1 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】通信ネットワークを介して接続される郵便 区分機と情報処理装置と携帯端末を有し、上記郵便区分 機は配達先の情報を有する配達原簿データベース、郵便 物の宛名認識手段、上記宛名認識手段が用いる文字識別 辞書を有し、 上記携帯端末は入力された配達先の宛名情報を上記通信 ネットワークを介して送信する手段を有し、 上記情報処理装置は上記通信ネットワークを介して上記 宛名情報を受信する手段と、上記宛名情報を用いて、上 10 記配達原簿データベースを更新する手段と上記文字識別 辞書を更新する手段とを有することを特徴とする郵便シ ステム。 【請求項2】上記郵便区分機は上記宛名認識手段の出力 を用いて郵便物の配達道順を組立てる手段を更に有する 2 ことを特徴とする請求項1記載の郵便システム。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、通信ネットワーク 利用の郵便システム、更に詳しくいえば、郵便物の差立 区分、配達区分や道順組立てなどの処理を自動的に行う 郵便システムに関する。 【0002】 【従来の技術】郵便物の処理システムは、郵便物が差出 人から受取人に渡るまでの時間を短縮することが重要で ある。そのため、種々の郵便システムが考案されてい る。例えば、公開特許公報 特開平5−31463号に 記載のように、受取局での差立区分処理や受取局から配 達局迄の郵便物の運送の時間に、受取局で郵便物の宛名 等の画像情報を得て先に配達局側の地域センタで認識 (2) 3 し、郵便物が配達局に到達した時には上記認識結果にも とづいて区分、集配されることが記載されている。 【0003】また、公開特許公報 特開昭55−143 670号に記載のように、郵便物の重量データを自動的 に計量し、さらに、輸送料金を算出し、当該重量データ と輸送料金を表示器に表示することにより郵便局での受 付け処置の時間短縮する技術が記載されている。 【0004】さらに、公開特許公報 特開平6−114 337号には、転居届等の郵便物に記載の情報を自動的 に処理し、郵便局員の負担を軽減させることが記載され ている。ここでは、転居届や注文書に係る所定部分の情 報を抽出し、転居情報データベースに格納している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来の郵便システムで は、配達局から郵便物の受取人迄の配達時における時間 短縮が十分なされていない。例えば、郵便物の配達の送 れの原因として受取人の転居の問題があるが、従来は、 転居情報を郵便区分機に反映させることについての記述 がなく、郵便局員(配達員)が配達時、個別に配達先を 巡回し、転入、転居情報を表札等から収集し採取し、郵 便局にその転入、転居情報を持ち帰り、配達原簿データ ベースに手作業で入力して、住所の変更等の情報を処理 を行っていた。このため、例えば、転居時に転居届を利 用者が郵便局に提出しない場合があり、住所の変更等の 情報処理作業の負担、時間が大きくなるという問題があ った。また、郵便区分機において、氏名、住所等の認識 用の文字識別辞書を、転居情報に従って変更する必要が あるが、この変更作業が煩雑であるという問題があっ た。 【0006】また、従来、郵便物の多くは郵便ポストか ら収集され、差立局において宛名認識を行い区分を行っ ている。差立区分、配達区分を迅速に行うためには、郵 便ポストに郵便物が滞留している時間を短縮する必要が あるが、経費の点から、郵便ポストから郵便物を収集す る回数を多くするには、多くの人手がいるという問題点 があり、郵送時間の遅延の原因の一つとなっている。 【0007】更にまた、配達地域の地理が不案内の配達 員が郵便物を配達を行うことが有り、このような場合、 従来技術では、配達員が郵便物を配達する経路にそって 郵便物を組立て、それに対応した経路を設定することに ついては考慮されておらず、地理に不案内な配達員に対 しては、配達経路の設定に手間がかかるという問題があ った。また書留郵便などについて、各受取人への捺印依 頼等の応対指示がきめこまかくできないという問題があ る。配達先の道順を提示する等配達を支援するシステム が必要である。 【0008】従って、本発明の主な目的は、従来の通信 ネットワークを利用した従来の郵便システムを改善し、 郵便物の受付けから配達までの時間を短縮する郵便シス テムを実現することである。 