富山大学 ①-25 - 大学コンソーシアム富山

 富山大学 ①-25
授業科目名(英文名)
/Course title
物理の世界/Physical Science
担当教員(所属)/Instructor
前澤 宏一(工学部電気電子システム工学科)
授業科目区分/Category
教養教育科目 教養科目
COC+科目/COC+Course
※平成28年度入学者から適用
-
授業種別/Type of class
開講学期曜限/Period
2016年度/Academic Year 前期 木/Thu 2
時間割コード/Registration Code 103413
講義科目
対象所属/Eligible Faculty 2年(人文),2年(発達),2年(経
済)
対象学年/Eligible grade 2年
単位数/Credits 2単位
連絡先(研究室、電話番号、電子メールなど)/Contact
オフィスアワー(自由質問時間)/Office hours
リアルタイム・アドバイス/Real-time advice
前澤 宏一(メールで事前に連絡のこと)
更新日 授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)
/Course Objectives
教育目標
/Educational Goals
量子力学は現代において、最も重要かつ最も成功をおさめた物理理論です。量子力学は超LSIを始めとする様々な応用を通して現代世界
の基盤となっています。量子力学理論の予測する結果は精緻で、それを疑うものは誰もいません。しかし、量子力学は我々の直感と相
容れない現象や考え方を含み、その背後には物理学者の間でも意見が分かれる理解しがたい謎が存在しています。この講義では、量子
力学の不思議さについて紹介するとともに、それを通して科学理論とは何かについて考えてみたいと思います。また、量子力学を作っ
て来た人たちの魅力的な人柄、人生など、人間的な点にも触れてみたいと思います。なお、数学はほとんど使わない予定です。
達成目標/Course Goals
量子力学の考え方を定性的に理解する。
量子力学の観測問題に関する論争について理解する。
科学理論の本質についての初歩を理解する。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)/Class schedule
第1週 量子力学登場前夜 -古典物理的世界の完成と終焉第2週 光は波
第3週 光は粒子
第4週 量子力学の登場
第5週 不確定性原理
第6週 トンネル効果 第7週 シュレーディンガーの猫
第8週 もっと不思議な世界へ
第9週 対決!アイシュタイン対ボーア
第10週 アインシュタインの反撃
第11週 パラレルワールドと量子コンピュータ
第12週 科学哲学入門 -科学とは何か第13週 道具主義と実在主義
第14週 疑似科学、知の欺瞞、ポストモダン哲学
第15週 まとめ
授業時間外学修(事前・事後学修)/Independent Study Outside of Class
量子力学に関する本(一般向けで良い)を読み、量子力学の考え方の基本を理解すること。
キーワード/Keywords
量子力学、観測問題、科学哲学
履修上の注意/Notices
毎回、その回の講義に関する簡単な問題を出題し、講義アンケートとともに提出してもらい
ます。A4のレポート用紙を持ってきて下さい。
教科書は定めません。参考文献として以下の本を挙げておきます。他にも良い本がたくさん
あるので書店で自分にあった本を探してください。
(1) 並木美喜雄著「量子力学入門」岩波新書 ISBN4-00-430210-2
(2) Newton別冊「みるみる理解できる量子論」ニュートンプレス ISBN4-315-51784-4
(3) デヴィッド・リンドリー著、松浦俊輔訳「量子力学の奇妙なところが思ったほど奇妙で
ないわけ」青土社 ISBN4-7917-5601-0
(4) J. グリビン著、櫻山義夫訳「シュレーディンガーの子猫たち」ISBN4-431-70779-4
(5) デイヴィッド・ドイッチュ著、林一訳「世界の究極理論は存在するか」朝日新聞社
ISBN4-02-257409-7
(6) ロジャー・ペンローズ著、林一訳「皇帝の新しい心」みすず書房ISBN4-622-04096-4
(7) 伊勢田哲治著「疑似科学と科学の哲学」名古屋大学出版会ISBN4-8158-0453-2
教科書・参考書等/Textbooks
富山大学 ①-25
成績評価の方法/Evaluation
関連科目/Related course
リンク先URL
/URL of syllabus or other information
備考/Notes
毎回提出する問題の解答(50%)とレポート(50%)により評価する。レポートでは、与えられた
課題に対する理解と、それに対する自分の考えが論理的に書かれているかどうかを評価する
。