感染性胃腸炎にご注意!

感染性胃腸炎にご注意!
感染性胃腸炎と言えば、何を思い浮かべますか?
ピンとこない人もいらっしゃるかもしれませんね。
冬場に多く、症状としては吐き気がしたり、お腹をくだしたり…。
…そう、これらの大部分は、ノロウイルスが原因によるものとされています。
ノロウイルスは日本で食中毒の原因ウイルスのトップです。
免疫が低下している人や、慢性疾患を持っている人、高齢者、さらに乳幼児や小児では重
症化し、ときには生死にかかわることもあります。
その感染性胃腸炎についてですが、新潟県において 2014 年 2 月半ばの週で、一つの医療
機関から報告された件数は 8.9 件であり、前週と比べて減少傾向ではあります。
しかし、例年 4 月頃まで流行が続くため、まだまだ十分な注意が必要です。
では、どうすれば予防できるの…?
子供が吐いちゃったけど、どうやって処理すればいいの…?
皆さん、予防・対策は大丈夫ですか?
一緒に確認していきましょう。
まずは症状についてのおさらいです。
潜伏期間(感染から発症までの時間)は 24~48 時間で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など
の症状をきたします。発熱もしばしば伴います。ノロウイルスによる胃腸炎では、通常、
これらの症状が 1~2 日続いた後、治癒し、後遺症もありません。
ウイルスの便への排泄は、下痢等の症状がなくなっても、通常では 1 週間、長いときには
1 ヶ月程度続くことがあります。
感染経路は…?

人の糞便中のウイルスが、下水を経て川から海に運ばれ、二枚貝に蓄積され、それを
十分に加熱しないで食べると感染します。

ウイルスに感染した人が、十分に手洗いを行わずウイルスが手についたまま調理をす
ると、食品が汚染され、その食品を食べた人が感染します。

ウイルスを含む糞便や嘔吐物を処理した後、手についたウイルスや、不適切な処理で
残ったウイルスが、口から取り込まれ感染します。
それでは、感染を防ぐには…??

手洗いを励行する(トイレ後・調理前にはしっかりと)

食品の洗浄・加熱を十分に行う(85 度以上で 1 分以上加熱するとウイルスが死滅します)

調理器具の洗浄・消毒を徹底する

感染者の便や嘔吐物には大量のウイルスがいるため、処理する際はマスク・手袋を着用する。
処理後は衣服・床面などを消毒する

人がよく触る場所(ドアノブ・トイレの水洗レバーなど)を定期的に消毒する
※消毒は塩素系漂白剤を使用してください
ただし…!
先程書いた様に、症状が治まった後も、便の中には 1 週間から 1 カ月程度ノロウイルスが
排泄されるといわれています。それを知らずにいると、自分自身が周囲の人々の感染源に
なってしまうのです。そのため、症状が治まっても、特に念入りに手を洗う必要がありま
す。手洗いは大事なのですね。
吐物の処理の仕方は…?

嘔吐物を処理する際は、マスク、ゴム手袋等を着用し、塩素系漂白剤に浸したペーパ
ータオル等で嘔吐物を覆うように包み込み、ビニール袋に入れ、さらに消毒液を加え
て十分浸した状態にしたうえで密封し、捨てましょう。ビニール袋は二重にした方が
良いでしょう。

嘔吐物、便を片付けた用具、雑巾類は、塩素系漂白剤でつけ置き洗いをしましょう。

嘔吐物、便で汚れた床は、塩素系漂白剤を含ませた布等で覆い、しばらく放置して消
毒しましょう。
消毒液の作り方は…?
用意するもの
5 から 6 パーセント次亜塩素酸ナトリウム液(塩素系漂白剤)
ペットボトル(500 ミリリットルと 2 リットル)を、作りたい濃度によって使い分ける
ノロウイルスに効く薬はないの??
治療は特効薬がないので、対症療法のみというのが現状です。下痢止めはウイルスを体内
にとどめることになるので服用してはいけません。嘔吐に対しては吐き気止め、嘔吐・下
痢による脱水状態には経口輸液薬、経静脈輸液が中心に用いられています。
いかがでしたでしょうか?
ノロウイルス対策はもうばっちりですよね?
やはり基本は手洗いになると思います。
日ごろから、症状の有無にかかわらず、調理の際、食事や間食の前、排便後などには、石
鹸を用い、丁寧に手を洗うことが大切なのです。