木古内町財務会計システム導入事業仕様書 1.業務名 木古内町財務会計システム導入事業 2.業務の目的 本業務は、木古内町が行う財務会計に関する事務処理に対して、最新の技術・機能を有 し、高い信頼性と操作性のよいシステムを適正な価格で導入し、事務の効率化・迅速化を 図るとともに、国が要請する統一的な基準による地方公会計への移行に適切に対応するこ とを目的とする。 3.財務会計システム導入の基本方針 (1)クラウドコンピューティング技術を活用した ASP-SaaS 型のシステムを採用する。 (2)全庁的にデータが一元管理できるシステムであること。 (3)予算編成、執行、決算、さらに備品や公有財産等の台帳管理まで一貫した設計思想で サポートし、継続的でスピーディーな改革改善を可能にするシステムであること。 (4)事業別予算編成であること。 政策、施策、事務事業に対応分けできる3階層の事業コードを採用するなど、事業別 予算により、政策主導型の予算編成をサポートするシステムであること。 (5)情報資源の有効活用を図ること。 予算の編成から執行、決算までの財務事務によりデータベース上に蓄積された情報に ついて、SQL などの知識がなくても、情報の検索やクライアント上の表計算ソフト等によ る加工が容易にできる仕組みであること。 また、表計算ソフト等で作成した名簿等を取り込み、納入通知書や伝票作成に役立て るなど、クライアント上の既存の情報を活用し、重複入力の手間を軽減できるシステム であること。 (6)操作性の簡易化を図ること。 分かりやすい操作手順、画面構成、画面遷移と、視認性や識別性などのユーザビリテ ィを重視したデザインにより、容易な操作で誤りなく業務を執行できるシステムである こと。 1 (7)電子自治体への対応を図ること。 職員ポータル(職員認証) ・電子決裁基盤・文書管理システム・人事給与システム等と の連携を考慮したシステムであること。また、契約管理に伴う電子調達への対応や、マ ルチペイメントネットワークへの対応など、今度の電子自治体の実現を考慮したシステ ムであること。 (8)全システムが web 型であること。 今回導入する財務会計システムは全ての機能が web 型システムであり、さまざまなク ライアントに対応でき、運用管理の負担を軽減するシステムであるとともに、標準的な 通信プロトコルによって他のシステムと直接通信を行えるシステムであること。 (9)高い信頼性と優れたセキュリティ対策をもつシステムであること。 財務会計システムには、町の重要な情報が蓄積されることから、充分に高い信頼性を 有するシステムとし、万全なセキュリティ対策を講じること。 (10)統一的な基準による地方公会計に対応すること。 財務書類作成について、総務省から配布予定の標準的なソフトウェアとの連携等、新 基準の公会計への移行を考慮したシステムであること。 4.全体仕様 (1)業務の範囲 本業務は、次の業務を包括的に事業者に委託するものとする。 なお、各業務における業務範囲の詳細については、各業務の使用に記述する。 ①財務会計システム導入業務 ・システムの調達 ・環境設定データの移行(移行データの照合・確認及び修正作業を含む) ・職員研修 等 ②財務会計システム賃貸借業務 ・システム賃貸借 ・システム運用管理 ・障害対応 ・ソフトウェア・アプリケーション保守 等 (2)履行予定期間 ①財務会計システム導入業務 契約締結の日(平成27年5月予定)からシステム本稼働前日まで ②財務会計システム賃貸借 システム本稼働の日から5年間 2 (3)納期 部分稼働、本稼働予定年月日及びスケジュール策定時の留意事項は次のとおりとし、 詳細については別途協議のうえ決定する。 なお、本業務については、業務の特性や繁忙期、職員の負担等を考慮したうえで、最 も効率的で確実なスケジュールを策定し、提案すること。 ①稼働予定年月日 平成27年11月 部分稼働(予算系) 平成28年 3月 本稼働(執行系) ②スケジュール策定時の留意事項 ア.契約締結後、部分稼働及び本稼働までのスケジュール案を明記すること。 