2.1 数列 1 2.1 数列 定義 2.1 (等差数列) 数列 {an } において, an − an−1 = d ただし,d 定数 であるとき,数列 {an } は等差数列であるという. 問 2.1 {an } が公差 d の等差数列のとき,Sn = 例題 2.1 1 + 2 + 3 + · · · + n = Pn k=1 n 2 (a1 + an ) で与えられることを示せ. k を求めよ. 定義 2.2 (等比数列) 数列 {an } において, an = r ただし,r 定数 an−1 であるとき,数列 {an } は等比数列であるという. 問 2.2 {an } が公比 r の等比数列のとき, ½ Sn = a1 −an r 1−r na1 (r 6= 1) r=1 で与えられることを示せ. 例題 2.2 1 + 2 + 4 + · · · + 2n を求めよ. 2.2 数列の和 問 2.3 1 + 22 + 32 + · · · + n2 = 問 2.4 問 2.5 Pn k=1 Pn k=1 k 2 = 16 n(n + 1)(2n + 1) を示せ k(k + 1) = 13 n(n + 1)(n + 2) を示せ. Pn 1 k=1 k(k+1) = n n+1 を示せ. 2.3 階差数列 数列 {an } に対して, bn = an+1 − an (n = 1, 2, 3, . . .) 2 で定まる数列 {bn } を数列 {an } の階差数列といいます. an − an−1 an−1 − an−2 .. . = bn−1 = bn−2 .. . a3 − a2 a2 − a1 = b2 = b1 この辺々を加えると, an − a1 = n−1 X bk k−1 より,an を求めることができます. 例題 2.3 次の数列の一般項を求めよ.2, 5, 10.17.26. . . . 解 2 5 ∨ 3 10 ∨ 5 ∨ 2 17 ∨ 7 ∨ 2 26 ∨ 9 ∨ 2 3 層目の数列は定数になっています.これより,2 層目の数列を {bn } とすると,bn − bn−1 = 2, b1 = 3 より, bn = (bn − bn−1 ) + (bn−1 − bn−2 ) + · · · + (b2 − b1 ) + b1 = 2(n − 1) + 3 = 2n + 1 となります.また,1 層目の数列を {an } とすると,an − an−1 = bn−1 , a1 = 2 より, an = (an − an−1 ) + (an−1 − an−2 ) + · · · + (a2 − a1 ) + a1 = n−1 X bk + a1 = k=1 n−1 X (2k + 1) + 2 = 2 k=1 n−1 X k=1 k+ n−1 X 1+2 k=1 = n(n − 1) + n − 1 + 2 = n2 + 1. 2.4 2 項定理 n を自然数とするとき,次の等式が成立する. (a + b)n = ¡n¢ ここで, k = n! k!(n−k)! であり, 例題 2.4 ¡n¢ k n µ ¶ X n k n−k a b k k=0 を 2 項係数という. µ ¶ µ ¶ µ ¶ n n−1 n−1 = + k k−1 k が成り立つことを示せ. 解 n 個の中から k 個のものを選ぶとき,あるものは,選ばれる場合と選ばれない場合とがある.そこで,先に 1 個選んでおくと,残り n − 1 個から k − 1 個のものを選ぶことになり,その個数は ¡n−1¢ k−1 るものが選ばれない場合は,残り n − 1 個のなかから k 個を選ぶことになり,その個数は がって, となる. µ ¶ µ ¶ µ ¶ n n−1 n−1 = + k k−1 k である.また,あ ¡n−1¢ k である.した
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