PowerPoint2003 の利用

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PowerPoint2003 の利用
基本操作
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Ⅰ
プレゼンテーションとは?
「プレゼンテ−ション」とは,第三者に対して何かを説明し,理解を求めるために行うも
のです。
1
プレゼンテーションの手法について
プレゼンテーションには,口頭のみで説明を行う場合もありますが,より説得力を増す
ために,参考となる資料を提示しながら説明することもあります。その方法としては,黒
板やホワイトボードの利用や,パソコンとプロジェクタの利用などがあげられます。それ
ぞれの方法の特徴から,発表の方法や内容にあった方法を選びましょう。
2
プレゼンテーションソフトの教育利用
現在進められている「教育の情報化」においては,校務の効率化のほか,次の二つの視
点があります。
○ 子どもが ・・・ コンピュータや情報通信ネットワークを,問題解決に適切に活用で
きる。→
情報活用能力の育成
○ 先 生 が ・・・ コンピュータや情報通信ネットワークを活用し,教育・学習活動の
効果や効率を高める。→
教科の目標達成
「プレゼンテ−ションソフトウェア」は発表会や会議などで使用する資料を作成・表示す
るためのアプリケーションソフトです。
スライド形式で資料を作成し,発表の際は作成時に設定したスケジュールに沿ってそのス
ライドを順次表示する(スライドショー),といった形で使用します。
少人数への説明では,直接画面を見せながら,説明します。
発表などを行なう場合はプレゼンテーションソフトの画面をプロジェクターなどで拡大し
て使用します。
プレゼンテーションソフトは,生徒の学習活動のまとめや発表に,先生の授業の効果を高
めるための提示資料として活用することができます。
3 プレゼンテーション作成の留意点
パソコンを利用してプレゼンテーションを作
成する際に,留意すべき点を右表にまとめます。
プレゼンテーション資料は,あくまで説明の
理解を深めるための参考資料です。受け手の側
に立って,わかりやすい資料を作りましょう。
作成のためのポイント
1.目的を最初に述べる。
2.詰め込まない。
3.小さい文字は使わない。
4.イメージ(背景,配色)を統一する。
5.縦横の方向を統一する。
6.図表,グラフはシンプルに。
7.わかりにくい言葉を使わない。
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Ⅱ
PowerPoint 2003 の基本操作
演習1
(1)
PowerPoint2003を起動し,作業画面やメニューを確認しましょう。
デスクトップ画面の左下の スタートを押し,「すべてのプログラム」を選択しま
す。
(2) 「Microsoft PowerPoint」を選択します。( PowerPoint2003 の初期画面が出てきます。)
②
⑥
⑦
①
⑤
⑨
③
⑧
①
スライドペイン
:
スライド作成のための作業画面です。
②
アウトラインペイン
:
各スライドの内容を表示します。(2種類あります)
○アウトライン表示
・スライド内のテキストの内容を表示します。
・スライドへの文字入力に利用します。
○スライド表示
・各スライドの全体図を表示します。
・スライドの移動・削除・複写などに利用します。
③
ノートペイン
:
スライドに関する解説などを入力します。
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④
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④
作業ウィンドウ
:
スライドの新規作成やレイアウト,デザインやアニメーション効
果の設定などの機能があります。
○「新しいプレゼンテーション」
新規のファイルを作成する場合に選択します。
○「デザインテンプレート」
ソフトに準備されているスライドの背景デザインを利用す
る場合に選択します。(作業画面でも設定できます。)
○「インスタントウィザード」
目的に合わせたシナリオが用意されている簡易作成画面で
す。
「新しいプレゼンテーション」を選択すると,「スライドのレイアウト」設定画面が
表示されます。自由にスライドを作成する場合は,「白紙」を選択しましょう。
⑤
表示モード切り替えボタン
「標準表示」ボタン
:
作業画面をそれぞれの表示モードに切り替えます。
「スライド一覧表示」ボタン
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「スライドショー」ボタン
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⑥ メニューバー
:
基本的な操作の一覧です。作業の目的に応じてメニュー項目を選択
しましょう。
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⑦
ツールバー(書式設定):