10 20 30 40 50 特許3333368 4 【0009】本発明の他の目的は、郵便物の差立区分、 配達区分、道順組立てを自動的に行うと共に、通信ネッ トワーク、配達員の持つ携帯端末を介して配達支援の情 報、転居、転入情報、郵便料金等の情報を効率的に入出 力する郵便システムを提供することである。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため に、本発明の郵便システムは、郵便区分機又は郵便受付 端末と通信ネットワークを介して接続され、配達原簿デ ータベースをもつ情報処理装置と、上記通信ネットワー クと通信可能な携帯端末とで構成される。上記郵便区分 機は差立局に設けられ、郵便物の宛名認識用の文字識別 辞書、文字識別辞書を用いて郵便物の宛名を認識する認 識装置、上記認識装置の出力を利用し、上記郵便物の差 立、道順組立てを行う装置をもつ。 【0011】上記郵便受付端末は通常は郵便局と物理的 に離れて設置され、郵便物表面の画像情報を得る撮像装 置と、上記画像情報を上記通信ネットワークを介して上 記情報処理装置に送信すると共に、上記情報処理装置で 上記郵便物の宛名の識別結果を受信する受信する通信手 段と、上記識別結果を用いて上記郵便物表面に識別符号 を付ける手段とをもつ。 【0012】上記携帯端末は、好ましくは郵便物の配達 先の地図を表示する手段、上記情報処理装置に転居情報 等のデータを送信する手段、公衆回線を介して郵便物の 配達先と通信する手段等の少なくとも一つをもつ。上記 地図には郵便物の配達の道順組立て、配達経路、配達作 業等が表示される。 【0013】本発明の一実施の形態によれば、配達員が 転居情報を携帯端末によって上記情報処理装置に送信す ることにより配達原簿データベースが更新される。この 配達原簿データベースによって、宛名認識用の文字識別 辞書が生成され郵便区分機の宛名読取りに利用される。 【0014】本発明の他の実施の形態によれば、郵便受 付端末は、郵便物表面の画像を入力し、上記情報処理装 置に画像情報が伝送され、宛名が認識される。当該認識 結果は、郵便受付端末に送信され、郵便物にバーコード 等の識別記号が付与される。この識別記号は差立局又は 配達局で利用される。 【0015】 【発明の実施の形態】図1は、本発明による郵便システ ムの一実施の形態を示すシステム構成図である。有線通 信ネットワーク107には複数台の郵便区分機100、 101が接続される。複数台の郵便区分機100、10 1は単一又は複数の差立局に設けられる。ネットワーク 107には、情報処理装置103が接続されており、情 報処理装置103は配達先の情報を保管している配達原 簿データベース104を管理制御する。通信装置102 は携帯端末105とのデータの送受信を無線通信ネット ワーク106を介して行う。また、通信装置102は、 (3) 5 ネットワーク107に接続されており、携帯端末105 と郵便区分機100、101及び情報処理装置103と のデータの送受信を行う。 【0016】郵便区分機100、101には、郵便物を 供給する供給部110、供給部110からの郵便物を順 次運ぶ搬送路111をもつ。郵便物は、搬送路111の 上を移動し行く途中で、宛名認識部114における宛名 の読み取り、識別記号付与部115におけるバーコード 等の識別記号の付与、識別記号読取部116における識 別記号の読み取りが行われる。通信インタフェース11 9はネットワーク107と郵便区分機100との接続を 行う。文字識別辞書113は宛名の文字パターンの識別 のための特徴量の集合を辞書として集めたデータであ る。宛名認識部114において宛名を認識する際に辞書 113に保持された特徴量との整合を行い、文字コード を出力する。 【0017】制御部117は、宛名認識部114、識別 記号付与部115、識別記号読取部116の起動、デー タ送受の制御を行う。区分部112は、搬送路111を 移動してきた郵便物に対して、搬送路を切り替え、区分 棚118に当該郵便物を区分する。郵便区分機100で は、差立、配達の道順組立て等の区分が行われるが、こ の内配達のための道順組立てを行うモードでは、郵便物 は配達の順番に並べられる。この配達の順番、各受取人 の郵便物数等の配達情報は郵便区分機100で生成さ れ、通信インタフェース119、ネットワーク107、 通信装置102、無線通信ネットワーク106を経由し て、各配達地域担当の携帯端末105に送信される。 【0018】携帯端末105では、配達経路や配達先を 示す地図が表示される。