人間開発基礎論Ⅱ (2単位 1・2年) 原 英喜(兼任講師) 講義のテーマ 「人間開発」の基礎理論を主に生理学的視点から追究する 講義の目的 人体の骨格・筋・神経・臓器・組織などについて、解剖学的な基礎知識を習得し、健康で生理的な状 態における人体の構造を理解することを目的とする。さらに、ヒトが運動をする時、また運動の指 導をするとき、諸器官が恒常性を維持するために行っている生理的な営みを理解し、体全体のシス テムとして、各器官が連携して成り立ち、その調和をとる脳の役割などを体系づけて理解する。 講義の内容・計画 1.オリエンテーション、発生学的な観点も含め、各部分の機能分化と連携 2.解剖学的な名称や運動に係わる動作の定義 3.骨格系の全体像をとらえ、上肢と下肢の構造の類似性 4.骨格の接合部分である関節の構造、靭帯の機能と可動域の特徴 5.関節を中心とした腱と筋の特性と動作にかかわる機能(部位別の機能連携) 6.骨格筋の収縮特性と神経終末における刺激の伝達 7.神経系の構造、中枢と末梢神経の機能連携と分化 8.感覚器からの刺激受容とフィードバックシステム 9.運動時も含めた生体システム(投・走におけるエネルギー変換システム、呼吸器から細胞まで のガス交換システムなど) 1 0 .安静時と運動時の心臓・血管系など循環器系の構造と恒常性の維持 1 1 .体温調節と液性調節のしくみ 1 2 .エネルギー代謝を維持する消化器系の構造と吸収 1 3 .腎臓を中心とする排泄系のしくみと役割 1 4 .からだ全体の連携と恒常性の維持(環境の変化に対するエネルギー代謝) 、健康と運動の関連 性 1 5 .運動・スポーツ医科学に応用する生理学 評 価 筆記試験(5 0 %)、平常点(5 0 %) 教 科 書 『基礎からわかる生理学』岡田隆夫(ナツメ社) 『好きになる解剖学ミニノート』竹内修二(講談社サイエンティフィク) 参 考 書 『からだを動かすしくみ』中本哲(杏林書院) 『図説・からだの仕組みと働き :生理・生化学・栄養』中野昭一(医歯薬出版) 188
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