糖尿病運動療法についてのQ&A

糖尿病運動療法についてのQ&A
Q.運動をしようと思いますが、なかなか続けることができません。どうしたら
よいでしょうか?
A.①体力に見合った運動を選ぶことにより、効果的で安全に行うことが出来ま
す。負荷の弱い運動ではなかなか効果が見られなかったり、強すぎる運動では筋肉痛
やけがの原因となり続けることができません。
運動の強さは中等度の強さの運動が適しています!中等度の強さとは、
「多少息切れはするものの、人と話しながら続けられる程度の運動」です。
「ハアハアと息切れして会話がほとんどできない」では強すぎです。
「歌がうたえるくらい余裕がある」では弱すぎ、この間の強さで運動を行って
ください。
②毎日続けなければならないという、こころの負担はありませんか?
運動の効果は翌日まで持続するため、忙しい日や体調の悪い日はお休みして
もかまいません。週3~5日行えるとよいでしょう。
※運動の専門家(理学療法士)に相談することにより、より安全で効果的な
運動ができるでしょう。
Q.運動が苦手なので、食事療法だけで取り組むことは出来ますか?
A.運動療法によりインスリンの感受性が改善します。
2型の糖尿病患者さんが食事制限だけで減量しても、体の脂肪は減りますが糖尿病の
改善効果は十分ではありません。
食事と運動療法を合わせて行うことで、インスリンの感受性(働きやすさ)が改善し、
血糖のコントロールが良くなります。さらに HDL(善玉)コレステロールが多くなり、
動脈硬化を予防することができます。
Q.膝や腰が痛くてなかなか運動が出来ません。何か良い方法はありますか?
A.まずは日常生活を活動的に過ごしてみましょう。
痛みがある時に無理に運動を行うと、さらに痛みが強くなったり転倒の危険が高くな
ったりと、日常生活に支障を来すこととなります。
生活の中での、家事動作(屋内の掃除、拭き掃除など)やガーデニングでもエネルギ
ー消費の効果があります。
Q.日常生活で筋力を向上させる方法はありますか?
A.文明の力ではなく、ご自分の足に頼りましょう。
日常生活においては、階段や坂道の上り下りなどで筋力の向上が期待されます。
例えば、駅やビルではなるべく階段を利用するよう心がけましょう。また、日
常生活の中で歩いて移動する機会をできるだけ多く作りましょう。
また、歩くことに目的をもたせて、休日にはショッピングに出かけたり、史跡
を訪ねたりするのも良いでしょう。
Q.妊娠糖尿病と診断されました。どのような運動を行えばよいでしょうか?
A.ウォーキングなどの軽い運動を15~30分程度続けるとよいでしょう。
激しい運動は胎盤の血流量が減少し胎児に負荷がかかるなどの問題が起こりや
すくなります。妊娠中は強くからだを動かすスポーツは避け、負荷の少ないウォ
ーキング程度の軽い運動を 15~30 分程度続けると良いでしょう。そうすることで
静脈瘤の予防や、体力の向上、分娩に要する時間を短縮するなどの効果があると
されています。
運動を行う前に必ず主治医の診察を受けその指示に従ってください。
Q.普段から血圧が高めですが、運動をしてもよいでしょうか?
A.運動には、「してもよい人」「悪い人」がいます。運動を行うにあたっては主治
医と相談して行うようにして下さい。下記のひとつでも当てはまればその日の運
動は休みます。
・血糖値が 250mg/dl 以上
・最高血圧が 180mmhg 以上
・脈拍が1分間に 100 拍以上
・体調が悪い(熱、頭痛、腹痛、下痢、睡眠丌足)
運動中にこんな症状がでたら・・・
動悸、胸痛、関節痛、筋肉痛、気分悪い、目がかすみ、めまい等、いつもと違う
な・・・と思ったら主治医に相談をしてください。
*注意点*
① 食前の運動は低血糖の恐れあり、運動は
必ず食後に行いましょう。
② 運動時靴擦れに注意し、履きなれた
靴を履きましょう。
③適度に水分の補給をしましょう。
④運動前には準備運動、運動後はストレ
ッチ等を行いましょう。
Q.どのくらいの運動をすればいいのでしょうか?
A.1回に 15 分以上続けるようにしましょう。
運動開始 15 分を境に、エネルギー消費の比率が血糖中心から脂肪中心へと移
行します。15 分以上の運動で脂肪燃焼効果があります。
1日おきにしても、インスリンの効き目を高める効果は持続しますので週3~
5回行うようにしましょう。まとまった時間が取れない場合は、細切れで運動し
ても効果はあります。
厚生労働省は「健康日本21」の中で、1日の目標歩数を男性9200歩、女性8300
歩と定めています。
歩数計を持つことで、1日の活動量を把握しやすくなります。