我が国の将来宇宙プロジェクトと宇宙法 ●目次 1.宇宙政策と宇宙法 2.世界の宇宙産業 3.日本の宇宙産業 4.将来宇宙プロジェクトと宇宙法 5.おわりに <参考資料> :別添 「宇宙活動法/宇宙産業振興法/宇宙産業振興政策」条文案 ●本資料 ・12月3日/慶応大学法学部 小塚教授宇宙法講座 平成24年 12月 3日 坂本 規博 東京財団リサーチフェロー/宇宙アナリスト The Tokyo Foundation Research Fellow 1.宇宙政策と宇宙法(1):国家戦略とは? (出所:各種情報により筆者作成) ●国家戦略とは? 国家戦略 National Strategy ★ 国の独立を守る (領土・領海・領空・宇宙) ★ 国民の生活基盤を提供する ★ 国土 ★ GDP :世界第 62位 :世界第 3位 ★ 海洋 (EEZ) :世界第 6位(体積4位) :島嶼数 6852 領土 国家 (為政者) ★ 宇宙 :(空間)国家領域として捉え活用 :(アセット)国で開発、構築、維持管理 ⇒偵察/早期警戒/通信/気象衛星 :(交通)国で宇宙道路交通網整備 ⇒交通量/信号設置/違反取締 国民 ★ 国民の資質 :世界トップクラス (勤勉/器用) ★ 得意技術 :自動車、ロボット 生活基盤 ★ 1st Tier : 衣・食・住/娯楽/生命・財産 ★ 2nd Tier : 健康保険/年金/電気・ガス・水道/環境/交通 ★ 公共政策 : 憲法/外交/安全保障/経済/社会/文化/教育/医療/ 環境/農業/水産/食糧/エネルギー/地域情報化/宇宙 2 <参考>:国家戦略から宇宙戦略へ ●宇宙戦略への要求 カテゴリ 主な宇宙戦略への要求事項 補 足 ■分野別 1 安全保障 ① <全般>宇宙・サイバー技術の導入 ② 日本独自の海洋監視システムの構築 ・シーレーンの監視 ・EEZ海域の高頻度監視(最低6時間毎) ・尖閣諸島等重要な島嶼のリアルタイム監視 ③ 米国と連携したSSAシステムの構築 ・宇宙状況認識(ミサイル監視含む) ①日本国家は従来の「陸・海・空」装備では守れない ②日本は石油の80%をホルムズ海峡経由で輸入 /中国、韓国、ロシアとの領土問題/広大なEEZ 監視のため衛星や飛行船技術の有効活用 ③世界を3分割(米国/欧州/日本)し、アジア上空 を日本が担当する/日米間の課題解決が図れ、 本当の意味で米国と対等のパートナーとなる 2 産業振興 ④ 宇宙観光の実現 ⑤ 宇宙太陽光発電プロジェクトの推進 ④国民の夢の実現(娯楽面、1回200万円程度) ⑤国民へエネルギー面における生活基盤を提供 3 科学技術 ⑥ 日本の得意なロボット技術の活用 ⑦ 宇宙技術を用いた防災対策の推進 ⑧ アジアを中心とした宇宙外交の強化 ⑥宇宙構造物組立/デブリ回収/燃料補給/ 月・惑星探査 ⑦大地震・津波(東日本大震災)等に役立つ ⑧APRSAFをアジアのプラットフォームとして活用 <進め方> ・グローバルな視点 ・利用コミュニティの創生 ・戦略立案機能の充実(シンクタンク) ・トップマネジメントとトップセールス <ポイント> ・先端技術開発と実用のバランスを考慮 ・意思決定の迅速さ ・デュアルユースによる効率性の追求 ・民間活力の醸成と政府による援助 ■戦略ツール 戦略思考 3 1.宇宙政策と宇宙法(2):政策ヒエラルキー ●課題: 明確な国家戦略が不在で、長期ビジョンを示す「宇宙戦略」がない。 ⇒未来予測(2030~2050年)に基づく社会ニーズを反映した長期的戦略が必要。 (国家戦略) ■最高決定者 ・内閣総理大臣 National Strategy (宇宙基本法) 国家目標・国家のあり方 ・国家目標/自律性の程度 ・優先すべき政策的課題 (宇宙戦略) ■大臣・官庁主導者 Space Strategy ・宇宙担当大臣 (文書なし) (宇宙政策) ■組織内幹部 ・内閣府/宇宙戦略室 Space Policy (宇宙基本計画) (宇宙プログラム) ■組織内責任者 ・担当省庁/宇宙機関 Space Program (JAXA中期計画等) 国家戦略に奉仕する 長期的戦略 ・国家戦略からプログラムまで の一貫した戦略 戦略を具体化する 短期的戦略 ・戦略を具体化するための 政策の重点化と予算配分 具体的な政策の実施 ・宇宙戦略・政策に合致した 効率的なプログラム 4 1.宇宙政策と宇宙法(3):宇宙基本法 ● 宇宙基本法 (2008.5) <基本理念 > 宇宙の 平和利用 人類社会 の発展 国際協力 の推進 <規定事項> 国民生活 の向上 産業の 振興 ■宇宙開発利用の司令塔 ■宇宙開発利用施策の総合的・計画的推進 と行政組織の検討 ■宇宙基本計画の作成 ■体制の見直しに係る検討 ■宇宙活動に関する法制の整備(未実施) ■宇宙航空研究開発機構(JAXA)の見直し 環境への 配慮 <目的> ■ 我が国の宇宙開発を「開発から利用」にシフト ■ 下記課題の解決を目的として制定 (1) 国全体の宇宙に関する総合的な戦略が不在 (2) 宇宙技術を用いた安全保障の強化 (⇒ 産業振興/国際競争力強化と密接にリンク) ・欧米、ロシア、中国は衛星による安全保障関連情報収集などを宇宙政策の大きな目的とし利用 (3) 産業の国際競争力が不足 ・通信・放送衛星などの実用衛星が殆ど外国から輸入 5 1.宇宙政策と宇宙法(4):制定が検討されている宇宙活動法 ● 宇宙活動法(未制定) (出所:宇宙開発戦略本部・宇宙法制WG資料をもとに筆者編集) ⇒産業育成の観点をふまえた国際約束を実施するために必要な事項等に関する法制 ⇒現在の検討状況を見ると、産業振興の視点が欠如した単なる規制法になる恐れがある ■宇宙物体の打上げ ■国外打上げ委託 ■宇宙物体の帰還 ■人工衛星の管理 ■射場、帰還地点の管理 ■宇宙物体の登録 ■ロケット上段部の扱い ■打上国が複数の場合 ■救助返還について ■宇宙環境の保全 ・宇宙ゴミの回収 国の許可 ・監督 宇宙物体 の登録 宇宙損害 の賠償 宇宙産業 の育成 (この視点が重要) ■第三者損害賠償責任 の厳格化と集中 ■打上げ事業者等の義務 履行の確実性の担保 ■衛星管理に係る宇宙損害 ■我が国が加害者の場合 ■我が国が被害者の場合 ■宇宙産業基盤の創出 ・国有施設の使用 ・宇宙環境保全事業の推進 ・衛星測位に関する体制の整備 ・リモセンの体制整備とデータ保管 ■中小企業の支援 ■民間能力の活用(PFI) ■部品の安定供給 6 <参考>宇宙活動法の検討例 (出所:日本航空宇宙工業会 平成20年度先進的な宇宙活動法に関する報告書) ● 宇宙活動法 ⇒細部は、別冊<参考資料>参照 宇宙活動法 産業育成の観点をふまえ国際約束の実施に必要な法制 ① 打上げ免許制度 ③ 宇宙物体の登録制度 ② 衛星及び有人宇宙機の運用事業 ④ 損害賠償責任 基本的な考え方 宇宙産業振興法 三位一体(同時実現)による 宇宙機器・利用産業の振興 宇宙機器産業と宇宙利用産業を両論 とした産業振興法 ① 宇宙産業基盤の創出 ★宇宙基本計画における宇宙産業基盤の創出 ★国有施設の使用 ★宇宙環境保全事業の推進 ★衛星測位に関する体制の整備 ★リモートセンシングの体制整備とデータ保管 ② 宇宙活動に関する手続きの特例 ★外国為替及び外国貿易法の特例 ★消費税法の特例 ③ 宇宙開発特区における手続きの特例 ★高圧ガス保安法 /火薬取締法の特例 宇宙産業振興政策 関連する役所が実施する施策 ①ロケット産業政策 ★国の基幹ロケット/及びこれに準ずるロケットの優先的使用 ★射場の年間打ち上げ制限の撤廃 ② 衛星産業政策 ★日米調達合意の見直し ★外国為替、外国貿易法の適時の見直し ③ 衛星測位利用政策 ★衛星測位に関する技術開発拠点の設置 ④ 地球遠隔探査産業政策 ★リモートセンシングの商業化の推進 7 1.