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pdf版 - セーリングヨット研究会ホームページ

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人力ボートのいろいろ
堀内浩太郎氏 元ヤマハ発動機 株
平成 年 月 日セーリングヨット研究会にて講演
はじめに
オリンピック種目のシングルスカル 図 を皆さんご存じと思います.長さは7mを超
えますが,幅が30cmに満たない(図 )細長いレース艇で,平水でしか漕げないもの
と私思っていました.
最近そのスカルが外洋のレースに強いのを知って驚きました.今日のお話の前半はその
海のスカルについてお話します.後半は近頃の人力ボートを幾つかご紹介しようと思いま
す.そして最後に,ビデオでその一部のボートの走り方を見て頂くつもりです. 編者注:
ビデオは 版のリンクからご覧いただけます.
図
図
シングルスカル
シングルスカル背
ローイングボート
海のローイング
カタリナ・クロッシング
カリフォルニア州,ロングビーチの沖に長さ25kmほどのカタリナ島が浮かんでいま
す.昔この島から本土側のマリーナデルレイまで外洋を60kmも漕ぐスカルのレースが
ある,とほのかに聞いていました.最近調べて見たところ,そのレースは今まで実に3
0年もずっと続いていました.このレース,カタリナ・クロッシング 図 と呼ばれてい
ます.
図
カタリナ・クロッシング
昨年からは方向を変えて,マリーナデルレイの方からカタリナ島のイズマス港までレー
スをするようになり,その後二日掛けてカタリナ島を1周するのだそうです.途中キャン
プなどもしてみんなで楽しい週末を過ごすのだと言います.60kmのレースをした後,
さらに一周60kmの島を周るそうで,そのタフさには驚いてしまいます.
このレースは1976年にチャールス・ハザウェイという男が50才の誕生日の記念に
カタリナ島からマリーナデルレイの港内にあるカリフォルニアヨットクラブまで漕いだの
が始まりで,今年はその30周年記念とハザウェイの80才の誕生日のお祝いを一緒にや
るのだそうです.
毎年の参加は20隻ぐらい,昔はシーカヤックなども参加していましたが,最近はスカ
ルだけになったそうです.その大部分がシングルスカルで,ダブルスカル或いは4人漕ぎ
スカルも出るようです.シングルスカルの記録は4時間50分,これだと時速12kmを
超えます.金井さんの話ではシーカヤックの場合,時速10kmだそうですからスカルの
方がどうやら外海で速いみたいです.
コースが本船航路とクロスするので,安全のためそれぞれ随伴艇を付けるそうです.今
年のレースは9月8日から10日です.このレースは知るほどに夢を感じます.
サウンドロワーズの場合
シアトルの北の,島の多い内水面はピュージェット・サウンドと呼ばれています 図 .
図
ピュージェッエサウンド
幅7∼8kmほどの水路が100kmも続いていて,多くの島がありますし,北に進む
とアラスカに達するという恵まれた水面でして,モーターボートやヨットの天国とも言わ
れています.客船のクルージングコースとしても人気があります.
この海でローイングやパドリングを楽しむ人の団体がサウンドロワーズです.サウンド
とは湾のことだそうです.これはカタリナ・クロッシングよりはずっと穏やかな海のレー
スなのでしょう.
今年ピュージェット・サウンドで行われるレースの一覧を見て下さい(図 .
距離にして8kmから42kmのレースが1年間に18回もあります.ここではカヌー・
カヤックとスカルが一緒にレースをしています.ハンディを設けたりカテゴリーを分けた
りして,いろいろな種類の船が平等にレースを楽しめる工夫をしているようです.今まで
我々はスカルは平水のものと決め込んでいたのに.彼等は平気で海のレースをしていたわ
けです.これに驚いて多少勉強してみました.
海で使うボート
海で使われているスカルをご紹介します 図 .カタリナ・クロッシングで一番使われ
るのがマース社のボートなので,そのシリーズを見て頂きます.
