影料+
電子画像管理加算
X線撮影装置
CR
自動現像機
ドライ
イメージャー
PACS
(画像ファイリング)
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フィルム
フィルム
60点
68点
125点
このように、レントゲンフィルムをデジタル化し、フィルムレス
てきたり、電子カルテを購入すると同じく画像ファイリングシ
にすることで、診療所にとって大きな経済効果が生まれます。
ステムが付いてきたりというように、画像ファイリングシステム
撮影枚数が増えれば増えるほど、その差は歴然とします。フィ
を単独で購入するケースは減りつつあります。
ルムレスにすることで、売上のアップとして診療報酬点数の評
価が上げられます。費用のダウンとしてはフィルムを管理する袋、
フィルムを管理するスペース、フィルムを運ぶ人件費といった
ものがダウンできます。そのトレードオフとして、画像ファイリ
ングの導入費用が考えられます。
今後の流れとしてはこれまでのように別々に買うのではなくて、
CR、画像ファイリングシステム、電子カルテの3つのシステム
を一本化し、同時に導入することが一つの流れとなるといえる
でしょう。
最近では、CRを購入すると画像ファイリングシステムが付い
CR+PACS+ 電子カルテという流れ
デジタル映像化
処理加算の新設
電子画像管理
加算の新設
デジタル映像化
処理加算が廃止
IT 化政策
電子カルテ
CR+PACS+電子カルテ
CR+PACS
CR
PACS
平成8年4月
(1996年)
平成20年4月
(2008年)
平成22年3月
(2010年)
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第4章
画像ファイリングシステム選定のポイント
モダリティとシステムの関係
次に、モダリティ ( 医療機器 )とシステムの関係を考えてみまし
CRを介するケースがあります。一方で内視鏡、エコー、眼底
ょう。モダリティはDICOM 形式で出力できるものとDICOM
カメラはDICOMコンバータ( 変換器 )を使ってDICOMに変換
形式で出力できないものがあります。DICOMとは医療におけ
をします。一方で、心電計やオージオグラムなどは、専用のビ
る画像の国際標準規格です。
ューワがあります。それらのシステムと画像ファイリングを連携
レントゲン装置やCT、MRIは基本的にはDICOM 出力、一部
することが最近では主流になってきました。
モダリティとシステムの関係
X線撮影システム
(一般撮影)
CR
X線テレビ
(透視撮影)
CT
MRI
PACS
電子カルテ
内視鏡
超音波
DICOM
コンバータ
眼底カメラ
専用ビューアー
心電計
オージオグラム
電子カルテと画像ファイリングの連携
電子カルテと画像ファイリングシステムの連動パターンを考え
に患者情報、条件などがインプット済みになる機能もあります。
ていきます。電子カルテと画像ファイリングシステムは、患者
これは「オーダ連携」と呼ばれています。このように、電子カルテ、
IDを連携することで、カルテと画像を同時に開くことが可能です。
CR、画像ファイリングシステムの連携がどんどん進んでいます。
また、画像をJPEG 形式に変換して、電子カルテに貼り付ける
こともできるようになりました。
また、電子カルテでレントゲンオーダを出すと、CR 側ですで
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例えばカルテに画像データを貼りたいということも簡単にでき
るようになりました。紹介状に貼ることもでき、その貼った画
像をシェーマのように書き込むことも可能になっています。
電子カルテと画像ファイリング
電子カルテ
PACS
ID連携
画像連携
電子カルテ貼付け
ビューア連携
オーダー連携
CR
シェーマ
カルテ
診療情報提供書
病院様
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