宇宙政策と宇宙法(5):新しく発足した宇宙開発体制 (2012.7) (出所:報道情報により筆者作成) 宇宙開発戦略本部 (内閣総理大臣、関係大臣) (内閣官房) (内閣府) 宇宙開発戦略 本部事務局 宇宙戦略室 ・川口淳一郎事務局長 ・西本淳哉室長 (兼)宇宙審議官 文科省 総務省 経産省 宇宙政策委員会 部会 企画・調査部会 各種臨時部会 外務省 防衛省 ・葛西敬之 ・青木節子 ・中須賀真一 ・松井孝典 ・松本紘 ・山川宏 ・山崎直子 その他省庁 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) (注記: 赤字が主な変更点) 8 1.宇宙政策と宇宙法(6):宇宙政策の主要課題 ●課題 ⇒ 宇宙基本法の諸事項に対し平成24年6月に宇宙関連法案が成立したが下記の点が不十分。 ⇒ ①予算の一元化(宇宙庁)、②防衛利用の推進、③複雑系の時代に対応したリアルタイム の意思決定のための政策提案を行う宇宙シンクタンクの設置 が三大課題である。 No 法案成立前の 課題 解決の方策 法案成立後の 検証 1 総合的・一体的な 行政組織 ①予算の一元化組織の設置 (宇宙庁) ② 防衛利用の推進 ③ 宇宙シンクタンクの設置 ① X: 宇宙戦略室の予算権限は限定 (準天頂衛星の予算のみ) ②③ X : 今後の課題 2 JAXAの在り方の 見直し ① 宇宙庁の管轄へ ② JAXA法に産業振興と 安全保障を追加 3 宇宙活動法の制定 ① 違法状態であり速やかに 宇宙活動法を制定 ① △ : 4省庁の管轄(2+2) (文科省/総務省/内閣府/経産 省) ② ○ : 達成 ① X : 今後の課題 (現在検討中) 9 2.世界の宇宙産業(1):世界の宇宙予算 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●世界の宇宙予算 ⇒ 日本の宇宙予算は、米国、欧州、ロシアに次ぎ第4位(米国の1/12) ($M) 50,000 48,104 44,810 45,000 42,995 39,526 40,000 39,735 36,475 35,053 34,901 35,000 30,807 30,000 28,692 米国 欧州 25,000 日本 ロシア カナダ 20,000 15,000 10,000 7,356 6,041 5,197 7,981 2,379 2,148 668 712 216 2001 9,450 9,229 4,139 4,421 4,174 3,976 3,728 3,861 6,483 5,265 5,000 0 9,286 8,460 2,461 2,611 2,496 856 230 2002 239 2003 250 2004 2,432 2,532 2,480 265 2,232 261 2,212 307 2,584 2005 2006 2007 2008 312 278 2009 305 2010 10 2.世界の宇宙産業(2):日本の宇宙予算 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●日本の宇宙予算 ⇒ 日本の宇宙予算は、2009年度より防衛省予算を計上 (単位:億円) 4,000 文部科学 3,500 内閣府 内閣官房 3,000 警察庁 2,500 総務省 農水省 2,000 経済産業省 1,500 国交省 環境省 1,000 外務省 防衛省 500 合計 0 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 11 2.世界の宇宙産業(3):世界の宇宙産業売上高 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●宇宙産業売上高 ⇒ 衛星産業は、2009年に11%、2010年には5%の成長 ⇒ 地上設備は、2004年~2010年において年率7%の成長 (単位:$B) 180 168.0 160.9 160 158.9 144.4 150.5 142.7 140 125.2 120 114.9 103.5 100 82.7 134.4 121.7 衛星サービス 105.5 衛星製造 88.8 打上げ産業 80 地上設備 60 ISBCの予想 40 20 0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 12 2.世界の宇宙産業(4):衛星サービス分野 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●世界の衛星サービス売上高 ⇒ 急成長が予想されている分野は、衛星放送で年率6~12% (単位:$B) 120 101.3 100 92.9 移動衛星通信 84.1 80 82.3 72.6 61.9 60 52.8 46.9 76.1 65.1 衛星画像 衛星ブロードバンド通信 69.8 DARSラジオ 58.7 固定衛星通信 52.0 衛星放送(DBS/DTH) 45.8 40 ISBC予測 20 0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 13 2.世界の宇宙産業(5):日米欧宇宙機器売上高比較 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●日米欧宇宙機器売上高 ⇒ 日本の売上高は、2001年までは米国の10%、2003年以降は6% (単位:$M) 50,000 43,220 45,000 45,040 45,300 46,360 45,140 39,900 40,000 34,624 35,000 37,560 35,857 35,700 36,660 30,533 29,708 29,499 30,000 25,000 米国 20,000 欧州 日本 15,000 10,000 5,809 5,120 4,685 4,488 4,743 3,060 3,414 2,962 2,699 2,083 5,856 5,301 5,914 2,031 2,020 2,021 6,978 8,350 7,592 8,146 2,504 2,882 2,942 5,000 0 1,925 3,219 3,505 14 2.