フォントの設定
⑧
ツールバー(図形描画):
入力した文字への書式設定に利用します。
文字の装飾
文字列の配置
図形や文字への効果設定などに利用します。
ワードアート挿入
枠線の設定
図の挿入
テキストボックス作成
文字色の設定
塗りつぶしの設定
クリップアート挿入
※
文字の拡大・縮小
影・立体図の設定
線種の設定
ボタンをクリックしたり,ボタンの右にある▼印をクリックしたりすることで,
詳細設定の窓が表示されます。
⑨
ツールバー(図形描画):
線や図形などの作成に利用します。
※
オートシェイプボタンの右の▼印をクリック
すると,メニューが表示されます。
利用したい図形を選択し,スライドペイン上
でドラッグすると図形が作成されます。
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演習2
アウトラインを利用してスライドを準備しましょう。
(1)
アウトラインペインにマウスを移動し,左クリックするとカーソルが現れます。
(2)
図を参考にして,各項目を入力します。入力した項目が,スライドのタイトルとして
表示されます。 Enter
キーを押すと,自動的に2枚目のスライドが作成されます。
(全部で5枚のスライドができることになります。)
次の項目を入力し,スライド
を作成しましょう
授業に役立つ教材集
衛星写真を見てみよう
気づいたことを書こう
あさがおの観察日記
その他
演習3
(1)
文字のレベルの上げ下げにより,目次を作成しましょう。
(アウトラインの利用)
Tab
①
キーを利用したレベル調整
アウトラインの2枚目のタイトルをクリックし,
カーソルを出します。
②
Tab
キーを押すと,文字のレベルが下がり,
1枚目の項目となります。
※
③
文字のレベルは5段階まで下がります。
レベルを下げすぎた場合,改行してタイトルに
したい場合は,
Shift キー +
Tab キーで,
文字のレベルが上がります。
※
(2)
レベルに合わせてフォントも変化します。
Tab
キーを利用して1枚目のスライドに4項目の目次を作成します。
①
コピー&ペーストで「その他」の項目の後に「衛星写真・・・」∼
「その他」の項目をコピーし,スライドを増やしておきます。
②「衛星写真・・・」∼「その他」の項目の前
で
Tab
キーをクリックするとレベルが
下がりスライド 1 の目次項目になります。
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演習4
(1)
文字を加工しましょう。(スライド1)
スライド上の文字にマウスを近づけると,マウスポインタの形が変化します。その時
に左クリックをすると,図のようなテキストボックスが現れます。
(2)
文字の先頭にマウスを移動し,マウスの左ボタンを押しながら全体をなぞります。
(ド
ラッグ)文字全体が反転表示され,加工する範囲が指定されます。
(3)
下図を参考にして,指定した文字を加工します。
文字フォント(字の形),
文字の大きさを設定する。
これらのアイ
コンの右にある
文字の背景色を設定する。
小さな▼印をク
リックし下図の
背景の枠線色を設定する。
ような窓を表示
させることで,
文字色を設定する。
詳細設定が可能
す
背景の枠線を設定する。
テキストボックス(横書き),縦書きテキストボックス
演習5
(1)
テキストボックスの状態を確認しましょう。(スライド1)
演習4の図を参考に,「横書き」のテキストボックスボタンを利用して,スライド1
の右下に学校名を入れ,文字も加工します。
※
(2)
テキストボックスは,自動的に 18 ポイントの枠が作られます。
下の図を参考に,枠線の違いからテキストボックスの状態を確認します。
このデザインの時は文字入力待ちのため
テキストボックスの枠にポインタを近づけ
テキストボックスは移動・消去不可です。
るとこのデザインに変化します。この時テキ
ボックス内にカーソルが出ます。
ストボックスは移動・消去可能です。
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演習6
スライドの背景を設定しましょう。(スライド1)
(1)
下の図のように,メニューの「書式」から背景を設定します。
(2)
背景設定画面により,背景色を設定します。
(3) 「塗りつぶし効果」には,グラデーション(図参照)やテクスチャ(壁紙のサンプル),
図(画像ファイルを指定することで,画像を背景にすることができます。)などがあ
ります。
(4)
背景が決まりましたら,図中の★印に示すボタンで決定します。
演習7
※
「すべてに適用」 ・・・ この背景が,すべてのスライドに適用されます。
※
「適
用」 ・・・ このスライドだけに背景が適用されます。
スライドに画像(静止画)を貼り付けましょう。(スライド2)
(1)
スライド2を表示します。
(2)
下の図に示す操作により,素材集にある画像を貼り付けます。
○「挿入」→ 「図」→「ファイルから」を選択し,挿入したいファイルを指定します。
○
図の挿入枠で貼り付けたい画像を指定し,「挿入」ボタンをクリックします。