携帯端末105によって、郵便 物の配達支援を行うことができ、効率良くかつ迅速な配 達が行われる。携帯端末105は、配達員が携帯してお り、一つの機能として、配達先において転居情報を入力 する。入力された転居情報は、無線通信ネットワーク1 06、通信装置102、ネットワーク107を経由し て、情報処理装置103に送信される。情報処理装置1 03には、配達先の住所、氏名等配達に必要な情報が保 管されている配達原簿データベース104が具備されて おり、携帯端末105から入力された転居情報によっ て、データベース104を変更する。郵便区分機100 に具備されている文字識別辞書113は、ネットワーク 107経由で配達原簿データベース104を基に生成さ れる。 【0019】図2は文字識別辞書113の生成処理のフ ローを示す。以下、携帯端末105で転居情報が入力さ れる場合を説明する。携帯端末105をもつ配達員が転 居を見つけたとき、転居情報を携帯端末105に入力す る(ステップ200)。携帯端末105は入力された転 居情報を所定のプログラムによって通信ホーマットに変 換し、無線通信ネットワーク106、通信装置102、 10 20 30 40 50 特許3333368 6 通信ネットワーク107を介して情報処理装置103に 送信する(ステップ201)。情報処理装置103では 受信した情報が転居情報であることを判別し、その転居 情報に基ずいて配達原簿データベース104を更新する (ステップ202)。更新した配達原簿データベース1 04により文字識別辞書を生成し(ステップ203)、 郵便区分機100に送信し(ステップ204)、郵便区 分機100の文字識別辞書113を更新する(ステップ 205)。 【0020】図3は携帯端末105の表示画面に配達先 の転居情報を入力する画面を示す。携帯端末105の表 示画面300は、配達先の該当する住所や氏名が表示さ れると共に、変更のための入力作業を行うことができ る。住所検索ボタン301は住所の検索を指示するボタ ンである。また、選択ボタン302は氏名の検索を指示 するボタンである。住所の検索では、配達を担当する地 域ごとに、例えば、地域名をメニュー形式で画面300 に表示し、表示された複数の町域から該当する町域を選 択する。また、丁目番地等の住所表示番号については、 数字を単純に入力する方法でよい。氏名検索では、配達 を担当する地域ごとに、氏名の読みをカタカナで入力し てもよいし、漢字を一文字ごとに表示、選択し、該当す る氏名を探索してもよい。項目310は住所の表示であ り、窓311に該当する住所が表示される。項目312 は建物名であり、窓313に該当するマンション名と部 屋番号が表示されている。項目314は氏名であり、窓 315に漢字氏名320とカタカナ氏名321が表示さ れる。項目316は同居人であり、当該住所の同居人の 氏名が322、323、324、325に示すように漢 字及びカタカナで窓317に表示される。項目318 は、転入か転出かを示す項目であり、窓319の当該情 報を選択して入力する。氏名を新規に入力する場合は氏 名検索と同様に、漢字の一文字ごとに読みを入力し該当 する漢字を表示、選択する。 【0021】図4は文字識別辞書の更新処理の一例を示 す処理フロー図である。先ず、変更された転居情報が氏 名かどうかを判定する(ステップ400)。変更された 転居情報が氏名であれば、追加された氏名の文字コード を氏名用文字識別辞書の字種限定テーブルに追加する (ステップ401)。ここで、字種限定テーブルは文字 識別辞書に付属するテーブルであり、識別対象の文字コ ードの範囲を示す。なお、転出の場合は、氏名の文字コ ードを単純に削除するのではなく、地域内の配達原簿デ ータベースの文字種を探索し、転出した受取人以外に当 該文字コードが使用されていないか判定し、地域内で当 該文字コードが使用されていない時のみ、字種限定テー ブルから削除する。 【0022】変更された転居情報が氏名に該当しない場 合は、転居情報が建物名かどうかの判定を行う(ステッ プ402)。建物名に該当する場合は、建物名の文字コ (4) 7 ードを建物名用文字識別辞書の字種限定テーブルに追加 する(ステップ403)。ステップ402で、もし、転 居情報が建物名に該当しないと判定された場合は、ステ ップ404に移行する。なお、建物名がなくなった場合 は、氏名の削除と同様に該当する地域の配達原簿データ ベースを探索して、妥当な字種のみ字種限定テーブルか ら削除する。