PROFILE: A PARTNERSHIP BETWEEN FORM AND FUNCTION: PROYECTO ESTUFA FINCA USES LOCAL MATERIALS TO BUILD ELEGANT AND SUSTAINABLE BIOCHAR STOVES IN COSTA RICA コスタリカで現地材を使っての、洗練された持続可能なバイオ炭ストーブをつくる ESTUFA FINCA プロジェクト 農家用ストーブの計画は 2009 年 9 月に開始。 この時、アルトゥ ロ氏(ソル・コリブリ有機コーヒー栽培・ コスタリカ)は SeaChar 共 同設立者のアート氏(シアトル・バイオ炭グループ所属、バイオ炭 ができるガス化料理用ストーブの推進者)と、米国 WA 州・シアト ルの有機栽培フェアで出会った。 この時、二人のアイデアはうまく一致した。 アート氏はシンプル ストーブ使用前(左) の農家。使用後(右)は煙が出ていない。 で洗練された技術の実現を考え、アルトゥロ氏は 15 万人の労働 者問題の解決を考えていた。(コスタリカに毎年来るコーヒー摘み移住労働者。家 族をニカラグアとパナマから引き連れて来る) 労働者達は、電気や水道もないブリキ屋根の小屋で、たき火で調理をし、呼吸器 の障害が発生し、樹木を過剰伐採して居住域を破壊している。 この呼吸器病は 10 歳以下の子供が死亡する主要な原因の一つでもある。有機コーヒー栽培共同 体のアルトゥロ氏は、アート氏をコスタリカに招待して、ストーブの導入で、収穫期 間中の従業員家族の生活が改善できるようにした。 アプロベコ研究センターの コーヒー樹の剪定材や豆の幹の切出し材は完 璧な材料になる。 調査では、たき火に比べ、このストーブでは粒子状物質が 91%も減ることがわか った。 アート氏は、アルトゥロ氏とアリアンザ゙のメンバーに招かれて 2010 年 1 月にコスタ リカのサンタマリア・デ・ドタに行った。 この時はコーヒー収穫の真最中で、これら の人々にバイオ炭ができる TLUD ストーブを評価してもらう絶好の機会だった。アート 氏たちは、生活状況・家庭人員・料理方法、手に入る燃料について調査した。豊富 なコーヒー剪定枝を扱え、大家族の生活を十分に持続的に支えられるように、パ ウル博士は 5 ガロンのバケツ大の TLUD ストーブの採用を決断した。 地域の実情 に合わせて設計変更して、より便利で安全かつ高効率なストーブにした。 ストーブは普通に手に入る波目のトタン屋根の廃材で作られた。 このハイブリッ ド・デザインのストーブは、製作のその場で行われ、16 人のオーストラリア大学生 や現地の人々に示された。 学生達は国際学生ボランティア村で(ISD)仕事をし 制御しやすく調理に長時間使える、小さな火によ る方法をアート氏が TLUD ストーブで実演。 た。 グループ゚は 15 台の全ての調理ストーブを再生材料でその日に作り、ロ ーテク・デザインこそ地方で作れることを示した。 シアトルに戻り、コスタリカの経験がストーブの最終試作品に盛り込まれた。 同時に、ストーブの製作と商いに関心を持つコスタリカの地域の女性達が、 アポルテス(与える者)と名付けられた。 アート氏は 2010 年 5 月に、コスタリカの田舎の、著名なポール・アンダーソン (TLUD 博士)の所に戻った。アルトゥロ氏とイリノイ・ロータリークラブの寛大 ボルトン博士は人々にストーブを実演。人々はストー ブ 4 台を受け入れ、故郷のパナマに持ち帰っても良い かと何度も尋ねた。 な援助を受け、カロリナ・アバルカ氏と共同で小さなストーブ゙組立工場を作り、 最初のストーブ 40 台を作成した。アポルテスのメンバーにストーブ使用法と 道具の基礎的な使い方、製造法の訓練がなされた。 バイオ炭の教育が行 われ、ストーブ゙製造工場が追加で作られた。 アルトゥロ氏とカロライナ氏の 2010 年夏の奮闘により、計画への多くの資金 が得られた。 地域に計画を広める中で、共同作業所はより多くの関心を集 めた。この基盤的な作業の結果、2010-2011 の収穫期間中に、SeaChar はア ポルテスの女性と働き、パナマ先住のコーヒー摘み取り労働者達にストーブ を作って提供できた。 殆どの家でのストーブが常に使われている心温まる 状況。“早く調理でき、煙が少なく燃料が少しで済む” と何度も言ってもらえる。 SeaChar は、カナダの地域活動資金、シアトル国際基金、Plant-It 2020、国 際ロータリーと基盤作業・機会団体からの援助を得て、ストーブ普及と、その観察・評 価のために、コスタリカ国立大学や多数のボランティアと共に仕事をした。研究グル ープの試験結果によると、32 の家庭で料理用ストーブ使って、燃料の効率が平均で 50%上がり、調理時間が平均で 33%減り、調理者の満足度を上げることができた。 この計画(Estufa Finca-Santos Pilot project)での詳しい結果は入手可能で、文末の 連絡先にあたること。 これまで供給したストーブでは、月にバイオ炭が 10-30kG できるが、コーヒー摘み労 働者は受益なしには作ろうとしない。そこでアルトゥロ氏は、彼らに、自分で作ったバ イオ炭を有機肥料と一緒に使った場合には、料金を払うようにした。炭の生産業者へ の支払い金よりも 2-3 ドルは少ないものの、彼は 10kG の袋毎に 5 ドル支払った。 こうして得られたバイオ炭はコーヒー園での必要量には不足だったが、野菜農園で バイオ炭は堆肥と混ぜて家庭菜園で使われ ている。 は顕著な違いが出た。 木炭はすでに土壌に使われ、多くのコーヒー生産国の有機農家で使用されてはいるが、これら農園での現在の入手先は、従来の 非効率的な炭焼き業者である。 そして地域の環境は森林減少と侵食のツケを払っているのだ。 SeaChar とアポルテスの仲間は、北米・中米の社会とボランティアグループのために、ストーブ製造とバイオ炭生産を続けている。 2011 年 5 月現在、SeaChar が企画したイベントの中で、250 人以上が料理用のストーブを製作した。 来年には SeaChar ではコスタリカの多くの地域で、バイオ炭によるコーヒーやココア生産の試みを実施する。SeaChar は、農業で求 められる大規模な熱源とバイオ炭の生産を、適切な規模ですでに成功させている。この大きな技術で、有機ココア農業 APPTA 共 同体で、ココア乾燥用のディーゼル燃料 1 万ドル/年を節約でき、サントス地域でコーヒー乾燥に使われる何千 ha もの広葉樹に対 応できるだろう。 計画ではストーブ提供を APPTA のメンバー1200 人にまで増やし、コーヒー生産国の農業従事者と共同することに発展させる予定 である。 この計画について詳しくは, Art Donnelly 氏にアクセスのこと。 原文:http://www.biochar-international.org/profile/EstufaFinca
© Copyright 2024 Paperzz