(3)
貼り付けた画像の配置や大きさを調整します。
(4)
メニューの「表示」→「ツールバー」にある「図」を利用することで,簡単な画像処
理ができます。
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演習8
スライドに吹き出しを付けましょう。(オートシェイプの利用・スライド2)
(1)
オートシェイプを利用し,スライドに吹き出しを貼り付けます。
(2)
右の図のように「吹き出し」を選択し,表示されデザインを選
びます。
(3)
スライド上で,適当な場所に左ボタンを押しながら広げ
ると,指定した図が作成されます。
(4)
図形を作成したときにカーソルが表示される場合もあり
ますが,出ない場合は図形上で右クリックします。
メニューにある「テキストの追加」または,「テキストの
編集」でカーソルが出てきます。
吹き出しに文字を入力し,加工します。
(5)
オートシェイプには,その他にもさまざまな図形が
あります。
演習9
他のファイルのワークシートを貼り付けましょう。(スライド3)
(1)
「気づいたことを書こう Word 版」のファイルを開き,表全体を範囲指定します。
(2)
メニューにある「編集」を利用し,コピーを選択します。
(3)
PowerPoint2003 のスライド3の上でマウスを右クリックし,「 貼り付け」を選択しま
す。
(4)
貼り付けた表の大きさや,文字などを調節します。
Word の画面
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演習 10
ワードアートを利用しましょう。(ワードアートの利用・スライド3)
これまでの文字装飾とは異なり,用意されたデザインの中から選択し,利用することができ
ます。
(1)
「ワードアートの挿入」ボタン
を選択し,ワードアート
ギャラリーからデザインを選択します。
(2)
任意の文字を入力します。
ここでは「何がわかったかな?」
を入力します。
(3)
「OK」をクリックすると,
スライド上に文字列が中央に挿
入されます。
(4)
右の図のように,ワードアートメニュー
が表示されますので,位置や大きさを調節
します。
※
作成後も,右のツールバーで
編集・加工ができます。
文字の修正
書式の変更
デザインの変更
演習 11
(1)
縦書き
横書き
動画を貼り付けましょう。(スライド4)
下の図に示す操作により,素材集にある動画を貼り付けます。
(2) 「挿入」→「ビデオとサウンド」→「ファイルからビデオ」を選択し,挿入したいフ
ァイルを指定します。
(3)
ビデオの挿入枠で,貼り付けたい動画を指定し,OKボタンを押します。
(4)
貼り付けると同時に,動画再生のタイミングについて表示されます。スライドショー
(投影画面)すると同時に自動的に再生を始めたい場合は「自動」を,マウス操作によ
り手動で再生したい場合は「クリック時」を選びます。
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演習 12
「アニメーション」効果を設定しましょう。
画面の切り替えやテキスト,画像などを動的に表示することで,提示内容を強調すること
が期待できます。PowerPoint2003 では,スライドを効果的に提示するために,アニメーショ
ン効果を設定することが可能です。
ここでは,スライド2について,画面を構成する画像や図形などの部品一つ一つに表示効
果を持たせます。次のように設定してみましょう。
1「タイトル」 ・・・ 最初から表示しておく(効果なし)
2「衛星写真」 ・・・ 画面左から滑り込んでくる(ワイプ)
3「吹き出し」 ・・・ 「写真」の次に溶け出すように表示(ディゾルブ)
(1)
メニューにある「スライドショー」から「アニメーションの
設定」を選択します。(スライド上で右クリックして選択すること
もできます。)
(2)
下に示した操作により,まず設定画面の「アニメーションを付
けるオブジェクト」欄で,効果を付けたい部品にチェックマークを
入れます。
(3)
効果や順序,表示のタイミングなどを設定します。
・効果をつけたい図形やテキストボックスを指定します。
・作業ウィンドに「アニメーションの設定」を表示します。
・「効果の追加」 ボタンをクリックすると,上図のような効果
設定画面が表示されます。
・「その他の効果」をクリックすると,たくさんの効果の中から
選ぶことができます。
・開始:スライドショーの開始時に働くアニメーション効果
・強調:スライドショーの途中で,さらに強調表示させたい時に
設定
・終了:ある時点で,対象の図などがスライドから出て行く
(または消える)ように設定
・アニメーションの軌跡:軌跡を通って移動させるときに設定
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○設定したアニメーション効果の変更・削除をします。
○アニメーション効果の開始を設定します。
▼印をクリックすると,
左図のようなメニューが
表示されます。
○アニメーション効果の速度を設定します。
▼印をクリックすると,左図のように
