S.fayeri

家 畜 衛 生 情 報
N o. 4
上北地域県民局地域農林水産部 十和田家畜保健衛生所
上十三地区家畜衛生推進協議会
(社)青森県畜産協会
平成 23 年 7 月
0176-23-6235 (FAX 0176-23-3044)
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017-722-4331 (FAX 017-731-1196)
厚生労働省が実施した全国調査において、馬肉の生食(馬刺し)による食中毒の
原因として馬の生肉中に含まれていた寄生虫(原虫)であるザルコシスティス・フェア
リー(以下、S.fayeri)が関与したと考えられる事例が複数報告されました。
そこで、馬飼養者は以下の対策の徹底をお願いします。
◎寄生虫 S.fayeri について
【S.fayeri の生活環】
フンの中
S.fayeri は馬と犬の寄生虫であり、馬や犬には症状
馬肉を摂食
に排出
を示さないとされていますが、犬が感染するとフンに
寄生虫卵を排出します。
......................
馬は寄生虫卵を含む 犬のフ ンが付着した飼料・ 水
..........
を飲食することで感染します。また、この寄生虫は馬
の筋肉内に寄生するので、犬に馬の生肉を食べさせ
ると感染します。
犬のフン
環境中に拡散
馬の生肉
筋肉中に
寄生虫卵に汚染
◎感染予防対策
寄生
された飼料・水を摂取
【馬への対策】
馬に与える飼料・飲料水が犬のフンで汚染されるのを防止するため、飼養施設へ
の犬の侵入を防止するとともに、給餌・給水施設へのフンの混入を防止すること。
【犬への対策】
しっかつ
犬に馬肉を与える場合には一度冷凍して寄生虫を失活させてから与えること。
※S.fayeri の失活条件:馬肉の中心温度がー20℃で48時間以上冷凍
◎
人への影響
本寄生虫が感染した生の馬肉を食べることで食中毒(一時的な嘔吐・下痢)を起こ
しますが、人には感染せず、食中毒発症者から家族への感染もありません。
十和田家畜保健衛生所
十和田家畜保健衛生所
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夜間 ・休日:090-6453-7023
上北地域県民局地域農林水産部