福音主義神学研究 B

KBI「組織神学」講義 補講
一宮基督教研究所
安黒 務
KBI「組織神学」 補講
日本の神学校
1.
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基礎神学教育
「基督教教理入門」と
「キリスト教神学」
2.
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現代思想、現代哲学、現
代神学の扱い
『総説現代福音主義神
学』の狙い
3.
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「近代神学・現代神学・
ポスト・モダン神学」と福
音主義神学の関係
ICD
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Ⅰ-第1章 岐路に立つ現代のキリスト教と教会
-D.ウェルズの分析をめぐって
フォーサイスによる警鐘
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「孤児となった神学」
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D.ウェルズ著『真理のための場はない』
G.マーズデン著『ファンダメンタリズムとアメリカ文化』
J.G.メイチェン著『キリスト教とは何か』
H.R.ニーバー著『アメリカにおける神の国』
D.ウェルズの分析-四つのポイント
福音派諸教会における現象
実践のテクノロジーの支配
アメリカ教会に見られる最近の諸傾向
Ⅰ-第2章〝近代精神〟の九つの相
-〝古典的・伝統的平衡の粉砕〟
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H.コックス著『世俗都市』
E.トレルチ著『ルネサンスと宗教改革』
啓蒙思想の「統一した特徴」
I.カント『啓蒙とは何か』
カントの二つの主張
春名純人著『哲学と神学』
Ⅰ-第3章「モダン」の〝発展〟と〝ゆらぎ〟
-キリスト教神学へのチャレンジ
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2.
十九世紀-啓蒙思想の発展と応用の時
代
二十世紀-「モダン」の継続的発展と〝メ
タゆらぎ〟
1.
2.
円熟する時代?
ポスト・モダンの台頭
1.
合理主義と非合理主義との弁証法的緊張
1.
2.
H.ドーイヴェルト著『西洋思想のたそがれ』
C.ヴァンティル著『組織神学序説』
Ⅱ-第1章 組織神学の〝退潮〟と
「全教会的神学の不在」?
組織神学の退潮期
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エリクソン著『キリスト教神学』
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神学的寿命の短命化
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全教会的神学の不在
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T.ウルフ「ミーイズム(me-ism)の時代」
J.ネスビッツ「多種選択の時代」
M.エリソクン著『神学はどこへ行くのか』
W.ホーダーン著『転換期に立つ神学』
C.ブラーテン著『組織神学』第一巻
P.バーガー
グレンツ、オルソン共著『二十世紀の神学』
D.ブローシュ著『御言葉と御霊の神学』
「巨匠の不在」
1.
2.
十九世紀の教父:F.シュライエルマッハー
二十世紀の教父:K.バルト
Ⅱ-伝統・経験・理性・文化と聖書
-神学形成上の資料問題
1.
多元的複合説
1.
2.
伝統・伝承および信仰の遺産
1.
2.
3.
J.マッコーリー著『キリスト教神学の諸原
理』
カトリックにおける「聖書と聖伝」-啓示の〝
二重源泉説〟
〝反信条主義〟、〝聖書主義〟
「聖書のみ」の原理
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第1節 啓示概念のシフトと多様化
啓示理解における近代の〝重大なシフト〟
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E.T.スコット著『新約聖書の啓示概念』
B.ラム著『特別啓示と神の言葉』
H.ペールマン著『現代教義学総説』
I.カント著『純粋理性批判』
J.ベイリー著『最近の思想における啓示概念』
実存論的神学と神の啓示-R.ブルトマン
2.
1.
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3.
ブルトマンにおける啓示理解
啓示と歴史
啓示と聖書
多様化が進む啓示理解
3.
1.
ヘルベルト・ブラウン著『新約聖書神学の問題性』
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第2節 自然神学への回帰
1.
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4.
「ドイツ・キリスト者」運動
バルトとブルンナーの「自然神学論争」
ブルンナーの自然神学
バルトの「キリスト一元主義」と「関係の類
比」
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第3節 神の一般啓示理解はどのように?
1.
伝統説
1.
2.
2.
トマス的自然神学の路線継承:B.デマース
トの立場
トマス的な自然神学を避けつつ、伝統的発
想継承:M.エリクソンの立場
再構成説-「対立」と「関係」を中心とす
る
1.
春名純人著『恩恵と自然』
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第4節 神の特別・救贖啓示
1.
2.
キリストの贖罪と特別啓示
「行為と言葉の不可分な複合体」
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第5節 神の特別・救贖啓示と聖書
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神の「特別・救贖啓示」はその証言文書
として〝聖書〟を産む
「命題的啓示」と聖書
「ある種の予断」による聖書へのアプロー
チ
トレルチの「歴史的方法」
ブルトマンにおける「権威の交換」
聖書の「自己証明性」
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第6節 聖書に関する十二項
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4.
霊感は聖書の〝言葉〟と密着している
聖書の成立には、神と人間とによる「有
機的同流」と呼ばれる連合活動が顕著で
ある
聖書は神の言葉でるある
聖書は無謬である
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第7節 カール・バルトの「神の言葉」
1.
2.