図
図
レース日程
マースシリーズ
左上の「エアロ」というボートは安定が良いので初心者にも乗りやすく,以前はカタリ
ナ・クロッシングで良く使われたようです.
一方,その下の「マース24」は遙かに細長く,その分速いのでしょう.最近のカタリ
ナ・クロッシングでは殆どのシングルスカルがマース24になってきたそうです.シング
ルとあるのは平水用でこれが我々の言うシングルスカルですから,幅の違いが良く判り
ます.
それらの船の断面 図 を見て頂きます.
図
3断面比較
一番左のフィリッピは平水用のレース用スカルです.比較すると中央のマース24は断
面積が二倍近くあります.喫水線から上の幅を広く取り,傾斜した時の復元力を大きくす
ると共に容積を大きくして中に浮体を入れ,例え浸水しても漕いで帰ることの出来る配慮
をしたものと思います.エアロになるとさらにさらに大きい断面になります.こうして予
備浮力を大きくし,サーフィングした時に波にバウを突っ込まないように,また突っ込ん
だ時にも早く浮かせるのでしょう.
海で使うスカルの艤装
海でスカルを使うには,それなりの装備が必要です.その例を見て頂きます 図 .
エアロにコンパス,飲み物のボエルなどを積む他,ストロークコーチと言って時計,ピッ
チや艇速の判る漕艇専用の計器を付けた例です.ここには見えませんが自動排水装置,大
型フインなどがオプションで用意されています.自動排水装置というのはディンギーに付
図
エアロの艤装 図
アエロの艤装 けるのと同じ金具で,漕いでいると殆ど完全に排水できます.このエアロを見るとサイ
ドデッキの幅を広く取って,コックピットの容積を極力小さくしている様子が判ります.
コックピットに大量の水が溜まらないこと,これが海のスカルの基本なのです.
(図 )
もう一つのエアロは,ライトのポ一ルを船尾に立て,防水バッグに衣類などを入れて,
船尾のキャンバスにくくりつけています.また最近は当然 も積むそうです.
海で漕ぐ技術
オープンウオターローイングクラブ,略称 のホームページにはラフウォーター
テクニックと称して外洋の漕ぎ方を詳しく説明しています.
(図 ,末尾にホームページ
の 一覧を掲載しています.
図
荒海での技術
グリップ,肩,腕の力を充分抜いて,ともかくリラックスして水中を平らに引くこと,
スライドを短く使い,スエロークを短めにすること,また軽く素早いキャッチすることな
ど強調しています.またボートが安定しない時,波に突っ込んだ時などはともかくブレー
ドを平らにして船が落ち着くまでじっと待てという具合に,経験に裏付けられた注意が
載っていて,読んでいて成る程と思います.
マースのボートはキャンバスの中に6個の浮体を入れていると書いてあります.ラフ
ウォーターテクニックでも浮体を入れることを勧めています.水抜き栓を閉め忘れたり,
一寸した隙間があったり,更には孔があいて浸水したとしても必ず漕いで帰れるための配
慮で,横安定の他,大きな予備浮力と浮体の装備が平水のスカルとの一番の違いなので
しょう.スカルはオールを突っ張っている限り決して転覆はしません.ストロークを長く
取りすぎてオールが船と平行になると転覆しますが,再乗船は容易ですから海で強いこと
は確かで,それを今更ながら知ったことでした.
変わったスカル
水中翼スカル
ここからは変わったスカルのお話です(図 .1980年頃,速いスカルを夢見て,
水中翼スカルを設計したことがあります.
図
水中翼スカル
ご覧のように左右リガーの下に脚が生えて,その下に水中翼が着いています.脚から後
に細い棒が出ていて,その先の羽根を水面に引きずっています.その棒の動きで水中翼の
後のへりを動かし,水面から10cmほどの高さを保って,空中を飛ぶように走るスカル
です.
こうすれば船体の抵抗はなくなり,水中翼の抵抗だけになりますから時速28km(7.