世界の宇宙産業(6):日米欧宇宙産業人員数比較 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●人員数比較 ⇒ 日本の宇宙機器産業人員数の10年間の平均は、米国の9%、欧州の22% (単位:千人) 90 80 77 76 75 74 78 78 76 75 72 70 70 60 50 40 35 33 32 31 30 29 29 30 34 31 30 20 10 6.9 6.7 6.7 6.4 5.8 6.6 6.2 6.9 6.3 5.2 0 2001 2002 2003 2004 2005 日本 2006 米国 2007 2008 2009 2010 欧州 15 142 138 SSC MEI Technologies Inc. Moog 149 iDirect Integral Systems Inc. 169 Goodrich Corp. 147 171 QinetiQ 170 175 Com Dev International Wyle 228 221 233 Serco Gilat Satellite Networks Globecomm Systems Inc. 240 234 Israel Aerospace Industries 250 Artel Inc. Tesat-Spacecom Avio Group 266 RUAG 252 301 Aerojet 2009年宇宙関連売上 322 GeoEye 315 330 SGT Inc. DigitalGlobe 2010年宇宙関連売上 509 9,455 10,000 368 537 OHB Safran 6,630 8,000 SAIC 579 573 622 ViaSat Inc. 4,463 5,319 6,000 11,037 (単位:$M) 12,000 ●上位50社売上額比較 Telespazio SpA 717 647 Stratos Global 761 Jacobs Technology Inc. Ball Aerospace & Technologies Corp. 812 778 BAE Systems Comtech Telecommunications Corp. 883 Mitsubishi Electric Corp. 1,038 Hughes Communications Inc. 990 1,100 United Technologies Corp. Harris Corp. 1,188 1,165 ITT Corp. 1,189 Arianespace Space Systems/Loral 1,423 1,290 ATK Orbital Sciences Corp. 1,470 General Dynamics EchoStar Corp. 1,800 1,752 L-3 Communications 2,650 Thales Alenia Space 4,000 2,690 2,000 Garmin Ltd. Raytheon Co. Northrop Grumman Corp. EADS Boeing Co. Lockheed Martin Corp. 0 2.世界の宇宙産業(7):世界の上位50社売上額比較 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ⇒ 日本企業は、やっと19位に三菱電機(衛星) 16 2.世界の宇宙産業(8):軌道別衛星打上げ予測 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●軌道別衛星打上げ予測 ⇒ 2012年以降は打ち上げ数が減少し、2015-16年で増加し、その後減少と予測 ⇒ 静止軌道への打ち上げ需要は、年平均15-16回 (単位: 回) 40 34 35 2 30 25 25 0 30 3 11 32 2 2 29 2 26 2 9 20 32 11 26 2 15 27 2 2 15 13 9 9 25 10 9 15 21 10 18 14 打上げ合計 非静止軌道 (小型ロケット) 非静止軌道 (中型-大型ロケット) 静止軌道 (中型-大型ロケット) 15 15 15 14 15 15 14 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 5 0 2011 2012 2013 17 2.世界の宇宙産業(9):国別商業打上げ受注数 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●国別商業打上げ受注数 ⇒ 欧州は、アリアンロケット打上げを手堅く受注 ⇒ 米国は、海外受注は少ないが国内ミッションが多く2008年以降トップの地位 (単位:機) 60 57 49 48 50 41 多国籍 38 40 35 欧州 35 米国 32 ロシア 28 30 27 21 20 日本 22 インド 中国 20 10 0 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 18 2.世界の宇宙産業(10):世界のロケット打ち上げ実績 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●世界のロケット打ち上げ実績 ⇒ 2002年~2011年にかけての世界のロケット打ち上げ回数は643回 (単位:機) 80 78 75 70 70 65 61 66 62 61 60 53 28 25 33 28 29 民事打上げ 22 40 26 軍事打上げ 15 10 17 20 23 19 2003 10 17 商業打上げ 14 22 12 14 10 52 26 50 30 37 33 7 17 19 21 2004 2005 2006 24 28 25 23 19 0 2002 2007 2008 2009 2010 2011 19 3.日本の宇宙産業(1):日本の宇宙産業 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●定義 宇宙機器産業 ロケット、衛星、宇宙基地、地上局等 宇宙利用サービス産業 衛星通信、リモセンデータ提供、測位サービス、宇宙環境利用等 サービス ユーザー産業群 通信、放送、交通、資源開発、 環境観測、気象観測、農林業、 漁業、国土開発等 民 生 カーナビゲーションシステム、 BS・CSチューナ 機 器 宇宙関連民生機器産業 ■宇宙機器産業 ・ロケット等の飛翔体や地上施設等の製造 ■ 宇宙利用サービス産業 ・衛星通信・放送等の宇宙インフラを利用したサービス ■宇宙関連民生機器産業 ・GPSを利用したカーナビや携帯端末等の民生機器の製造 ■ユーザー産業群 ・宇宙利用サービス産業からのサービスと宇宙関連の民生 機器を購入・利用し自らの事業を実施 ●宇宙産業規模(平成22年度) No 1 2 3 4 分 類 宇宙機器産業 宇宙利用サービス産業 宇宙関連民生機器産業 ユーザー産業群 合 計 産業規模 2,584 7,815 42,740 38,559 91,698 {億円) 欧米の定義 ● ● × × ●産業振興とは? ■狭義:1項+2項(欧米と同等の解釈)⇒将来的には、①SSPS、②宇宙旅行、③ロボット、④飛行船 ■広義:1項+2項+3項+4項 20 <参考>:日本の宇宙産業/宇宙機器産業 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●宇宙機器産業 No 分類 ビジネス分野 1 ロケット 固体ロケット 液体ロケット 打上関連経費 2 宇宙往還機 宇宙往還機 宇宙ステーション補給機 3 人工衛星 システム・バス機器 ミッション機器 追跡管制・運用その他 4 宇宙ステーション 