速度違反が検出された場合、違反車両を特定 して警告し得る速度違反警

(57)【要約】
【目的】 速度違反が検出された場合、違反車両を特定
して警告し得る速度違反警告装置を提供する。
【構成】 TVカメラ2で走行する自動車を撮像し、ナ
ンバープレート読取装置で、画像処理によりナンバープ
レートを抽出し、かつナンバー文字を認識するととも
に、速度計測し、表示板制御装置で計測した速度が、閾
値を超えたか否か判別し、計測速度が閾値を超えた場合
に、表示板5に速度違反の警告表示を行うとともに、違
反車のナンバーも表示する。
(2)
1
【特許請求の範囲】
【請求項1】走行する自動車を撮像するため路上に設置
したTVカメラと、
このTVカメラで撮像した画像を処理して自動車の車番
を認識する車番認識手段と、
前記撮像した画像を基に自動車の速度を計測する速度計
測手段と、
計測した速度データと認識した車番データを基に警告を
発する制御を行う表示板制御装置と、
この表示板制御装置の制御により、速度違反を意味する
情報と車番を表示する表示板と、
を備えたことを特徴とする速度違反警告装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、走行する自動車の速
度を計測し、規程の速度を超えて走行する自動車に対し
て警告を発する自動車の速度違反警告装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、高速道路等で使用する自動車速
度違反警告装置としては、図4に示すように、道路に、
自動車速度センサ42を有する速度計測装置41を設置
し、走行する自動車43の速度を計測して、その計測速
度と規程速度とを表示板制御装置44で比較し、計測速
度が規程速度を超えている場合に、速度センサ41から
一定距離をおいた後方の道路上に設置された表示板45
に警告内容を表示し、注意を促すようにしたものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の速度違
反警告装置では、自動車の走行台数が多く、連続して走
行していた場合、速度違反の警告表示を行っても、どの
車両に対する警告なのか判別できないため、警告の効果
が薄れるという問題があった。この発明は上記問題点に
着目してなされたものであって、速度違反が検出された
場合、違反車両を特定して警告し得る速度違反警告装置
を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明の速度
違反警告装置は、走行する自動車を撮像するため路上に
設置したTVカメラと、このTVカメラで撮像した画像
を処理して自動車の車番を認識する車番認識手段と、前
記撮像した画像を基に自動車の速度を計測する速度計測
手段と、計測した速度データと認識した車番データを基
に警告を発する制御を行う表示板制御装置と、この表示
板制御装置の制御により、速度違反を意味する情報と車
番を表示する表示板とを備えている。
【0005】この速度違反警告装置では、TVカメラで
走行中の自動車を撮像し、その画像から車番認識手段
で、車番を読取るとともに、撮像した画像を基に速度計
測手段で速度を計測する。そして、計測した速度と規程
10
20
30
40
50
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2
速度とを比較し、計測速度が規程速度を超えた場合に、
その速度違反車の車番と速度違反を意味する情報を表示
板に表示する。速度違反の警告とともに、車番も表示さ
れるので、走行車はどの自動車が速度違反しているかを
明確に知ることができる。
【0006】
【実施例】以下、実施例により、この発明をさらに詳細
に説明する。図1は、この発明の一実施例速度違反警告
装置の設置状態を示す概略斜視図である。図1におい
て、路上の進行方向手前に,ナンバープレート読取装置
本体1と、走行し来る自動車を撮像するTVカメラ2
と、ナンバープレート読取りを、確実に行うための照明
装置3a、3bが設けられている。また自動車4が、ナ
ンバープレート読取装置本体1の設置位置から所定距
離、走行した後方の路上に、“速度違反”の警告文字
と、違反車のナンバーを表示する表示板5と、この表示
板5の表示を制御する表示板制御装置6が設けられてい
る。図2は、上記実施例速度違反警告装置の構成を示す
ブロック図である。
【0007】ナンバープレート読取装置1は、図3に示
すように、TVカメラ2から入力される撮像信号をアナ
ログからデジタルに変換するA/D変換部11と、取込
まれる一定の時間差を持った2枚の画像を、記憶するた
めの2個の画像メモリ12、13と、画像中の特徴部分
を抽出する特徴抽出部14と、特徴抽出部14で抽出さ
れた、特徴画像より、ナンバープレートの文字を読取る
文字認識部15と、画像メモリ12、13に記憶される
画像の特徴画像(例えば、同一車両の車体)の移動距離
より、その車両の速度を計測する速度計測部16とを備
えている。
【0008】補助照明器3a、3bは、近赤外光などを
使用し、ドライバーに幻惑を与えないようにする。この
実施例速度違反警告装置において、自動車が走行して来
ると、TVカメラ2は、路面及び通過する自動車の前面
の画像を読取る。TVカメラ2から取り込まれた画像
は、ナンバープレート読取装置1で画像処理される。先
ず撮像画像がA/D変換部11でデジタル信号に変換さ
れ、画像メモリ12に記憶される。この記憶された画像
データを基に、特徴抽出部14ではナンバープレートの
位置などを検出する。そして、文字認識部15で、特徴
抽出部14より出力されたプレート位置から、ナンバー
プレート内の文字を認識し、その文字認識結果を出力す
る。
【0009】一方、若干の時間をおいて、連続した2枚
の画像が撮像され、その一方の画像が上記したように画
像メモリ13に記憶される。その画像メモリ13に記憶
された画像についても、特徴抽出部14で同様に、例え
ばナンバープレートの位置等を抽出する。速度計測部1
6で、2個の画像メモリ12、13に記憶された画像デ
ータの特徴点の移動量を求め、この移動量から速度を計
(3)
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4
測し、その速度計測結果を出力する。
* 【発明の効果】この発明によれば、ナンバープレート認
【0010】出力された文字認識結果及び速度計測結果
識手段により、ナンバーを認識するとともに、速度計測
が表示板制御装置6に入力される。表示板制御装置6で
し、表示板には、速度違反の警告の他に、違反車のナン
は、計測された速度と所定の閾値(制限速度以上のいず
バーも表示するので、自動車を特定して、速度違反の警
れかの値)とを比較し、計測速度が閾値を超えないと、
告を発することができ、警告の効果を上げることができ
表示板5には何の表示もされない。しかし計測速度が閾
る。
値を越えていると、そのことを示す信号及びその車の読
【図面の簡単な説明】
取ったナンバープレートを表示板5に与える。したがっ
【図1】この発明の一実施例速度違反警告装置の設置状
て、表示板5は、「速度違反」を警告するとともに、そ
態を示す概略斜視図である。
の車のナンバーも併せ表示する。
10 【図2】同実施例速度違反警告装置の構成を示すブロッ
【0011】表示板5には、「速度違反」の警告表示と
ク図である。
ともに、違反車のナンバーも表示されるので、どの車が
【図3】同実施例速度違反警告装置を構成するナンバー
速度違反しているかを明確に知らせることができる。な
プレート読取装置の内部構成を示すブロック図である。
お、上記実施例において、速度計測する具体的方法とし
【図4】従来の速度違反警告装置の設置状態を示す概略
ては、2枚の画像の同一の特徴点を抽出し、各画像メモ
斜視図である。
リのその点のアドレスを求め、2画像間の移動画素数n
【符号の説明】
を求め、2画像の時間差t、1画素当たりの距離dとか
1
ナンバープレート読取装置
ら、走行速度S=(d×n)/tより求める(特願平4
2
TVカメラ
−65753号)方法があるが、本発明の速度計測は、
5
表示板
これに限定されるものではない。
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表示板制御装置
【0012】
*
【図1】
(4)
【図2】
【図4】
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(5)
【図3】
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