ついで、転居情報は町域名かどうかの判定 を行う(ステップ404)。これは、新たに、町域名が 新設された場合や、合併により、従来の町域名が使用さ れなくなった場合である。 【0023】町域名の文字コードを町域用文字識別辞書 の字種限定テーブルに追加する(ステップ405)。こ のように、携帯端末105から転居情報を入力し、転居 情報を迅速に郵便区分機100の文字識別辞書113に 反映させ、郵便区分を正確に行う。 【0024】図5は配達原簿データベース104のデー タ形式を示す図である。データベース104は都道府県 名、市町村名、町名からなる町域500と、丁目番地か らなる住所表示番号501と、建物名502、部屋番号 503、氏名504、505で構成される。データベー ス104は階層になっており、町域500の下位に住所 表示番号501が接続している。また、住所表示番号5 01の下位に建物名502が、建物名502の下位に部 屋番号503が接続されている。部屋番号の下位に氏名 504が家族名や同居人名も含めて接続されている。な お、建物名502と部屋番号503はなくともよい。 【0025】図6は携帯端末105に表示した配達経路 を示す地図の一例を示す図である。画面600は携帯端 末105の表示画面である。標準的な配達経路601は 予め担当地域ごとに設定する。郵便区分機100では道 順組立てにより、配達の詳細な経路を決定する、その詳 細な経路は、郵便区分機100から携帯端末105に伝 送される。この詳細な経路は602に示すように、画面 600に表示される。本実施例では、配達される受取人 の家屋が、610、611、612、613、614、 615、616、617、618に示すように画面上で ハイライト(図では斜線で示す)されると共に、受取人 の氏名が表示される。さらに、配達される各郵便数が、 620、621、623、624、625、626、6 27、628に示すように画面に表示される。例えば、 受取人615の氏名は桜井であり、受取人615には6 25で示すように5通の郵便物を配達する。また、受取 人616の氏名は藤原であり、受取人616には626 で示すように5通の郵便物を配達する。さらに、書留郵 便の配達の作業指示は630で示すように、画面に表示 される。 【0026】図7は配達先の情報を格納するテーブルの 形式を説明する図である。700は配達先の情報を格納 するテーブルを示す。配達順701は、郵便物の配達の 順序を示しており、住所表示番号702と氏名703が 10 20 30 40 50 特許3333368 8 配達順に配置されている。また、該当する住所表示番号 702と氏名703に対応して配達する郵便物数を示す 員数704と作業指示情報705が格納される。例え ば、710で示す住所表示番号1−1−1には、寺本一 郎711が居住しており、郵便物数は712で示すよう に3通である。また、作業指示は713に示すように無 い、即ち郵便物の配達のみである。。790で示す住所 表示番号2−2−1には藤原一郎791が居住し、郵便 物数は792に示すように5通である。また、作業指示 情報として、書留配達793がある。 【0027】図8は道順組立て情報等、配達のための情 報を携帯端末105に伝送する処理フローを示す図であ る。郵便区分機100で、道順組立て情報の生成を行う (ステップ800)。郵便区分機100では宛名の丁目 番地を読取り、配達の順に郵便物を組み立てる。この 時、配達先が設定されるので、配達のための経路を決定 し、配達情報を生成する。多数用意されている携帯端末 に対して、配達地域ごとに該当する携帯端末を識別する (ステップ801)。これは、予め、携帯端末に識別番 号を記憶させておき、配達地域に該当する識別番号を有 する携帯端末を探索する。該当する携帯端末に道順組立 て情報を送信する(ステップ802)。携帯端末側で当 該道順組立て情報を格納、記憶する(ステップ80 3)。そして、携帯端末で当該情報が格納済みであるこ とを、携帯端末の画面に表示する(ステップ804)。 これにより、配達情報が携帯端末に格納されていること を確認することができる。 【0028】図9は本発明による郵便システムの他の実 施形態に使用される郵便受付端末の構成を示す図であ る。郵便受付端末900は従来の郵便ポストのような郵 便局と離れた位置に接地された無人設備である。郵便受 付端末900は投函口910をもち、投函口910から 投函された郵便物は、搬送路904を移動し、保管箱9 05に蓄積される。保管箱905に蓄積された郵便物は 定期的に収集される。