心の乱れた天使

心の乱れた天使
目次
第一章
第二章
第三章
第四章
第五章
第六章
第七章
第八章
第九章
第十章
終章
転校
約束
事件
心の乱れた天使
太陽の神秘
旅
門の戦い
「―弱いね。」
守りあい
強制送還
とんぼ返り
前書き:イジメのせいで、この小学校へ転校してきた名のないオーガ。
このオーガは昔から名のないリヴリーとして知られ、友達が消えた。
そして、第1回目の学校の始まり。
第 1 章・・・転校
「・・おはよぅござぃます・・・・。」
オーガはドキドキしつつ、担任の先生の前の椅子に腰掛けた。
「こんにちは。君がその・・・この学校にきた新しい生徒だね。名前はなんて
言うんだい?」
先生は、このオーガに名がないことを知らなく、普通に尋ねてしまった。
「・・・・・・。」
オーガは答えなかった。ずいぶん怖そうな先生だったが、答えなかった。
「名前は?」
先生の口調が厳しくなってきた。
でも、答えなかった。もちろん、怒りかけていることだって、分かっている。
しかし、自分のプライドを捨てることはできなかった。
「答えなさい。さもないと・・・。」
突然、オーガの頭上にハンマーが落ちてきた。
「うわあああぁぁぁぁあ!」
「やめなさい!!!!!!!」
ハンマーが急に粉々に砕け、床に落ちた。
「あなたは・・・。」
先生はワナワナしている。
「?」
「如月・・・櫓先生・・・・。」
「やめなさい。粉木先生。この子は・・・
名のないリヴリーなの。」
「え・・・・・え・・・・・。
」
キ∼∼∼∼ンコ∼∼∼∼∼ンカ∼∼∼∼∼∼ンコ∼∼∼ン・・・・・・
始業のベルが鳴った。
「・・・君。行くぞ。
」
第一回目の授業だ。
教室の前に着いた。
ガラガラ・・・・・・
「おはよー、
」
「ござい、
」
「まーす!!」
3 人は自分たちの名前を、ワタメの鈴、錫、珠洲と一人ずつ教えてくれた。
「この子は・・・転校生だ。
」
先生は皆に名のないことを言わなかった。
すると、黒いムシチョウが、
「てめぇ、何ていう名だよ。さっきから俺のことジロジロ見てっけどさ、なんかへん
なとこあるかよ?あ?ねえのか?どーせねえんだろ。ふん。ばっかみてーだな。
その馬鹿ヅラ、こっちにむけんな。
・・・・汚れる。
それと先コウ。
みりゃぁ転校生なんて、一目で分かるぜ。あほっカス。
」
け
が
れ
る
「う・・・・・。
」
オーガはヘナヘナと床に崩れ落ちた。
「・・・こら!ムシチョウ!!こっちへこい!!」
「ケッ」
「皆はこのオーガさんと自己紹介をしあったり、遊んだりしてろ。自習だ。
」
先生はムシチョウの耳を引っ張り、外へ連れて行った。
「・・・うっ・・・うっ・・・」
ポンポン。
誰かが肩を叩いた。
「う・・・誰・・・・・・・っ!?」
そこには、薄い黄色のパキケがいた。
そのパキケの目はビー玉のようにすけていて、綺麗な水色だった。
その子は、ルビーといった。
「元気出して。気にすることないわよ。ねぇ。皆―。
」
「うん!そうだYO!あいつのこと、きにするなYO!」
「あっ!!名前順に僕らのこと自己紹介するね!!」
ワタコ、パキミ、ブラック、ハナクウ、スウ、スー、タル、
カカ、メルウ、モモ、ボンド。
みんなが自己紹介が終わったと同時に、涙でびしょぬれになったムシチョウと、先生
が帰ってきた。
すると先生が、
「オーガ・・・不快な思いをさせてすまなかった。今日のところは・・皆家に帰れ。
」
と、いった。
放課後、ルビーに手紙を貰った。
手紙には、こう書かれていた。
オーガ・・・くん?へ
明日体育館裏に am3:00に来ること。
そう、書かれていた。
am3:00。オーガは家を抜け出し、体育館裏にきた。
「ルビー・・・ちゃん・・・と、ボンド・・・?」
「ああああああっ!!!!!!ボンドォ、またきたの!?」
「前みたいにギャル字つかうなら帰る。
」
「八ァ・・・コし己゛||・・・||?」
(はぁ・・・・これでい・・・・い?)
「うん!!OK!!帰るね。
」
「で、何?」
「ムシチョウから・・・コし。
」
渡されたもの・・・それは・・・
「・・・・!?」
ムシチョウが作ったらしき、名簿。
そこに書かれていたのは・・・。
ワタコ、パキミ、ブラック、ハナクウ、スウ、スー、タル、
カカ、メルウ、モモ、ボンド、珠洲、鈴、錫、ムシチョウ、ルビー、
そして、最後の行には・・・・
ブラッドオーガ
そう書かれていた。
下の方に、
「名前がわかんねーからかってに名前つけたぜ。血塗られたオーガって意味だ。
」
そう書かれていた。
その晩は、二人とも気分が悪くなり、すぐ家に帰り、すぐ寝た。
帰り道の赤い月が悪魔のようだった。
第二章・・・・約束
次の日、ちゃっちゃとご飯を食べ、学校へいった。
すると、校門の前には・・・・ムシチョウがいた。
「あ・・・・あ・・・・・あ・・・・・ぁ・・・・」
オーガの口からは、「あ」と言う言葉しかでてこなかった。
だって、ムシチョウが急に・・・
泣き出したのだから・・・・
「オ・・・ガ・・・・ッ・・・ブラッド・・・オーガッ・・・!!」
「・・・・?ど・・・どうしたの・・・っ・・・!?」
ムシチョウの手には「呪」と書かれた本が一冊と、オーガの写真が・・。
「ごっ・・・・ごめん・・・・・・俺・・・素直じゃ・・なっく・・・」
「おちついて話をして・・・・・」
おちつくために、ムシチョウは鼻水を500mlペットボトル 5 本分くらい流した。
「ふぅ・・・・・。
」
そして、話を始めた。
「俺、お前と仲良くなりたかった。でも、言葉で表せなかった。
その上・・・・学年のアイドル、ルビーと仲良くなったし・・・
なんか、むかついたんだ。それでこんなことに・・・・・。
俺、素直じゃなかったな。素直になるよ。お前と仲良くする。約束する。
いじめない。いじわるしない。普通にふるまう。約束する。
たのむ!!なかよくなってくれ!
