絵画の楽しみ方が分かる本 皆さん,絵画はどのように鑑賞していますか?今日はただ眺めるだけでは分からない 絵画の楽しみ方や楽しく絵画の歴史が分かる本を紹介します。 1冊目は「イラストで読む印象派の画家たち」杉全美帆子/著です。この本では印象 派の画家たちや歴史をゆるいイラストと解説で紹介しています。印象派,モネ,何だか 聞いたことがあるけどなんだか詳しい内容まで分からない。そんな方でも楽しめるよう に本書は構成されています。絵画の歴史はもちろん,有名な画家たちの人間関係やその 生涯について描かれています。ほとんどの画家たちが貧しい中,印象派がまだ認められ ない厳しい状況下で,絵をたくましく描く様をどこかユーモラスに紹介しています。ま たところどころに記載された画家たちや当時のエピソードにも注目です。セザンヌの食 事の仕方は強暴そのものだったり,とある有名な絵の女性が青白い顔だったために,当 時の女性の間で青白い顔が流行し,ほとんど食事をとらずに顔色を維持し続けたという 奇想天外なエピソード等が紹介されています。 2冊目は「たんけんしようなぞとき美術館」ルーシー・ミクルスウェイト/構成です。 絵をただ眺めるだけでは,その絵の持つ意味を感じ取ることは難しいです。この本で は絵に描かれているものを一つずつ解説し1枚の絵がまるで一つの物語になっている ことを教えてくれます。絵の細部を一つずつ確認していくことでその絵が描かれた理由 や時代背景が分かるような方法が説明されています。なぜ,この絵にはこの場所にこん なものが描かれているのだろうといったように自分に問いかけながら鑑賞することが 大切です。本書は児童書ですが,大人でも楽しめる内容になっています。 3冊目は「うつくしい絵」かこさとし/著です。こちらも児童書となっています。本 書は,絵の紹介からはじまり,それを描いた画家と表現技法を分かりやすく解説してい ます。こちらの解説でも絵に何が描かれているかディテールを鑑賞し絵を読み解いてい ます。絵の細かな部分を見てつなぎ合わせることによって,全体の絵の意味が分かりま す。私自身絵に関して,ほとんど知識がない分児童書の解説が非常に分かりやすく感じ ました。絵画は敷居が高いと感じている人にぜひ読んでもらいたいと思うとともに,児 童書は子どもだけでなく大人にもおすすめできると感じました。 芸術の秋というにはまだ暑い日が続きますがこれを機会に絵に触れてみてはいかが でしょうか?皆様のご来館をお待ちしております。
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