投函された郵便物は、搬送路90 4を搬送される間に、画像入力装置901によって宛名 表面の画像が画像信号として採取される。本実施例で は、郵便物の投函時の向きは、宛名記載面が上側になる ように投函するものとしている。宛名記載面が下側にな っても許容する場合には、搬送路904の下側に、同じ く、画像入力装置を設置し、郵便物の両面の画像信号を 採取すればよい。通信装置902は画像入力装置901 からの画像信号を通信ネットワーク107を経由して前 記情報処理装置103に伝送する。情報処理装置103 で宛名認識を実行する。なお、宛名認識の実行は、情報 処理装置103から郵便区分機100に表面画像を伝送 し、郵便区分機100の内部において宛名を認識しても よい。情報処理装置103又は郵便区分機100で得ら れた宛名認識結果は、通信ネットワーク107を介して 通信装置902が受信し、識別記号付与装置903に入 (5) 9 力される。郵便物には、バーコード等の識別記号が識別 記号付与装置903によって付与される。本実施例で は、宛名認識の処理は、遠隔にある情報処理装置103 又は郵便区分機100で行う構成であるが、本発明は本 実施例に限定されるものではない。例えば、宛名認識部 114および文字識別辞書113を郵便受付端末900 の内部に設置し、通信ネットワーク107を使用せず、 郵便受付端末単独すなわちスタンドアロンで宛名認識と 識別記号付与を行ってもよい。 【0029】図10は郵便受付端末900における処理 フローを示す。郵便物が投函口910から投函され、搬 送路904を搬送される(ステップ1000)。その間 に画像入力装置901により郵便の宛名表面の画像を入 力する(ステップ1001)。ついで、宛名認識の処理 が終了するまで、搬送路による郵便物の移動を静止させ る(ステップ1002)。採取した宛名画像信号を情報 処理装置103に送信する(ステップ1003)。上記 宛名画像信号を受信した情報処理装置103は宛名画像 を用いて宛名認識を実行する(ステップ1004)。上 記宛名認識の結果を情報処理装置103から送信し、郵 便受付端末900の通信装置902が受信する(ステッ プ1005)。識別記号付与装置903は上記宛名認識 の結果をバーコード等の識別記号に生成し(ステップ1 006)、静止している郵便物表面に識別記号を付与す る(ステップ1007)。識別記号を付与後、郵便物の 搬送再開し(ステップ1008)、保管箱905に集積 する。 【0030】図11は携帯端末105の構成を説明する 図である。制御部1100は携帯端末105の全体の処 理の流れを制御する。配達道順格納部1101は配達の 経路の情報を記憶する。また、配達先情報格納部110 2は、配達先の氏名、住所表示番号、電話番号、電子メ ール番号等を記憶する。画像表示部1103は、配達の 経路地図(図6)を表示することや、転居情報(図3) を表示する。テキスト生成部1104は、配達先への連 絡事項をテキストデータとして生成する。例えば、配達 時刻等の連絡文をテキストデータとして生成する。音声 合成部1105は、生成したテキストから音声を合成す る。合成した音声は配達先への連絡に用いる。キー入力 部1106は携帯端末105に具備されたキーの入力を 受け付ける。ここでは、キーボードの制御を行うだけで なく、ペン入力、タッチセンサによる入力の制御も行 う。 【0031】図12は郵便物の配達先への連絡を行う処 理フローである。携帯端末105の配達道順格納部11 01に格納している配達先が尽きるまで、ステップ12 01以下の処理を繰り返す(ステップ1200)。先ず 配達先の情報を配達先情報格納部1102から取り出す (ステップ1201)。配達先への連絡内容を生成する (ステップ1202)。例えば、書留郵便の配達時刻の 10 20 30 40 50 特許3333368 10 お知らせ等の文を生成する。配達時刻は、配達経路を基 に算出する。ステップ1203で配達先へ生成した連絡 内容を送信する(ステップ1203)。配達先からの応 答を受信し(ステップ1204)、応答結果を格納する (ステップ1205)。応答結果によっては配達道順を 変更することもある(ステップ1206)。 【0032】図13は本発明による郵便システムにおけ る携帯端末から配達先への送受信を説明する図である。 携帯端末105には配達先の情報が格納されおり、配達 地域1303の各配達先1311、1312、131 3、1314に必要な連絡内容を送信する。