7 )で走る計算でした.もしそれが続けば2000mを4分30秒で走ります.
私はこの水中翼スカルを実際に作りませんでしたが,最近になってヨーロッパでスカル
に水中翼を付けて走らせた人がいます.その写真を見たこともあるのですが,残念ながら
ホームページが判らなくなって今回はご紹介ができません.一方,カヤックに水中翼を付
けている人がいますので,そのことは後ほどご紹介をしましょう.
英国のカタマランスカル
2年前のロンドンボートショーでカタマランスカル「ローキャット」
(図 を見ました.
図
ローキャット
波に強いのが売りです.又スライディングリガーと言って,シートが船に固定され,靴
とリガーがスライドする方式をとっているのに驚きました.この方式は高性能ですが,価
格が高くなると言う理由で国際レースに使うのは禁止されています.
長さが5m,幅1.6mで安定は良いのでしょうが重さが26kgと普通のスカルの二
倍もあって,船の出し入れは大変だろうと思いました.場所を取りすぎて艇庫に入れて貰
えないかも知れません.毎日漕ぐ人には向かないでしょう 図 .
またカタマランはぬれ面積が大きいので,漕いでも重いだろうと思います.デザイナー
の努力は認めますが,欲しいとは思わないスカルでした.しかしこのひどい波で漕いでい
る写真には感心しました.もし自信を持ってこんな荒れた海を渡れるとすれば,それはそ
れで楽しいと思います.
カヌー,カヤック,シーカヤック
シーカヤック
次はシーカヤックなどの話です 図 .
図
図
ローキャット シーカヤック
現在はこのようなシーカヤックが非常に普及しています.年間3万隻ものカヤック,シー
カヤックが輸入されて,頻繁にそのレースが行われているようです.
サーフスキー
もう一つ,海で強いのがサーフスキーです 図 .
図
サーフスキー
もともとライフセービングに使う船で,サーフィングもできる,そして上にポンと乗る
だけなのでコックピットに水は溜まりません.沈しても再乗船は簡単です.とても速くて
沈も平気なので日本でもこの頃だんだん数を増していると聞いています.レースにはサー
フィングの技術が重要になるそうです.
K60
当会メンバーの金井さんは,奄美大島で行われるシーカヤックのレースに出ておられま
す.毎年,名古屋港から300隻のシーカヤックとクルーが専用のフェリーに乗り込んで
奄美に渡ります.そして向こうでレースなど一週間の夏休みを楽しむのだそうです.その
レース用に金井さんが作った船です 図 .
普通のシーカヤックは喫水線の幅を5∼60cmとして横安定を保っています.しかし
スカルと同じように腰の位置をもっと上に上げて,思い切って舟を細くしても漕げるだろ
うと考えてスカルのプロポーションをこの船に取り入れました.長さは6m,そして喫水
線の幅が僅か23cmで,両サイドにはフロートを付けました.慣れるとフロートを水に
つけないで漕げますから,これでレース用のシーカヤックに比べると抵抗が30パーセン
トも減りました.スピードも14%速くなります.金井さんはこの船で順位は上げました
が,やはりお年ですから優勝は無理,しかし一流の漕ぎ手が乗ると圧倒的なスピードを見
せて優勝しています.
図
K60
フォイルカヤック
最近カヤックにも水中翼を付ける人が出てきました 図 .
これはノルウェーの話ですが,フォイルカヤックと呼ばれています.数秒間全力で漕ぐ
と船が水面から浮き上がります.現在500mのタイムが1分28秒,1000mが2分
57秒と言いますから,一人漕ぎの船なのに既にインカレのエイトぐらいのスピードが出
ています.トップスピードは7.6msと言いますから,100mは13.2秒で漕ぎ
ます.エイトは15秒掛かりますから大分速いですね.このカヤックはこの夏発売するそ
うです.
