Clinical Question 2016年7月25日 血球貪食症候群 手稲渓仁会病院 総合内科 作成者:萬 春花 監 修:永井友基/松坂 俊/芹澤良幹 分野 :血液 テーマ :診断 【症 例】44歳 男性 【主 訴】悪寒戦慄を伴う発熱 【現病歴】 入院1ヶ月前、右鎖骨骨折後偽関節に対し観血的整復術を 施行したが、術後9日目 創部が一部離開し、術後11日目に 再手術を施行した。 入院17日前、創部の 痛・腫脹・熱感と浸出液多量で、 発熱も認めたため創部洗浄をした。 創部培養からMRSAが検出された。 入院14日前よりMRSA感染症として抗菌薬を投与していた。 血液培養は陰性であったが、40度の発熱が持続したため、 入院前日、人工物抜去術を施行した。 入院当日、40度台の発熱と悪寒戦慄、多汗を認めたため、 精査のため 紹介となった。 【既往歴】 右鎖骨骨折(39歳) 高尿酸血症(43歳) 【内服薬】 フェブキソスタット 【アレルギー】 特になし 【家族歴】 母 乳癌 【生活歴】 飲酒歴 殆どなし 喫煙歴 1箱/日 【職業歴】 営業 【身体所見】 身長169cm 体重80kg BMI 28 意識清明 血圧 94/56mmHg 脈拍数 130回/分 体温 39.6度 呼吸数 28回/分 SpO2 98%(室内気) 両上肢の内側に播種性丘状紅斑あり 右鎖骨上に20cm程度の術創あり、ステイプラーで固定 創部の発赤は軽度で軽度の熱感・圧痛あり 浸出液・異臭・握雪感なし 呼吸音は左背部でcrackleを聴取する 下 浮腫なし 【血液検査】 WBC Hb MCV Plt Ret Stab Seg Mono PT-INR APTT Fbg FDP D dimer Fe TIBC Ferritin sIL-2R 培 養 4970 11.7 84 9.9 0.2 21 56 3.0 1.11 45.3 /ul g/dl fl 万/ul % % % % sec 367 mg/dl 72 ug/ml 30.6 ug/ml 144 ug/dl 157 ug/dl 11257 ng/ml 6006 U/ml 創部 MRSA 血液 陰性 TP Alb T.Bil AST ALT LDH ALP GGT UN Cr eGFR UA T.chol TG Na K Cl Glu CRP 6.0 3.4 0.9 114 80 835 244 50 13 0.94 g/dl g/dl mg/dl U/l U/l U/l U/l U/l mg/dl mg/dl 70 ml/min/1.7m^2 3.7 144 225 133 3.8 98 107 14.5 mg/dl mg/dl mg/dl mEq/l mEq/l mEq/l mg/dl mg/dl 【画像所見】 頸部リンパ節腫大 腋窩リンパ節腫大 脾腫 Problem list 1.MRSA創部感染・骨髄炎 2.適切な抗菌薬ドレナージ療法にも関わらず、 3週間持続する高熱 3.血圧低下、頻脈 4.肝障害(AST、LDH優位) 5.脾腫 6.全身リンパ節腫大(1 2cm大) 7.血小板減少、凝固障害、DIC傾向 8.正球性貧血 9.フェリチン異常高値、sIL-2R高値 【入院後経過①】 前医でバンコマイシンによる薬疹を認めたため、 ダプトマイシンに変更した。 その後も高熱が続き、DIC、全身状態の進行性の 増悪を認めた。全身CTで脾腫・リンパ節腫大を 認め、LDH・フェリチンの異常高値を伴っていた ため血球貪食症候群を疑った。 Clinical Question Haemophagocytic lymphohistiocytosis (HLH) 血球貪食症候群 CQ 1 どのような時に疑うか? CQ 2 診断 CQ 3 治療方針 HLHとは Haemophagocytic lymphohistiocytosis 【概 念】発熱、汎血球減少、肝脾腫、肝障害、高LDH血症、 高フェリチン血症、高トリグリセリド血症、凝固障害を呈し、 病理組織学的にマクロファージの増殖と血球貪食像を特徴とする症候群。 【病態生理】T細胞やマクロファージなどの免疫担当細胞による サイトカインネットワークが破綻し高サイトカイン血症が持続すること により発症すると考えられている。