2014 年 7 月 22 日 住宅リフォーム市場に関する調査結果 2014 ~2013 年の住宅リフォーム部位別構成比で最も高いのは大規模リフォーム~ 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内住宅リフォーム市場の調査を実施した。 1.調査期間:2014 年 4 月~6 月 2.調査対象:住宅リフォーム関連事業者等 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、及び文献調査併用 <住宅リフォーム市場とは> 本調査における住宅リフォーム市場とは、「10m2 超の増改築工事」・「10m2 以下の増改築工事」・「設備修繕・維持 関連」・「家具・インテリア等」の 4 分野をさす。 【調査結果サマリー】 2013 年の住宅リフォーム市場規模は、前年比 12.4%増の約 7.0 兆円 2013 年の住宅リフォーム市場規模は前年比 12.4%増の 6 兆 9,606 億円と大幅増であった。分野別にみ ると、「増改築に関わる費用」が前年比 9.0%増、「設備修繕・維持関連費」が同 15.7%増、「家具・インテリ ア」が同 4.2%減となった。 2014 年の住宅リフォーム市場規模は前年比約 2%減の約 6.8 兆円、 2020 年の市場規模は 2010 年比約 35%増の 8 兆円までの拡大を予測 2014 年の住宅リフォーム市場規模は、前年比約 2%減の約 6.8 兆円を予測する。また、国の政策の後押 しやリフォーム適齢期を迎える住宅ストック数の増加、リフォーム事業者による提案強化による単価アップ などにより、市場が大きく活性化された場合、2020 年には 8 兆円(2010 年比約 35%増)まで拡大すると予 測する。 2013 年の住宅リフォーム部位別構成比で最も高いのは大規模リフォームの 24.9% 2013 年の住宅リフォーム市場規模を部位別構成比でみてみると、最も高い比率は大規模リフォーム(リ フォーム金額 500 万円以上)で 24.9%である。大規模リフォームはある程度の資産を持っている層を中心 とした市場であり、それゆえ大規模リフォームの動向は株価と相関性が高いといわれる。2013 年は消費増 税前の駆け込み需要に加え、株価上昇が大規模リフォームの成長要因になったと考えられる。 ◆ 資料体裁 資料名:「2014 年版 住宅リフォーム市場の展望と戦略」 発刊日:2014 年 6 月 30 日 体 裁:A4 判 387 頁 定 価:110,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd. 2014 年 7 月 22 日 【 調査結果の概要 】 1. 市場概況と将来展望 2013 年の住宅リフォーム市場規模は、前年比 12.4%増の 6 兆 9,606 億円と大幅増であった。住宅リフ ォーム市場は、「10 m2 超の増改築工事」・「10 m2 以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・イ ンテリア等」の 4 分野で構成されているが、「増改築に関わる費用(10 m2 超+10 m2 以下)」は前年比 9.0% 増、住宅に関する「設備修繕・維持関連費」が同 15.7%増、「家具・インテリア」が同 4.2%減となった。 2013 年からの株高、国内景況感の回復、消費増税前の駆け込み需要等を背景に水回り設備リフォー ム等の設備修繕維持だけでなく、大規模リフォーム等の高額リフォーム市場が活性化したことが大幅増に つながったものと考える。 2014 年の住宅リフォーム市場規模は、前年比約 2%減の約 6.8 兆円を予測する。2014 年第 1 四半期 は消費増税前の駆け込み需要、第 2 四半期は反動減、第 3~4 四半期は反動減の影響が落ち着き、実 需とともに 2015 年 10 月に検討されている消費税の再増税による駆け込み需要により次第に盛り返しをみ せるものと推測する。 政府の「新成長戦略」において、2020 年までに住宅リフォーム市場を現状の 6 兆円から 12 兆円に倍増 させる方針が掲げられている。これにより住宅リフォーム市場を活性化させる様々な施策が実施されるも のと考える。このような国の政策の後押しやリフォーム適齢期を迎える住宅ストック数の増加、リフォーム事 業者による提案強化による単価アップなどにより、市場が大きく活性化された場合、2020 年には 8 兆円 (2010 年比約 35%増)まで拡大すると予測する。 2. 部位別リフォームの動向~金額ベースで最も高い構成比は大規模リフォーム~ 2013 年の住宅リフォーム市場規模を部位別構成比でみてみると、最も高い比率は大規模リフォーム(リ フォーム金額 500 万円以上)で 24.9%、次いで塗装リフォーム 20.6%である。大規模リフォームはある程 度の資産を持っている層を中心とした市場であり、それゆえ大規模リフォームの動向は株価と相関性が高 いといわれる。2013 年は消費増税前の駆け込み需要に加え、株価上昇が大規模リフォームの成長要因 になったと考えられる。 また、塗装リフォーム(分譲マンションの共用部における大規模修繕工事を除く)は 10~20 年に一回発 生するリフォームであり、景気に左右されにくい市場である。今後もリフォーム市場規模の根幹を担う部分 と考える。 図 1. 住宅リフォーム市場の市場規模推移 (億円) 2013年 6兆9,606億円 80,000 7.4兆円 7.1兆円 7.2兆円 70,000 6.9兆円 6.3兆円 6.5兆円 6.0兆円 60,000 5.9兆円 5.8兆円 5.8兆円 6.2兆円 6.2兆円 5.3兆円 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 2000年 2001年 2002年 2003年 10㎡超増改築工事 2004年 2005年 2006年 10㎡以下増改築工事 2007年 2008年 設備修繕・維持 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 家具・インテリア等 矢野経済研究所推計 注 1. 国土交通省「建築着工統計」、総務省「家計調査年報」、総務省「住民基本台帳」、国立社会保障・人口問題研究所 「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」をもとに矢野経済研究所推計 Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd. 2014 年 7 月 22 日 図 2. 住宅リフォーム市場の市場規模予測 (億円) 100,000 90,000 8.0兆円 80,000 7.4兆円 7.0兆円 70,000 6.5兆円 5.9兆円 6.8兆円 7.0兆円 6.2兆円 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 2000年 2005年 2010年 10㎡超増改築工事 2012年 2013年 10㎡以下増改築工事 2014年 設備修繕・維持 2015年 2020年 家具・インテリア 矢野経済研究所推計 注 2. 国土交通省「建築着工統計」、総務省「家計調査年報」、総務省「住民基本台帳」、国立社会保障・人口問題研究所 「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」をもとに矢野経済研究所推計 注 3. 2014 年以降は予測値 図 3. 2013 年部位別住宅リフォーム市場規模構成比 キッチンリフォーム, 10.3% システムバスリフォー ム, 7.5% その他, 15.5% 洗面化粧台リフォー ム, 1.2% 家具・インテリア, 9.9% 2013年市場規模 7.0兆円 トイレリフォーム, 5.0% 塗装リフォーム, 20.6% 大規模リフォーム, 24.9% 太陽光発電システム, 5.1% 注 4. 注 2 参照 矢野経済研究所推計 Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
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