設計者はこの船がレーシングカヤックに混じってレースをするのではなくて,新たにカ
ヤックの別種目を作ることを考えています.当然オリンピック種目になることを期待して
いるでしょう.最終の彼等のねらいはエイトの世界記録, 分1 秒を上回ることだそう
です.
その他の人力ボート
人間の馬力
さて人力ボートの話に入ります.まず人間の馬力を見て下さい 図 .
この図は非常に優れたアスリ一トの馬力をサイクリングの場合とローイングの場合で
比較しています.横軸は持続時間で分単位,縦軸はその時間持続できる平均の馬力を示し
ています.例えば6分掛かる時の平均馬力は0.5馬力という具合に読みます. これに
よりますと,0.1分即ち6秒間という短時間の馬力はローイングの場合,下の線で1.
図
図
フォイルカヤック
人間の馬力
1馬力,それに対してサイクリングは1.9馬力と大きく違っています.これはローイン
グの場合,フォワード中に漕ぐ仕事をしないからで,休み時間のないサイクリングの方が
馬力は大きいのです. しかし1分半を超えるとその差はなくなります.無酸素運動の時には差があっても,有
酸素運動に落ち着くとローイングでもサイクリングでも馬力に違いはないことが判りま
す.これからすると,短距離ではカヤック漕ぎの方がローイングより馬力が出しやすいの
かも知れません.
日本の人力ボートレース
日本の人力ボートレースは1990年に始まりました 図 .
図
日本の人力ボートレース
当時,アメリカズカップの技術チームのメンバーが蒲郡のキャンプに船を見に行って,
その晩形原温泉に泊まりました.夕食の前,増山先生,寺尾先生と私の3人でお風呂に浸
かって話し合っている内に,人力ボートレースとセールボートのスピードトライアルをや
ろうということになりました.早速全日本と銘打って両方のレースを実行しました.とこ
ろが翌年から当時の日本船舶振興会がお金と組織を大々的に使って200隻以上が参加す
る大規模な人力ボートレース,夢の船コンテストを開いたのです.それに出る方が面白い
ので,全日本人力は3年で止めてしまいました.セールボートのスピードトライアルは1
回切りで終わりました.
夢の船コンテストでは堀内研究室のチームが3年連続して優勝しました.3年目はワン
ツーフィニッシュです.
ところがその頃から競艇の売り上げが急減して,1994年からはこのレースが行わ
れなくなりました.人力ボートのレースが折角盛り上がったところで,金沢工大,東海大
は勿論,東大など幾つかの学校で学生が人力ボートを作って,このレースへ出場するとい
う活動をカリキュラムに取り入れていましたので,何とか存続を計りたいと思いました.
考えた末,浜名湖で既に行われていたソーラーボートレースにこの人力ボートレースを合
流させたのです.そして現在まで15年間,毎年レースを続けております.
この間,堀内研究室出身の二つのチーム,コギトとスーパーフェニックスが1,2を
争ってスピードを上げて来た状況がこのグラフ 図 に示されています.
図
スピードの向上
でもここ数年は進歩が止まってなかなか20ノットが切れないでいます.
今年は寺尾先生のお世話になりまして,7月22,23日清水でこの大会が行われるこ
とになっています.
スーパーフェニックス
これはスーパーフェニックスです 図 .
図
スーパーフェニックス
二人乗りで時速35kmの世界記録を持っています.浮き上がって走るので殆ど航跡が
残りません.
極端に細長い水中翼を使って性能を上げています 図 .アスペクエレシオは20に
達します.これによって離水時の抵抗を減らし,少しでも小さい翼を使います.
2重反転プロペラを使ってプロペラの効率を上げています 図 .さらに船体や水中
翼には,カーボン繊維を使うなど,ハイテクの固まりです.
図 は世界記録を立てた時の走りです.
図 は,この船の世界記録の認定書です.
図
図
水中翼
プロペラ
図
記録走
図
認定書
コギト
この写真 図 は現在のコギトですが,このチームは近いうちに20ノット(時速3
7km)の壁を越えるべく舟の開発を進めています.
