【最優秀賞】 【選 評】

【最優秀賞】
「ガリベン先生、がんばれ!」を読んで
中央小学校 6 年
宮
本
明日香
私は、この本を読んで、いろいろな事を感じました。この本に出てくる担任の東先生は
大学を出たばかりの先生で、「勉強が第一」という考え方をしています。ですから先生は、
話をしたり遊んだりはしません。生徒達はテストばかりやるので先生の事を皆きらってい
ました。私も、こんな先生だったらいやだなと思いました。もちろん、学校は勉強をする
所でもあるけれど勉強以外にも学ぶことは、たくさんあると思います。例えば、私のクラ
スでは下駄箱にくつを置く時は、ていねいできれいにくつを整頓して並べたり、友達と仲
良くしたり、友達を大切にしたり、相手の気持ちになって行動したりすることを気をつけ
合って生活しています。私は、この本に出てくる東先生は生徒との、コミュニケーション
が少し足りないなと思いました。あまりにも勉強に力が入りすぎて、皆がイライラしてい
るせいかクラスの中でイジメられている男の子が一人いました。その男の子の名前は、白
田君という子で体は大きいけれど何をやっても、うまくできません。皆から、からかわれ
るとすぐ泣いてしまうので、おもしろがってイジメられていました。ある時カマちゃんと
いう男の子が白田君をおそって机の上にねかせて、
「シロブタのかいぼう見物料十円!」な
んて言って白田君のズボンまでぬがせようとしました。女の子達が「やめなさいよ!」と
必死でとめたけど「ぶりっ子!」なんて言われて、つき飛ばされてしまいました。すると
白田君は、工作の時間に使っていたナイフで「ぶっ殺してやる!」と皆をにらみまわして
ナイフをにぎりました。クラスの中で白田君がイジメられていることなんか先生は全然知
りませんでした。先生がもう少し生徒と話したり、遊んだりしていればクラスの中のイジ
メにも気づくことができたと思います。生徒が先生を呼びに行ってもトイレにこもったま
ま返事をしてくれなかったこともありました。生徒の話も聞かないで一方的に怒ったりし
ていたので、生徒の話を聞かないのによく怒れるなと思いました。クラスの中で友達がイ
ジメられているのに助けてあげられなかった主人公の男の子が、
「なんでも、どうどうと言
える人間になりたい」と決心して行動をするのは立派だと思いました。もし、私だったら、
どうするだろうと考えてみました。イジメられている友達のかわりに、うまく先生に説明
ができるのだろうか、イジメをしている人にきちんと注意をできるのだろうかと考えまし
た。普段私は、学校であまり発表とか発言とかしないほうなのでこの本の主人公の男の子
のように勇気を出して、もしイジメられている子がいたら私も助けてあげたいなと思いま
した。
【選
評】
「ガリベン先生」とあだ名をつけられた新任の先生は、勉強を教えることばかりに熱心で、
クラスのいじめにも気づかないのですね。そんな先生に反発しながら自分でいじめをなん
とかしようとしていく主人公に、寄り添うように読んでいるのが伝わってきました。
「自分だったら」と自分に置き換えて考えているのも、よい本の読み方です。
完ぺきではない子ども達や先生が互いにかかわりを持って成長していく姿をえがいたこ
の本は、きっとあなたのこれからの生き方にいいヒントを与えてくれたことでしょう。後
藤さんの本は、他にもたくさんあります。高学年・中学生向きの本もたくさんあるので、
いろいろな本を読んでまた感想文にチャレンジしてみてください。
【優 秀 賞】
「おにいちゃん」をよんでおもったこと
茶志内小学校2年
吉
田
愛
梨
わたしには、弟がいます。1さい下のわたしの弟もなまいきであまえんぼうでまいにち
ケンカをします。そして、すぐお母さんにいいつけます。するとうちのお母さんもこうす
けのお母さんのように弟のことをあまやかすのでわたしは、こうすけとおなじだなとおも
いました。わたしにも、ひみつきちがあったらいいなとおもいました。こうすけのお母さ
んのおこったかおが、うちのお母さんににてるとおもいました。まいにちお母さんにおこ
られるけど、弟がいない時に甘えるのが大好きです。弟はなまいきなので、これからもよ
くケンカをするとおもうけどなるべく仲良くしていきたいです。わたしは絵をかいたり文
をかいたりするのが好きなので大きくなったらごとうりゅうじさんのような本をかく人に
なりたいとおもっています。
【選
評】
この本に出てくる「お兄ちゃん」は、ちょうどあなたと同じ年ごろですね。だから、お
兄ちゃんのすることを「わかる。わかる。」と思いながら読んだのでしょう。自分の生活に
かさねて、かんじたままをすなおにかいているところがいいです。
ごとうさんは、どうして妹のいるお兄ちゃんの気持ちがわかるのでしょうね。ふしぎで
すね。ごとうさんは、ほかにもいろいろな人の気もちになって本をたくさん書いています。
これからも、ごとうさんの本をたくさん読んで、気に入った本を見つけてくださいね。き
っと心がゆたかになります。そして、しょうらい、ごとうさんのような絵本作家になれる
かもしれませんよ。
【優 秀 賞】
「おにいちゃん」を読んで
茶志内小学校6年
山
田
千笑莉
わたしは、後藤竜二さんの「おにいちゃん」を読みました。わたしの家は、お父さんと、
い母さんの他に、妹が二人いるので、わたしは「おねえちゃん」です。わたしも、登場人
物のコースケそっくりだなぁと思いました。妹にゲームのデータを消されたことも、何度
もあります。あと、勉強のじゃまは、毎日されます。かといって、ぶったり暴力をふるっ
たりすると、「お姉ちゃんでしょ」と言われます。毎日毎日、生意気な口を聞かされます。
まさにコースケそっくりで、びっくりしました。小泉るみ子さんのさし絵も、かわいかっ
たです。わたしの愛読書です。
うちの妹の場合、勉強を教えてやってもすぐ忘れるし、勝手に物を取るし、けんかはす
るし・・・。毎日毎日、妹にふり回される日々です。だからわたしは、コースケの気持ち
が、本当に本当によく分かります。泣き虫で、弱虫で、おこり虫な妹です。わたしは九十
九.九パーセントそう思います。けれど、0.一パーセント、かわいいなぁ、と思います。
特に妹のね顔を見ている時などです。
「おにいちゃん」の本のカバーに書いてあることと同
じです。なりたくて「おねえちゃん」になったわけじゃない。けれど、
「おねえちゃん」だ
からこそ味わえることが、何かあると思うんです。だからコースケも、それに気づいたら
いいんじゃないかな、と思いました。
これから大人になるまで、姉として、妹の面どうをみていかなければなりません。コー
スケもそうです。
「おにいちゃん」を読んで、改めて、妹の大切さに気づかされました。ケ
ンカもするし、すぐ泣くし・・・。けれど、妹とは、死ぬまで血のつながった姉妹です。
コースケも、ゆうかと、これからもうまくやっていけば良いな、と思います。
【選
評】
「お兄ちゃん」を読んで感じた気持ちを、妹が二人いる「お姉ちゃん」である自分のこと
に重ね合わせて書いていますね。自分の体験なので、心の動きが生き生きと表現されてい
ます。文章もわかりやすいです。これからも、おねえちゃんとして頑張ってください。
小泉るみ子さんが、さし絵を描いた本が愛読書とのことですが、他にもたくさんありま
すから読んでみてください。また、後藤さんの本もまだまだたくさんあります。高学年や
中学生向きの本もたくさんありますので、今度はぜひそういう本を読んで感想文を書いて
みてくださいね。