肛門部疾患について 外痔核(イボ痔)編 大きくわけて肛門部疾患には、痔疾患、皮膚疾患、性行為等による感染、腫瘍等があ ります。この中から痔疾患について説明いたします。痔疾患は 1)内痔核、2)外痔核、 3)痔廔および肛門周囲膿瘍、4)裂肛などがあげられます。いずれか判明しづらい疾 患も、合併している疾患もあります。 今回は外痔核の説明をいたします。外痔核は肛門周囲の皮下の血管が切れて急性発症 する病気であり、血栓性外痔核とも言われております。内痔核と合併することもありま す。症状としては、急に肛門部が痛くなります。座ることは可能ですが、違和感が持続 するという症状です。局所を触ると硬い豆のようなしこりとして感じます。大きなもの から、小さなものまであります。また、発生する部位も肛門の外側から、肛門の内側に 至るまで様々です。内側にできたものは専門的な用語で説明しますと、肛門管内外痔核 と言います。外痔核は痛みは強いですが、手術はほぼ不要で、基本的には発症後 2~4 週間で症状は改善します。ただし、長期間しこりが残る場合があったり、途中で自壊し 破れたりすることもあります。大きなもので、慢性化すれば手術で切除しなくてはなら ない場合もあります。いずれにしても、何か不安があれば必ず医療機関を受診してくだ さい。 当院では医師だけでなく、看護師からも詳しい説明を聞くことができるので、患者様 には安心して治療を受けていただけます。 次回は、主に痔廔および肛門周囲膿瘍の説明を予定しています。 肛門外科:院長 東郷杏一
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