イ.工程及び作業名ごとに、本町との役割分担を明確にすること。 ウ.工程におけるマイルストーンを明記するとともに、工程の名称、期間、目的、管理 項目、定例報告及びレビューの予定も明記すること。 エ.ソフトウェア導入時期、テスト期間、ユーザ教育等について、その時期を明記す ること。 オ.納品物の納入時期を明記すること。 (4)成果物 ①納品場所 木古内町役場 ②成果物 以下のとおりとする。 No 項目名 媒体 1 本システムに係るソフトウェア一式 - 2 ソフトウェア・ネットワーク構成図 紙・電子 3 システム設計書・機能仕様書 紙・電子 4 研修テキスト 紙・電子 5 各種マニュアル 紙・電子 6 その他必要書類 別途協議 (5)権利義務に関する事項 ①ソフトウェアの使用権 本業務において導入するシステムで使用するソフトウェア、ソフトウェアライセンス 等について、本町が使用権を保有する。 (6)制度改正の対応 本業務の契約期間中において制度改正が行われる場合、受託者提供のパッケージシス テムのバージョンアップやカスタマイズなど機能追加により対応すること。その費用に 関しては全て契約金額に含まれるものとする。このカスタマイズ等によりソフトウェア の保守業務に影響を及ぼすおそれがある場合、その影響を事前に本町に通知し、承認を 得たうえでカスタマイズ等を実施すること。なお、制度改正の対応を行う際は、事前に 必ずテスト環境で問題が無いことを確認した後に、本稼働している機器に導入すること。 3 (7)バーションアップ 本業務の契約期間中における機能改善等によるバージョンアップは、必要に応じて行 うこと。その費用に関しては、全て契約金額に含まれるものとする。 また、本業務の契約終了後における機能改善や基本ソフト等が更改される場合などの バージョンアップは、内容等を本町と協議のうえ、柔軟に対応すること。 (8)データの抽出・移行 一定期間の運用後、本町が他社の新システムに更改する場合、データの抽出や移行、 各データのレイアウト仕様書、その他必要な帳票類の提出など、本町と協議のうえ、柔 軟に対応すること。 (9)瑕疵担保責任 新システムの不具合が本稼働後に発見された場合には、受託者は無償で是正措置を行 うこと。なお、瑕疵担保期間は、平成28年4月1日から1年間とする。 (10)秘密保持 受託者は、本業務において知り得た全ての情報を本業務の目的以外に使用し、又は第 三者に開示若しくは漏洩してはならないものとし、そのために必要な措置をとるものと する。また、契約終了後も同様とする。 (11)その他留意事項 本仕様書に定めのない事項、又は業務の遂行にあたり疑義が生じた場合は、本町と受 託者の協議によりその解決を図るものとする。 5.財務会計システム導入業務仕様 財務会計システムの導入にあたり、以下の要件を満たすこと。 (1)システム要件 ①最新の地域情報プラットフォーム標準仕様に準拠(もしくはそれに準じた連携基盤を 用いたシステム構成)するとともに、本町がシステムを利用するうえで必要な機能を有 し、業務を滞りなく運用できることを前提とする。 ②パッケージシステムを前提とし、導入後の法改正・機能強化等を考慮して、必要最低 限のカスタマイズとする。 ③システムの機能については、別紙「木古内町財務会計システム導入事業機能要件書」 (以下「機能要件書」という。 )を参照し、本要件を最低機能要件とする。なお、機能要 件書に記載されている機能以外に提案すべき機能がある場合は、見積りを含めて提案す ること。 ④定期的なバージョンアップ(機能修正や新規機能追加)を実施し、常に最新のシステ ムを利用できる状態とすること。また、その経費は本業務の契約金額に含むものとする。 4 (2)サーバ要件 ①サーバ等は災害、水害、埃、振動、温度、湿度等の影響や、機器の電磁波による情報漏 洩を防止する措置を施すものとする。 ②サーバは web 方式に対応したものとする。 ③サーバの種類、数量やOS、CPU、メモリなどのスペックについては、業者の提案 を仕様とする。 ④ディスク容量は過去5年間のデータ容量を確保できること。 ⑤バックアップ機能を有すること。 ⑥運用の効率化のために、自動電源始業機能等を活用すること。 ⑦無停電電源装置を設置すること。 ⑧停電時に安全に自動シャットダウンできること。 ⑨サーバ機器についてはデータセンター内に設置するものとする。 (3)ソフトウェア要件 ①システムは、参加事業者が自らパッケージ開発したソフトウェアであることが望まし い。ただし、他社製パッケージでの提案も不可としないが、その場合は、カスタマイズな どに柔軟に対応でき、かつ比較的安価に提供できるシステムであること。 ②データベースは、業界標準、マルチプロセッサ対応、信頼性の高さ、安定性、出荷実 績、製品の継続サポートなどを考慮したものを選定すること。 ③データベース以外のシステムを構成するソフトウェアについても、将来にわたって信 頼性及び能力が保証されていること。 ④パッケージの開発言語については、短期間に効率よく開発・修正が行える開発ツール を使用すること。 (4)クライアント要件 ①クライアントパソコンは、庁内LANに接続された既存の機器を使用すること。 ②財務会計システムに接続するクライアントパソコン数は、110台とする。ただし、 稼働後において一定数の増設もあり得るものとする。 ③110台の同時運用を可能とすること。 ④システムにおいて作成される帳票は、ネットワーク上の既設プリンタから出力できる こと。 ⑤クライアントパソコンの最低スペックは以下のとおりなので、配慮すること。 O S Microsoft Windows 7 メモリ 4.0GB HDD 500GB CPU Intel Core i5-3570 3.40GHz ⑥別途クライアントの設定が必要な場合は、本業務範囲内として実施すること。 (5)ネットワーク要件 ①データセンターと本町を結ぶ使用回線は、データ漏えい防止対策から暗号化した通信 5 とすること。 ②既存の庁内 LAN を使用すること。また、他のシステムとの連携も考慮し、ネットワー ク通信プロトコルは TCP/IP とする。 ③既設庁内ネットワークのアドレス体系に準じたネットワーク設定を行うこと。 (6)セキュリティ要件 ①受託者は、実施体制の中に情報セキュリティ責任者を設置し、業務実施メンバーの入 退室や扱うドキュメント等の管理を徹底し、情報漏えい防止対策を万全に行うこと。ま た、緊急時の対応についても、あらかじめ設定しておくこと。 ②本業務実施にあたり、業務実施メンバーに対しては個人情報の取扱いを含むセキュリ ティ教育を実施し、情報セキュリティ保持に関する意識の徹底を図ること。 ③本町では、シマンテック社の Symantec Endpoint Protection を導入しており、クライ アントPCは既存のウイルス対策ソフトを使用するものとする。 ④ユーザIDとパスワードによる職員(部署)認証を可能とすること。 ⑤ユーザ個人別にアクセス制限が設定できること。 ⑥重要な機能について、利用状況が把握できるログを残す機能を有すること。 (7)データセンター要件 ①本システムにおけるデータセンターの設置場所は日本国内とし、北海道内であること が望ましい。また、可能な限り災害の影響を受けない場所に存在すること。 ②建物は、震度6強までの地震に耐えられるものであること。 ③非常用自家発電設備等の無停電電源設備が完備されていること。 ④入退室管理、不正侵入管理等厳重な防犯設備及び管理体制が確立していること。 ⑤日本データセンター協会(JDCC)が制定した「データセンターファシリティスタ ンダード」における「ティア3」相当のサービスレベルを満たしていることが望ましい。 (8)データセットアップ要件 ①セットアップが必要と思われるデータについては、本町と開発業者との協議により、 実際に提供する機能を考慮したうえで決定する。 ②既存データ(EXCEL データ)の移行方法については、できる限り手作業での入力を避け る方式で行うこと。 (9)研修要件 ①初動時立会い システムの稼働開始時は、担当SEが立会い、稼働確認及び操作説明等の職員サポー トを行うこと。 ②職員研修 システムの稼働前に、以下のとおり研修を実施すること。なお、研修にあたっては研修 テキストの配布や、デモ機による操作体験など、習得しやすい方法で行うこと。 6 ア.一般職員向け研修 対象者 100人程度 イ.取りまとめ担当(財政・出納)向け研修 対象者 10人程度 ウ.システム管理者向け研修 対象者 5人程度 ③システム導入後1年間は、年次処理等の特殊処理に関するサポートを行うこと。 6.財務会計システム賃貸借業務仕様 財務会計システムの賃貸借にあたり、以下の要件を満たすこと。 (1)保守管理要件 導入業務が終了し、稼働を開始したシステムを対象に、次のとおり保守管理業務を行 うこと。 ①保守は容易かつ迅速に対応できるものとし、故障時間を短縮すること。 ②稼働までの間に必要となる保守費用は、導入経費に含めること。 ③遠隔操作による保守を見込む場合は、提案に含めること。 ④本システムに関連するソフトウェアのバージョンアップが開発期間内に行われた場合、 本パッケージへの影響、バージョンアップの是非を検討し、対応が必要な場合は速やか に行うこと。 ⑤本システムの標準のリビジョンアップ及び障害等に対応するためのリビジョンアップ が行われた場合は、その要否を確認し、必要があれば速やかに対応すること。 (2)障害対応 ①イベントログなどを収集、監視し、異常が発生した場合、その内容に応じて障害対応 が行えること。 ②障害時の対応を一元化して行う窓口を設けること。 ③障害時には速やかに復旧でき、連携する他システムとの障害の切り分けを行い、原因 の究明及び対策にあたること。 ④障害が生じた場合、その原因について報告書を作成し職員に報告を行い、対策を協議 すること。 (3)サポート対応 ①職員からの問い合わせ・質問等については、誠意をもって対応すること。 ②一般的なパソコンの操作方法やOSに関する問い合わせについても、柔軟に対応する こと。 ③問い合わせ対応については、本町開庁時間内を原則とする。ただし、業務上の都合に より、通常時間を超えてサポートの必要が生じたときは、協議のうえ、これに対応する ものとし、費用は本業務の契約金額に含むものとする。 7 (4)各種マニュアルの整備 受託者は、システムの円滑な運用を目的として、本町と協議のうえ、次のマニュアル を作成しなければならない。また、マニュアルについては、常に最新状態を保持するこ ととし、本町及び受託者内部で人事異動が発生した場合であっても、短期的に円滑な業 務の引継を行える内容のものであること。 ①運用マニュアル ②操作マニュアル(管理者用・一般職員用) ③障害復旧マニュアル 7.契約に関する事項 (1)契約の締結 プロポーザルにおいて決定された最高評価事業者を優先交渉事業者とし、随意契約に より契約締結交渉を行う。また、特別な理由により最高評価事業者と契約締結ができな い場合は、他の事業者のうち、順位が上位の者から順に契約交渉を行うものとし、最終 的に交渉が成立した事業者と契約を締結する。 (2)契約の名称及び期間 ①財務会計システム導入業務委託 平成27年6月(予定)から平成28年3月31日まで ②財務会計システム賃貸借 平成28年4月1日(予定)から平成33年3月31日まで (3)支払の条件 ①財務会計システム導入業務委託 開発が完了しテストで不備が無いことを受託者が確認したものを検査対象とし、本町 にて指定した成果物の確認と受入試験を実施し、検査で合格となった後、委託料を支払 うものとする。 ②財務会計システム賃貸借 5年間の分割払いとし、毎年1年分の経費は5年間分経費を5で除した額とする。な お、支払期日については、契約締結時に本町と協議のうえ決定する。 8.企画提案書作成要件 詳細は(別紙1) 「企画提案書作成要領」を参照すること。 9.機能要件作成要件 詳細は(別紙2) 「機能要件書作成要領」を参照すること。 10.経費見積もり 詳細は(別紙3) 「経費見積書作成要領」を参照すること。 8
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