抗原の排除能不足などにより持続的 にT細胞やマクロファージが抗原刺激を受け続けることが一因と考え られている。 【疫 学】アジアで多いとされ、日本では年間発症率1/80万人と 推計されている(全国調査799例/5年間)。 6割が15歳未満で2割弱が60歳以上。 Hematology&Oncology. 2008; 57(suppl.6):1-15 HLHの分類 A. 一次性(遺伝的素因に基づく) • 家族性・遺伝性(FHL) Familial • 原発性免疫不全症に合併するもの(XLP、Chediak-Higashi) X-linked Lymphocyte Proliferation syndrome B. 二次性(基礎疾患に続発する) • 感染症に続発するもの(IAHS・VAHS;多くがEBV-HLH) Infection-Associated (IAHS), Virus-Associated (VAHS) • 自己免疫・膠原病に続発するもの(AAHS or MAS) Autoimmune-Associated(AAHS), Macrophage-Associated(MAS) • 悪性腫瘍に続発するもの(MAHS;多くがLAHS) Malignancy-Associated(MAHS), Lymphoma-Associated(LAHS) • 造血幹細胞移植後の造血回復期に合併するもの(post-SCT HLH) Post Stem Cell Transplantation (PSCT) Hematology&Oncology. 2008; 57(suppl.6):9-15 CQ1 どのような時に疑うか? • 初期症状は、遷延する高熱(>38.5度)が最も多く、 急性∼亜急性(1 4週間)の経過である。 • 臓器障害:患者の半数で、重篤な多臓器不全の進行を 認める。障害を受ける臓器で最も多いのはリンパ造血組織 (リンパ節腫大や肝脾腫)である。 • 鑑別疾患には一般的な感染症、肝炎、脳炎があげられる。 表. HLHにおける疫学・臨床所見 発症時年齢は平均で49歳、 男性の方が多く、 臨床所見は 9割以上 発熱 約7割 脾腫、肝腫大 疫学 平均年齢 女性 49.03 歳 (41‒67 ) 37% 臨床所見 熱 脾腫 肝腫大 呼吸器症状 リンパ節炎 神経症状 皮膚症状 消化器症状 腎障害 脳症 96% 69% 67% 42% 33% 25% 25% 18% 16% 9% Lancet 2014; 383:1503-16より一部改編 表. HLHにおける血液検査所見の出現率 血算・凝固 貧血 血小板減少 白血球減少 好中球減少 生化学 Hb < 9.0 g/dl Hb < 7.0 g/dl <100 000 cells/μl <10 000 cells/μl <4000 cells/μl <1000 cells/μl <500 cells/μl 凝固異常 D-dimer >10 μg/ml Fibrinogen <150 mg/dl DIC 67% 22% 78% 6% 69% 42% 23% 59% 49% 48% 40% 採血では、特に血小板減少、 フェリチン > 500 ng/ml > 1000 ng/ml > 10 000 ng/ml トリグリセリド > 150 mg/dl > 265 mg/dl Na < 135 mEq/L < 130 mEq/L > 40 IU/L AST,ALT > 100 IU/L ALP >290 UI/L LDH > 500 IU/L > 1000 IU/L > 2400 IU/mL sIL2R >10 000 IU/mL 90% 71% 24% 69% 42% 78% 59% 57% 42% 71% 78% 53% 79% 38% フェリチン高値、LDHの上昇、 可溶性IL2Rの上昇が診断の 一助になる。 Lancet 2014; 383:1503-16より一部改編 疑う時のポイント① 原因不明の持続する高熱 + 血球減少(特にDIC) LDHの上昇 肝脾腫・リンパ節腫大 疑うことが大事! 