仲良くなってくれる・・・な?」
「・・・いいよ・・・。
」
「じゃあ、あだ名は・・・俺はブラックバード(黒い鳥)おまえは・・・・」
「ブラッドオーガでいいよ。案外かっこいいし。
血塗られたオーガって、強そーじゃん♪」
「お前・・・・。
・・・じゃ、決定。
おれはブラックバード。お前はブラッドオーガね。
」
「決定!!!」
それと同時に始業のチャイムがなった。
「やべっ!急がなきゃ。
」
「オゥ∼∼∼∼∼!!」
この後、事件が起こるとは、誰も予想していなかった。
第 3 章・・・事件
次の朝、ブラッドオーガは、TVをつけた。
「今日朝 5:30 に事件は起こりました。その事件とは、家にすんでいた12歳の男の
子、ムシチョウ君がいなくなったということで―。
」
話を全て聞かず、ブラッドオーガはムシチョウの家へ走った。
ムシチョウが、昨日わざわざ地図を書いてくれたのだ。
「突き当りを右・・・次の角を左斜め上―」
ついた所に、ムシチョウは、やはりいなかった。
「ブラッ・・・ク・・バ・・ド・・・ブラッ・・・ブラ・・。
」
信じられない事態だった。
近くにいた警察が、話しかけてきた。
「君の名前は・・・・?」
「ブラッド・・・オーガ・・・。
」
警察は、何かを取り出すと、それを差し出した。
手紙だった。
その手紙には、こう書かれていた。
「ブラッドオーガヘ
俺は家族と過ごすことが、いやになった。
ここから、つきあたりを左、角を真西に進むと、でっかい四十路にでる。
そしたら、まっすぐ進め。すると、ゲロミー・・・モチスズメの家に着くから、そこ
の家をノックしろ。そしたら、俺がでてくる・・・と、思う。
だって・・・相談所へ電話したら、5 分後、ごつい体の怖い人がきたから・・・。
おれ、誘拐されるかもしれない。だから、わかんねぇ。
ごめんな。
ブラックバード」
ブラッドオーガは文章を、5 回、6 回、7 回・・・と、何回も読んで、その状況が読め
た。
「ブラック・・・バード・・・・。
まってろ・・・ブラック・・・いや、ムシチョウ・・・。
」
「警察さん。これ・・・・・・・。
」
ブラッドオーガは警察と一緒にパトカーに乗り込んだ。
「まってろよ。ムシチョウ・・・いまいくからな・・・・。
」
ゲロミーの家に着いた。辺りはシィンとしていた。
ブラッドオーガは恐る恐るドアをノックした。
コンコン・・・・・
でてきたのは・・・・・
ムシチョウではなく・・・
体のごつい怖い人だった・・・・・。
「あ・・・・・あ・・・・」
ムシチョウはいなかった。
「警察さんよ。ここにムシチョウはいない・・・って言ってもムダだな。はは。
っていうか、そこの君。
」
「・・・何。ムシチョウはどこ・・・。返して・・・返してよ・・・。
」
「それはダメ。無理なお願いだな。君。
」
「返せよ!!!ムシチョウを返せよ!!
返さないと・・・・こうだ!!」
ブラッドオーガは、自分の手から雷が発生しているのに気がつき、その雷で近くの空
家を一瞬にしてかきけした。
「なかなかやるんだな。俺と戦って勝ったら、返してやるよ。
」
「景品は・・・木にぶら下げなくちゃね♪」
といって、細い、木の枝にわざと結んだ。
ギギギギギ・・・。
今にも折れそうだ。
戦いがはじまった。
ブラッドオーガは、雷が発生した両手を合わせ、地面につけた。すると、
電気で龍の形ができ、巨大な相手に向かって飛んでいった。
「いっけぇ!!!」
見事命中・・・のようにはうまくいかない。
アニメではないのだから。
アニメだと、うまくいっている場面だろう。
「アホッ!!!」
相手から、豆のように小さい水がたくさん飛んできた。
「いっ・・・つぅ・・・」
ものすごい量の水が当たった。
すると、
「お前・・・よぇーな・・・ww」
と、言い、手を合わすと、水でライオンができ、そのライオンが走ってきた。
そのライオンが見事命中した。
その上、急所に当たった。
「ぐ・・・ぅぁっ・・・つぶれ・・・潰れる・・
(笑)
」
「お前、やっぱよぇ・・・っ!!?」
「だーまさーれたww」
スックと立ち上がったブラッドオーガは、今までにない表情で、
「逝け」
と、言い放ち、雷でできた龍を連続で5匹放った。
5 匹中 3 匹が当たった。
相手は立ち上がらなかった。何も言わなかった。
しかし、涙を流し、微笑んでいることはよく分かった。
「かえしてもらうよ。
」
そういって、ムシチョウを助けてあげた。
ムシチョウは、小さい寝息を立てて、寝ていた。
「・・・かわいいやつ。
」
そういって、ムシチョウを家に返してあげた。
第 4 章・・・心の乱れた天使
ムシチョウはあの日から学校にこない。心配して家に行っても、
「・・・お前おせっかいだよ。帰れ。じゃま。
」
といっておいかえすだけだ。
とても心配だとかんじた。
それから5日がたった。様子を見に行くと、ムシチョウは、ひどく疲れた様子で、
「ハァ・・・ハァ・・・帰ってよ・・・帰れよ・・・心配するな・・・邪魔だ・・・。
」
といって、雷を打ってくるようにまでなった。
その日から、ブラッドオーガの心はみだれっぱなしで、いつもは得意な算数も指名さ
れると間違え、何も頭に入らなくなった。
「ヤメロ・・・カエレ・・・ココニイルベキデハナイ・・・」
とムシチョウに言われ、殺される悪夢まで見るようになった。
ムシチョウが心配でたまらなかった。
何も分からなくなったブラッドオーガは、優しい、如月先生を訪ねてみた。
「あの・・・櫓先生・・・ムシチョウ君のことですけどぉ・・・」
「あの子のことね・・・・。
」
そして、櫓先生は、その治し方、また仲良くなれる方法を、教えてくれた。
「・・・ということです。
」
「はい・・有り難うございます」
「がんばって。もう一度仲良くなって。
」
「はい、失礼しました。
」
そして、ブラッドオーガはムシチョウの家へ向かった。
もう一度仲良くなりたいというねがいをこめた、涙を流しながら。
「ムシチ・・・いや、ブラックバード!!!いる?」
「ウ・・・ン帰れよっ・・・邪魔・・・消え去れ・・・・・。
」
とたんに、悪夢で聞こえた声がよみがえってきた。
その声が、頭の中に響きまわった。
頭痛がしてきた。
「う・・・ぁ・・・。
」
とたんに、今までムシチョウにいわれた、悪い言葉が同じように響きまわった。
発熱した。温度は、約40度くらいと分かった。
「あ・・・ぁ・・・う・・・ぁ・・うぁ・・・・。
」
ブラッドオーガは床に崩れ落ちた。
吐き気がしてきた。めまいもする。
段々視界がぼやけてきた。
何も見えない。
音も聞こえなくなった。
