様式第3号(第5、第6の1、第6の2関係)(その1) 警 察 署 協 議 会 会 議 録 戸畑警察署協議会 開催年月日時 平成 27年 9月 30日 午前10時00分 から 平成 27年 9月 30日 午前11時30分 まで 開 催 場 所 戸畑警察署3階会議室 出 席 警察署協議会 会長以下9名 警 署長、副署長、総務課長、会計課長、生活安 全課長、地域課長、刑事課長、交通課長、警 備課長、事務局員(被害者支援係長) 者 察 署 議 事 概 要 【会長挨拶】 皆さまにはお忙しい中、本日の協議会に御出席いただき、感謝する。 また、9月28日には警察学校において初任科第531期205人の卒業式に 参列し、若い警察官のすばらしい姿を拝見したので、他の委員の方に報告する。 本日の協議で、戸畑の町がより一層、安全安心な町となるよう、御意見をいた だきたい。 【署長挨拶】 本日は、お忙しい中、お集まりいただき感謝する。 戸畑警察署の活動が、戸畑区民の要望に沿ったものとなるよう、忌憚のない意 見をいただきたいので、よろしくお願いする。 【報告事項】 1 懲戒処分事案の説明(署長) 本年7月から8月にかけ、警察官による非違事案が連続発生したことにつき、 皆さまにお詫びする。 7月の初旬には、2人の警察官による連続飲酒運転事案が発生し、1人は現行 犯逮捕され、もう1人は警告指導を受けたが、両名とも懲戒処分を受けている。 さらにその後、2人の警察官が出会い系サイトが絡む非違事案を起こし、2カ 月の間に3人の警察官が逮捕された。 飲酒運転事案の1人は小郡警察署の49歳の警部補で、7月4日午前0時34 分、粕屋町の道路で、政令数値を上回る酒気を帯びた状態で軽四輪乗用車を運転 したとして現行犯逮捕されている。 もう1人については、柳川警察署の58歳の警部補で、翌日の午後7時17分、 八女市の大型量販店駐車場内で、政令数値には達しなかったが酒気を帯びた状態 で普通乗用車を運転したものであるが、この警部補は、前日の小郡署員事案によ り、指導教養を受けていたにもかかわらず、飲酒運転をしたものである。 小郡署員については、酒を飲んで知人を送る際、酔った勢いから運転しても大 丈夫と判断し運転したものであり、柳川署員は、駐車場内なら道路交通法は適用 議 事 概 要 されないという安易な考えによるものであるが、駐車場内とはいえ、不特定多数 の交通往来があり事故を起こせば事故処理を行い、道路交通法上の対象である。 小郡署員は、免職処分となり、柳川署員は、戒告処分となり、処分後、辞職し ている。 今後、同種事案防止のため、指導教養の徹底を図っているところである。 2 情勢説明(署長) ⑴ 刑法犯の発生状況について 平成25年8月末は438件であり、平成26年の同期比では351件と大 幅に減少したものの、本年の同期比では、354件と3件増加しており、本年 末では、発生件数の増加が懸念されている。 この要因として、特殊詐欺及び万引きの発生件数増加が挙げられる。 その他、買物客がショッピングカートに掛けたバッグの中から、財布等を盗 むという犯罪も増えている。 ⑵ 特殊詐欺の発生状況について 県内では、毎年、増加傾向にあり、戸畑区内の発生状況については、平成2 5年は2件、被害額約500万円、平成26年は7件、被害額4,000万円、 平成27年は9月下旬で8件、被害額3,300万円と前年同期を上回ってい る。昨年の被害額が4,000万円と突出しているのは、1件で2,000万 円を超える被害が発生しているためである。戸畑区内の被害を抑止していくた めに、まだまだ対策が必要と考えている。 また、前回の協議会で委員から「暴力団が特殊詐欺に関与しているのではな いか。」という質問があり、その時点では把握できていなかったが、7月24 日の新聞では「暴力団 特殊詐欺に狙い」という記事が出ていた。 警察庁では、平成27年度版警察白書において、平成26年中の特殊詐欺で 検挙された者のうち、35パーセントは暴力団員又は周辺者が介入していると いう事実を公表した。 ⑶ 交通事故の発生状況について 物件事故については、ほぼ同じレベルで推移しているが、人身事故について は、一昨年と昨年の比較では減少したものの、本年は増加傾向にある。 人身事故の増加は、死亡事故につながる可能性が高くなると言えるので、そ の 抑止のため交差点での歩行者妨害や信号無視等の指導取締りを強化するな ど皆さんの協力をいただきながらも、戸畑署としては警察にしかできない対策 も今後、強化していく。 