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<ドメーヌ ブシャール ペール エ フィス>
<メゾン ブシャール ペール エ フィス>
■歴史
1731年創業。1775年、初めの畑「ヴォルネイ カイユレ」取得。1820年、15世紀の要塞で
あるシャトー・ド・ボーヌを取得し、瓶熟庫として利用。現在も19世紀のワイン約3000本が
眠る。1995年、アンリオ氏が取得し積極的な品質改革に着手。
■概要 コート・ドールに 130ha(うちグランクリュ12ha、プルミエクリュ74ha)におよぶ自社畑を 所有するコート・ドール最大のドメーヌ。
自社畑ぶどうからつくられるドメーヌワインと買いぶどうからのネゴシアン部門がある
厚さ5mのボーヌの城壁がワインを外気から守る。地下水の影響もあり地下カーヴは温度12℃、湿度75%に保たれる
モンラッシェ
■アンリオ品質革命
1995年、シャンパーニュの老舗アンリオ家のジョゼフ・アンリオ氏がオーナーになると、ワイン作りの全工程で徹底した
品質改革が行われました。そのポリシーは
「ひとつひとつの畑の個性(テロワール)が忠実に反映されていること」
「魅惑的な果実味と洗練されたエレガントさをあわせもつ味わいであること」
□畑∼素材命の姿勢∼
・リュットレゾネ(減農薬)の採用。約30の畑に気象台を設置し、24時間体制で気象データを収集
地中の温度や湿度まで把握し、病害が発生しそうな区画を予測。最低限の処理をその畑に施すにとどめる
・小型のプラスティックケースによる手収穫
・積極的な改植。多産系の苗木をヴィエイユヴィーニュといえども良質のクローンの若木に植替え
□設備投資
・コニャックのタランソー社と共同で専用の樽製造会社を設立。完全なオーダーメイドの樽を調達
・小型の最新型ステンレス発酵槽の購入により、収穫ぶどうを細かく区画ごとに、成熟度に応じた仕込みが可能に
・2005年、1400万ユーロ(約20億円)を投資した新醸造施設が始動。深さ12mまで掘り下げた重力に逆らわない 多層構造、丁寧な選果ができる広い選果スペース、畑の収量に合った多数の発酵槽(木またはステンレス)、 年間を通じて温度変化が極めて少ない清潔な設備
・完全温度管理のロジスティクスセンターを設立
□ネゴシアン部門でも
・極力買い酒は行わず、栽培指導からおこなったぶどう果を買い取り、自ら醸造(白ワインは果汁で購入)
株式会社ファインズ
■主な所有畑
ル コルトン ・・・ 3.67ha
ボンヌ マール ・・・ 0.24ha
クロ ヴージョ ・・・ 0.45ha
エシェゾー
・・・ 0.39ha
モンラッシェ ・・・ 0.89ha
シュヴァリエ・モンラッシェ ・・・2.54ha ※全体の約1/3
コルト・シャルルマーニュ ・・・ 3.25ha
ボーヌ グレーヴ ヴィーニュ ド ランファン ジェズュ ・・・4ha ※単独所有
ニュイ・サン・ジョルジュ レ カイユ
・・・1.07ha
ジュヴレ・シャンベルタン レ カズティエ ・・・ 0.25ha
ヴォルネイ カイユレ
・・・4ha
ムルソーペリエール
・・・1.2ha
ムルソー グット ドール
・・・0.55ha
ムルソー ジュヌヴリエール ・・・2.65ha など
黄金に輝くムルソー ジュヌヴリエールの畑
チーム ブシャール。中央が
ジョゼフ・アンリオ氏
小型の収穫ケース
新醸造所の開放型木製タンク
株式会社ファインズ
ドメーヌ ブシャール P&Fの所有畑
■ル コルトン
ブシャールのル・コルトンはコルトンの丘の最上部に位置。傾斜がき
つく、トラクターによる作業が困難なため、今なお馬による耕作が実
践されている。表土が浅く、水はけに非常に優れた畑。ワインは長期
熟成型。口に含んだときの硬くミネラリーな印象はこのテロワールを
特徴付けるもの。熟成を支える酸も比較的涼しい区画のワインゆえ
豊富。
■コルトン・シャルルマーニュ