5段階の速度を設定できます。
○スライド内のアニメーション効果が表示されます。
○設定した効果の順序を変更します。
演習 13
「画面切り替え」効果を設定しましょう。
(1) 画面切り替え:次のスライドへ切り替わるときに行う効果を設定します。
メニューにある「スライドショー」から「画面切り替え」を選択します。
○適用する効果を選択します。
※
効果を削除する場合は「なし」を選択します。
○切り替えの速度や,切り替え時のサウンドを設定します。
※
▼印をクリックすると詳細を設定することができます。
○切り替えのタイミングを設定します。
自分で切り替えたい時
自動で切り替えたい時
※
秒単位で設定
○他のスライドにも同じ効果を設定することができます。
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演習 14
文字をクリックすると任意のスライドが表示されるようにしましょう。
(1)
スライド1にある目次の各項目に,リンクを設定します。
(2)
スライド1の目次「衛星写真を見てみよう」をドラッグし,範囲指定します。
(3)
マウスを右クリックし,メニューから「オブジェクトの動作設定」を選択します。
(4)
設定画面の「ハイパーリンク」にチェックを入れると,動作指定画面が出てきます。
(5)
「スライド」を選択すると,図のように「スライドタイトル一覧」が出てきます。
(6)
リンクさせたい「衛星写真を見てみよう」を選択し,「OK」を押して完了です。
(7)
同様に,「気づいたことを書こう」「あさがおの観察日記」「その他」についても,
(2)∼(6)の操作により,リンクを設定します。
※
文字列にリンクを設定すると,自動的にアンダーラインが引かれ文字色が変わります。
スライドの背景色の関係で文字が見えにくくなる場合があります。このような場合には,
次ページの図に示すように「書式」から「スライドのデザイン」→「配色の編集」を選
択し,ユーザ設定で任意の配色にしましょう。
※
リンク先は,同一ファイル内のスライドだけでなく,他のファイルのスライド,Web
ページ,他のアプリケーションのファイルにも設定することができます。
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演習 15
動作設定ボタンにより任意のスライドが表示されるようにしましょう。
ここでは,オートシェイプにある「動作設定ボタン」(すでにリンク先が設定されている
ボタン)を利用し,スライド2∼5に,スライド1に「戻る」設定をしましょう。
ホーム(1ページ目に戻る)
(1) スライド2を表示し,上図に示す操作でオートシェイプから「動作設定ボタン」「ホ
ーム」を選択します。
(2) スライド上で任意の場所をドラッグするとボタンが貼り付き,設定画面が表示されま
す。
(3) ハイパーリンクが「最初のスライド」に設定されていることを確認して「OK」を押しま
す。
(4) スライドショーにより,きちんとリンクされているか確認します。
※
作成画面ではリンクなどの動作確認はできません。必ずスライドショーで確認しま
す。
(5) 同様に,スライド3∼5にも(1)∼(4)の操作により「戻る」ボタンを設定します。そ
の時,1つ目の
ボタンをコピーしていくと,簡単にボタンを作成することができ
ます。
※
動作設定ボタンには,その他にも何種類かあります。
また,この動作設定ボタンのリンク先は,設定画面で任意に変えることもできます。
以上の演習により,「授業に役立つ教材集」のスライドが完成しました。
スライドショーで出来映えを見てみましょう。
動画の保存場所について
※
イラストや写真等のファイルは,貼り付けた後に PowerPoint2003 のデータ
ファイルに取り込まれ一体化しますので別ファイルとして保存する必要はあ
りません。しかし,動画や音声ファイルは,PowerPoint2003 ファイルとは独
立して動作します。PowerPoint2003 のデータファイルと同一フォルダに入れ
ておきましょう。
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--------------------------注意
※
Microsoft®,Windows 2000®,Windows NT®,Office,Internet Explorer は米国 Microsoft C
orporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※
その他,本書に掲載したプログラム名,システム名,CPU などは一般に各社の登録商標で
す。
※
本文中では,®マークは省略しました。また,一般に使われている名称を用いている場合
があります。
--------------------------平成19年11月13日
初版発行
発行
広島県立教育センター
〒739-0144
東広島市八本松南1丁目 2-1
℡(082)428-2655
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