2.1 数列 2.2 数列の和 2.3 階差数列

2.1 数列
1
2.1 数列
定義 2.1 (等差数列) 数列 {an } において,
an − an−1 = d ただし,d 定数
であるとき,数列 {an } は等差数列であるという.
問 2.1 {an } が公差 d の等差数列のとき,Sn =
例題 2.1 1 + 2 + 3 + · · · + n =
Pn
k=1
n
2 (a1
+ an ) で与えられることを示せ.
k を求めよ.
定義 2.2 (等比数列) 数列 {an } において,
an
= r ただし,r 定数
an−1
であるとき,数列 {an } は等比数列であるという.
問 2.2 {an } が公比 r の等比数列のとき,
½
Sn =
a1 −an r
1−r
na1
(r 6= 1)
r=1
で与えられることを示せ.
例題 2.2 1 + 2 + 4 + · · · + 2n を求めよ.
2.2 数列の和
問 2.3 1 + 22 + 32 + · · · + n2 =
問 2.4
問 2.5
Pn
k=1
Pn
k=1
k 2 = 16 n(n + 1)(2n + 1) を示せ
k(k + 1) = 13 n(n + 1)(n + 2) を示せ.
Pn
1
k=1 k(k+1)
=
n
n+1
を示せ.
2.3 階差数列
数列 {an } に対して,
bn = an+1 − an (n = 1, 2, 3, . . .)
2
で定まる数列 {bn } を数列 {an } の階差数列といいます.
an − an−1
an−1 − an−2
..
.
= bn−1
= bn−2
..
.
a3 − a2
a2 − a1
= b2
= b1
この辺々を加えると,
an − a1 =
n−1
X
bk
k−1
より,an を求めることができます.
例題 2.3 次の数列の一般項を求めよ.2, 5, 10.17.26. . . .
解
2
5
∨
3
10
∨
5
∨
2
17
∨
7
∨
2
26
∨
9
∨
2
3 層目の数列は定数になっています.これより,2 層目の数列を {bn } とすると,bn − bn−1 = 2, b1 = 3 より,
bn = (bn − bn−1 ) + (bn−1 − bn−2 ) + · · · + (b2 − b1 ) + b1 = 2(n − 1) + 3 = 2n + 1
となります.また,1 層目の数列を {an } とすると,an − an−1 = bn−1 , a1 = 2 より,
an = (an − an−1 ) + (an−1 − an−2 ) + · · · + (a2 − a1 ) + a1
=
n−1
X
bk + a1 =
k=1
n−1
X
(2k + 1) + 2 = 2
k=1
n−1
X
k=1
k+
n−1
X
1+2
k=1
= n(n − 1) + n − 1 + 2 = n2 + 1.
2.4 2 項定理
n を自然数とするとき,次の等式が成立する.
(a + b)n =
¡n¢
ここで,
k
=
n!
k!(n−k)!
であり,
例題 2.4
¡n¢
k
n µ ¶
X
n k n−k
a b
k
k=0
を 2 項係数という.
µ ¶ µ
¶ µ
¶
n
n−1
n−1
=
+
k
k−1
k
が成り立つことを示せ.
解 n 個の中から k 個のものを選ぶとき,あるものは,選ばれる場合と選ばれない場合とがある.そこで,先に
1 個選んでおくと,残り n − 1 個から k − 1 個のものを選ぶことになり,その個数は
¡n−1¢
k−1
るものが選ばれない場合は,残り n − 1 個のなかから k 個を選ぶことになり,その個数は
がって,
となる.
µ ¶ µ
¶ µ
¶
n
n−1
n−1
=
+
k
k−1
k
である.また,あ
¡n−1¢
k
である.した