人間中心の経営 - ボルテックス

人間中心 の 経営
( 企業理念 その1 )
いい会社とは、社長、上司、同僚など優れた人々が、自分を成長させ自分の人生を幸福にしてくれる会社をいう。
1. 人の成長に果たす会社(組織)の役割
子供は外からの刺激影響によって育っていく。どんな親から生まれ、どんな家庭で育ち、どんな友達を持ち、
どんな先生に教えられ、どんな本を読んだか。 それと社会で偶然出会った人や出来事、これらの要素が子供を
育てる。
学校を出て社会人になると、家庭や友人より 組織(会社)から受ける刺激影響が強くなる。
どんな会社に入り、どんな経営者や上司 に教えられ、どんな仲間と一緒に仕事をするか。これによって人間が
一段と成長したり、ひねこびれたりする。
人の成長は20才で止まるものではない、身長は伸びなくなるが、人にとって一番大事な 精神力 や 頭脳
と 心に関する力 は年令に関わりなく成長して行く。
学生がどの 組織(会社)に所属するかを決めるのは、
人生最大の決定であり、それは 学校選びや結婚 より重大事だと思う。この軽重の判断を多くの人が誤っており、
そのため、自分のためにならない道を選んでしまっている。 どの組織に所属するかは、その組織が人間中心かどうかを基準に判断する。
それにはトップの考え方、やり方を良く知り、また所属メンバーの成長度、充実度を知ることが大事である。
これを軽視して知名度、給与待遇、福利厚生・・等を重視して判断するのは、あとで深く後悔する原因になる。
人は自分が健全に成長している時、幸福を感じる。
幸福な人生とは、自分を成長させてくれる人々と共に生きることができる人生である。 貴方がこれから選ぶ
組織(会社)がそうした環境であれば、それが無上の喜びとなるはずである。
ある市の商工会議所の会頭がこう言っている.『企業は経営の枠の中で人間をどういかしていくかを考えて
いるのであって、人間のあり方それ自体を論議する場ではない。
一時期 “人間を培養する社員研修” などが
流行したが、企業がお仕着せの人間性を与えるのはおこがましい。 人間性は自分自身で獲得していくもので、
企業に求めるのは、ないものねだりである。』・・・と。
これはひと昔前の考え方で、この考え方で経営が行われる会社は人を幸福にはしない。
企業は人間のあり方それ自体を議論する場である。
人は社員として活動する中で、刺激され、影響を受け、
教育されて、人間性を磨いていくのである。
企業は個人の側から見れば、“人間作りの場” であり、企業は人を成長させる大きな力を有している。
2. 量より質を重視する人間経営
厳しい環境と教育が人を成長させる。がそれにはもう一ツ、経営者の人間に対する理解と人間尊重の姿勢が
必要である。 特に中小企業では、トップがどれだけ真剣に人を思っているかによって、人は良くもなり、
悪くもなる。
社員がいきいきと仕事をし、表情は自信に満ち、人間的なあたたかい “気” を発している会社、
こうした会社はみな社長が
“人間中心の経営” を行っている。
よく “売上を○○億円にする” と言う会社を聞く。売上げを伸ばし、人をふやし、拠点をふやしていくこと
にどれほどの価値があるのか。会社が良く成るにはそれしか道がないのか。会社の優秀性は、規模や売上げで
しか測れないのか。いや逆に規模や売上げが、その会社の優秀性を測る正しい物差しなのか・・・私は違うと思う。
会社の優秀性は、優れた経営者と、優れた社員と、その人々が作り出した優れた商品で決まる 量でなく質による。
松下幸之助の「水道哲学」は確かに立派だが、あの道以外にも会社が光り輝くことが出来る道はある。
それは “質を世に問う道” である。
当社は今、社員一人ひとりの質、特に 若手技術者の質の向上 に注力している。 社長は社員と密に接して、
厳しく、やさしく指導している。
技術だけでなく、人間としての総合力の向上 に注意をはらっている。
会社の拡大という目標を捨て、人の充実を最高の目標にする。そこから戦略を立て方針を決めている。
昇るにはこの道のほうがずっと険しい。相手は物やお金ではなく 人間の心 である。人の心の扉をたたいて、
学ぶ意欲を鼓舞し、自ら仕事に挑戦する人に育てていく。リーダーとして人を指導する能力を磨いていかせる。
幅広い柔軟な思考ができる、ほこりと自信にあふれた人材に育てていく・・・
会社は大きいことではなく、強い事が大事。この強さは人が作るのである。
優れた人と優れた商品を作る会社に人は集まる。自己の成長を願う優れた資質を持つ人がボルテックスの
この考えを、黙って放っておかないと私は確信している。
VTS-Xxxxx-01-01(99.01.26)
社 長
V o l t e x E l e c t r o n i c s C o r p o r a t i o n