ブラジルの政策金利引き下げについて

ご参考資料
2016年12月1日
ブラジルの政策金利引き下げについて
ポイント① 政策金利を13.75%に引き下げ
11月30日(現地時間)、ブラジル中央銀行は金融政
策決定会合において、政策金利を0.25%引き下げ、年率
13.75%とすることを決定しました。
0.25%の利下げ幅は大方の市場予想通りでしたが、一
部の市場参加者は0.50%と、利下げペースの加速を予想
していました。利下げは2会合連続となります。
ポイント② 緩やかな利下げペースを維持
同中銀は、米大統領選でのトランプ氏の予想外の勝利
などを受けた外部環境の不透明感の高まりや、財政改革
の不確実性の高まりなどを考慮し、利下げペースの維持を
決定しました。
同中銀は、金融政策決定会合後の声明で、資産価格
のボラテリティの拡大は、新興国市場にとって好ましい時期
の終わりを示唆すると説明しています。また、このような状況
を受けて、ディスインフレが阻害される可能性があることを指
摘しています。さらに、財政改革の議会承認と実行プロセス
の長期化や不透明感の高まりも、インフレ目標達成におけ
る主要なリスクとして指摘しています。
一方で、同中銀が公表した2017年のインフレ率の市場
予想は4.9%前後と、前回の金融政策決定会合から低下
した点を指摘し、インフレ率が2017年と2018年の目標の
4.5%に収斂していくことと、金融政策の段階的な緩和は
両立できるとの認識を示しています。
ポイント③ ブラジルレアルは対米ドルで小幅高
図1:政策金利の推移
(%)
16
14
12
10
8
(%)
12
15/1
15/7
16/1
16/7
(年/月)
期間:2013年12月~2016年10月、月次
8
6
4
13/12
14/6
14/12
15/6
15/12
16/6
(年/月)
図3:為替レートの推移
期間:2013年12月31日~2016年11月30日、日次
(円/ブラジルレアル)
(ブラジルレアル/米ドル)
50
1
ブラジルレアル高
今後の金融政策について、同中銀は利下げの幅やペース
は、インフレ見通しや、インフレに影響を与える要因次第とし
ています。また、外部環境次第で、景気回復の遅れなどに
よりディスインフレが加速した場合、利下げペースを加速させ
る可能性があると指摘しています。
20
2017年1月11日
14/7
10
40
12月1日
14/1
図2:拡大消費者物価指数(前年同月比)の推移
11月30日のニューヨーク外国為替市場では、対米ドルで
前日比0.4%程度、対円で同2.3%程度のブラジルレアル
高となりました。
重要
イベント 12月9日
期間:2014年1月1日~2016年11月30日、日次
2
ブラジルレアル安
30
10
13/12
3
4
対円(左軸)
対米ドル(右軸、逆目盛)
14/6
14/12
15/6
15/12
16/6
5
(年/月)
(出所)Bloombergデータより野村アセットマネジメント作成
貿易収支(11月)
拡大消費者物価指数(11月)
金融政策発表
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