バルトにおける「神の言葉」
問題点-「神秘的弁証法」を中心に
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第8節 「正典の中の正典」論議
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渡辺善太著『聖書論第一巻・聖書正典
論』
F.F.ブルース著『聖書正典』
G.マイヤー著『歴史的-批評的研究方
法の終焉』
Ⅱ-第3章 キリスト教と神の啓示
第9節 聖書の「非神話化」論
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R.ブルトマン著『新約聖書と神話論』
新約聖書の世界像
神話的表象
神話的表象にしばられない真理
非神話化の問題
人間の実存に関する一定の理解
神学は帰するところ人間論である
人間存在の歴史性
神の啓示-人間の実存史の脈絡の中に
Ⅱ-第四章 ポスト・モダニズムの挑戦
とキリスト教神学の〝脱構築〟
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「知の革新」としての「ポスト・モダン」?
「テクストの外には何もない」-〝ロゴス中心主
義〟の拒否
「脱-神の言葉の神学」
〝アウグスティヌスと救済史の終焉〟
過去と現在の〝橋渡し〟
「物語神学」
〝読み手による創作〟?
Ⅱ-第五章 「神の死」と「神の変様」
-逆説的内在化・暗号解読・述語化
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「もし神が存在するなら、人間は無」
「形而上学をもたない…成功した生など決して存在しな
い」
カントによる〝方向指示〟
広がる現代の四傾向
「神について<この世的>に」
「宗教批判」と「他者のための存在」
「上」でもなく「外」でもなく、「存在の深み」
〝述語〟としての神
「神的両極性」と「ルアー」(疑似餌)としての神
Ⅱ-第六章 宗教的多元主義
の神学と「キリストのみ」
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宗教的多元主義の台
頭の背景
トレルチ「キリスト教の
絶対性と宗教史」
賀川豊彦「よき宗教」と
ブーケー「成就説」
WCCと「混合主義」
アラン・レイスの三類型
今、なぜ多元主義か?
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「コペルニクス的転回」と
「神学的ルビコンの渡河」
ヒック「霊感的キリスト論」
神話としてのキリストの受
肉
「三つの様相」三位一体
「実在」と相互補完主義
「新宗教」の誕生?
Ⅱ-第七章 十字架におけるキリストの贖罪
-福音主義キリスト教の「品質証明」
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〝主は我らの罪を負われた〟…福音がよって
立つ基盤
教会史上の諸説
〝人間論的展開〟-下からのキリスト論
〝機能主義〟-A.リッチェルは死なず!
「政治的神学」における〝キリスト〟と〝救い
〟
贖罪論と日本の教会
福音主義教会の贖罪論の基礎にあるもの
Ⅱ-第八章 教会の「理解」と「誤解」
第一節 教会の〝一般文化史への解消〟?
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「教会は月のよう…」(アンブロシウス)か?
「福音主義教会観の破滅」?
〝世俗的宣教〟を担う〝政治的教会〟?
〝潜在的教会〟と「教会の外の教会」
無教会主義と「ひとり、一教会」?
「自己の根源について徹底的に」
Ⅱ-第八章 教会の「理解」と「誤解」
第二節 教会と聖霊
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聖霊-「無名で顔の見えない側面」
古代教会と聖霊
「聖霊-教会-個人」という図式-中世教会
近代における「神秘的でないキリスト教」
ペンテコステは〝神話〟?
〝創造者なる御霊よ、来たりませ〟!
Ⅱ-第九章 キリスト教終末論のゆくえ?
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教義学の「笠石」(L.ベルコフ)
十九世紀神学における「脱終末論的傾向」
二十世紀神学における終末論の復興とその背景
「新しき視点」(熊野義孝)と「危機感覚」
先駆としての「カント主義」
「実存集中」
「歴史感覚」と神の救済史
「未来感覚」と歴史の神学
〝最後の審判〟と〝永遠の刑罰〟
嵐の中に立つ〝永遠の刑罰〟の教理
〝絶滅説〟と福音派
バルトの〝キリスト論的ユニヴァーサリズム〟
〝絶対的・全面的ユニヴァーサリズム〟へ
〝多元主義的ユニヴァーサリズム〟
第二バチカン公会議はどこへ?
聖書的終末論への礎石
Ⅱ-第十章 「福音主義」と日本の教会
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「福音主義」-〝融通無碍〟化した呼称?
アメリカの「自由教会」型キリスト教と日本の教
会
「福音同盟会」の〝九ヶ条〟と日本の教会
日本の教会と神学における「ドイツ捕囚」の問
題
Ⅱ-第十一章 期待される神学と霊性の問題
第一節 期待される神学研究の姿
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『神学の精髄』(ウィリアム・エイムズ)
神学研究の〝要訣〟
『敬虔なる願望』(フィリップ・シュペー
ナー)
「営む手と心次第で、悪魔の神学」も(H.
ティーリケ)!
Ⅱ-第十一章 期待される神学と霊性の問題
第二節 神学研究と福音主義的霊性
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〝信仰覚醒の主役〟はどこに?
目指すべき信仰の現実態と霊性の形成
へのステップ-D.ブローシュの提言を中
心に
「霊性」は神学教育の現場から!
<付録>神学的動向(キリスト教神学
はどこへゆくのか?)の分析と予測
我々は神学の動向をどのようにして知り、語ることができるか?
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神学によって影響を受ける根本領域
神学の動向を研究することの意義
神学的動向の分析と予測
文化的、宗教的トレンド
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社会変動
宗教上の諸トレンド
神学以外の諸学の影響
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〝メガトレンド〟-主観主義の深まり
諸学の影響
現代における神学の一般的傾向
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〝対立〟(アンティテーゼ)の消滅傾向と〝接点〟の多様な模索
人間中心主義(Anthropocentrism)