図
コギト
20ノットは世界中の人力ボートが挑戦してなかなか超えられない壁,人類の夢という
ほどの大記録なのです.
ポンプバイク
これから先は変わった人力ボートです.始めはポンプバイク 図 です.
後が主翼,前は水面センサーと連動して迎角が変わり,浮き上がりの高さを一定に保ち
ます.岸壁からこれに飛び乗ってステップを踏みつけたり飛び上がったりすると翼走しま
す 図 .
あおり続ければ走り続けます.当然止まると沈です 図 .
ある程度の前進速度があるときに水中翼を上下にゆすると推進力が発生します.それを
利用しているのですが,時速28kmも出ると言うからこれは驚きです.この船は今年の
東京ボーエショーにも展示されました.当会の寺尾先生は漁船用にこの推進方法を研究さ
れていました.
またエメリカズカップ艇に使おうとして野本先生とお二人で大分検討されましたが,実
際には使われませんでした.
マイレージドライブ
この船体 図 はシーカヤックですが,これに付けた推進方法が変わっています.
図
図
ポンプバイク
飛び乗り
図
図
ポンプバイク走
マイレージドライブ
左右のペダルを交互に踏むと,その下の水中で長さ30cmほどのゴムの羽根が左右に
動いて走ります.
なかなか良く走るという評判ですが.すぐ疲れると言う人もいます.下の写真は二人
漕ぎのカヤックと対等に引っ張り合っているところで,引き力があるのでしょう.ホビー
キャット社が売っていますので,米国ではある程度数が売れているのではないかと思い
ます.
フリッパー
当会メンバーの横井さんが発明されたフリッパー 図 で,前回発表があったのでご
存知と思います.斜め下向きに大きな翼が付いていて,船をローリングさせると走ります.
図
フリッパー
これ 図 が走っているところです.
この船,スピードが4ノットも出ていまして,長さ2 7mのこの船は既にハルスピー
ドに達しています.これをもっと速くしようということで細長いウインドサーフインのハ
ルを使うことになりました 図 .これは長さが4.3mありますからハルスピードは
5ノット近くなるので楽しみにしています.ウイングはFRPで作って,このような 図
一様に捻れるものを考えています.また水線長を長くすることで,約 ノット速く
なりそうです.ウイングの改良で後 ノット稼ぎたいものです 図 .
この船,歩くほどの運動量で,歩く倍の速度が出るというあたりが大きな魅力です.ま
た横井さんの話だととても波に強いそうです.大きなウイングが水中に入っていて,しか
も水上には波を受けるものがありませんから納得できます.これで海をどこまでも歩ける
ようになるかと思うととても楽しみです.
図
図
上から見る
フリッパー2
図
図
ウイング
性能
サーフバイク
これ 図 はカナダ製のペダルボートで,人力ボートレース大会の折には,レースの
合間にこうして希望者に即興のレースを楽しんでもらっています.図 は駆動ユニット
で簡単に取り外せます.この船,簡単に転覆もしますが,気楽に乗れる船で,なかなか良
くできています.
図
サーフバイク
図
駆動ユニット
パワーフィン
丁度櫨と同じように漕ぐ船 図 ですが
スライディングシートが付いていて漕ぐ動きは全くローイングです 図 .
櫓の先に縦長のフィンの付いているのが見えます.パワーフィンと称し,ヤマハで試作
しました.長距離のレースに出て良い成績を残しています.
HSB5
人力推進ではありませんが,水中翼船を3つほどご紹介します.
図 はウインドサーフインの水中翼版です.軽風ではスピードが倍近く出ます.図 のように水中翼が付いています. は水面のセンサーで,これで前翼 を動かして一定の
高さを保って走ります.前脚の中身は図 のようになっています.
