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第4回サーバントリーダーシップフォーラム
参加レポート
„ NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会主催
„ 第4回サーバントリーダーシップフォーラム
„ 〜社会に貢献し、人に奉仕するリーダーシップ〜
„ 参加レポート
„ 日時: 2014年11月16日 13時〜17時30分
„ 会場:アキバホール
©2014 AMWconsulting,Corp.
非常に内容の濃いフォーラムに参加できました。特に西水氏の講演に出てきたブータン前国王の真のサーバ
ントリーダーシップには敬意を表します。
真田理事長のナビゲーションからスタートし、講演の途中に日本サーバントリーダーシップ協会の活動報告を
挟み、構成も大変良かったです。
AMWのビジョンに「サーバントリーダーシップを日本に普及する」と謳っています。更に決意を新たにしました。
ただこの想いを共有するためにはAMWメンバー全員で参加するべきであったと後悔しました。
以下、私のメモを記します。
1.ナビゲーション〜サーバントリーダーシップについて〜
NPO法人 日本サーバントリーダーシップ協会 理事長 真田 茂人氏
サーバントリーダーシップは哲学である。手法・スキルではない。
提唱者ロバート・K・グリーンリーフ氏の定義「リーダーである人はまず相手に奉仕し、その後導くものである」
協会としての定義は①大義あるミッション・バリュー・ビジョンを示す(ビジョナリーの側面) ②メンバーに奉仕す
る(サーバントの側面)
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2.【基調講演】本気になったら何だって変えられる
〜心を動かすサーバントリーダーたち〜
元世界銀行副総裁 シンクタンク・ソフィアバンク パートナー 西水 美恵子氏
ブータンの前国王ジグミ・シンゲ・ワンチェク雷龍王の教え 『人の世に変わらぬものは「変化」のみである』
世銀の変革を進めた、雷龍王四世から学んだ“3つの教え”とは?
西水氏が、世界銀行(以下、世銀)の副総裁に就いたころ、世銀は大きな危機にさらされていた。グローバルな
世論が、世銀をつぶしてしまえと活発な市民運動に発展していたそうだ。西水氏はその原因を「草の根からか
け離れた職員の上から目線、縦割り組織の風土にあった」と振り返る。官僚的な組織文化を変えようと動き出し
た西水氏。しかし周りの反応は冷たく、無関心や猛烈な反対、嫌がらせなどであふれていた。そんな中で出
会ったのがブータンの先代国王、雷龍王四世(ジグミ・シンゲ・ワンチェク)だった。
「人の世に変わらぬものは変化のみ」。雷龍王四世への謁見で、この言葉を聞いたとき、西水氏は「国も組織も
成すのは人間。国づくりも組織づくりも、すなわち人づくり。ならば改革など忘れ、人間の成長そのものが動か
す社会的な変革、自分が組織を去っても成長し続ける文化、その種を一粒でもいいから蒔こうと決めた」という。
そして西水氏は、雷龍王四世から学んだ“3つの教え”について、静かに、そして力強く、聴衆に開陳した。
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<リーダーシップ精神=危機感>
1つ目の教えは<リーダーシップ精神=危機感>ということ。「世のため人のために動くリーダーは必ず自分に
真正直。真正直は必ず危機感を生む。この危機感をどんなに小さなことでも感知したら絶対に見逃すな。本気
で危機管理をしなさい、と学びました」
雷龍王四世は、「国民総幸福量」を提唱したことで有名だ。今でこそ世界中から注目されるようになった思想だ
が、そこにはブータンという国家に対する深い危機感があったからだ。ブータンの人口は70万弱、面積は4万平
方キロメートルを切る小さな国だ。東京都の人口を九州全土に散らばらせると、ブータンという国になる。そんな
小国が中国とインドに挟まれていた。その大きな危機感をブータン人の口癖を借りて表現すれば、「トラと象に
挟まれた蚊のような危機感」というぐらいの感情だ。
雷龍王四世は、即位した1972年から数年間、国家安泰の根源を見つめるために、国土を回る厳しい旅に出た。
ブータンの国土は複雑に入り組んで波打ち、急峻な山並みの連続だ。北に7000メートル級のヒマラヤ山脈の巨
峰も連なる。今も昔もクルマや道路に頼れるような安易な旅はできない。国王は自らに野宿を強いて歩き続け
た。「その謙虚な姿に胸を打たれ、人々は自分の家に王を泊めたり、食事と暖を共にしました」
そんな試練を課して王が行き着いたところは、「国民一人ひとりの幸せ。一人ひとりが本気でこの国に生まれて
よかったと言える幸せ、この国を守るのはそれしかない」ということだった。巡行のある日、王は側近に言った。
「我が国の民は、貧しくても心は豊かだ。近代化がもし、この国の豊かさを脅かすときが来たら、龍王の国は滅
び始めていくだろう」。そうして生まれた国民総幸福量という哲学は、国家安全保障政策でもあった。
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<リーダーシップ精神=チーム精神>
雷龍王四世の2つ目の教えは<リーダーシップ精神=チーム精神>だ。「世のため人のために働くリーダーは
奢りを知らない。その謙遜さは、人に仕えたいというチームをいくつも欲する。だから本気で一体となって動く
チームを育まねばならない」。
<リーダーシップ精神=逆さま精神>
そして3つ目の教えは<リーダーシップ精神=逆さま精神>だ。「世のため人のために動くリーダーは、人の身
に必ず我が身を重ねる。地位や人種・性別・宗教など多様な壁を超越してこそ、英知の恵みがある。だから、こ
の喜びを身を持って知り、信念と情熱を支え続ける“逆さま視点”を育成しないさい、ということを学びました」
雷龍王四世は「草根から遠い政治は、すなわち悪い政治だから」と、早くから地方分権制度を確立した。指導者
を資格ではなく、生まれで選ぶ王政は必ず国を危機にさらす。民主制への政治改革を自ら指導し、国王の絶対
拒否権を全面放棄したり、国会決議を最終決議にしたり、信任投票による国王弾劾法まで成立させてしまう。
そして最後に民主制が誕生したあかつきに突然、潔く退位した。
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3.【講演】ディズニー流リーダーシップ
〜難病の子どもとその家族に教えてもらったこと〜
公益社団法人 難病の子どもとその家族に夢を 代表理事 大住 力氏
大住氏の公演は日経セミナーでも拝聴したが、非常にエネルギッシュで感動的である。大住氏の夢・ロマンに
基づく起業には共感するところが多く、非常に勇気づけられる。AMWメンバーにも一度受講させたいと思う。こ
のように思う講師は今まであまりいなかった。
4.【特別講演】リーダーシップについて 〜生命保険業界での挑戦〜
ライフネット生命保険株式会社 代表取締役会長兼CEO 出口 治朗氏
テキストを全く無視した展開は共感を覚えるし、出口氏だからこそ成せる技だと思う。旧来の日本生保業界の
中にいてイノベーションを起こした起業には凄みを感じた。会場全員に特徴のある名刺を配るTOPセールス魂
には感服した。私も常にAMWにおけるTOPセールスであり続けなければならないと決意を新たにした。
以上
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