この時、配 達経路1310に沿って、各配達先に連絡を行う。携帯 端末105は、例えば、無線通信により無線基地局13 01ならびに交換機1302を含む公衆回線を経由し て、各配達先に郵便の配達に関する連絡等例えば書留郵 便の存在等の送受信が行われる。 【0033】図14は本発明による郵便システム他の実 施例の構成を示す。本実施例はデジタルデータ形式の郵 便物の収集配達を行うものせある。利用者の郵便データ を差立郵便局1400においてデジタルデータの形で収 集し、上記郵便データをネットワーク経由で配達局14 01に送り、配達局1401にて紙に印字し受取人に配 達する。利用者が保持する端末1430、1431、1 432は通信ネットワーク1440に接続されており、 郵便データが例えば利用者の端末1430から差立局1 400にディジタルデータの形で送信される。差立郵便 局1400の通信制御部1410は郵便データを受信し 情報処理部1411に入力する。差立郵便局1400が 担当する自地域の郵便データであるかどうかを処理部1 411で判定し、自地域の場合は種類識別部1412に おいて郵便データが葉書か封書かの種類の識別を行う。 一方、他地域に対しては、通信制御部1410から配達 局1401に上記便データを転送する。種類識別部14 12、1422において郵便データが葉書か封書かの種 類の識別を行い、その識別結果である種類に従って、印 刷部1413、1423では印字を切り替える。ここで は、封書の印刷では、封筒に受取人と差出人を印刷する と共に、封入物である文書を印刷し、当該文書を封筒に 封入する。また、葉書の印刷では、受取人と差出人を印 刷すると共に、所定の個所に文面を印刷する。このよう に、封書と葉書を識別することによって、印刷の手段を 切り替えることができ、封書葉書の両方に対応できる。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の郵便シス テムでは携帯端末により転居情報を入力し、文字識別辞 書を迅速に変更することができるため、宛名認識を正確 に行うことができる。また、携帯端末に配達の道順、作 業指示を表示することができるため郵便局員の負担を軽 減することができる。さらに、郵便物の配達の時刻等を 受取人に自動的に知らせることができるため、利用者の (6) 特許3333368 11 12 利便を高めることができる。また、郵便データをデイジ * 【図10】図9の郵便受付端末における処理を示す処理 タルデータの形式で収集し、印刷して配達することがで フロー図。 きるため迅速な配達サービスが可能である。 【図11】本発明の郵便システムにおける携帯端末の構 【図面の簡単な説明】 成を説明する図。 【図1】本発明による郵便システムの一実施の形態を示 【図12】本発明の郵便システムにおける郵便物の配達 すシステムの構成図。 先への連絡を行う処理フロー図。 【図2】図1の文字識別辞書113の生成処理の処理フ 【図13】本発明の郵便システムにおける携帯端末から ロー図。 配達先への送受信を説明する図。 【図3】図1の携帯端末105の画面に配達先の転居情 【図14】本発明による郵便システムの更に他の実施の 報を入力する画面を示す図。 10 形態を示す図。 【図4】図1の文字識別辞書113の更新処理を示す処 【符号の説明】 理フロー図。 100:郵便区分機 【図5】図1の配達原簿データベース104のデータ形 103:情報処理装置 式を示す図。 104:配達原簿データベース 【図6】携帯端末105に表示した配達経路を示す地図 105:携帯端末 のを示す図 113:文字識別辞書 【図7】配達先の情報を格納するテーブルの形式を説明 114:宛名認識部 する図 500:町域 【図8】配達のための情報を携帯端末105に伝送する 501:住所表示番号 処理の処理フロー図。 20 900:郵便受付端末 【図9】本発明による郵便システムの他の一実施の形態 901:画像入力装置 に使用する保管箱の構成を示す図。 * 【図11】 【図2】 【図3】 (7) 【図1】 特許3333368 (8) 特許3333368 【図5】 【図7】 【図8】 【図13】 (9) 【図4】 特許3333368 【図10】 (10) 【図6】 特許3333368 (11) 【図9】 特許3333368 (12) 【図12】 特許3333368 (13) 【図14】 特許3333368
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