ただ、残っているのは、頭痛と、温度だった。
「うぅ・・・・あ・・・・あぁ・・・・・・。
」
何を言っているのかわからない。
自分では、
「ブラック・・・バード・・・助けて・・・。
」といったつもりだが。
暗闇の中から、何かが出てきた。そばで、動いている。
何だろうと思いながら、触ってみた。
熱がつたわってくる。
「あぁぁううぅぁ・・・?」
ブラックバード?そういってみた。
急に何かに乗せられた。
フワフワしている。
落ち着かない。誰がいるかもわからない。
しかし、つかんでいる手は、ブラックバードだと、すぐわかった。
急に眠気が襲ってきた。
「寝てはいけない・・・寝てはいけないっ・・・。
」
そう思っていても、ダメだ。
目がさめて気がついた時には、病院のベッドの上だった。
近くにはブラックバードがいた。
目が見えるようになり、音も聞こえる。言葉も喋れる。
ただ、一つだけ治らない所があった。
それは、
手足が動かない
ということだった。
第 5 章・・・太陽の神秘
「う・・・ん?ブラックバードォ・・・・!?」
近くでブラックバードが、せっせと林檎の皮をむいていた。
その手先もなかなか良かった。
「おはよ。飯はそこだぜ。
」
そういって、枕を指差した。確かに枕の上に朝食が乗っていた。
そして、まずい朝食をすばやくとった。
(といっても、シャケ一匹だけ食べただけだ。)
「まずい・・・・。虫が食いてぇ・・・。
」
今にも吐きそうだ。こんなにまずいとは知らなかった。
「まずいか。そう。なら俺がサラダつくってやるぉ。
」
といってから 3 分後、サラダが完成した。
食べてみると、美味かった。
「おいしい・・・・・。
」
「だろだろぉ。それ、もっと食え∼∼!!」
「やめてよっ・・・。
」
手足が動かないから、口に入れてもらうのだ。
「まあいいさ。
」
そういって、ブラックバードは残りを一口で食べた。
「ん∼∼!!美味しいなぁ^^」
今までにない表情でブラックバードは言った。
(そういえば、いつの間にブラックバードは元にもどったのだろう・・・・)
ブラッドオーガは、そう思った。
「ねぇ、ブラックバード・・・。
」
「?」
「いつ・・・いつもとに戻ったの?」
少しの間、辺りはしいんとしていた。
すると、ブラックバードが口を開き、
「・・・・・・・・ほんとは、お前をからかってただけだったんだ・・・・。
」
「・・・・ッ!!!」
急に、怒りが込み上げてきた。
心配して櫓先生を訪ねたこと・・・めまいで倒れたこと・・・雷を打たれても、我慢
していたこと・・・・本気で心配したこと・・・今、全てを後悔した。
オーガの手足が、動いた。
「コンニャロォォッ!!」
一瞬の出来事だった。ブラッドオーガからほとばしっていた雷が、ブラックバードの
頬を飛びぬけ、かすっていった。
一かすりで、ブラックバードの頬に、とても大きい傷ができた。
「コノやろぉ・・・・やったな・・・・・?」
「プッ!お前、こんなのもよけられないでだっせぇの!!」
「んだとぉぉ!!!」
大乱闘となった。
途中で院長さんに止められたが、二人の怒りはおさまりそうになかった。
ブラッドオーガは全治5ヶ月の、怪我を、
ブラックバードは・・・全治 1 年の重症を負っていた。
そして、2 人は夕方、並んで太陽を眺めていた。
キラキラ光るまぶしい光線のようなものは、2 人を照らし、微笑ませていた。
2 人は知らぬ間に手をつないでいた。
太陽の光がまぶしかった。
第 6 章・・・旅
「うまぁぁ!!!!」
ブラックバードの叫び声がトイレまで聞こえてくる。
「うっせぇよっ!!う○こもらしそうになるじゃねぇかぁ!!」
※ 正しくは doodoo です。
「きたねぇよ!!飯が美味いからしかたねーだろ!!」
「むぅ・・・まぁいいけど・・・さ。
」
その晩、なぜか寝られなかった。
なにかが起こりそうな気がして―・・・。
寝付いたのは午前5:21ぷんごろだ。
そして、8:00起床した。
「うぅ∼ん・・・ブゥラァックゥバァドォ?」
そこにブラックバードの姿はなかった。
あったのは、ベッドの上にある、置手紙だった―。
「ブラッドオーガヘ
だいぶ迷惑かけたな。
俺、治るまでに何ヶ月もあるけど、旅に出ることにした。
お前とちがって、治癒力があるからな。
いんちょーさんたちはしらねーみたいだな。はは。
ついてくるなよ。
そういえば、今日お前の退院の日だったな。
おめでとう。
手紙と一緒に鼻を入れて・・・っと誤字。花を入れておくからな。
じゃ。
俺を絶対探すって言うなら俺は止めないぜ。
どこに行くかは秘密だ。
ヒントならやるよ。
ヒント:でかいピグミーがいるところ
まあ、GLL に入ってないから知らないだろうがな。ハ・・ハ。
じゃあ、俺は行くぜ。
クロアリ、テントウムシ、ウスバカゲロウ、ルリセンチコガネ、クロムシ、フウセン
コガネ、ケセランパサランを共に100匹ずつもってくから、飯は心配するな。
じゃあな。あばよ。
ブラックバード」
なにがなんだか、ブラッドオーガにはわからなかった。
しかしわかったことがただ一つ。
ブラックバードがいなくなったこと―。
「ブ・・・ラック・・・バード・・・?」
「はは!!」
どうせまた嘘だ、帰って来るさ。そう、ブラッドオーガは思った。
しかし、嘘は、もうきっとこりたと思うので、信じることにした。
「退院の日だからさ、院長さん。俺・・・もう行くよ。
あいつを探しに―。」
「そうか、もう行くのか・・・・。
じゃあ、これを持っていけ・・・。
」
ポン。
渡されたもの、それは―
GLL パスポートだった―
「い・・・院長さん・・・いいんです・・か?」
「いいんだ。
」
「・・・・あ・・・あり・・・」
「持っていけ。GLL の巨大ピグミーは・・・
隠し・・・隠し部屋にいる―・・・。
」
「有り難うございます。
」
「あ。
」
ポン。
院長さんのポケットの中から出てきたもの。それは、GLL 地図だった。
「ありがと・・・行ってきます。
あいつを探しに!!!」
「いってら∼ノシ」
「ノシ」
探すたびにでた。
第 7 章・・・門の戦い
ヴォン。
「ここが・・・GLL・・・・。
」
今、GLL に着いた。
リヴリーアイランド内より、とてつもなく楽しそうだった。
「あっ!!!」
{ネオベルミン
現在の変身種
ムシチョウ}
「ム・・シ・・チョ・・・ウ・・・。
」
「おじさ∼ん!!ベオベルミンやる!!」
「OK・・・んんっ!?ベオベルミン?」
「・・・あ・・・ネオベルミンだぁ。
」
「1400dd になりまーす。
」
(高ッ!?)
