2015 年 8 月 31 日 レンタカー&カーシェアリング市場に関する調査結果 2015 -拡大を続けるレンタカー&カーシェアリング市場- 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のレンタカー&カーシェアリング市場の調査を実施した。 1.調査期間:2015 年 5 月~7 月 2.調査対象:レンタカー事業者、カーシェアリング事業者、レンタカー利用者、カーシェアリング利用者等 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、レンタカー・カーシェアリング利用者 に対するインターネット調査ならびに文献調査併用 【調査結果サマリー】 2014 年のレンタカー市場規模は消費増税の影響もなく、前年比 4.1%増の 6,350 億円 2014 年のレンタカー市場規模はユーザー支払金額ベースで、前年比 4.1%増の 6,350 億円であった。 個人向け需要は消費増税の影響もなく、好調であったほか、訪日外国人の利用が 80 億円規模まで拡大、 一方、法人向けは建設用車両を中心に安定した需要が維持されたほか、一部の法人における社有車の減 車に伴うレンタカー利用の増加等が貢献した。 2020 年のレンタカー市場規模は 6,700 億円を予測、個人向け需要を中心に拡大傾向 2020 年のレンタカー市場規模はユーザー支払金額ベースで、6,700 億円を予測する。今後、大都市圏 への人口集中が予測されるほか、2020 年に向けては東京オリンピック開催なども控え、訪日外国人客数 の増加に伴ってレンタカー利用が増加することなどから、個人向け需要を中心に拡大が見込まれる。 2014 年のカーシェアリング市場規模はステーション数、及び車両数の拡充と法人利用の増加で 前年比 45.3%増の 154 億円 2014 年のカーシェアリング市場規模はユーザー支払金額ベースで、前年比 45.3%増の 154 億円であった。 ステーション数、及び車両数が増加したことで、サービス基盤の拡充が進み、また一部の法人において、社 有車の減車に伴うカーシェアリング利用、タクシーの代替手段としてのカーシェアリング利用等を開始したこ とが奏功した。 2020 年のカーシェアリング市場規模はステーション数と会員数の増加により、295 億円を予測 2020 年のカーシェアリング市場規模はユーザー支払金額ベースで、295 億円を予測する。時間貸駐車 場へのステーション新規開設には課題を残すものの、都市部の小売店舗に設置された駐車場を中心に ステーション数の増加が見られることから、周辺の会員数も増加するほか、カーシェアリングの利便性や利 用方法が更に会員に浸透することで稼働率が増加していくことが期待される。 ◆ 資料体裁 資料名:「2015 年版 レンタカー&カーシェアリング市場の現状と展望」 発刊日:2015 年 7 月 31 日 体 裁:A4 判 198 頁 定 価:150,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd. 2015 年 8 月 31 日 【 調査結果の概要 】 1. レンタカー市場の現況と予測 2014 年のレンタカー市場規模はユーザー支払金額ベースで、前年比 4.1%増の 6,350 億円であった。 需要分野別にみてみると、個人向け需要が 2,350 億円、法人向け需要(代車需要を含む)が 4,000 億円で あった。 2014 年は消費増税の影響を受けて個人利用が落ち込むことが懸念されたものの、消費者の節約志向の 高まりにより、レンタカー利用が好調であったほか、訪日外国人のレンタカー利用が 80 億円規模まで拡大し たことで、個人向けレンタカー需要は 2,350 億円となった。 一方、法人向け需要については、国内の建設需要を受けて比較的単価の高い建設用車両を中心に安定 した需要が維持されたほか、一部の法人において社有車の減車に伴うレンタカー利用の増加等で、法人向 けレンタカー需要は 4,000 億円となった。 一般財団法人自動車検査登録情報協会のデータによると、都道府県別の世帯あたりの乗用車保有台数 (2014 年 3 月時点)は大都市圏(東京都/神奈川県/愛知県/大阪府)において低い傾向がある。 今後こうした大都市圏には人口が更に集中することが予測され、これに伴い、レンタカー需要が活発化す ることが期待される。 また、2020 年に向けては東京オリンピック開催なども控え、訪日外国人客数の増加に伴い、訪日外国人 のレンタカー利用が増加することでレンタカー市場を底上げするものと考える。今後、個人向け需要を中心 にレンタカー市場規模は拡大が見込まれることから、2020 年のレンタカー市場規模はユーザー支払金額ベ ースで、6,700 億円を予測する。 (億円) 図 1. レンタカー市場規模推移と予測 矢野経済研究所推計 注1. ユーザー支払金額ベース 注2. 2015 年は見込値、2020 年は予測値 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd. 2015 年 8 月 31 日 2. カーシェアリングの現況と予測 2014 年のカーシェアリング市場規模はユーザー支払金額ベースで、前年比 45.3%増の 154 億円であっ た。 カーシェアリング事業者におけるステーション数及び車両数が増加したことによって、サービス基盤の拡充 が進んでいる。また、カーシェアリングでは特に平日昼間の車両稼働率の低さが課題とされるが、一部の法 人において、社有車の減車に伴うカーシェアリング利用、タクシーの代替手段としてのカーシェアリング利用 等を開始したことで、平日昼間の車両稼働率は改善傾向となった。 カーシェアリング市場においては時間貸駐車場事業者の参入により、時間貸駐車場を活用したステーショ ンの新規開設が可能であったことが市場拡大に好影響を与えたものと考えるが、同事業者にとっても高稼働 の時間貸駐車場をすべてステーションとして活用できるわけでもなく、限界があるものと考える。 一方で、都市部においては小売店舗に設置された駐車場を中心にカーシェアリングステーションを設置 する動きが見られ、今後も増加していくものと予測する。これに伴い、周辺の会員数が増加するほか、カーシ ェアリングの利便性や利用方法が更に会員に浸透することで車両稼働率が増加していくことが期待される。 こうしたことから、2020 年のカーシェアリング市場規模はユーザー支払金額ベースで、295 億円を予測す る。 図 2. カーシェアリング市場規模推移と予測 (億円) 矢野経済研究所推計 注3. ユーザー支払金額ベース 注4. 2015 年は見込値、2020 年は予測値 Copyright © 2015 Yano Research Institute Ltd.
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