2学年の実践 授業日:平成25年11月11日 授業者:第2学年3組 廣瀨道子教諭 単元名 1年生におもちゃフェスティバルでプレゼントするせつめい書を作ろう 教材名 「しかけカードの作り方」 本単元で児童に 身に付けさせたい力 ①自分の考えが明確になるように、事柄の順序に沿って簡単な構成を考え る力( 「B 書くこと」イ) ②時間的な順序や事柄の順序などを考えながら内容の大体を読む力 ( 「C 読むこと」イ) 単元を貫く言語活動 1年生におもちゃフェスティバルでプレゼントするせつめい書を作ろう 「おもちゃの作り方」 光村図書 1年生におもちゃフェスティバルでプレゼントする説明書を作ろう。 (全9時間) 第一次 2時間 第二次 4時間 第三次 3時間 生活科 1時間 1年生におもちゃフ ェスティバルでプレ ゼントするおもちゃ の説明書を書こうと いう学習のめあてを もつ。そのために、教 師自作のおもちゃを 見せ動機付けをする。 教材文「しかけカードの作り方」を読み、 文章全体の構成や書き方のよさに着目 させ、自分のおもちゃの説明書を書くこ とを意識させながら読む。 一単位時間の終末で、第一次で提示した 教師手作りのおもちゃの作り方をその 時間で学んだ書きわざを使って完成さ せていく。 学習した書きわ ざを使い、1年生 にプレゼントす る説明書を書く。 おもちゃフェ スティバルで 1年生に説明 書をプレゼン トする。 文 章 構 成 作 り 方 の 内 容 読 み 取 り 前 書 き の 書 き わ ざ 材 料 と 道 具 の 書 き わ 作 り 方 の 書 き わ ざ 使 い 方 の 書 き わ ざ 表 現 ざ ① 自分の考えが明確になるように、事柄の順序に沿って簡単な構成を考える力 ② 時間的な順序や事柄の順序などを考えながら内容の大体を読む力 【単元を貫く言語活動についての成果と課題】 ○教材文の中から説明書の書き方のよいところを主体的に自分で見つけることができた。 ○説明書の構成を考えて、絵や図なども取り入れながら、最後まで意欲をもって説明書を書くことがで きた。 ○毎時間教材文の読解をした後、教師がその書き技を使って例を示すというサンドイッチ型で授業を展 開したことで、言語活動の流れが児童にとってわかりやすくなった。 ○全ての児童が学習した書き技(書き方のよいところ)を生かして、1年生に向けてという相手意識を 持続させ、自分で作ったおもちゃの説明書を書くことができた。 ○説明書の書き方を生かして、日常的な日記や作文などでも順序を表す言葉を使えるようになってき た。 ○生活科「うごくおもちゃを作ろう」との関連が図られた。2年生として、年下の1年生にわかりやす く説明書を書き、交流することができた。 ●順序を表す言葉と接続詞の違いに気づかない児童に支援する具体的な手立てが必要である。 ●時間や順序を表す言葉をさらにいろいろな表現の場で生かせるようにしていく工夫が必要である。 【手立てについての振り返り】 ①チャレンジシートの活用 ○単元を貫く言語活動に関することの診断項目も取り入れて作成した結果、児童の実態が把握でき、 授業計画に役立てることができた。 ●授業の中でチャレンジシートの活用を取り入れていくことも考えていく必要がある。 ②書き技の短冊の活用とペア交流学習 ○児童が主体的に書き技を見つけ、意欲的に取り組めた。 また短冊にすることで、ペアの意見交流の時に書き技の内容を お互い比較しながら、短冊を重ねたり並べたりできた。 ●短冊に書くときの表現の仕方が分からない児童への手立てをとる 必要がある。 ③書き技のワークシートの活用 ○書き技の巻物(自分やみんなで見つけた書き技の短冊を「前書き」 「中」 「後書き」ごとに貼っていったもの)を見ながら、おもちゃの説 明書作りができた。 ④デジタル教材の活用 ○教材文で書き技がどこにどのように書いてあるか、全員で確認したり 書き技のよさに線を引いたりしながら学習できた。 ⑤毎時間終末での範例の提示 ○1時間の授業の中で見つけられた書き技を使って、教師が児童の前で拡大投影機を使用し、説明書 の一部を書くことで、児童がより具体的に理解を深め、単元を貫く学習の見通しを持たせることが できた。 ⑥ヒントカードの活用 ○見つけてほしい書き技を出させることができた。 ●自分で考えないでヒントカードに頼ろうとする児童もいた。また 必要のないヒントカードを持っていき、かえって迷ってしまった 児童もいた。 ⑦板書の工夫 ○視覚に訴えるような書き技のカードを使い、学習のまとめに書き技を再度確認できるようにした。 ⑧1年生との交流 ○おもちゃフェスティバルで、1年生を招待し自分で作 ったおもちゃで遊んでもらい、最後におもちゃの作り 方の説明書を渡すことができた。たいへんわくわく感 に満ちた楽しい交流となった。 ●説明書を渡し、さらに説明書を読みながら実際に1年 生がおもちゃを作ってもらう機会があってもよい。 【ねらいの達成度について】 ○学習後のアンケートで「 『しかけカードの作り方』で学習した文章の書き技を生かしておもちゃの説 明書を作ることができた」と 89%の児童が回答していることから、児童一人一人が書き技を入れた 巻物を作ったことにより、説明書を書く時にも活用できたと考えられる。 ○学習後、 「 『1 年生にプレゼントするおもちゃの説明書を作ろう』の学習は楽しかった」と 94%の児 童が回答していることから、おもちゃフェスティバルに向けて説明書をプレゼントするという目的意 識をもって説明書を書いたり交流したりできたことがよかったと考えられる。 ●書き技を見つけても、どのように表現して書いたらよいかわからなかったり、友だちとの書き技の比 較で分類がうまくできなかったりすることがあったので、検討する必要がある。 ●説明書の書き方のよさを見つけられない児童や見つけさせたいものがあるときに、ヒントカードの活 用の仕方(内容や渡し方)をさらに工夫できるとよかった。
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