宇宙ステーション 5 地上施設 6 ソフトウエア 合計 開発試験用装置・設備 ロケット打上支援装置・設備 人工衛星追跡装置・設備 通信・放送衛星利用設備 観測衛星データ処理設備 GPS利用設備 地上における実験装置 その他地上設備 ソフトウエア開発 データ処理・解析 主な企業 IHIエアロスペース 三菱重工業、IHI(エンジン) 三菱重工業、三菱電機、 IHIエアロスペース他 三菱電機、日本電気 三菱重工業、IHI、川崎重工業、 日立、東芝、IHIエアロスペース 富士通、三菱スペースソフト 他 売上高 (百万円) 11,489 24,505 574 24,281 77,108 44,713 10、365 10,759 4,291 6,816 6,706 320 1,399 0 1 12,854 14,061 8,120 258、362 21 <参考>:日本の宇宙産業/宇宙利用サービス/民生機器 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●宇宙利用サービス産業 No 分類 ビジネス分野 主な企業 1 打上サービス 打上サービス 三菱重工業 2 衛星通信放送 電気通信事業 スカパーJSAT、NTT他 BS・CS放送事業 同上 観測分野 日本スペースイメージング他 3 観測分野 4 その他 売上高 (百万円) 8,701 87,769 676、019 8、65 414 合計 781、538 ●宇宙関連民生機器産業 No 分類 ビジネス分野 主な企業 売上高 (百万円) 2,276、672 1 テレビ BSテレビ 2 アンテナ、チューナ BS・CSアンテナ 3 DVD BS・DVD 4 BDレコーダ BDレコーダ 358、659 5 カーナビ カーナビ 462、443 6 GPS携帯電話 GPS携帯電話 合計 8,402 42,760 1,125,072 4,274,008 22 <参考>:日本の宇宙産業/ユーザー産業群 (出所:社団法人日本航空宇宙工業会 平成23年度宇宙産業データブック) ●ユーザー産業群 No 利用分野 1 通信・放送 産業分類 全産業共通 商業 運輸 通信・放送 公務 教育・研究 サービス 医療 2 リモセン 3 衛星測位 市場規模 (百万円) 2,509、618 企業内利用 中古車販売情報/新聞(国際衛星版) 航空通信/船舶航行衛星通信 実況中継サービス(公営競技) 映画デジタル配信/衛星放送コンテンツ 地域衛星通信システム 学校インターネット 衛星授業(予備校等) 遠隔地医療サービス 地理情報システム/気象予報情報 432、461 913、825 農林水産業 建設 運輸 サービス 合計 サービス・製品 船舶用GPS(漁船)/農業用位置情報 測量/建機用GPSシステム 配車管理システムほか 車両盗難/徘徊者検知/GPS携帯地図情報 3、855、904 23 3.日本の宇宙産業(2):分野別戦略 ●分野別戦略(民間+国家) ⇒ 宇宙戦略は分野別推進戦略と支援戦略から成る。 ⇒ 国は上述した「宇宙戦略への要求事項」に基づき「分野別推進戦略」を策定。 ■通信・放送衛星(*) ■災害時通信衛星 ■準天頂衛星(*) ■MTSAT(*) 測位 ■情報収集衛星(IGS) ■ALOS-2 ■ASNARO ■イプシロンロケット ■次世代ロケット ■有人宇宙機 <注記> (緑色):稼働中 (青色):計画中 (赤色):将来必要 (*)印は実用衛星 通信 リモセン 科学 輸送系 将来 防衛 ■情報通信 ■防災(地震・津波) ■画像・電波監視 ■SSA/早期警戒 ■科学・天文衛星 ■月・惑星探査衛星 ■宇宙旅行 ■宇宙エレベータ ■宇宙太陽光発電所 ■デブリ回収ロボット 海洋 ■海洋環境・水産 ■海上交通 ■資源エネルギー ■海洋セキュリティ 24 3.日本の宇宙産業(3):支援戦略 ●支援戦略(国の役割) <注記> ⇒ 国はこれらの分野について「支援戦略」を策定する必要がある。 ■宇宙活動法 の制定 ■トップセールス ■パッケージ化 ■小型衛星の活用 ■準天頂衛星 宇宙法 外交 ■PPP ■PFI ・通信放送事業 ・リモセン事業 ■国有財産無償貸与 官民協力 体制 ・(緑色)は実現したもの ・(赤色)は最優先 ・(青色)は優先 ■JAXA見直し ■予算一元化 ■防衛利用推進 シンクタンク 基盤 ■シンクタンク設置 ■世界人材育成 ■書類の簡素化 (衛星コストが半減) ■標準化の推進 ■部品の安定供給 25 <日本宇宙フォーラム> <日本宇宙フォーラム> SSA(レーダ) SSA(光学) SSA (高性能レーダ) 0m <防衛省> FPS-5レーダ 戦略無人機 低高度 (~4km) 低高度/成層圏飛行船 成層圏 (15-40km) <JAXA> ALOSシリーズ (低軌道) <METI> ASNAROシリーズ (低軌道) Remote Sensing Optical Sensor Remote Sensing SAR Sensor <内閣衛星情報センター> 情報収集衛星(低軌道) 地球観測 小型衛星群 (低軌道) 早期警戒センサ (低軌道) 低軌道 (数百 km) Engineering Test Scientific Observation Astronomy Configuration Orbit (Typical) 防災通信/ 電波収集衛星 早期警戒センサ (静止) Attitude control (Typical) 静止軌道 (36000 km) Mission Data Rate Sun synchronous Height: 400~600km <海幕> 通信衛星(静止) 3-Axes control Earth pointing TDI control High agility ~800Mbps 300W 175kg Payload Mass Sun synchronous Height: 400~600km <内閣府> 準天頂衛星 (楕円/静止) Payload Power 3-Axes control Earth pointing High agility ~800Mbps 200kg 3~5year 300W 3~5year GTO Height: 250x36000km LEO Height: ~600km <気象庁> ひまわり7号 (静止) 計画中 将来必要 Life Spin Stabilized Sun pointing <技術試験衛 星> ・WINDS ・ETS-8 ・DRTS LEO Height: ~600km 3-Axes control Stellar pointing (Inertial space reference) ~4Mbps ~4Mbps 100kg 100W 150kg 稼働中 200W 1~3year 1~3year 3.日本の宇宙産業(4) :日本の宇宙インフラ(衛星・地上) 3.