委員の方へのお願いであるが、これから年末にかけ、日没が早まり夜間の交 通事故を防止するため、職場や地域において、歩行者の夜間外出時には、明る い服装で、また、反射材などを身に付けて、ドライバーから視認しやすい格好 を心がけるとともに、運転する際は早めのライト点灯などを呼びかけていただ きたい。 3 ニセ電話詐欺の現状と対処法について(生活安全課長) ⑴ 県内の認知件数等 ・ 326件、被害額13億9,645万円(8月末現在) 過去最悪と言われた昨年の約2倍のペースで発生。 議 ⑵ 事 概 要 特徴的傾向 ・ 被害者の約8割が65歳以上の高齢女性。 ⑶ 手口 ・ 「オレオレ詐欺、架空請求詐欺、還付金詐欺」が激増。 ⑷ 管内の認知件数等 ・ 8件、被害額は、約3,300万円。 ・ 特徴的傾向は、県内の状況と同じである。 ⑸ 被害防止のポイント ① 電話でお金は「詐欺」直ぐに相談する。 ② 日頃から家族とのコミュニケーションを取っておく。 ③ 犯人と直接会話しない工夫として、家にいる時も「留守番設定」にする。 ⑹ 県警の取組 「ニセ電話詐欺撃退機器」を無償で貸し出しており、このような機器を利用 することも効果的である。 ⑺ 「ニセ電話気づかせ隊」の加入について 社会全体でニセ電話詐欺の被害防止に取り組もうとするものである。参加方 法は、県警ホームページや警察署で登録可能である。隊員で被害を未然防止す れば、条件に基づいて阻止功労賞が贈呈される。 戸畑署は、今後もニセ電話詐欺の絶滅に向けて、積極的に取り組んでいく方 針である。 4 交通事故抑止について(交通課長) ⑴ 交通事故の発生状況について(管内) ・ 人身事故件数~297件(昨年同期比+9件) ・ 重傷者数 ~ 14人(昨年同期比+5人) ・ 軽傷者数 ~380人(昨年同期比+76人) ・ 死者数 ~ 0人 (県下では103人となっており、ほぼ昨年と同様で推移) 9月1日から11月30日までの間は、年末にかけ増加傾向にある交通事故 を抑止するため、「交通事故抑止90日作戦」が展開されており、特に増加傾 向にある高齢者の事故防止対策として、各種講習に加え家族への広報啓発も実 施しているところである。 ⑵ 戸畑区内の交通事故多発交差点及び対策 ・ 1位~元宮踏切横交差点 追突事故が多く、押しボタン式信号を定周期化することにより事故 が減少 ・ 2位~天籟寺交差点 3月に歩車分離信号にして、事故が減少 ・ 3位~都市高速入口交差点 夜間、点滅信号であったが、終日定周期化にして事故が減少 ・ 4位~福柳木交差点 現在、対策を検討中 ・ 5位~幸町交差点 複雑な構造のため長期計画で対策予定 議 ・ 事 概 要 6位~戸畑警察署前交差点 歩行者用信号の周期を変えることと停止線位置の変更を行う予定 ・ 7位~牧山交差点 県警本部を交え対策を検討中 ・ 8位~千防交差点 追突事故が多く道路標示等について道路管理者と検討中 ・ 9位~汐井町公園横交差点 複雑な交差点のため、道路標示等について道路管理者と検討中 ・ 10 位~戸畑区役所横交差点 カーブで見にくいため自転車レーンを作り、車の動線を変更する 予定 今後、事故の多い箇所については対策を取っていくこととしている。 5 災害対策について(警備課長) ~大雨対策~ 大雨については、床上浸水が10棟以上、床下浸水が50棟以上になる場合を 基準として警報が出され、さらに降り続くと特別警報が出されるが、特別警報は 地域によって日頃の雨量が異なるため、同じ雨量が降っても全ての地域に出され るというものでもない。 土砂災害に対しては、北九州市防災ガイドブック戸畑区版を参考にしていただ きたい。 役所からは、非難準備情報、次に避難勧告、次は拘束力の強い非難指示が出 されるが、自分自身を守るための早めの判断も重要である。 昨年、九州では89万人に避難勧告が出され、実際、避難したのは1万3千人 であった。また、昨年の台風19号では、34万人に避難勧告が出され、実際、 避難したのは、その内0.5パーセントに当たる1,750人であった。 避難勧告、避難指示には、早めの対応を取っていただきたい。 6 補足説明について(署長) 交通事故の多い交差点については、一時停止規制を守らない車両が、一時停止 している車両に対して追突する事故や赤信号への変わり際に交差点へ進入する 車両による事故が多く発生している状況である。また、町の発展に伴い、道路形 状がいびつになったことも要因の一つと考えられる。 交差点で停止する場合は、早めにブレーキをかけ後続車に知らせるような防衛 運転が重要であることを周囲の方にも伝えていただきたい。 