心の良第１学年詩い心と悪い学年通信第９号平成２８年４月２７日（水）浜松市立高台中学校心世の中には人のために尽くす立派な人がたくさんいますが、一方盗みをしたり、人をごまかしたりするような悪い人もいます。でも、どんな人にも良い心があります。そして、その良い心は皆さんの心の中にある悪い心と闘っているのです。良い心が悪い心に勝った時には、良い行いをするのです。もし、悪い心が勝つと悪い行いをするのです。北海道の北の果てに網走という町があります。その町には重い罪を犯した人が入っている刑務所がありますが、そこに刑務官として勤める A さんの話を聞きました。「ある寒い冬の日、一人の男が重い罪を犯し無期懲役の判決を受けてこの刑務所に入ってきました」。その男は、初め騒いだり、わめき散らしたりするばかりでどうすることもできませんでした。A さんは言いました。『あなたはどんなにもがいても今はここから出ることはできません。それよりもこれから新しい人生を始めるんだという気持ちで一生懸命働いてごらんなさい。きっと絶望から生き甲斐を見いだすに違いありません。』厳しい刑務所ではありましたが、自然だけは美しく偉大でした。彼は、刑務所の農場で一生懸命働きました。やがて、彼の真面目な働きぶりが認められ、１２年間の服役後、彼は晴れて世の中に出されたのです。彼は、その後も精一杯働き、今では立派な社会人として活躍しています。『私がもし、働くことの尊さを少年の頃から知っており、自分の悪の心に打ち勝つことができていたら、けっして泥棒や人殺しはしなかったでしょう。これから育っていく人たちがけっして、私のような過ちを犯さないことを心から神に祈ります。』と。良心とは、自分の心の中にある神様のようなものです。心の中の良心だけは、いつも私たちの行為を見ています。 ◇《諸君は諸君の子どもたちを不幸にする最も確実な方法を知っているか。それは、彼が欲しいと言ったものは何でも手に入れる習慣をつけてやることだ。》ルソー