「はい・・・*/doodoo 1400*」
「ども、じゃ、この薬の中に。
」
バシャ∼∼∼ン。
熱い。熱い。骨が溶けているようだ・・・。
熱い。何かが生えてきた・・・自分の体の自由がきかない―。
意識が遠のいていく・・・まるで・・・死ぬようだ―・・・。
「おわったぜ。
」
「あ・・・あぁ・・・。
」
「ほれ、鏡。
」
(これが・・ムシチョウの俺・・・
なかなかかっこいいじゃん。
)
「お前、なかなか防御力あるんだな。フラスコの中で目をあけて踏ん張っていられた
のはお前で・・・
二人目だ。
」
「俺で・・・二人目?」
「そうだ。じゃあ、もうそろそろ行け。
」
「あの・・・俺と・・・もう一人は・・・・だれだったの・・・?」
「えっと、キャメルと言う名前で、トランシロンで白いムシチョウになったが、すぐ、
トビネにもどったな。
」
「あり!!ノシ!!。
」
「まいど∼。
」
(ぜってぇ、そいつに会って戦うんだ!!!)
ブラッドオーガ―いや、別名ムスチョルードは、GLL 城へ向かった。
(んんッ!?)
ムシチョウに変身したとたん、体が軽くなり、空を飛んでしまったのだ。
「ま、いいか。っと GLL じょーGLL じょー・・・。
」
「あったぁぁ!!!」
(ドクン!)
「貴方・・・は誰・・・?」
黄色いミミマキムクネの女の子が聞いた。
「あっあっ(ドキドキ)あのっ・・・あのっ(バクバク)ぼっぼく・・・
(ドッキンド
ッキン)GLL城にっ(バックンバックン)ようじがあって・・・
(ドキバクドキバク)
きたの・・・。
」
「ふううん・・・・貴方、パスポート持ってる?」
「もっ・・・モチロン!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
(かわいい子だなぁ・・・。
)
「・・・・。あなた・・・。
」
「????」
「私・・・貴方の心の中がわかる・・・『かわいい子だなぁ・・・・。』っておもった
んでしょ。
」
「えっ・・・何故。
」
「・・・・貴方けっこうヵコィィかも・・・。
」
「えっ、なに?質問に答えて。
ってか、なんていったの??????」
「うふ、秘密!!」
そのミミマキムクネは、ムスチョルードの手を握ると、門の前まで一緒に行ってくれ
た。
「一緒に・・・行こう。
」
「はい・・・私はひだまりv・・・あなたは・・・名前・・・無。
あだ名・・・ブラッドオーガ・・・別名・・・ムスチョルートね。
」
「うん・・・ひだちゃん。行こう。
」
「はい!!」
その 2 人の前に待ち受けていたのは・・・
世界で一番レベルが高く、dd を持っていて、強く、経験地も 1 番、博士号もとったこ
ともあり、何でも 1 番の黄色いトビネ、キャメルだった。
「・・・。オマエラ・・・・ナゼココニキタ・・・。
」
(こえぇっ!俺ら、勝負はまけるぜ!!)
「そんなこと・・・考えないで。
」
「オマエラ・・・・ナゼ・・・ココニキタ・・・。
」
「GLL城の中にいる友人を・・・たすけるため!!」
ひだまりvは言った。声が震えていた。
(僕より・・・・<勇気がある・・・>僕は・・・<馬鹿だ>)
「ホウ、ユウジンヲタスケルタメネェ・・・パスポートガアルトシテモ、オマエラハ
トオスコトハデキナイ!!!!」
「いれてよっ!!」
僕―ムスチョルードは、今までに 1 度も出したことのない、とても大きな声を出した。」
「ウルサイ。トオスワケニハイカナイ。
」
ムスチョルードは声を振り絞ってこう訴えかけた。
「通してよ!!友人の大切さ、知ら
ないの?トオサナイなんて、アンタ
の本当の心じゃないでしょ!!
ねぇ、通してよ!!!
時間を制限してもいい!!
お願い!!!通して!!!!。
」
「・・・ウルサァイイッ!!!」
ズバッ!!!!
キャメルの右手にやどっている何らかの魂がムスチョルートの首を締め付けた。
「ああっ・・う・・・あ・・・・」
「やめてぇっ!!もう、やめて!!」
(ドクンッ!)
キャメルの右手の血管が増え、その上大きく太くなった。
「ッア・・・・ウ・・・ウ・・・やめろ・・・キャメル・・・ぁ・・・」
「ダマレェッ!!!!!!!!!!」
バン!!!!!1
ムスチョルートは地面に叩きつけられた。
「うぁっ!!!」
ガクン。
ムスチョルートは気絶した。
「やめてっ!!もう、死はみたくないっ!」
(ドクンッ!!)
キャメルの左手にも、同じようなことがおこった。
「シニタイカ・・・ソンナニ・・・・・。
」
(ドクンドクンドクンッ!!!!!!!!!!)
「これがキャメルの最終形体・・・。
」
「シネ!!」
「きゃぁぁっ!!!!」
第8章・・・
「―弱いね」
「イヤァッ!!」
ドウッ!!
「ダッ・・・ダレダッ!」
「キャメル・・・。
」
「サティン・・・ウッドサマ・・・・。
」
「こんなヤツごときに苦戦するとは・・・。
」
「クッ・・・。
」
(エッ・・・ダレ!?ヤダ・・・イケメンじゃないっ☆)
ゴオオオオオゴオオオゴオオ!!!
「!?ッ・・・」
(さらに・・イ・ケ・メ・ン☆)
「そこの・・・ムシチョウとミミマキムクネ・・・こい。
」
「え!?」
そう、ムスチョルートは今まで起きていたのだ。
「ハイ・・・。
」
(ムニャムニャ・・・。
)
「2人・・・・なぜここにいるのだ?」
「ゆうじんを・・・たすけるため。
」
「ほう。パスポートハ?」
「こここ・・・これっ・・・これですぅ☆」
ひだまりvはちょっと動揺しながらいった。
「ひだまりv・・・通れ。
」
「はい☆☆☆。
」
「おまえは。
」
「これ・・・・・。
」
「なんだ。
(裏意義警察艦¥etc・・・)シールがいっぱいはってあるが・・・・」
「いや、なんでも。
」
「トオスモノカ!」
ゴウウッ!!
キャメルの体から血管が浮き出てきた。
「ドォアアッ!」
ムキョムキョムキョ・・・。
「ゴルァァッ!」
「!?」
「トオサナイ!!トオサナイ!!」
「キャメル―ッ!やめろぉっ!」
「シネーッ!!」
「あぶねぇ!!!」
「だっ・・・誰っ?」
目の前にいたのは・・ボロボロのブラックバードが・・・・。
「ブラックバード・・・・俺、わかる?ブラッドオーガだよ・・・。
」
「やめ・・・もう、やめ―。
」
「ッ!?オマエ、ナゼシナナイ!」
「みろ。
」
ブラックバードの体には、ものすごい量の傷が・・・・
「ッ!?コレハドコデ・・・・マサカ、アノオオムシチョウサマヲオコシ、モウイチ
ドネムラセルドキドキハラハラノアソビヲ・・・?」
「よくわかっているな。
」
「・・・ッッ・・・オマエ・・・オレトホンキデタタカエ。キット、オマエは・・・・
ココニキタチャレンジャーダ・・・」
「えっ・・?何?」
「キキトレタハズダ。オマエ。
」
「ふん、わかってたか・・・。
」
「試合開始だな。
」
ゴォォォォオッ!!!
