2016年7⽉4⽇ ⽇本株ファンドマネージャーの視点 『有料ネットサービスに惜しまずお⾦を払う時代!』 ※このレポートでは、⽇本株ファンドマネージャーが注⽬しているトピックなどを毎週お届けします。 最近、私の周辺で有料ネットサービスを利⽤する⼈達が急速に増加しています。ドコモの『dマガジン』は その中でも⼈気の⾼い有料サービスの⼀つです。⽉額利⽤料⾦432円で、読みたい経済誌(週刊ダイヤモ ンド、週刊東洋経済、週刊エコノミストなど)の特集記事を読むことが出来ます。また最近では週刊⽂春の ⾇添前都知事の記事も毎週読むことができました。このサービスは、スマートフォンだけではなく、家庭の PCやタブレットでも記事を読むことが出来ます。 世界で多くのユーザーから⽀持されている『Evernote』も⼈気を集めています。先⽇、有料版の 『Evernoteプラス』と『Evernoteプレミアム』の値上げが発表されました。プラスが約5 0%の値上げ、プレミアムが約33%の値上げです。加えて無料版のベーシックは、同期できる端末の数が 無制限から2台までに制限されるそうです。既に有料版のEvernoteを⽇頃から使っている⼈からす ると使い慣れたものを別のものに変えるわけにもいかず、値上げを受け⼊れるしかなさそうです。それどこ ろか今まで無料版を使っていたユーザーも機能制限により、値上げされた有料版を検討せざるを得ない状況 です。圧倒的なユーザーの⽀持を得たアプリケーションの価格⽀配⼒を⾒せつけられた気がします。 他には『Amazonプライム会員』も⼈気があります。年間3,900円で様々な特典が利⽤できるサービ スで、映画やTV番組が⾒放題になったり、100万曲以上の楽曲が無料で楽しめるサービスや、写真を無 制限でクラウドに保存できるサービスもついてきます。Amazonは現在のところ、このプライム会員の サービス拡充で、無料ユーザーを有料ユーザーにシフトさせる戦略のようですが、Eコマースでの覇者と なったあとの値上げも覚悟しなければなりません。 また⽇本限定のローカルなサービスですが、最近⾮常に⼈気が出ているフィンテック関連のサービスに、⾃ 動家計簿アプリケーション『マネーフォワード』があります。このサービスも⽉額500円のプレミアム会 員になると、銀⾏⼝座やクレジットカードなどが無制限に連携可能になり、⼀括更新、ポイント・マイルの 有効期限表⽰、銀⾏残⾼不⾜のお知らせ機能などいろいろ便利な機能が利⽤できるようになります。 ⼀度プレミアム会員の機能を使うとあまりの利便性に無料会員に戻れなくなってしまいます。 以上のように、⼀度有料サービスの世界に⼊り込むとなかなか抜け出せない⼀⽅、有料サービスにお⾦を 使った分を何かで削減する⾏動を起こしてしまいます。⼀般的には電気・ガスなどの公共料⾦の節約をすぐ に思いつきますが、最近⽇本で注⽬のプリペイドカード『LINE Pay』で節約することも⼀つの⽅法だ と思います。 例えば、⽉額25,000円のショッピングを『LINE Pay』を利⽤して決済すると2%のポイントが 付与されるため500円の節約になります。2%のポイント付与はマイナス⾦利下の⽇本ではかなり魅⼒的 な⾦融サービスです。 ⽇頃からこの様な視点でネット関連やフィンテック関連の銘柄に⽬を向けて⾒てみると、確かに価格⽀配⼒ のある銘柄の株価が割⾼な評価をされていることも納得がいくこともあります。ただ、逆にイメージだけで 割⾼な⽔準まで買われてしまっている銘柄も多く存在することも忘れてはならないと思います。 株式運⽤部 ⼩出 修 ■当資料は情報提供を⽬的として⼤和住銀投信投資顧問が作成したものであ り、特定の投資信託・⽣命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するもの ではありません。■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成 しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当 資料に記載されている今後の⾒通し・コメントは、作成⽇現在におけるレ ポート作成者の判断に基づくものであり、事前の予告なしに将来変更される 場合があります。■当資料内の運⽤実績等に関するグラフ、数値等は過去の ものであり、将来の運⽤成果等を約束するものではありません。■当資料内 のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 大和住銀投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第353号 加入協会 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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