また、災害対策について、今回の鬼怒川の堤防決壊は想定外のようであったが、 特に、夜間に災害が予想される場合には、明るいうちの早めの対応が重要である。 昨年、福岡県警では、夜間の大雨の警戒の中、1人の殉職者を出している。 雨が降り続いた場合などは、暗くなる前に自衛の対応を取っていただきたい。 【質疑応答等】 1 災害対策について 【委員】 台風15号では、タクシーが一枝アンダーパスへの進入を禁止する赤 信号を無視して進入し、結果的に水没することになった。 また、災害では迅速な対応をしていかなければならないが、当日、早 議 2 3 事 概 要 朝のしかも雨の中、難しい判断の末、避難指示を出したという状況であ る。 【委員】 避難指示は、テレビや防災無線で伝えられることを知っているが、戸 畑区の場合はどんなルートなのか。 【委員】 危機管理室から広報するとともに広報車等で広報しているが、今後、 自治会との連携システムを構築していく予定である。 【委員】 一人で避難することが困難な高齢者などをあらかじめ把握して対応す ることが必要と感じた。 【署長】 特に高齢者には、早めの判断を促すことが大切で、気象状況によって は前日からの対応も考えなければならないと思われる。 【委員】 地域防災計画上では、区役所の中に防災本部を置き、警察と連携してい くということになっているので、今後、その調整について相談させていた だく予定である。 【委員】 市民センターに避難させる際、区役所が職員をセンターに派遣するよう になり、迅速な対応がなされるようになったと感じている。 交通対策について 【委員】 沢見のロイヤルホストのところは歩車分離信号になって、個人的には 安全になったと思っているが、時間帯によっては混雑しているという意 見もあり、信号機の調整は終わっているのか。 【署長】 小倉方向から入ってくる道路が混んでいると思われるが、ここのバス 停のカットが浅いこととその横が右折レーンとなっており、バス停にバス が停まり、右折レーンに右折車が待機した場合、直進できないのが主たる 原因であり、歩車分離信号による影響だけではないと考えている。 朝夕の信号周期を変えても根本的な混雑の解消は無理ではないかという 状況もあり、今後、バス会社及び道路管理者と検討していく。 少年対策について 【委員】 生徒の万引きや飲酒・喫煙問題で保護司会と学校で検討しているが、 生徒が飲酒や喫煙を目立つ場所で行い、教師や親もなめられており、何 もできないにもかかわらず、警察への通報もためらっているという状況 がある。 立ち直りのきっかけには、誰かが注意しなければならず、私が質問さ れた時は「警察に通報していただいて結構である。」と回答している。 教師も親も手に負えない場合は、警察の指導が立ち直りのきっかけに なると思うので、よろしくお願いしたい。 議 事 概 要 【署長】 警察のスクールサポーター制度により各学校との情報交換で緊密な連 携を図っている。 少年の指導と健全育成にはバランスが必要であると考えている。 今後とも、学校と連携を図っていく方針である。 4 特殊詐欺対策について 【委員】 ニセ電話詐欺の増加の状況に、大変、驚いた。 高齢化社会になり、認知症老人と被害者の関係データはあるのか。 【署長】 現在、明確なデータは手元にない。 一般的にニセ電話詐欺は、ある程度判断能力があり、その判断に基づい て自ら行動できる人が被害に遭っている。 また、還付金詐欺は高齢者の将来に対する不安に乗じたもので、お金を 返してもらうのにこちらが機械を操作する必要はないことを認識してもら うことも必要と考えている。 自治会等で高齢者に情報提供できる機会には、自分一人で判断しない、 体を動かせる人ほど危ない、電話番号が変わったという場合は元の番号 に掛けてみる等を話していただきたい。 警察としても、ニセ電話詐欺防止のための広報啓発活動を息長く続けて いくこととしている。 5 職員の非違事案対策について 【委員】 飲酒後に、代行運転が見つからずに飲酒運転をするという話を社内で聞 く。アルコールチェッカーを貸し出したり、部内文書を出して飲酒運転の 防止を指示しているが、警察ではどういう対策を取っているか。 【署長】 飲酒運転防止に、これといった特効薬はない。 二日酔い運転防止のため、退庁後、飲みに行く場合は、車を職場に置い て帰るよう指導している。また、懲戒免職になった場合の地位、生活、家 族、組織への影響を説いた教養も行っている。 【協議会開催状況】
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