「試合・・・開始!!」
すると、キャメルは血管がすべて浮き出し、筋肉もどんどんでかく大きくなり、牙も
生え、マッチョになった。
ムシチョウは、大きくなり、毛が逆立ち、目つきも恐ろしく、牙も生え、爪も恐ろし
くとがり、腕に火と雷をまとった。
「ウォォォォ!!オマエニハ・・・マケン!!」
「オオオオ!!!今のうちだ!!行け!!ブラッドオーガ!!」
「ブラッド・・・・オーガ?ダレダソレハ・・・。
」
血管も元に戻り、普通の姿になったキャメルは、
「オマエ・・・・ココニオマエミタイナゲンテイデモナイレギュラーガハイレルトオ
モッテイルノカ?」
「・・・・ぁ・・・あ・・・あ。
」
「レギュラー・・・シネ!!」
「おい、やめろ、俺の命令だ。
」
そこには、すごく怒ったサティンウッドがいた。
「サティン・・ウッドサマ・・」
「お前、何をしている。門番とは、悪い奴らを退治する役割をする人だろ?
こいつらは、悪いやつじゃない。いいやつだ。通せ。命令だ。さあ、通せ―。
」
「ハイ・・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
扉が開いた。
「・・・やったぁ・・・・・。
」
[はやくいけ!!!]
バタン
入った瞬間、トビラがしまった。
すると奥から、
「♪♪ソファミソファミレ♪♪ドレミファソーラ・ファ・ミ・レ・ド♪♪
ドレミファミレド♪ミファソラソファミ・・・♪」
と、奇妙な音楽が流れてきた。
「んっ・・・・・これって・・・?」
「
ヤ ○ ハ 音 楽 教 室 の CM の 曲 と カ エ ル の 合
唱・・?」
「・・・・?なんだろう。
」
「何が?」
「あっちから火が燃える音と水が流れる音が・・・。
」
「あっ!!」
耳をすますと・・・
「どうしたの?ローズッ坊や。
」
「門が開かないよ∼ママァ。
」
そう、門には鍵がかかっていたのだ。
「まさかっ!!」
2人は頭をフル回転させた。
カエルの合唱・・・CM・・・火と水・・・。
つまり、グワグワコマーシャルパチパチジョー・・・・。
わかった!!!!」
「
二人は目配せしあい、一緒に問題(?)の答えを叫んだ。
あしたのジョー!!!」
「
理由:入れ替えると、
ジョー、パチパチ、コマーシャル、グワグワ
・ ・・つまり、ボクシングでジョーの入場。すると、観客から拍手が起こる。その後
すぐコマーシャルがはいり、コマーシャルが終わるとグワ∼ンとゴングがなるから。
(ジョ=あしたのジョー)テキトーですいません(汗)
がらがらがらがら∼
「やったね☆」
すると、門の奥から、ひだまりvが・・・・。
「ひだ・・・。
」
「あら、ムスチョルート。よくここまでこれたわね。
」
「モチロン・・・さ。
」
「そこの純ムシチョウさんはなんていうの?」
「名前はムシチョウ。ブラックバードって呼んでくれ。
」
(すごくシンプルね・・・・・。
)
「まぁいいワ。それより、一緒にきて。火の間まで連れて行ってあげるから・・・。
」
「まて。
」
「俺らの順序だと、風→水→火なんだが・・・。
」
「じゃあ、風の間に行きましょう。
」
「おー・・・・・。
」
やる気がない声だった。
ヴォン!!!
「つ∼いたっ♪」
二人:
(早ッ!?)
「キャ・・・。
」
急に、木の上にいたおとなしそうな鳥が、ひだまりvをつかんで木の上につれていっ
てしまった。
「ひだっ!!!!!!!!」
「危ねぇ・・・お前はどいてろ。
」
「・・・んだとっ!?お前のほうが弱ぇえくせによ。
」
「んだとっ!?」
「ひだは俺が助けてやる!!」
「んだと!?ひだまりちゃんは俺がっ・・・。
」
(やぁだ、私、そんなに可愛いかしらん?)
「うぉぉぉ∼∼∼!!」
「うえぇぇぇ!!糞だ!!」
「どけどけーい!!」
バスバスバスバス。
木に登っている人を、ムスチョルートとブラックバードはおしはらい、駆け上って行
った。
「うぉっぉお!!!!!」
「頂上だ!!」
2人は同時に木の上についた。
「ひだ!!」
「ひだまりちゃん!!!」
「うおおお!?」
二人は声を合わせて叫んだ。
だって、だって、ひだまりが・・・
キャメルの手下という称号を持つ鳥に・・・
呪われていたのだから―。
「あ・・・あ・・・うん・・・・。
」
「ひだ・・・・。
」
「ひだまり・・・ちゃん・・・?」
「ワタシハ・・・キャメルサマノテシタ・・・。
」
ズン。
「キャ・・・キャメルーっ!!!」
「フン、ナンダ。コンナミミマキガキョウノ・・・
エサカ・・・。
」
「ハイ、キャメル様。ソウデス。コレガキョウノメシデス。
」
「サティンウッドサマ、サティンウッドサマ、オデマシデスヨ。
サティンウッドサマ、サティンウッドサマ・・・・・。
」
「くっ・・・なにをっ・・・。
」
「ひだには・・・・指一本触れさせないぞっ・・・!!!」
「フン、サティンウッドサマガキタラオマエナンゾ・・・・。
」
キャメルは近くにあったビール瓶を粉々にした。
「コウナルゾ・・・・・・。
」
「くっ・・・。
」
「あ・・・ひだまりちゃんが・・・。
」
ドクンドクンドクン
ピクピク・・・
「ウ・・・ン・・・・サティンウッドサマ、アト90cm デココニツキマス。
」
コツコツコツ・・・。
ギイイィィィィ・・・
「・・・・。お前等。来い。あそこで・・・殺る(ヤル)
。
」
「全力を・・・出してくれよ。サティン。
」
「俺を・・・サティンと呼ぶな。
」
「・・・。
」
サティンウッドが連れてきた場所。そこは・・・・
死刑場だった―。
第 9 章・・・守りあい
「始めるか・・・。
」
「いや、待て。その前に・・・。
」
ポワァァ。
サティンウッドの指からとても太い刺と針。
それから、地獄の釜鍋が出てきた。つまり―
死んだら食べるつもりだ―。
「あと・・。
」
自分たちの HP、防御力等をかいた板を画面に表示させた。
サティンウッド。HP963
防御力854
スピード452
死に際の粘り520
ムスチョルート。HP856
防御力745
スピード896
死に際の粘り964
ムシチョウ。HP875
防御力754
「さあ・・・始めよう。
」
コァァァアア!
ゴォォォオォォォッ!!
「ッ・・・。
」
「後ろガラアキ!!」
ずぉぉぉ!!
ムスチョルート。HP544
「ウァァ・・・・っ。
」
グォオオオオオッ!!!
