2学年国語科学習指導案「どうぶつ園のじゅうい」

国語科学習指導案
平成 23 年 11 月 22 日(火) 第3校時
2年 (教室) 指導者 荒井沙絵子
1 単元名 読んで考えたことを書こう
教材名 「どうぶつ園のじゅうい」 光村2年上
2 考察
(1) 学習指導要領における位置
本教材は小学校学習指導要領【国語】の内容を受けて具体的に構成したものである。
B 書くこと ア 経験したことや想像したことなどから書くことを決め、書こうとする題材に必要な事柄を集
めること。
イ 自分の考えが明確になるように、事柄の順序に沿って簡単な構成を考えること。
C 読むこと
イ 時間的な順序や事柄の順序などを考えながら内容の大体を読むこと。
エ 文章の中の大事な言葉や文を書き抜くこと。
オ 文章の内容と自分の経験とを結び付けて、自分の思いや考えをまとめ、発表し合うこと。
〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕
イ(ウ) 言葉には、意味による語句のまとまりがあることに気づくこと。 (2) 児童の実態
(略)
(3)教材観
本教材は、動物園で働く獣医の仕事内容が「わたし」という視点で語られているため、児童にとって
も読みやすく、理解しやすい説明文となっている。また、獣医さんの一日が日記のように時間を追いか
けながら書かれているので、時間的順序をとらえるのに適している。順序をうまく整理するうえで、獣
医さんの行動を簡単な表に順を追って書いていく手立てがある。教材文は「朝」「見回りがおわるころ」
等の語句が段落の冒頭に示され、時間的順序が明確なので、それを捉えさせたい。その中で、本教材の
特徴である「わけ」の叙述も押さえられる。さらに「毎日すること」と「今日だけのできごと」という
まとまりでとらえることもでき、事柄の順序ということも合わせて指導できる教材である。
また、自分が知っているお医者さんと獣医さんを比べたり、人間の病気と動物の病気を比べたりする
見方は、感想をまとめるときのよい観点になる。
思ったことや考えたことを書くときに使える言葉として、既習の「はじめて知った」
「ふしぎと思った」
「もっと知りたくなった」等の言葉に加え、
「ひきつけられた」という言葉が示されている。感想を書く
ときに使える言葉として指導したい。
動物園は、児童にとって大好きな場所の一つであり、初めて知ることも多いので、興味をもって学習
を進めることができる教材といえる。
- 2年国語 1 -
(4)教材の系統
1年 くらべてよもう
2年 読んでわかったことをまとめよう
「じどう車くらべ」
「たんぽぽのちえ」
1年 ちがいをかんがえてよもう
2年 読んで考えたことを書こう
「どうぶつの赤ちゃん」
「どうぶつ園のじゅうい」
◎時間的順序や事柄の順序を考えながら読
3年 イルカのねむり方
ありの行列
み、感想をまとめる。
2年 読んで、せつめいのしかたを考えよう
3年
「しかけカードの作り方」
すがたをかえる大豆
2年「おもちゃの作り方」
2年 知っていることとつなげて読もう
「おにごっこ」
3年 かるた
3 目標
・ 時間的な順序や事柄の順序を考えながら獣医の仕事やそのわけを読み取ることができる。
・ 文章の中の大事な言葉や文を書き抜き、自分の経験と結び付けて、感想を伝えることができる。
・ 条件に沿って経験したことをもとに書くことを決め、簡単な構成の文章を書くことができる。
4 評価規準
関心・意欲・態度
B規準:おおむね満足できる状況
A規準:十分満足できる状況
○教材に興味をもち、説明文を読
○教材に興味をもち、自分の知っ
もうとしている。
ていることと結び付けて説明文
を読もうとしている。
読むこと
○時間の順序を表す言葉を理解
○何について、どのようなこと
している。
が、どのような順序で述べられて
いるのかを理解している。
書くこと
言語についての知識・理解・技能
○示された文型を取り入れて、動
○自分の言葉を入れて、動物を紹
物を紹介する文を書いている。
介する文を書いている。
○「はじめ・中・おわり」の構成
○ 知 識 や 体 験 と 比 べ て 、「 は じ
で文章を書いている。
め・中・おわり」の構成で感想を
書いている。
5 生徒指導上の視点
①「自己決定の場を与える」
紹介する動物を選ぶ場面で、自分の好きな本を自由に選ばせる。
②「自己存在感を与える」
- 2年国語 2 -
一人一人の考えを認め合えるように交流の場を設け共有させ、お互いのよさを気づかせる発問や賞賛
や励ましの言葉かけを行う。
③「共感的人間関係を育てる」
発表する場面で、友達の発表を真剣に聞き、認め合えるようにする。
6 指導方針( 線は校内研修との関わり)
○時間的順序をとらえるために本文中の大事な言葉を丁寧に確認していく。また、文末表現に着目させ、
「毎日決まってすること」と「この日だけしたこと」の違いにも気づかせる。
○思ったことや考えたことを書くときに使える言葉として、既習の言葉に加え、
「ひきつけられた」とい
う言葉を指導し、感想を書くときに使うようにしていく。また、わけを表す際の話し方や書き方を繰
り返し指導し、しっかりと身につけさせていく。
○動物の本や文章を、楽しんだり想像を広げたりしながら読む。
○文章を読み、自分の経験と結びつけて自分の思いや考えを書き、伝え合う。
○動物を紹介する文を書き、自分の言葉で友達に伝え合う。
○児童に本が十分に行き渡るよう、資料となる図鑑などをあらかじめ市立図書館から借りておき、本を