日本の宇宙産業(5) :日本の宇宙インフラ (ロケット・射場) H-ⅡA ロケット (稼働中)2024 H-ⅡBロケット (稼働中) イプシロンロケット (開発中) M-Vロケット (終了) 種子島宇宙センター (吉信射点) 種子島宇宙センター (吉信第2 射点) 鹿児島宇宙空間観測所 27 <参考>:世界の大型ロケット/機種別比較 (出所:宇宙開発戦略専門調査会資料「文部科学省/JAXA」より編集) ●世界の大型ロケット比較 ⇒ SPACE-X社のファルコン9ロケット(GTO4.5トン)の市場参入 ⇒ 価格は、49.9~56M$と、競合ロケットよりはるかに安く、国産ロケットの商業市場参入はますます困難 (換算レート:1$=100円) ロケット名 デルタ4 アトラス5 アリアン5 プロトンM ゼニット3 長征3 H-2A/B 国名 米国 米国 欧州 ロシア ロシア 中国 日本 成功数/ 打上数 14/15 22/23 53/56 46/50 32/35 46/51 19/20 打上成功率 93% 96% 95% 92% 91% 90% 95% 打上能力 (GTO) 4~13 トン 5~9 トン 7~10 トン 5.5 トン 6 トン 3~5 トン 4/8 トン 開発費 2,750億円 2,420億円 8,800~ 9,900億円 軍事技術 転用 軍事技術 転用 軍民一体 1,802億円 約100~ 110M$ 約100M$ 約100M$ 約70~75 M$ 打上価格 約100M$ 約120M$ (注1) 約120M$ (H-2A・204) 約150M$ (H-2B) (注1):内訳は不明だが、H-2A=1500億円、H-2Bロケット=300億円 との説あり。 28 <参考>:世界の固体ロケット/機種別比較 (出所:宇宙開発戦略専門調査会資料「文部科学省/JAXA」より編集) ●世界の固体ロケット比較 ⇒ ペガサスXLは、2008年以降打ち上げ実績なく、米国における小型衛星の打ち上げは、ミノタウルスへ移行 ⇒(参考) ファルコン1ロケットの打上価格は、約10M$、ロシアのロコットロケットは、約15M$ (換算レート:1$=100円) ロケット名 ペガサスXL (空中発射) ミノタウルス ミノタウルス4 トーラスXL ベガ イプシロン 国名 米国 米国 米国 米国 欧州 日本 成功数/ 打上数 35/40 8/8 3/3 6/8 一 一 打上成功率 88% 100% 100% 75% 一 一 打上能力 (LEO) 0.4 トン 0.6 トン 1.7 トン 1.5 トン 2.3 トン 1.2 トン 備考 運用中断 運用中 運用中 運用中 開発中 開発中 打上価格 約35~ 40M$ 約15M$ 不明 約45~ 50M$ 約20~30M$ 初期38億円 (2025年) 目標30億円 (2029年) (注1) (注1):製造価格は約70M$。 29 <参考>:種子島射場の抱える課題 ■ 地理的課題 ・高緯度に位置し静止衛星打上に不利 ・南方向打上(太陽同期軌道)は飛行安全上、迂回経路を取る *20~30%、場合により40%の打上性能低下 ■ 地形的、位置的課題 ・大型ロケット基地として狭隘過ぎる 集落の3kmに近接、爆発、落下事故に対する危険性 *ケネディ宇宙センター、ギアナ宇宙センターは種子島全土の半分 ・夏季の風向(海風) ・アクセス性(大型空港設備不在など) ■ 政治的課題 ・事前の漁業交渉(打上時期、種別など)と漁業補償 *年間12億円と報じられる ・“平和の島”イメージの定着 ・セキュリティ対応(安全保障、機密保持、テロ対策など) ・バックアップ・システムの欠如 出典: 五代 富文 前国際宇宙連盟(IAF)会長、 元宇宙開発事業団(NASDA)副理事長、元宇宙開発委員会委員 出典: 自民党宇宙特別委員会 輸送系小委員会(平成20年4月15日) 30 4.将来プロジェクトと宇宙法(1):未来予測 (出所:野村総合研究所/NRI 未来年表2011~2050より) ●未来予測:~2050年 政治・社会 2025 2030 2040 2050 経済・産業 国際 ・日本の高齢化率(65歳 以上)が30.5% ・那覇空港が羽田、成田 に次ぐ第3のハブ空港 2030 ・電源構成に占めるゼロ・エミッ ション電源の比率が約70%に ・次世代自動車が新車販売のうち 50~70%を占める 2025 頃 2030 ・中国が世界最大の石油・ガス 輸入国に ・世界の人口が83億人に達し、 インドが世界第1位に ・中国がGDP世界第1位に ・日本の高齢化率が 36.5% ・日本の人口が9515万 人に減少 ・日本の高齢化率が 39.6% 2035 ・ロボット産業国内生産量が 9.7兆円まで成長 ・太陽電池は発電効率が40%超 に(現在10~20%) ・温室効果ガス排出量が2008年 比で60~80%削減 2035 ・世界の再生可能エネルギーに よる発電量シェアが32% (2008年19%) ・世界人口が90億人超、60歳 以上人口は2009年の3倍の 20億人 2050 2050 ■2050年に向けた日本の社会/宇宙開発 ・少子高齢化が進みロボット技術が介護など身近で活用/老人に優しい宇宙旅行が実現/太陽電池の高効率化に よる太陽光発電が普及 宇宙太陽光発電 宇宙ロボット 宇宙エレベータ 日常生活の変貌 日本はエネルギー輸出国 (海外とバーター考慮) 原発のいらない社会の実現 宇宙空間、惑星の土木建設工事世界シェア50% を獲得 (宇宙ゼネコンが誕生) 地上から宇宙(静止軌道)までの宅急便が実現 (有人軌道で途中下車すれば宇宙観光) 推進のための課題 ・宇宙輸送費の低減(1/10以上) ・構造物の軽量化/宇宙ロボットによる組立 ・構造物組立/燃料補給/宇宙ゴミ回収/ 月火星探査 ・ゼネコンと連携し将来輸送手段としての研究開発 ・カーボンナノチューブの実用化 31 4.将来プロジェクトと宇宙法(2):世界の宇宙法 (出所:宇宙法データブック第3版/JAXA) ●国際宇宙法 1.国連宇宙諸条約 A. 宇宙条約 B. 救助返還協定 C. 宇宙損害責任条約 D. 宇宙物体登録条約 E. 月協定 2.国連原則等 A. 宇宙法原則宣言 B. 直接放送衛星原則 C. リモートセンシング原則 D. 原子力電源利用原則 E. スペース・ベネフィット宣言 F. 「打上げ国」概念の適用 G. 宇宙物体登録勧告 H. 国連(IADC)スペースデブリ低減ガイドライン 3.国際機関の設立に係る条約 (1) 欧州宇宙機関(ESA)設立条約 (2) アジア太平洋宇宙協力機構(APSCO)設立条約 4.自主規制による国際レジーム (1) ハーグ行動規範 (2) 宇宙活動行動規範案(EU提案) 5.通商関連 6.ケープタウン条約 7.国際宇宙ステーション関連 8.日米二国間条約等 ●各国の宇宙法(17ヶ国) ⇒日本は、宇宙活動法を作成中 1.豪州 2.ベルギー 3.ブラジル 4.カナダ 5.中国 :宇宙活動法 :宇宙物体の打上げ、運用、誘導 :商業打上げ活動に係る決議 :リモートセンシング宇宙システム法 :民生用宇宙飛行打上げプロジェクト 許可証管理暫定弁法/宇宙物体登録 管理弁法 6.フランス :CNES設置法/宇宙活動法/新アリアン 宣言/リモートセンシング政令 7.ドイツ :高解像度リモセンデータ配布法 8.オランダ :宇宙事業法 9.ノルウエー:宇宙物体打上げ法 10.韓国 :宇宙開発振興法/宇宙損害賠償法 11.ロシア :宇宙活動に関する連邦法 /連邦ナビゲーション活動法 12.南ア :宇宙事業法 13.スエーデン:宇宙活動に関する法律/政令 14.ウクライナ:宇宙活動法 15.イギリス:宇宙活動法 16.米国 :国家航空宇宙法/商業宇宙打上げ法 /陸域リモートセンシング政策法 /1998年商業宇宙法 17.