「ファイアーアロー!!」
ムシチョウの体から炎が飛ぶ。
「・・・クリティカル!!!!」
サティンウッドの体から竜巻が飛ぶ。
「サンダーブレイク!!」
スピード999
死に際の粘り995
ムスチョルートの腕から電撃がほとばしる。
「グァァ・・・・。
」
ピー。
サティンウッド。HP456
「ムシチョウ!!」
「ブラッドオーガ!!」
二人は手を合わせ、呪文を叫んだ。
「サンダーブレイク!!」
「ファイアーアロー!!」
ジュォオオオ!!
サティンウッドの顔面めがけて飛んでいった。
「クリティカル!!」
サティンウッドの竜巻は、大きくなり、二人の合体呪文をはね返した。
「えっ?」
その竜巻からはね返された炎と電撃は、ムスチョルートめがけて飛んできた。
「ぅっ・・・・うわぁぁ!!!」
「危ない!!」
ドッォオオオオオオッ!!
「グフッ・・・。
」
「ムシ・・・・チョウ?」
そう、ムシチョウは、ブラッドオーガをかばい、自分から突っ込んだのだ。
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(エンドレス)
ムシチョウ
HP0
粘り
0
「死んだね♪」
「ううっ・・・!」
「お前も・・・地獄につきおとしてヤルッ♪」
「うわぁあああ!」
第 10 章・・・強制送還
「やだ・・・やめてよ。ムシチョウ・・・死んだふりしてるだけでしょ。ねぇ・・・
ねえ!!!」
「しんでるんだ。もう、死んだ―♪」
「クッ・・・よくも・・・よくもっ!!!」
ムスチョルートの体に変化が起きた。
体を覆う鎧のように固い筋肉。刺が生えた全体。鉄をも切断するような爪。
ダイヤも噛み切れるような、牙。
そして、何でも壊せるような、角。
「ウオオオ・・・。
」
ムスチョルートは、サティンウッドに向かって突っ込んでいった。
ズアアアア・・・!!
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
サティンウッド HP0
粘り0
「ハア、ハァ、ハァ・・・・・。
」
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ムスチョルート
HP0
粘り0
ムスチョルートも、進化の反動で、死んだ―。
(ううん・・・?ここはどこ・・・・?
僕は生きてるの?死んでるの?ここは・・・ここは―?
ん?なにか暖かいものが僕の手を包んでいる・・・。
ムシチョウは無事なの?ひだは?サティンウッドは?キャメルは?)
「ぉぃ・・・おい・・・おい!ムスチョルート・・・いや、ブラッドォーガ・・・。
」
(何?ダレなの?)
上をみた。すると、微笑んだ、ムシチョウがいた―。
「ム・・・シ・・・チョ・・・ゥ・・・?」
「ぉぅ、ぉきたヵ。
」
「ぅ・・・ん。サティンは?ひだは?キャメルは?」
「サティンは、今はぐっすりおねんねしてるゼ。
ひだまりちゃんは、今、手術中。
キャメルは、外でランニング中。
」
「ここはどこ?天国?地獄?」
「ここはな。地球だゼ。なんでいきてるかっつーと・・・。
」
「うん。
」
「俺らは皆最初天国と地獄の間でストップしていた。そしたら、地獄と天国のガイド
が・・・
『貴方たち、運がいいわね。10000000人が応募した中で、貴方たちは
抽選で当たった。だから、元の世界にもどっていわ』っていったんだ・・・。だから。」
「ふうん。
」
ブラッドオーガは自分の体を見た。包帯ぐるぐる巻きだけど、外を走るくらいはでき
そうだった。
「なあ、外を走らないか?」
「いい・・・のかな?ま、いいか。走ろうぜ。
」
ムシチョウは体を起こした。なぜか、包帯ぐるぐる巻きのうえ、血まみれの服を着て
いた。
「あ、これ?今手術おわったばっかりで。
あたらしいふくがなかったんだと。
」
「びっくりした・・・。
」
「じゃあ、行こうか。
」
2 人は歩き始めた。しかし、途中でムシチョウが足を止めた。
「ツッ!!!」
「ど、どうし・・・!?」
ムシチョウの体が裂け、中から、寄生虫が出てきた・・・。
「うえっ!?」
「う・・・うああ・・・」
その声で目がさめたサティンウッドが、
「ど、どうした!い、今看護士を呼ぶからな。
」
それと同時にナースコールを押した。
ガラガラ・・
「はい・・・っ!?」
「う・・・・うぁあ・・・っ」
「緊急、手術室!!」
ガラガラガラ∼
「ム・・・シ・・・チョ・・・ウ・・・・。
」
ブラッドオーガは目に涙をため、できる限りの声を出した。
でも、かすれてうまくでない。
「む・・・・ッ・・・」
ポンポン。
誰かが背中を叩いた。そこには、
「ルビー・・・ちゃん?」
「そうよ。
」
「どうして、ここに―?」
「貴方達に学校に早くきてもらうために、お手紙をみんなで書いたの・・・あれ、ム
シチョウは?」
「・・・・・・・・・シュジュツチュウ」
「何、ちゃんと・・・言って・・・。
」
「だから、手術中だっていってるじゃん!!」
ビクッ!
「な・・何よ。そんないわなくたっていいじゃんよ・・・馬鹿。
」
「馬鹿はどっちだ。
」
「・・・うるさあい!!」
「どっちがだ。
」
「っ・・・わああああ!!」
「ヒクッヒクッ・・なによ・・・なによぉ・・・そんなっ・・・そんなにいわなくったって・・・
いっいっじゃんよぉ!!」
「ふん、よわむ・・・」
ブラッドオーガの体が急に小さくなった。
「え?」
「ばっ・・・ばかっ!あんたのせいよ、こ、こんなにあ、あんたが、ち、小さくなっ
たのは。
」
「っ・・・うわぁあああああ!!」
「何事だ!!」
ランニングを終わらせたキャメルが、急いでドアをあけた。
「誰だお前は。
」
「ォ、ォレノトモダチ」
「なんだ、ブラッドオーガ・・・って、いないじゃん。
」
「ココダ、ココ。
」
「何処」
「ベッドノシタ。
」
「うぉ!?どぅした!?」
「実は・・・・・」
今までのことをキャメルに全て伝えた。
「ふーむ・・・。
」
「おまえ、何 Lv だ?」
「53・・・。
」
「そうか。じゃあ、ビッグはできるな。
(/big)
」
「うん・・・」
*/big*
「ふむ、少しおおきくなったな。
」
「ハャクタスケテョォ」
「まってろ・・・・。
」
キャメルは、時間を少し進ませた。
すると、サティンウッド、ひだまりv、ルビー(ェ、ボンド(ェェ、ムシチョウ
が、集まった。
(キャメルも含む。
)
「では、これを飲め。
」
そういって、きゃめるは、俺らに薬を飲ませた。
すると、体が浮いた―。
「こ・・・・ここは・・・何処?」
「亜空間フィールド7−663/895だ。
」
「う∼ん・・・よくわかんないなあ。
」
「ここには、m-663 という、怪物がいる。そいつのうでをとり、もとの世界にもどれ
ば、お前の体は元に戻る。
」
「ふうん・・・・。
」
ピーーーピーー
何かが鳴った。
「ヤ・・ヤバイ。mがこっちにむかってきている・・・。
」
「サティン、ボンド、ムシチョウ、ブラッド、俺は攻撃態勢を!ひだまりとルビーは
防御態勢に!」
「おう!!」
『グフウウウ。
』
(キタッ!!)