疑う時のポイント② フェリチン>10000 ng/mlでHLH 診断の感度90%以上, 特異度96%以上 Pediatr Blood cancer 2008; 50: 1227 小児データ 成人のデータではフェリチンのカットオフは特に認められないとの 報告もあり注意が必要。 Blood 2015 May 7;125(19):2908-14 著明な高フェリチン血症の鑑別は3つ: HLH, Still s disease, 悪性組織球症. Lancet 2014; 383:1503-16 CQ2 診 断 • 様々な診断基準が国内外から発表されている。 • 確立されたものはないが、現在ではHLH-2004 が汎用されている。 HLH-2004は小児HLHを 基に作られた基準であるため、 成人で使用するには問題点もある。 成人HLHの診断基準として HLH-2009も提唱されているが、 その診断能はまだ検証されていない。 Hematology Am Soc Hematol Educ Program:2009; 127-31 • 国内でも独自の診断基準が提唱されている。 Hematology&Oncology. 2008; 57(suppl.6):63-69 HLH-2004 診断基準 付記: 1) 発症時に血球貪食が明らかでなければ さらに検索を進める。 骨髄所見陰性の場合、他臓器の生検や 経時的な骨髄 刺検査を考慮する。 2) 以下の所見は診断を強く支持する: 髄液細胞増加(単核球) および/または髄液蛋白増加、 肝生検上慢性持続性肝炎に類似した 組織所見。 3) 以下の所見は診断を支持する: 脳・髄膜症状、リンパ節腫脹、黄疸、 浮腫、皮疹、肝酵素異常、低蛋白血症 低Na血症、VLDL増加、HDL低下。 Lancet 2014; 383:1503-16 日本からも二次性HLHの診断基準が 出されている ・Tsuda-94 Int J Hematol. 1997; 65: 215 ・Henter-91の改訂版Imashuku-94 Am J Hematol. 1996; 53: 285 HLHにおける骨髄生検 骨髄は低形成のことも過形成のこともある。 【骨髄検査で血球貪食像を認める頻度】 骨髄塗抹標本 85% 塗抹標本では、血球貪食像は2-10%を占め 64% 骨髄生検 ることが多く、時として50%にも及ぶことが (Lancet 2014; 383:1503-16より一部改編) ある。厳格な規定はなく、 有核細胞の3%以上や2500/μl以上を診断 基準に提唱しているものもある。 Int. J Hematol 1997; 65: 215 貪食細胞は比較的小型で類縁系の核を 有する組織球が、細胞質が大きくなり核は 辺縁に寄ってみられる。 免疫染色でCD68が陽性。 診断のポイント 診断基準を満たすか確認 血球貪食像は特に初期には わかりにくいことあり! CQ 3 治療方針 二次性HLHの治療戦略は、二本立て ①背景疾患の同定と治療 ②血球貪食症候群に対する治療 ①背景疾患の同定 二次性のHLHは大きく分けて以下の様になる 表. 二次性血球貪食症候群の分類 (1)感染関連血球貪食症候群 autoimmune 11% other 7% ウイルス関連血球貪食症候群 細菌関連血球貪食症候群 その他の微生物関連血球貪食症候群 (2) 自己免疫関連血球貪食症候群 (3) 腫瘍関連血球貪食症候群 infection 42% malignancy 40% (4)その他の二次性血球貪食症候群 Blood 2015; 125: 2908-2914より一部改変 図. 背景疾患の内訳 Lancet 2014; 383:1503-16 より一部改変 もう少し詳しくみると。。。 感染症の中では ウイルスが多く EBVが最も多い 結核も忘れては ダメ 自己免疫疾患では SLEが多い 悪性腫瘍の中では 悪性リンパ腫が最も多い Lancet 2014; 383:1503-16 治療のポイント① 背景疾患編 背景疾患は EBウイルス感染症 悪性リンパ腫 SLE&Still病 に特に注意! 