「メルコジ」コンビ解消?フランス大統領選挙

2012 年
4 月 19 日号
Vol.22
「メルコジ」コンビ解消?フランス大統領選挙
 事実上の一騎打ち
今週末の 4 月 22 日、フランスの大統領選挙
が実施されます。
10 名の候補者が出馬しているため、第1回
投票では過半数の得票を得られず、5 月 6
日に上位 2 名の決選投票にもつれこむと見
られています。
事実上は再選を目指すサルコジ大統領と
最大野党である社会党の候補オランド氏の
一騎打ちとなっています。
 イメチェンを図るサルコジ大統領
サルコジ氏は 2007 年に「もっと稼ぐためにも
っと働こう!」というスローガンを掲げ、景気
低迷を打破することを誓って大統領に就任し
ました。しかし、失業率が上昇するなど成果
が出ていないことから苦戦を強いられていま
す。
富裕層からの支持が多いサルコジ氏は、庶
民層の心をつかむため、田舎街を訪ねて市
民と交流してきました。また、元スーパーモ
デルで歌手のカーラ夫人も、従来の華やか
なイメージを一新し、質素な服装で集会に参
加するなど、身近なイメージを持ってもらえる
ように大統領をサポートしています。
国民からの人気がないためイメージチェンジ
を図るサルコジ氏。それでも、一度ついたイ
メージの払しょくはなかなか難しいようです。
最近の世論調査では、第1回投票は僅差と
なっていますが、決選投票ではオランド氏が
リードという結果が出ています。
 何か変わるの?
サルコジ氏はフランスの危機を訴えて財政
赤字の削減を主張しています。一方、オラン
ド氏は富裕層の所得税引き上げなど一般国
民の痛みを伴わない税制を主張し、政策面
でも人気があります。
オランド氏が勝利した場合、何か変わるので
しょうか?
サルコジ氏とドイツのメルケル首相の仲は
「メルコジ」と呼ばれるほどで、協力して欧州
債務問題の解決に取り組んできました。オラ
ンド氏は関係見直しを示しているため、一時
的には同問題解決にはマイナスの影響が心
配されます。
しかし、オランド氏が公約を実現するのは難
しく、財政再建に取り組まざるを得ないと見ら
れていることから、最終的には大きな混乱は
避けられると考えられます。
ドイツとともに欧州債務問題解決の中心的な
役割を果たすことが期待されるフランス。
どちらの候補が勝利するのか、その大統領
選挙の行方が注目されています。
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