(まずは、サティンから・・・)
「ファイアーアロー!!」
腕に火をまとい、突進して、アッパー。
『グフゥ。
』
全く効いていない。
(次は、ボンド。
)
「冬ソナ離婚ばーぢょん攻撃!(ェ」
(ポ・ヨンジェン)
「ふ、僕と君の愛は、今日で破滅だ。
」
(彼女)
「いやよいやよ、ポ様、やめて!!」
(ポ)
「ふ、さようなら。
」
(彼女)
「ポ様∼」
(完)
『グ、グワアアア』
mに58のダメージ。
「何!?」
(次は、ムシチョウ。
)
「クリティカル!!」
氷の粒がmに向かって飛んでいく。
『グフ?』
全く効いていない。
(次は、ブラッド)
「クロ∼ズアップ!」
『グフウウ・・・。
』
植物のつるがmの体力を吸い取る。
mに74のダメージ。
(次は、キャメル。
)
「サンダーブレイク!!」
キャメルがmの後ろに回り、殴りかかる。
『グフャグフャ』
傷を負わせた。mに10のダメージ。
(つぎは、ひだ&ルビー)
「毒草!」
「毒!」
『グ・・・フ?』
mに74のダメージ。
次は、m
『グフフフフ!!』
ムシチョウに致命的ダメージ。
「・・・あぶねー・・・。
」
「そうだ。
」
サティンが耳打ちした。
「ようし!」
全員の手を合わせた。
「フォースロット!!!!」
ズガァァァァァアアアアアアア!!!
『グ・・・フゥ』
mは、気絶した。
「よし。
」
「ァ。
」
「どうしたブラッド。
」
「ドォャッテテヲセッダンスルノ?」
「あ・・・・・。
」
コノ中に、切断を行えるリヴはいない。
「しかたねえ・・・。
」
「少々手荒いが・・。
」
スッ
ボガアアアアァァアアアァァ!!
「体を爆破させた。
」
「・・・。ま、いいな。
」
「ハャクモトノセヵイニモドロゥョ。
」
「・・・・そだな。
」
ヴォン。
「たらいま。
」
「・・・どこいってたの!!」
「?」
「キャメル君・・・今日は手術っていったでしょ!!」
「げ。
」
「ご・・・・めんな・・・さい。
」
「まあ、いいわ。
」
「行ってくる。
」
カタン。
「あ。
」
「どうした、ブラオガ。
」
「mの腕がない。元に戻ってるぅ!!!!!」
「よかったな。
」
「そろそろ私たち帰る。
」
「うん、帰る。
」
「じゃ。
」
ヴォン!!
「2人とも帰ったな。
」
「うん・・・。
」
夜がふけっていった。外は真っ暗だ。
「ねえ、ムシチョウ・・・。
」
「フ・・・アーーア。なんだ!まだ俺はねてないからな。
」
と、ムシチョウは意地を張った。
「そぉじゃなくて・・・。
」
カタ・・・・コト・・・
「この音のこと。
」
「へ?」
カタ・・・・コト・・
「何だ・・・この音?」
カタン・・コトン・・
だんだん近づいてきた。
ガラガラ。
「モグッテ、スキマカラミテ。
」
小さい声で指示を出す。
「ォゥ。
」
コツ、コツ。
「ハァ・・・ハァ・・」
「!?」
その音の主は、キャメルだった。
「ハァ・・・ハァ・・。
」
キャメルは布団にもぐりこみ、何かをブツブツ言った後、寝た。
「オイ、見たか?」
「おう。
」
「痣だらけ・・・で、傷もあった・・・。血塗れでもあったな。
」
「・・・ううっ。どうしたんだろう。
」
こんな会話が続くようになっていた。
終章・・・とんぼ返り
「んっ・・・あー。
」
朝。キャメルはいなかった。
「ねえ、サティン∼・・・。キャメルはぁ?」
いつも近くにいるサティンに聞いた。
「さあな。あいつ・・・最近よくでかけるようになって・・ほら、布団が血でぬれて
るぜ。
」
「・・・・・?」
ガラッ
「キャメ・・・・!?」
「・・・・黙れ。
」
「・・・。
」
キャメルの体に、大きな傷ができていた。
「ねぇ。キャメル・・・。
」
「だまれっつってんだろ。
」
「・・・。
」
「よくきいておけ。
」
「南無阿弥陀仏方蓮華異方連翹・・・・。
」
「話していいぞ。
」
「キャメル、どうして、そんな傷が・・・?」
「最近・・・怪物の森に、凶暴なモンスターが現れるようになったんだ。
例えば、社長、マダム、クインなどかな。
そいつをたおしにいってんだ。
」
「ふうん。
」
不思議な気持ちになった。
「ちょっとでかけてくる。
」
ブラッドオーガは、最近行きつけの場所、
『セントミラノス霊園』にいった。
「おい。今日はな、こんなことがあったんだぜ・・・。
」
ある、お墓に話しかけていた。
そこには、
『シップス』
と、書かれていた。
話しかけながら、ブラッドオーガは今までのシップスとのことを考えていた。
(
「もういいかーい!」
「まぁだだよー。
」
「もういーかーい?」
「もーいーよ。
」
「セナゴンみーっけ!」
「カナッペみーっけ!」
「バーミリオンみーっけ!」
「アリスモーブみーっけ!!」
『だあーれだ?』
かくれんぼの途中で、鬼―ブラッドオーガの顔を誰かが隠した。
「ッ!?」
『わあ、君、僕とともだちになってぇ∼。
』
「ッるせえな!!」
『ワア、ワア、意地悪したあ、いじわるしたあ、アーン!』
「っせえ、黙れ!」
『ワア!!いじわるぅ、アーン!僕のこと、いじめるう、アーン!』
「ったく、なきやめよ、よしよし。
」
『友達になってくれる?』
「っ・・・やだ。
」
『フェエエ・・・。
』
「わっ・・・わかった。友達になるよ。
」
すると、遠くから声が聞こえた。
《ブラッドのばーか!もう遊んでやらないからなー》
「あっ!皆!まてっ・・・。
」
《ばーか。もう仲間に入れないモン!》
)
「あんなこともあったし・・・。
」
(
「今日こそは、モンと戦いに行くぞ∼!」
『いやだあ・・・もんすたーさん、こわいからやだあ!わあ!』
「ったく・・・。
」
『もっ・・・もんすたーさんいやだあこわいこわい!!』
「ほら、ウォーターグリフォンだぜ。
」
『わあ、もんすたーさんいやだあいやだあ怖いよう!』
ズバアッ!!!