結核も忘れずに ②血球貪食症候群に対する治療 背景疾患の検索および背景疾患に対する治療に加えて 一般内科医がすべき初期治療としては主に2つ ①ステロイド ②IVIg(要検討) ただし、HLHに対する治療は RCTはない。 全て後ろ向きのcase seriesなどのデータ によるのでevidenceとしては限られる。 ①ステロイド 処方例: mPSL パルス療法 500~1000mg/body/day 3日点滴 PSL換算 1mg/kg 経口 (投与期間は病状による) • 軽症なHLHではステロイド単剤で治療可能である。 • 自己免疫疾患には、初回治療としてステロイドパルス 単剤が使われる • 中枢神経症状がある場合はDexamethasoneが好ま れる(BBBを通過するため) • ステロイドの減量法は特に示されていない。 Lancet 2014; 383:1503-16 ②IVIg 処方例: • IVIg大量療法 γグロブリン 200~400mg/kg/day 3~5日間点滴 :感染か自己免疫疾患がtriggerとなったHLHに対し、 野村昌作ら. 臨床血液 1992; 33: 1242 生存率59-75%との報告あり。 • 軽症なHLHにはIVIg大量療法やステロイド単剤で治療可能である。 • 大概のウイルス性HLH(EBV以外)では有効。 • EBV-HLHでは有効性に乏しい。 神波信次ら 日小児血会誌. 1996;10: 205 Feeman B et al J Pediatr. 1993; 123: 479 • 治療反応性は、投与2日以内のフェリチンの最高値で判断する。 • 稀ではあるが、腎障害の併発に注意する。 豊田恭徳, 長尾大 血液・腫瘍科. 1996; 33: 452 日本の保険適応量は大きく 超えています!! 症例を選ぶ必要あり。 表. 背景疾患による二次性HLHの治療 FHL IAHS (EBV以外) EBV-HLH AAHS LAHS + + + + + + + 再発・難治例 + + + + 再発・難治例 + 治療 ステロイド IVIg シクロスポリン + エトポシド + 難治例(VAHS) 敗血症では推奨されない 敗血症では推奨されない weekly MTX Rituximab Still病など XLPなど B cell lymphoma + 再発・難治例 抗TNF製剤 結核の再燃に注意 多剤併用 化学療法 造血幹細胞移植 ほぼ必須 再発・難治例 + 再発・難治例 再発・難治例 Haematology. 2011;63(6):690-697より一部改変 背景疾患によって、 若干治療戦略を変えるという報告もあります。 が、いずれも1st stepはステロイドです。 治療のポイント② 血球貪食症に対する治療編 血球貪食症候群には 背景の疾患に対する治療に加え まずはステロイドの投与を考慮 悪性腫瘍関連や EBV関連HLHの場合 化学療法(エトポシドなど)が必要と なるので専門科との共闘が必要です。 (参照)HLH治療開始前に当院で検査を考慮する項目 感染症のwork up 細菌 病歴, 身体所見, 各種培養など ※明らかな原因が 治療開始前に推定 できない場合 ウイルス感染症 血清抗体 ; EBV, CMV, HSV, VZV, HIV, HTLV-1, HHV-6, 肝炎ウイルス 抗原/PCR ; C7-HRP, C10/C11, EBV-DNA 薬剤性の確認(新規薬剤の確認と被疑薬の中止) 自己免疫疾患の確認(病歴, 身体所見, 抗核抗体, 補体, 赤沈) 悪性リンパ腫の検索 リンパ節生検(フローサイトメトリーと遺伝子解析) ランダム皮膚生検, 臨床所見によっては肺生検, 肝生検など 【入院後経過②】 原因検索を行った。 【ウイルス血清学】 HAV IgM HAV IgG HBs抗原 HBs IgG HBc-IgG HBc-IgM HBV DNA HCV IgG HCV RNA HEV IgA (-) (-) (-) (+) (+) (-) 未検出 (-) 未検出 (-) VCA-IgM VCA-IgG EBNA CMV IgM CMV IgG CMV抗原 C7-HRP CMV抗原 C10C11 HHV6 IgG HTLV1 IgG HIV1/2 【免疫・自己免疫検査】 Haptoglobin 103 mg/dl 直接・間接Coombs (-) PA IgG (-) IgG 1019 mg/dl IgA 167 mg/dl IgM 68 mg/dl この他、 皮膚、リンパ節、 骨髄生検を行った。 (-) (-) (-) (±) (+) 0 0 40倍 (-) (-) 【骨髄所見】 腸骨の 骨髄 刺及び生検を施行。 マクロファージの 血球貪食像が認められた。 • 骨髄塗抹標本:明らかな異常血球を認めず、芽球の増加あり。血球貪食像が散見される。単球の活性化が 見られる。 • 骨髄生検(腸骨):Cellularity 75%の過形成性骨髄組織。多数のマクロファージが見られ、血球貪食 像と胞体乏しい濃染核を持つ巨核球の増加を認める。赤芽球は減少し、赤芽球島形成は不明瞭。巨核球が 増加(5 10/hp)、分葉核と豊富な胞体を持つ巨核球に混じて分葉不全を示す濃縮核を持つ胞体乏しい 巨核球が目立つ。免疫染色ではCD3陽性のT細胞が散在性に約20%、CD20陽性のB細胞は疎に数%浸 潤している。 • 血球貪食像、巨核球増加、赤芽球低形成の見られる過形成性骨髄組織。 • 悪性リンパ腫、その他の癌の浸潤の所見は認めない。 【まとめ】 感染症: 細菌: 血液培養は陰性、全身CTでも明らかな膿瘍形成は認めなかった。 ウイルス感染症: 有意な結果は認めなかった。 被疑薬の中止: 前医で使用した抗菌薬はすべて中止した。 自己免疫疾患: 積極的に疑う所見はなかった。 悪性リンパ腫: リンパ節生検では血球貪食像を認めたがEBV感染や悪性リンパ腫を 疑う所見はなかった。 ランダム皮膚生検では特異的所見は認めなかった。 HLH-2004 診断基準 以下の1.か2.のどちらかを満たせばHPS/HLHと診断される。 本症例では: 1. HPS/HLHに一致する分子診断が得られる。 Hb 11.7 g/dl Plt 9.9x10^4/μl 2. 以下の8項目中5項目以上を満たす。 Neu 3836 /μl 1)発熱 TG 225 mg/dl 2)脾腫 Fbg 367 mg/dl Ferritin 11257 ng/ml 3)2系統以上の血球減少 sIL2R 6006 U/ml ・ヘモグロビン9 g/dL未満(4週未満の乳児は10 g/dL未満) ・血小板数10万/μL未満 ・好中球数1,000/μL未満 4)高トリグリセリド血症または/および低フィブリノゲン血症 空腹時トリグリセライド265 mg/dL以上 フィブリノゲン150 mg/dL以下 5)骨髄または脾臓またはリンパ節における血球貪食像あり、悪性腫瘍がない 6)NK細胞活性の低下または消失 →5項目を満たすことより 7)フェリチン500 μg/L以上 HLHと診断 8)可溶性IL-2レセプター2,400 U/mL以上 Lancet 2014; 383:1503-16 【診 断】 細菌感染症関連血球貪食症候群 【入院後経過③】 # MRSA創部感染・骨髄炎 ダプトマイシン 6週間の投与終了後も発熱なく、 創部所見は感染徴候を認めず、炎症反応も落ち着いた。 # IAHS (重症度:2点(軽症)) 抗菌薬と並行でステロイドパルスを施行し、 Dexamethasone 10mg/m^2/day で10日間毎に 半減し、Day38で終了したが再燃なく退院。 mPSL 1g/day DEX 20mg/day DAPT 4mg/kg/day BT 41.0 Plt LDH 15.0 1000 39.9 1024 39.8 821 10.0 38.5 Plt(x10^4/ul) 500 LDH(U/L) BT(℃) 37.3 36.0 5.0 6.9 1 2 3 4 5 6 7 :骨髄生検 8 9 10 11 12 13 14 Take Home message • 血球貪食症候群をまず疑おう! • 疑ったらフェリチンと血球貪食像の確認を! • 背景疾患により治療戦略が変わるので、HLHの治療と 並行して背景疾患を突き止めよう! • 難治性の場合は血液内科と共闘を!
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