日本 :宇宙基本法 32 4.将来プロジェクトと宇宙法(3):衛星測位(1/2) (出所:SPAC資料より) ● 準天頂衛星(日本版GPS) (1) ニーズに応じた精度サービス提供 ・GPS補完、位置精度補強(サブm級/cm級) (2) 測位不能時間帯、測位困難場所の制約緩和 ・必ず国民の頭上に1機対空、ビルや山陰に遮蔽されない (3) 自立性を有する補強情報配信 ・補強情報をQZSから国内に一様に直接配信 (4) 国際的なインフラの運用主体 ・自立性を有し、アジアの広範囲にサービスを提供 (5)緊急通信プラットフォームとして機能 ・災害時に活躍(津波警報情報、災害時非常通信) 4機の場合 (1機予備) 7機の場合 33 5.将来プロジェクトと宇宙法(3):衛星測位(2/2) ●測位衛星(準天頂衛星) 論点 1 問題発生時 の緊急対処 体制の確立 2 インテグリ ティ情報 3 戦争・テロ時 の運用方法 4 国内外の妨 害時の対処 方法 5 衛星測位信 号の国の一 元的管理 6 QZSの地籍・ 登録利用 宇宙活動法による対処 政策による対処 ・他国の運用主体のレベルに合わせて日 本側の運用主体の人員を構成する。他国 の運用主体との連携を深めて、民生利用 の問題が発生した時/周辺事態が発生し た時はすばやく明確に対処。 ・インテグリティ(完全性/高信頼性)情報の 閾値を相互に合わせ、利用者の利便性向 上を図る。 注記 ・省庁縦割りの弊害があるので、もっと融合し た形が望ましい。 ・他国の構成レイヤーに合わせるべき。 ・問題点が書かれていれば分かりやすい。 ・宇宙基本法には「別途定める」とある。 ・米国GPSの軍用信号など、高性能測位 が可能となるシステムでは、武器と同様の ・商業活動とは関係ないが、はっきりさせる必 要あり。 国内管理、国際的取り決めが必要。 ・電波設備としての一般的な電波妨害を避け ・運用、利用していく上での基準を整備 ること以外に、今後、国民の安全・安心への ・使わせない、作らせない、日本に持ち込ま 測位利用が増大するにつれ、意図的な妨 ない法整備が必要である。 害、偽装に耐える工夫が求められてくる。 ・一つは、衛星測位システムの運用に対する 妨害、もう一つは利用者への妨害。 ・地理空間情報活用推進基本法により、地理情 ・データとオペレーションに関する問題。 報システムと衛星測位とが表裏一体で推進 :データにどういう権利が生ずるかという問題 (衛星測位は基盤地図情報整備の中心手段) は要検討。 ・地図作成で国の管理が必要なのと同様に衛 :オペレーションの問題では、宇宙活動法に 星測位システムについて基盤地図情報などの 書かないと何でもできるという解釈になる。 根幹データに係わるシステム諸元については 勝手に測位事業を始めても誰も止められ 国の一元的管理が必要。 ない。 ・下記法律の改正が必要? :不動産登記規則10条3項 : 同上77条1項8号 (測量業界の既得権益の保護) ・田畑、山林について境界線が不明確 な場所が多い。 ・衛星測位で作成したセンチ級の精密 データで税金を課税。 34 5.将来プロジェクトと宇宙法(4):有人宇宙(1/2) ●「2050年宇宙の旅」はエレベーターで (出所:読売新聞/2012年2月21日) ★エレベーターに乗って地上と宇宙を行ったり来たり――。こんな夢のように壮大な構想をゼネコンの大林組が 20日、2050年に実現させると発表した。鋼鉄の20倍以上の強度を持つ炭素繊維「カーボンナノチューブ 」のケーブルを伝い、30人乗りのかごが、高度3万6000キロのターミナル駅まで1週間かけて向かう計画 という。「宇宙エレベーター」はSF小説に描かれてきたが、1990年代にカーボンナノチューブが発見され 同社は建設可能と判断した。米航空宇宙局(NASA)なども研究を進めている。今回のエレベーターのケーブ ルの全長は月までの約4分の1にあたる9万6000キロで、根元を地上の発着場に固定する。一方、ターミ ナル駅には実験施設や居住スペースを整備し、かごは時速200キロで片道7・5日かけて地上とを往復。駅周 辺で太陽光発電を行い、地上に送電する。 SSPSの組み立て 地上の監視 宇宙旅行 宇宙太陽光発電 人類の夢の実現 未来のエネルギー 35 <参考>:宇宙観光/弾道飛行 (出所:ネット資料/共同より) 宇宙観光、試験飛行にゴー 米当局が宇宙船飛行許可 年末にも 2012.5.31 12:11 [宇宙] 米連邦航空局(FAA)は30日、宇宙旅行の商業化を 目指している英ヴァージン・グループの宇宙船スペース シップ2に対し、高度約100キロの宇宙空間を試験飛行 する許可を与えたことを明らかにした。年末にもテストパ イロットにより試験飛行する方針。ロイター通信が報じた。 スペースシップ2は乗客6人、パイロット2人が搭乗する宇 宙船で、母船の航空機につり下げられて離陸。高度約 15キロで分離し、宇宙空間まで上昇して弾道飛行する。 乗客は着陸まで約2時間の旅のうち、数分間の無重力 状態を楽しめる。 旅行代金約20万ドル(約1600万円)で乗客を募ってお り、既に日本人を含む500人以上が予約を済ませ、来 年にも期待される初飛行を待っている。FAAは、まだ乗 客を乗せた飛行を認めていないが、同グループは「(実 現のための)大きな節目」と受け止めている。(共同) 地上近くの試験で母船となる航空機(上) から分離される宇宙船スペースシップ2(AP) 36 <参考>:宇宙エレベータ (出所:宇宙エレベータ協会HPより) 37 <参考>:宇宙ロボット (出所:JAXA/HP、宇宙ロボット研究室資料より) 38 <参考>:SSPSロードマップ/METI ●METI (出所:宇宙開発専門調査会資料より 39 <参考>:SSPSロードマップ/ JAXA ● JAXA (出所:SJAC平成21年度次世代宇宙プロジェクトに関する調査より) 40 5.将来プロジェクトと宇宙法(4):有人宇宙(2/2) ●宇宙旅行/SSPS 論点 1 2 宇宙活動法による対処 注記 有人宇宙機(宇宙 ・有人宇宙機運用者、スペース ・具体的な打ち上げ計画の認可 ・宇宙観光事業の運用会社としての事業免許を受けられる条件 船)、スペースポー ポート運用者の免許・登録 ・打上事業免許 を明確にする トの免許登録 (例) 事業計画/打上げ機の安全評価/打上げ技術能力/パイロット の資格認定/インフォームドコンセントの実施/第3者損害賠償 保険加入状況等 ・具体的な打ち上げ計画の認可を受けられること (例) 打ち上げ場所、飛行範囲、日時等の具体的な実施計画は現在 でも航空法の規制を受けている。宇宙機についても同様の認可 を航空法化宇宙活動法に基づき行えるようにする。 民間企業としては、この処置により他の航空機との衝突を避ける ための航空管制を受けることが可能となる。 ・「航空法の改正」VS「新法(宇 ・当面は必要なし 安全性基準 宙活動法に含む)の制定」 ・対象は航空機?宇宙機? 3 管轄行政機関の 設置 4 宇宙太陽光発電 (SSPS) ・米FAAに相当する機関 ・今後検討が必要 :地球環境、人体への影響 ・国内法に具体的な電界強度を明記 ・レクティナ(受信設備)の設置基準、など 41 5.