[じゃま。そこのオーガとブラックドックどっかいけ。]
「んだとお!?」
一瞬だった。電撃が走り、ウォーターグリフォンが死んでいた。
「シップス!?」
『こいつら・・・
クズだぜ!!!!!』
「しっ・・・シップス!?」
「うわあ、もんすたーさんしんでるう!こわいよお!」
「自分で殺したじゃん・・・。
」
『あれえ、知らない?
ぼく、二面性があるんだ。
』
)
「あんなことも・・・。
」
(
「・・・そこのオーガ。
ダークヤグラ様にあやまれ。
」
「なんでぇ?」
「とにかくだ。
」
「おぼえてないか?チーム極悪をぬけただろ・・・・。
」
「あ・・・。
」
「あやまらないのだな?ならばおまえを排除する。
」
「うっ・・・わあああ!」
「・・・?」
「シップス!!!!」
『僕、迷惑かけすぎたね。こんどは、僕が君を守る。
』
「やめろーっ!!!!」
ドサッ・・・
ブラッドオーガの目の前には、シップスがいた。
『ご・・・め・・・ん・・・ね・・・。
あ・・・い・・つ・・は・・・た・・・お・・・し・・た・・・・よ・・・・・。
』
「シップスーッ!!!!!」
)
「あんなこともあったな。
」
「そろそろ帰る。また、明日来るからな。
」
そういって、ブラッドオーガは病院に帰った。
「おかえりーっ!!」
「ただいま。
」
皆は、もう夕食を食べていた。
「早く食えよ。
」
ムシチョウが、隣で飯を差し出してくれた。
「サンキュー・・・。
」
「きょうは、シップス、どうだった?」
「今日はなんだか悲しそうだった。
」
「ふぅん。
」
ムシチョウだけは、シップスの存在を知っている。
「プーッ」
コールが鳴った。
アナウンスが響き渡る。
「皆さん、逃げてください。皆さん、逃げて・・・。
」
そこでアナウンスは終わった。
ガラガラガラ・・・・。
「ブラッドオーガ・・・コロス!」
そこには・・・・
シップスがいた―。
「コロス!コロス!」
「どうしたんだ。シップス。
」
「オマエ、コロス。
」
「!?」
「コロスーッ!!」
「あぶない!!!」
サティンが光の壁を作って守ってくれた。
「あぶねー・・・。
」
「コロスゥーッ!」
(どうしたんだ・・・・?)
「コロスウウーゥ!!!」
「お前・・・俺の友達だろ・・・。
」
「ダマレ!!オレハ、オマエトノオモイデナドナイ!!」
「本当に、何も覚えていないのか?」
わああっ・・・・もんすたーさん・・・・こわくなくなったよぉ。
だろ。楽しくなっただろ?
えへへっ!
「本当に・・・・本当に・・・。
」
っクソッ!何でお前にできて俺にできないんだよ!
しらないよぉ∼。
なんでさあ!
こうだよお!!
っっ!できないって!
「本当に・・・何も・・・。
」
で・・・できたあっ!
よかったなあ!
やった、コレでモン戦に有利だぜ・・・。
ヤッタネ!
「ダッ・・・ダマレェッ!!」
電撃がほとばしる。
ガキーン!
「ナ、ナゼ、オマエ、コレヲデキル!?」
「覚えてないのかよ。おまえがおしえてくれたんじゃねえか。
」
「コ・・・ロ・・・スゥ!!!!」
「ヤメロオーッ!!!!」
「ダークヤグラサマノタメニ・・・オマエヲコロス!」
「だっ・・・ダークヤグラ!?」
「シネィッ!!!」
「ッ!」
とっさに避ける。
「ダークヤグラ・・・そいつは・・・・お前を殺した奴の仲間だぞ・・・?」
「ウルサイッ!ダークヤグラサマハ・・・ボクノミカタダ!!」
「!?」
ズバアッ!!!
「ウッ・・・ワアアアア!!!」
「・・・?」
「あぶねーぞ・・・ブラッド。
」
「サンキュー・・・・サティン。
」
「いけっ!キャメル!」
「おぉ!!」
キャメルからものすごいオーラがでる。
「うぉらああ!!」
《我はキャメルと申す。そなたはシップスだな。何故お前はコイツを憎む。何故、殺
そうとする。仲間なのだろう、さあ、そなたの記憶、全て我に注げ!!》
「・・・。アアア・・・ウ・・。
」
《さあ、注げ!!》
≪ウウ・・≫
《さあ、さあ!!》
≪我は、一度死んだと思われていた。しかし、そうではないのだ。我は、蘇ったのだ。
ダーク様のおかげで。しかし、どこかで記憶が途切れた。きっと、記憶が変えられた
のだな・・・。≫
「・・・。そうか。
」
「ウウ・・・。
」
「シップスぅ・・・・。
」
「・・・・・・・ブラッ・・・ド?」
「シップスーッ!!」
「なんでだろうな、キャメル。
」
「全て話したら落ち着いたんだろうな・・・。
」
フッ
『!?』
空から光が降ってきた。
声が聞こえる。
『貴方達は、もうすべてやることを行った。助け合い、見捨てあい・・・。
貴方達の次に行く場所・・・それは、ミュラー博士の助手でしょう。
さあ、ゆっくり、ゆっくり、行きましょう、さあ、光に飛び込んで―。
』
スウ・・・・・
みんな、みんな、消えていった。
みんな、みんな、空に浮かんでいった。
みんな、みんな、光になった。
みんな、みんな―。
だれかが吹いたシャボン玉と一緒に消えていった―。
完
特別へん・・・その後の皆
ブラッド:
「わああ!!どいてどいて!!」
ズルベシャ。
「ふあああ・・・あいって∼・・・」
「m−003が起きる前に餌を運べっ!!」
「ふああい!!」
「うわああ!!」
ズルッ。
・ ・・・・m−003の餌やり。
ムシチョウ:
「うへえ・・・汚い。
」
「我慢しろ。
」
「・・・むう。
」
ゴシゴシ・・・。
「落ちない!!」
「我慢・・・。
」
ゴシゴシ・・・・。
・ ・・・・・ミュラー博士の服のよごれ落とし。
サティン:
「それっ!あっあれも!あっやっぱりあっちにして!いや、やはりこっち!!」
「どれ!」
「あれ!」
「よっこらしょ。
」
ガタ・・・
「うわあああぁぁぁぁ・・。
」
「平気?」
「いっ・・・てぃいいい!?」
ズルベチャ。
・ ・・・・・ミュラー博士の実験の薬品探し。
キャメル・・・
「・・・・おりゃあ。
」
ベキベキバキン。
「うぃっ。
」
バキバキ。
「よいっしょ。
」
「大漁だな。
」
「おう!!」
・ ・・・ミュラー博士の実験に使う実験台探し。
ひだ・・・・
「おいしょっこらしょ。
」
「あっ、あれとって。
」
「ホイサー。
」
ズリズリズリ・・・
「引きずらないで!!」
「投げるね。
」
「え・・・って・・・!?」
ビュン・・・・。
「うわああ!!」
・ ・・・・・ミュラー博士のカツラ探し。
つまり、皆楽しくやってるんですよ。