ブシャールのコルトン・シャルルマー
ニュの区画はアロース・コルトン側、
コルトンの丘の最上部に位置。
この区画は常に風が強く吹き、
その影響でブドウはクリーンな酸が
豊富で、小粒で果皮が厚いものが
収穫される。また、カビ系の病害が
発生しにくいことも特筆される。
ワインは「これぞブルゴーニュのグランシャルドネの真髄」と言われる
ようなミネラルのニュアンスを持ち、透明感と輝きに満ちた仕上がり。
■シュヴァリエ モンラッシェ
ブシャールはシュヴァリエ・モンラッシェの畑の最大の所有者。60セン
チも掘ると石灰岩の岩盤に到達してしまうほど表土が浅い畑で、乾燥
に耐えるためここに育つシャルドネの木の根は岩盤の割れ目を縫っ
て地中深く伸びている。ワインは驚くほど洗練され、エレガントな風味
が広がる逸品。
■シュヴァリエ モンラッシェ ラ カボット
シュヴァリエ モンラッシェのスペシャル・キュヴェ。日照条件や土壌
はモンラッシェと同じと考えられている区画だが、昔はここにブドウが
植えられていなかったためINAOからモンラッシェの名を与えられな
かったが、特別な名称を付けることを許されている。
■ボーヌ グレーヴ ヴィーニュ ド ランファン ジェズュ
ボーヌの1級畑の中でも特に評価の高いレ・
グレーヴ。その中央部に位置する最良の区
画を「ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェジュ」と
呼び、ブシャールが単独所有する。
ワイン名は「幼子イエスのぶどう畑」。カルメ
ル派の修道女の1人がルイ14世の誕生を予
言したことにより、寄進された畑。 1789年
フランス革命により修道院は畑を没 収され、ブシャールが1791年に購入。
乾燥に強く、ブドウの生育が早い畑で
、ワインはランファン(幼子)の名前の
通り常に若々しさを保ち、長命を誇る
。その歴史的な名声もあいまって、全
ブルゴーニュを代表する一本と言える
■ヴォルネイ カイユレ アンシェンヌ キュヴェ カルノ
ブシャールが1775年に初めて購入した伝統のある畑。石灰の小石が
多く、それが夜間も熱を保つためにブドウは早熟となり10年のうち8年
はこの区画からピノ・ノワールの収穫が開始される。ワインは誘惑的
な果実味にあふれ、ヴォルネイならではの繊細さを兼ね備えた名品。
■ボーヌ デュ シャトー プルミエ クリュ (赤/白)
ブシャ−ルはボーヌ・プルミエクリュに、ピノ・ノワールで17区画、
シャルドネで4区画を所有する。これらのプルミエ・クリュの
小区画のブドウをブレンドしたワイン。初ヴィンテージは1907年。
ボーヌACの良さを発見できる1本。カジュアルレストランでは
グランヴァン、高級レストランではグラスワインと汎用性があり
フランス国内でも人気。ミシュラン星付レストランや英国や
米国エアライン(ファーズトクラス)での取扱いもある。
■ムルソー
1997年、ドメーヌ ロピトー ミニョンを買収。
ムルソーACに複数のプルミエクリュなど、広大な畑を
持つことになる。 北のヴォルネー側の区画とカース・
テット等のムルソーの丘の上部の区画を所有。
重たく粘性のあるワインではなく、香りはミネラルと
白い花を思わせるフロ−ラルなニュアンスを持ち、
ブシャールの求めるエレガントでピュアな味わいの
新世代ムルソー。
■ジュヴレ シャンベルタン ※メゾン
長年のつきあいがある3つの有名生産者
の所有する10以上の区画からブドウを買
い、醸造。これら区画は村全体にあるた
め、ジュヴレ・シャンベルタン村のアペラシ
オンを的確に表現することができる。
■ブルゴーニュ レ コトー デ モワンヌ
(赤/白) ※メゾン
ブシャールの、ワンランク上のACブルゴ
ーニュ。コート・ド・ボーヌの複数のテロ
ワールからセレクションしたブドウ、もし
くはワインのブレンドで、良年にのみ
リリースされる。ワイン名は
「修道士たちの丘」の意。