自由に選べるようにしておく。
○児童が本を選びやすくするために、本の表紙が見えるように並べておく。
7 指導・評価計画(本時は10/11)
過
程
時
間
1
指導上の留意点
○題名や絵から題材に興味
○秋のバス旅行で行った動物園
【関】自分の知っていること
を持ち、学習の見通しを
での出来事などを思い出させ
と結びつけて説明文を読もう
立てる。
るようにする。
としている。(観察)
○範読を聞き、初発の感想
ふ を書く。
れ る
具体の評価規準
ねらいと主な学習活動
○初発の感想を発表しあ
う。
○教材文を読む前に、獣医や動
【読】初めて知ったことや不
物園の動物について知ってい
思議に思ったことなど感想を
ることを発表させる。
もっている。(記述)
○自分の感想と友達の感想と相
違点に着目させるよう声がけ
2
(B規準)
【関】友達の意見をよく聞こ
うとしている。(観察)
する。
○獣医の朝の仕事と見回る
わけを読み取る。
○いのししに関する仕事を
読み取る。
○一文一文、丁寧に読み取れる
【読】文章から読み取れるこ
○にほんざるの治療の様子
ように、繰り返し音読するよ
とを自分の言葉で表現できて
を読み取る。
うにする。
いる。(発言)
- 2年国語 3 -
○ペンギンの治療の様子を
読み取る。
追
3
求
す
9
○1日の終わりにする仕事
○一日のおわりの獣医の仕事の
について読み取り、
「いつ
内容や順序に着目させるよう
もすること」
「一日だけの
にする。
こと」について確かめる。
る
10
ま
と
○教材文の挿絵や写真を提示
わり」の三つのまとまり
し、読み取りの手がかりにさ
つのまとまりに分けている。
に分ける。
せる。
(観察)
○自分の好きな動物の本を
○初めて知ったこと、驚いたこ
探して読み、動物の特徴
本
時
【読】文章から読み取り、三
【書】動物を紹介する文を書
となどに着目させ、書かせる。 いている。(記述)
などを調べて書く。
め
○本で調べてノートに書い
る
○文章を「はじめ」
「中」
「終
11
○自分と友達との相違点に気づ
たことを発表する。
かせながら、聞くようにさせ
【関】友達の意見をしっかり
聞こうとしている。(観察)
る。
8 本時の学習(10/11)
〈授業改善の視点〉好きな動物についての本を調べさせれば、児童は意欲的に動物を紹介する文章を書
くことができるであろう。
(1)ねらい 自分の好きな動物を紹介する文を書くことができる。
(2)準備 教科書、ノート、動物に関する図書
(3)展開
学習活動・主な発問 指導上の留意点・予想される反応
時 評価項目と方法
等 ○教材文を音読する。 ・2~3人のペアで丸読みする。 3 ・姿勢をよくし、教科書を持って、大きな声 で読むように確認する。 ○本時の学習について知る。 10 ・好きな動物は何か児童に聞き、調べてみた
い、紹介してみたいという興味をひく。 ・めあてを提示する。 ・好きな動物を紹介するためには、何を使っ たら調べたらよいか、考えさせる。 動物を紹介する文を書こう。
○教師が動物について、本を使って紹介 する。 →本やインターネットな ど ・本の紹介や調べ学習がしやすいように机を - 2年国語 4 -
「コ」の字型に並べておく。 ・本がよく見えるように、教室の前の方に車 座になって座って聞かせるようにする。 ・
「初めて知ったこと」
「不思議だと思ったこ ○自分の紹介したい動物について文を作 27 と」を取り入れて、紹介をする。 る。 ・紹介したい動物をあげさせ、ノートに
記入する。 自分で選ぶ。 《書く》 【B 規準】 ・紹介したい動物が多く出たら、順番をつけ ・動物を紹介する
させるよう声がけする。 ・紹介したい動物が載っていそうな本を
文を提示された
・たくさんの本から選べるように準備してお 文 系 で 書 い て い
く。 る。 ・本を参考に、文を書く。 ・何について書くのか、項目立てを示してお 【A 規準】 く。(①動物の名前②ひきつけられたところ ・動物を紹介する
③調べた感想) ・書けない児童へは、書けている児童の文を れ た と こ ろ を 表
発表させ、どのように書けばいいのか理解さ す文を使ったり、
せたり、文型を示したりする。 自分の言葉を入
①動物の名前 れたりして書い
・わたしは(ぼく)は、○○○をしょうかい ている。 します。 【ノート・観察】 ②ひきつけられたところ ・~ということを、はじめて知りました。 ・~ということを、ふしぎに思いました。 ・~ということが、気になりました。 ・~ということを、もっと知りたいなあと思
いました。 文を、ひきつけら
③自分の感想 ・本で調べてみたら、~と思いました。 ○学習のまとめとして、紹介文が書けた 5 ・挙手させて、何人か指名して発表させる。 児童は発表する。 ・発表する友達の方を向くよう声がけする。 - 2年国語 5 -
9、板書計画
③
し
ら
べ
た
か
ん
そ
う
と
い
う
こ
と
を
と
い
う
こ
と
が
と
い
う
こ
と
を
と
い
う
こ
と
を
も
気
に
な
り
ま
し
た
ふ
し
ぎ
に
思
い
ま
し
た
は
じ
め
て
知
り
ま
し
た
と
知
り
た
い
な
と
思
い
ま
し
た
- 2年国語 6 -
②
ひ
き
つ
け
ら
れ
た
と
こ
ろ
①
ど
う
ぶ
つ
の
名
前
書 ど
こ う
う ぶ
つ
を
し
う
か
い
す
る
文
を
ど
う
ぶ
つ
園
の
じ
う
い