平成 20 年 2 月 17 日 ワークショップ:質問に対する回答 ロール・プレイ運営事務局 大変多くの御質問を頂き有難うございました。 ロール・プレイ規則2(2)に従い、事務局が回答する必要があると考えた質問に対し、 以下のとおり回答するとともに、一部、問題を修正します。 なお、問題から自明である、本ワークショップでは考慮する必要がない、本ワークショッ プの論点に直接関係ない、本ワークショップとの関係ではそこまで細かい情報は必要ない、 論点であり考えていただくべき問題である、依頼者あるいは相手方に質問すべき問題であ る、等の理由から、回答を行わなかった質問も多数あります。回答がなされていない質問 に対しては、その理由も考えてみていただけますと幸いです。 以下の回答以外に個々のチームに対して個別に行う予定の回答はありません。 本回答に関連して、どうしても必要な質問がある場合には 2 月 18 日 15 時までに運営事務 局に対して行ってください。 頂いた質問については、今回の回答の対象となっていないものも含め、2 日目の仲裁の講評 の中で、講評の対象とする予定です。 なお、問題文で全ての事実について設定がなされているわけではありません。そのような 部分は、現実の世界において一般に生じていること、理解されていることで補うこととな ります。一方の当事者が問題では設定されていないある事実を主張し、他方当事者がそれ に同意した場合にはその事実を前提に本ロールプレイが行われることとなりますが、他方 当事者がその事実を争った場合には、いずれの主張が真実であるかを決めることは今回の ロールプレイの直接の目的ではありません(証拠調べは行いません) 。問題文にかかれてい ない事実を巡って当事者間で争いが生じ、それがロールプレイの進行にあたって問題とな る場合には、調停人や仲裁人が何がロールプレイとの関係で事実であるかを決定すること ができます。その場合には、調停人・仲裁人が決定した事実を前提にロールプレイが行わ れるものとします。 <問題の修正> ○パラグラフ11 11行目から13行目 旧「リーダーはレッド社の技術者であり、リーダーとサブ・リーダーが協力してチー 1 ムを指揮することとなっている。プロジェクトリーダーと協力してプロジェクトを監 督するのが職務であり、 ・・・」 新「プロジェクトリーダーはレッド社の技術者であり、プロジェクトリーダーとサブ・ リーダーが協力してチームを指揮することとなっている。サブ・リーダーは、プロジ ェクトリーダーと協力してプロジェクトを監督するのが職務であり、 ・・・」 ○パラグラフ22 4 行目 旧「オブ・オレンジ氏は・・・」 新「ボブ・オレンジ氏は・・・」 ○パラグラフ22 6行目末尾から7行目 旧「この社員は問題点克服と・・・」 新「ボブ・オレンジ氏は問題点克服と・・・」 ○パラグラフ27 6行目から 旧「なお、ネゴランド国経済産業省が 2002 年に作成した製造業における情報管理ガイ ドラインに準拠して、レッド社では、ネゴランド国の経済産業省の規則に従い、セ キュリティー・ポリシーを策定し、教育・研修、情報管理のための社内ルールの作 成、管理体制の見直し、定期的な内部監査を行っていた。」 新「なお、レッド社では、ネゴランド国経済産業省が 2002 年に作成した製造業におけ る情報管理ガイドラインに準拠して、セキュリティー・ポリシーを策定し、教育・ 研修、情報管理のための社内ルールの作成、管理体制の見直し、定期的な内部監査 を行っていた。ネゴランド国経済産業省では、現在、情報管理ガイドラインの見直 し作業中であるが、その内容はいまだ明らかとなっていない。なお、ネゴランド国 内の製造業者による情報管理体制が問題となった訴訟においてネゴランド国最高裁 は、一般論として、特段の事情がない限り、ネゴランド国経済産業省が定める情報 管理ガイドラインを遵守している場合には、企業として適切な情報管理体制をとっ ていると評価することができる、と判示している。 」 ○別添8 本文4行目 旧「8 月 21 日付で御社と当社の間で PR-3 型 100 万個の契約」 新「8 月 21 日付で御社と当社の間で PR-3 型 10 万個の契約」 <質問への回答> ○パラグラフ6関係 1. Q:ブルー社とイエロー社、パープル社の間には資本関係はありますか。 A:ありません。 2 2. Q:ブラック電機、ホワイト製作所はアービトリア国法人ですか。 A:はい。 ○パラグラフ8関係 3. Q:別添4の契約が締結された後、レッド社とブルー社の間の LSI の通常の取引では、支 払いはどのようになされていたのですか。 A:ブルー社による製品の検収後 90 日以内にレッド社の銀行口座に振り込むこととされて いました。 ○パラグラフ11関係 4. Q:ブルー社あるいはレッド社とオレンジ氏との間に、今回の出向に関して、本ワークシ ョップで考慮すべき契約や取極めは存在しますか。 A:問題文に記載している以外に考慮すべき契約や取極めはありません。 ○パラグラフ12関係 5. Q:レッド社とブルー社との間の過去の取引状況に照らし、YR-5 型、PR-3 型について 10 万個から 20 万個の注文がなされるというのは異常あるいは珍しいことでしょうか。 A:いいえ。10 万個から 20 万個の注文が過去の取引状況に照らして特に異常あるいは珍し いということはありません。 6. Q:同じ時期にイエロー社もモバイル・フェアを開催していたのですか。 A:いいえ。 ○パラグラフ13関係 7. Q:パラグラフ 13 では、ブルー社の倉庫への落雷によって PR-3 型が焼失したとされてい ますが、ブルー社の倉庫や保管の態様には問題はなかったのですか。 A:はい。問題はありませんでした。 8. 3 Q:パラグラフ13の終わりから3行目に記載されているブルー社の次長が手書きで送った 注文書には、Exhibit 1 のフォームにおける各頄目は記載されていたのですか。 A:Exhibit 1 のフォームにある”Pursuant to the Supply Agreement, Buyer hereby orders the following Product(s).”という部分の代わりに、”We order the following Product(s)” と書いてありましたが、1から5の頄目は全て記載されていました。 9. Q:過去に、ブルー社からレッド社に対して手書きの注文書が送られたことはあるのです か。 A:ありません。 10. Q:ブルー社の次長は、8月21日の注文について、ブルー社の携帯電話事業部長にどの ような報告を行ったのですか。 A:次長は、部長が重要な会議から戻った後、「至急でFAXをしておきました。レッド社 の次長とも電話で話してFAXの受領を確認しました」と報告しました。その際、手 書きのFAXの現物を部長に見せることは行っていません。 11. Q:レッド社及びブルー社の次長は、注文書や注文請書に署名する権限を与えられていた のですか。 A:はい。 ○パラグラフ14関係 12. Q:パラグラフ14 15頁では、レッド社の次長はパープル社がフェアを行うことを知 っていたとされていますが、その時期についても知っていたのですか。 A:はい。知っていました。 13. Q:8月21日にレッド社の次長が出張先の営業部長にブルー社から文書を受領した旨の 報告をした後、9月5日にブルー社から連絡があるまでの間に、レッド社の部長とレ ッド社の次長が8月21日のブルー社からの注文について話をしたことはありますか。 A:ありません。 ○パラグラフ15関係 14. Q:パラグラフ15では、レッド社は注文請書を返信するのが通常であったとされていま 4 すが、注文請書にはどのような内容が記載されていたのですか。 A:通常用いられる注文請書では、” We are in receipt of your following order and confirm our acceptance of the order”と書かれた後に、注文書に記載された Product Number 等の事頄が記載されています。 ○パラグラフ16関係 15. Q:パラグラフ16でブルー社がレッド社の営業部長に提示した注文リストを作成するに あたり、ブルー社は注文書をチェックすることはしなかったのですか。 A:この注文リストはコンピュータにインプットされたデータに基づき自動的に作成され るリストです。コンピュータへのインプットは、8 月 21 日に次長が作成した社内伝票 (そこでは、PR-3 型 100,000 個と記載されていました)に基づきなされました。 ○パラグラフ17関係 16. Q:9月5日に YR-5 型が納品されたことについて、ブルー社はレッド社に対して書面でク レームを伝えたのですか。 A:はい。ブルー社の部長は9月5日、注文した PR-3 型ではなく YR-5 型が納品されたこ とに対するクレームを伝えるFAXを送りました。 17. Q:パラグラフ 17 では、2004 年に注文書の記載と口頭のやりとりが食い違っていたケー スがあったとされていますが、この取引はどのようなものでしたか。 A:YR-5 型 35,000 個の取引でした。ブルー社の部長が電話でいつ頃納品が可能かを尋ねた あと、ブルー社の部長が注文書に署名して送付したのですが、注文書には PR-3 型と 書かれていました。レッド社の部長がブルー社の部長に電話して YR-5 型が正しいこ とを確認のうえ、ブルー社が改めて YR-5 型の注文書を送りなおした後、レッド社が 製造・納品を行いました。 18. Q:パラグラフ 17 で、過去に 3 回、緊急を要する取引について電話での注文を受けて、納 品された後に注文書を届けてもらったことがあった、とのことですが、これはどのよ うな取引だったのでしょうか?その場合に注文請書は発行されたのでしょうか? A:これらの取引では、ブルー社で注文書への署名権限を持つ部長、次長がともに出張あ るいは病気で出社していないときに、パープル社あるいはイエロー社から至急の発注 があったため、部長あるいは次長が出張先あるいは自宅から電話で発注しました。