将来プロジェクトと宇宙法(5):地球観測(1/4) ●海洋監視 ■ ■ ■ ■ 情報収集衛星の大小衛星によるシリーズ化 世界トップクラスの超小型衛星群の構築 災害通信/電波収集衛星の活用 飛行船技術を活用した尖閣等の島嶼監視 無人機/飛行船 海洋監視衛星群 災害通信/電波収集衛星 ■ 災害通信 ■ 電波収集 ■ 大型:IGS/ALOS ■ 小型:ASNARO/超小型衛星群 (画像、AIS、IRセンサ等) 船舶監視(光学/SAR) AIS信号収集 海上電波情報収集 遭難 救援 信号 データ利用機関 海象モニタ 潮位計 波浪計 海域センサデータ 収集拠点 ブイ情報 船舶衛星通信 海上センサ データ収集 42 船舶情報(AIS等) <参考>:成層圏飛行船による日本列島監視 赤外線探索追跡エリア 極めて広い空海域を各種センサ により24時間警戒監視する レーダ、電子・情報 収集エリア 可視光・赤外線 画像収集エリア 800km 弾道ミサイル >550km 超低軌道スパイ衛星 航空機 巡航ミサイル 船舶 (エリア形状は設計例) 43 <参考>:低高度飛行船による島嶼監視 海底ガス田 通信 VHF 9.6Kbps 衛星 1Mbps 警戒監視レーダエリア レーダ探知距離210km 尖閣諸島 伊江島飛行船基地 光学/赤外線 420km 下地島飛行船基地 可視光/赤外線情報収集エリア 44 5.将来プロジェクトと宇宙法(5):地球観測(2/4) ●地球観測衛星(その1) 論点 1 制度運用 2 免許の効力 (公平性) 3 4 宇宙活動法による対処 ・衛星を保有しない企業や衛星運用 の受託者への免許非該当を措置 ・宇宙活動免許と宇宙利用免許は異 なる ・免許付与基準、制度運用の詳細を 明確に規定(裁量権の影響を回 避)・交付までの期間は90日以内 が適当・免許有効期限・事業免許 (衛星ごとではない)・免許更新条件 ・免許企業への外資導入ルールを規 免許の適格要件 (外資導入ルール) 定・外資比率33%未満が適当 (国家安全保障を考慮) 無人機・飛行船 ・今後の検討が必要 :航空法、電波法との関係を整理 注記 ・海外衛星事業者の国内販売企業の中には、受信設備 等のリモートセンシング衛星システムの一部を所有・運 用する事例があり、米国NOAAの民間リモートセンシング システム免許法(米国法典第15編第9章第960部)では こうした企業も免許の対象と規定されている ・公平な免許交付の運用に向けて ・民間リモートセンシング衛星システムは、衛星ビジネスと して多大な運用リスクを負う上、設備投資額や運用コス ト他の総事業費は100億円を超えるケースが多い。こうし た巨額な投資リスクを負い、グローバルな販売によって 投資を回収していくには民間市場が成熟した海外市場 からの資金調達も選択肢の一つとなる。 ・米国の無人機の法律を調査し、日本に適用できるか検 討する 45 5.将来プロジェクトと宇宙法(5):地球観測(3/4) ●地球観測衛星(その2) 論点 政策による対処 注記 ・リモート・センシング商業化推 ・民間事業者が事業展開をする為の環境整備ができていない。 進に向けた政府基本政策の ・官/民リスクの分担・商業リモートセンシング法・政府のデータ・ 立案 ポリシー。 1 商業化推進への 基本政策の立案 2 公設民営化の推進 ・公設民営化の推進を明文化 ・我が国の地球観測衛星は政府の宇宙開発によって成立し、そ ・公設民営化を主とした官民 の多くは寿命を迎える迄研究に活用されてきた。宇宙分野での (PFIの活用) 連携協議会の常設・PFI法 ベンチャー企業が育成され難い我が国の国情を考えると、米国 の有効活用 型の商用化は現実的ではなく、欧州の公設民営化によって段 階的に民間の関与を増やしていく政策が適している。 ・政府ユーザーによるアンカー ・欧米に比べ、地図作成、農業管理等、政府等の現業への利用 産業化支援 (アンカーテナント テナント(長期購入保証)契 が遅れている。 約・JAXA保有地上システム ・EU/ESAが政府によるリモセンデータ利用を推進するため、各 契約) 等、国有財産の有効活用・ 国で官民連携して予算を確保し、アプリケーションの開発と実 PFI法の有効活用 用化を目指した活動(GMES)を展開。 ・これまでは官や学が仕様を決め、主に技術の先進性や国際 民間宇宙利用促進 ・官民連携協議会の設置 ・PFI法の有効活用 貢献の有無を判断基準に地球観測衛星を開発。 ・国産、輸入に拘らず商業的 ・今後は民間部門によるリモートセンシング衛星の商用化も視野 国際競争力を有する衛星に に、国際競争に勝てる地球観測衛星のプロジェクト化が必要。 よる事業展開を促進する。 政府による未処理 ・政府による未処理のデータ ・長期間にわたる地球環境監視を含む、歴史的、科学的、かつ 技術的な目的の為に、未処理データについて公記録が必要で データ恒久的保管 の恒久的・全般的な保管 その永続性は民間部門では担保できない。 3 4 5 46 5.将来プロジェクトと宇宙法(5):地球観測(4/4) ●地球観測衛星(その3) 論点 1 政策による対処 注記 政府による民間 ・政府による民間リモートセンシング免許活動と ・中~高空間分解能の光学センサやSAR等、商業的価値が高い の重複の禁止・国の地球観測衛星プロジェク センサを搭載する民間リモートセンシング衛星システムが、欧州 リモセン活動と トは安全保障、低解像度広域データによる環 や北米、台湾、イスラエル等で数多く活躍し、市場によっては官製 の重複禁止 境監視等商業ベースでは成立困難な活動に プロジェクトが「民業圧迫」となる可能性が指摘されている。 限定し、またそれらの分野についても極力補 ・国の地球観測衛星プロジェクトが観測データの市場価値や民間衛 助データとして、民間リモートセンシング衛星 星運用者の会社価値を毀損することがあり、商業化を阻む一つの システムのデータ利用を図る。 要因になっている。 2 政府の不公平 市場の是正に 関する努力 ・義務を規定・政府による苦情受付の義務化・ ・政府による民間部門への支援措置はまちまちで、国際間でのルール 2国間協議での調整(免許交付機関が窓口) や調整の場がない。これも産業化を阻む一つの要因になっている。 ・ 国連やWTOでの協議活動・監視機関の設置 (宇宙デブリも対象に) 3 国のシャッター コントロール ・内閣安全保障会議による規制・補償に代わる ・現在、シャッターコントロール規制があるのは米国とカナダに限られ 政府の長期購入保証 ているが、我が国の場合、民間リモートセンシング衛星システムが 存在していないため、政府の産業政策や国家安全保障上の整理 検討が著しく遅れている。 ・何らかの規制を企画する場合、シャッターコントロールは主要な規制 項目であり民間部門の商用化にも大きく影響するため、早急に規制 環境を整備することが望まれる。 4 輸出三原則(民 ・輸出3原則、外為法上の政府方針を明確化 ・海外衛星事業者の国内販売会社であっても、アジア近隣国を販売 ・海外ミリタリー機関からのタスキング要求、 地域として与えられる場合があり、販売会社が衛星データを輸出す 間宇宙活動促 及びデータ輸出の該非判定・輸出ガイドライ るケースもある。某企業では外為法上の該否判定を政府に求めたが、 進) ン(特に高空間分解能のデータ輸出)の政府 その代わりに自己判定を促された経緯もあり、必要以上のコンプライ 方針を明確化 アンス・リスクを負っている。 