図
パワーフィン
図
パワーフィン
図
HSB
図
図
水中翼
前脚の構造
KF50
金井さんが作って,今年2月の東京ボートショーに発表し,3月15日に進水したばか
りの水中翼セーリングカヤックです 図 .
15日には走り出して間もなく前スエラットを故障,まだ翼走をしていませんが,47
0級より速いという金井さんの感想です 図 .今後楽しみです.
図
KF50
図
KF2
2PF
この船 図 は現在製作中です.
2馬力の船外機で翼走して20ノットで走る.長さは3m未満ですから免許も検査も要
らない,という船です.ところが2馬力の船外機を手に入れてみると予想外に脚が太く,
抵抗が大きそうで,船外機の脚を作り直す必要があるかと苦慮しています.
終わりに
以上で用意したお話は終わりますが,今回のお話の準備中に感じた2点に触れて終わろ
うと思います.
まず米国ではスカルがカヌー,カヤックなどのパドルボートと一緒に海でレースを楽し
んでいる.それを知ってショックを受けました.私自身,海でローイングは無理と思って
いましたから,大変思いがけなかったのです.日本でも,パドルボートのレースは頻繁に
図
2PF
行われていますから,スカルがこれらのレースに参加するようになったら面白いと思いま
す.今までより荒い水面を漕ぐので,お話ししたような,それなりの準備は要るでしょう.
しかし参加していれば,いずれ米国のように混合でレースが楽しめるようになると思い
ます.レースをするうちに海でのスカルの良さも見えてくるでしょう,これは楽しみです.
ただ日本には海用のスカルが今のところありません.日本の会社に輸入してもらうか,
作ってもらうか,そこから考えて見たいと思っています.
もう一つ気になっているのはエイトより速い人力ボートが次々出現したら,漕艇界は一
体どう対応するのかということです.今まで国際漕艇連盟は普及のために,新しい工夫を
制限してきました.スライディングリガーも禁止したし,水中翼などもってのほかと言い
そうです.果たしてそのままで良いのでしょうか?
ヨットの場合,オリンピック種目をどんどん速い機種に入れ替えているし,カヤックの
場合にも水中翼の種目を取り上げる公算は高いと言う気がします.新しい材料や設計の進
歩でボートの性能は刻々と変わります.特にカーボン繊維を使ったサンドイッチ構造と水
中翼は相乗効果があって,飛躍的にスピードを伸ばします.
先にお話ししたスーパーフェニックスは既に短距離ではエイトより遙かに速いし,20
00mでも多分エイトに勝つ実力を持っていると思います.それに水中翼カヤックは5分
19秒を目標として精力的に動いています.
エイトが人力ボートの中で飛び抜けて速いことが私を含めてオアズマンにとっての誇り
でした.それが今崩れつつあります.シングルのカヤックにエイトが抜かれるなんて,冗
談じゃないという気持ちが私にもあります.
ところで,今の時点で水中翼を付けたカヤックとスカルと一体どちらが速いのか,これ
は私も良く判りません.短距離では馬力の差だけカヤックが有利かも知れません.実はこ
の原稿を書いているうちに,水中翼スカルを作ってフォイルカヤックに対抗してみたいと
思うようになりました.そうなると暫くは水中翼の技術の勝負になるのでしょう,そして
やがて人力の出し方によって短距離,長距離のそれぞれの勝者が決まって行くのだろうと
思います.
以上でお話を終わりたいと思います.長時間のご静聴有難うございました.
資料 人力ボート関係ホームページ 集
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財 日本カヌー連盟
社 日本ボート協会
資料 参考書
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出版
堀内
メーカー
艇名
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重量
'
1-
価格
価格補足
8
運賃
8
桑野
ツーリング
アダプティブ
クロッシング主流
同上
現在のカタリナ・
クロッシング主流
ローコスト
コックピット
万円
仕様
要改造
高級仕様
コックピット
万円
以前のカタリナ・
は別
桑野
記事
8
要改造
自作用
コックピット
キット価格
要改造
金井さん扱い
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