2003 年と 2005 年の取引では注文請書が発行されていますが、2004 年の取引については注 文請書は発行されませんでした。 5 ○パラグラフ19関係 19. Q:パラグラフ19で追加注文された PR-3 型 100,000 個は納品まで 22 日間を要していま す。パラグラフ 13 の追加注文の際には 15 日間で納品できたのに比べると、1 週間余 計に時間を要していますが、レッド社に過失等があったのでしょうか。 A:いいえ。9 月 30 日の納品は当時の状況等から考えて最速のものであり、納品が 9 月 30 日より前でなかったことについて、レッド社の責任を問うべき事情はありません。 20. Q:パラグラフ 19 の 10 行目で言及されているブルー社がレッド社に送った書面は、具体 的にはどのような内容だったのですか。 A:次のような内容でした。 2007 年 9 月 10 日 レッド社御中 ブルー社 携帯電話事業部長 お世話になっております。 御社から納品されました YR-5 型 100,000 個につきましては、幸いなことに、丁度イエ ロー社から YB-5 型 100,000 個の注文があったため、そちらで利用することと致しまし た。ついては、3 億アーブを貴社の口座にお振込みいたしますので御確認ください。 なお、今回の支払いは、8 月 21 日の注文に関する御社のご主張を認める趣旨のもので はございませんので、御了解ください。 以 上 ○パラグラフ23関係 21. Q:イエロー事件が起こった当時、ネゴランド国やアービトリア国ではファイル交換ソフト のリスクはどの程度知られていたのですか? A:新聞やテレビで被害が度々報道されていました。 ○パラグラフ24関係 22. Q:ボブ・オレンジ氏は 9 月 10 日以前にも自宅の PC でブルー社宛の報告書を作成したこ とがあったのですか。 6 A:いいえ。今回が初めてでした。 23. Q:9 月 10 日に事務所が閉鎖されることは事前に分かっていたのですか。 A:事務所が閉鎖されることは2週間前から社内の掲示板に掲示されていました。1 日だけ の閉鎖のため、特に代りの事務所を用意するようなことはなされませんでした。 24. Q:オレンジ氏は 11 日に報告書を作成することができなかったのですか。 A:11日の早朝に報告する必要があったため、11 日に作成することはできませんでした。 25. Q:ボブ・オレンジ氏は過去にも情報流出で問題を起こしたことはありますか。 A:ありません。 26. Q:イエロー事件以前にレッド社で社内情報の流出が大きな問題となったケースはあるの ですか。 A:小さな事件は幾つかありましたが、2002年の経済産業省情報管理ガイドラインに 従って体制を整備して以降、情報流出が問題となった事例はありません。 27. Q:オレンジ氏は9月10日に休暇をとっていたのですか。 A:事務所の工事のため、プロジェクト・チームのメンバーは全員休暇をとっていました。 28. Q:オレンジ氏は休日出勤していたのですか。 A:はい。オレンジ氏に限らず、他のプロジェクト・メンバーも大変多忙であり、休日も よく出社して仕事をしていました。オレンジ氏がそのように忙しく、休日出勤してい たことはプロジェクト・リーダーも承知していました。プロジェクト・リーダーはも う少し人員を増やして欲しいとレッド社の役員に頼んだことがありましたが受け入れ られませんでした。 29. Q:オレンジ氏がパラグラフ24のブルー社宛の報告書を作成することをレッド社の他の 人間は知っていたのですか。 A:過去にオレンジ氏がブルー社宛にプロジェクトの進捗に関する報告書を作成していた ことはレッド社の他の人間も知っていましたが、パラグラフ24の報告書については、 レッド社の他の人間は知りませんでした。 ○パラグラフ25関係 7 30. Q:パラグラフ25の8行目における敗訴判決は確定しているのでしょうか。 A:はい。 ○パラグラフ27関係 31. Q:ボブ・オレンジ氏は、パラグラフ27の8行目で言及されているレッド社の教育・研修 に関するプログラムに参加していたのですか。 A:はい。レッド社に派遣された後は、他のレッド社の職員と同様、レッド社のプログラム に参加していました。 ○別添4関係 32. Q:別添4の Supply Agreement は 2007 年 3 月に更新されたのですか。 A:はい。 ○別添5、6関係 33. Q:別添5、別添6の契約書について、問題で省略されている部分の内容はどのようなも のですか。 A:別添5、別添6の契約書について、問題で省略されている部分に、本ワークショップ との関係で考慮すべき情報は含まれていません。 以 8 上
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