47 5.将来プロジェクトと宇宙法(6):SSAと宇宙デブリ回収(1/3) ●レーダ観測設備 ●光学観測設備 ■当面は、SSNでカタログ化され、現状技術の延長線上で 対処可能な10㎝級(軌道高度1,000㎞)の性能を獲得。 将来的には世界レベルの追跡・監視能力を構築。 ■防衛省は、 飯岡の実験設備を活用しSSAデータを取得し、 平行して、FPS-5のノウハウを反映した新機高性能レーダ を開発、運用する。 ■ JAXAは、接近解析/落下解析計算、国際調整を実施。 JAXA/JSFは、上斎原(レーダ)の既存設備の高性能化 を図り、少なくとも日本が打上げる衛星は大学衛星(10 センチ角クラス)についても追跡・監視能力を持つ。 ■当面は口径1m級の既存設備の改修により対応し、 全国にある天文台のデータや光学望遠鏡の設計・運 用能力の活用を図る。将来的には口径2m級の光学望 遠鏡を設置する。 ■JAXAは、接近解析/落下解析計算、国際調整を実 施する。 JAXA/JSFは、美星(光学)の既存光学設備 の改修(能力向上)により対応する。光学系システムの 構築やデータの取得、解析に当たっては、日本各地の 天文台との連携を図る。 ■天文台は、光学系の設計、運用ノウハウを提供する。 (上斎原レーダ) ●SSAセンター (飯岡レーダ) (美星光学望遠鏡) (1m望遠鏡) (50cm望遠鏡) ■当面は、下記の性能を目標とする。 ・官民の我が国保有衛星の監視サービス提供 : 50~100機 ・全ての日本起源スペースデブリの把握 : 1000個以上 ・他機関衛星の定常監視サービス : 100機程度 ・SSNカタログデブリ個数 :30,000個以上 (現行の2倍) ■一元化組織を構築する。 ・内閣府に新しく設置された「宇宙開発戦略室」のコントロールの下で、必要な機能を一元化した「SSAセンター(仮称)」 を設ける。また、国際協力のあり方、データポリシー、データセキュリティ、データの発表方法などを検討し、取得した 48 データは米国をはじめ海外のデータとの共有化を図る。 5.将来プロジェクトと宇宙法(6):SSAと宇宙デブリ回収(2/3) 宇宙環境保全・改善 ●目標 ・日本が宇宙環境分野におけるリーダーシップを発揮 ・日本の宇宙産業がデブリ対策で優位に立つ 現状 25年ルール適合 自己増殖の防止 新規打上機ミッション終了後 のデオービット手段 •国連、ISO等デブリ低減ガイドライン が制定 →ミッション25年以内のデオービット が必要 小型衛星用 実用EDT JAXA既存デブリ の除去手段 マイクロリムーバ 一機除去機 既存デブリの除去手段 (国際協力) デブリ複数除去機 非協力接近 技術 軌道上サービス 不具合調査等 •自己増殖が既に開始 →デブリ除去が必要 IADC、IAAなどで情報交換、連携 デブリ複数機除去 国際協力・国際的枠組み 近傍作業 デブリ除去 システム実証 デオービット(EDT)大型化 要素技術実証 非協力接近 導電性テザー + 非協力接近 デオービット(EDT)原理 2010 ←国際ミッションとして、 複数一括除去 ←非協力接近、推進系取付、デオービットの 一連の技術を実証し、デブリ除去技術を確立 ←km級テザー、A級電流等大型化技術を確立 ←非協力ターゲットへの接近技術を確立 ←小型EDTにより原理、要素を実証 2020 49 5.将来プロジェクトと宇宙法(6):SSAと宇宙デブリ回収(3/3) ●SSA/宇宙デブリ回収 論点 政策による対処 1 デブリ監視システム ・デブリ監視システムを充実化し、データ ベース化を図る。 の充実 注記 ・日本近傍での正確かつ高精度なデブリ観測ができ れば、より正確なデブリデータベース作成に貢献でき、 国際的な発言力強化にもつながる。 2 デブリの回収、発生 ・回収・排除に関する研究、ロボティクスを ・デブリ発生を最小限に食い止め、さらには低減が 忌避・衝突回避等の 含む技術開発を促進するための国際体 可能。 制の構築 ・特に日本の得意なロボティクス技術で世界に貢献で ルール化 ・国際的合意によるガイドラインの採択、 きれば、日本の宇宙産業発展につながる。 新たなルール作りへの更なる努力 ・軍事目的でのデブリ発生を、実験を含め て禁止するよう国際会議等の場で主張す ること 3 ・デブリに関する国際的な登録・情報公開 ・日本のリードで実現できれば、国際的発言力を増し、 環境と調和した 日本の宇宙産業発展につながる 宇宙開発のための 制度の確立 ・カタログデータ(どこにどんなデブリがある ・国の衛星に限るかどうかは要検討 制度検討 かの一覧)の権威付け 4 デブリ回収の仕組 みの構築 ・今後検討が必要 ・ロケット1回打上げ毎にデブリ回収税を徴収 :回収等のための国際基金の設立 (打上げ価格のXX%) (国連等による「デブリ回収基金」の設置) ・過去に発生したデブリについてどうするかの国際的 な合意が必要 50 6. おわりに(1):学生へのメッセージ ●期待すること: 勇気を持ち /リスクを恐れず/世界一に挑戦する Stay Ambitious/Stay Foolish/Stay Hungry 目標は実現する! ⇒ 継続は力なり! ⇒ 本物は消えない! ⇒ 世界を動かせ! Japanese Space Industry & Future Vision 日本の宇宙産業界と将来構想(平成14年)← 10年前に作成 宇宙太陽光発電 軌道上ロボット 宇宙旅行 未来のエネルギー 日本の得意技術 人類の夢の実現 成層圏飛行船 世界初の成層圏インフラ 51 6. おわりに(2):自己紹介 ●研究分野 (研究分野):宇宙/海洋/安全保障 (防衛・防災) (業績) :宇宙基本法の制定に貢献 (細部は、東京財団坂本HP参照) http://www.tkfd.or.jp/research/people/detail.php?id=128 ●プロフィール ■ 1976年4月: 三井海洋開発/船舶、海洋システムの設計・開発 <海洋> ・石油掘削船、2500トンクレーン・パイプ敷設船 ■ 1988年7月: 日産自動車/宇宙・防衛システムの設計・開発 <宇宙・防衛> ・固体ロケット、宇宙ステーション用サブシステム・実験装置 ・防衛システム製品(MBRS/MLRS) ■ 1999年7月: 日本航空宇宙工業会(技術部部長)/宇宙業務 <航空宇宙・防衛> ・オールジャパンとしての宇宙政策提案(宇宙基本法/宇宙活動法/宇宙基本計画) ・宇宙統計データ、海外宇宙機関との交流、国際航空宇宙展(TA2000/JA2004/JA2008) ■ 2011年4月: 東京財団研究員(リサーチフェロー) ・上記研究分野の政策を立法府・行政府に提案 ●学会活動 : (海外) 国際宇宙航行連盟(IAF)宇宙経済技術委員会委員 (国内) 測位航法学会理事 ●寄稿/講演 : 寄稿・論文100件以上/講演国内外多数 ●東京財団活動例 ■ 2011年9月 : 論考 「宇宙における利用分野の可能性」 ■ 2011年7/8月: 講演 「大震災における宇宙の貢献」 ・ 宇宙基本法フォローアップ協議会(超党派) ・ 科学技術創造立国調査会、宇宙・海洋特別委員会合同会議(自民党) 52
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