. ] .ASEV . npJ Vo . 7 , 1 NO.l ( 1) 699 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 〔研究報文〕 石灰礁及びカキ殻の土壌施用が赤ワイン用ブドウの果汁成分に及ぼす影響 長尾明利 ) 1 、佐藤充克 1 ) ¥ 上野 いメルシャン株中央研究所、干152 昇~ )、中沢和生川、横塚弘毅;引 藤沢市城南 4 丁目 9 ~ 1 :.!)メルシャン株勝沼ワイナリ一、干-190 -31 ¥)山梨大学発酵化学研究施設、干 04 tcefE eht fo noitaclpA Akitosh fo Merlot NAGAOI) 1) ~) Central 甲府市北新 l 丁目 13~ fo Limestone Compsiton Research ぺNoboru Koki YOKOTUKA 152 Mercian Ktsunuma Winery fo Enology and , Mercian ot eht lioS on Grape eciuJ Sauvigno Kazuo UENO~) , 1 1 lehS Cabernt SATOI) Laborties Fujisawa ro retsyO and ,M ichkatsu 山梨県東山梨郡勝沼町下岩崎 1"125~ NAKAZAWA:ll and 山 Corpation ,91 ,Johnan 4-chome , ,JAPAN ,52411 ,Simoiwasaki ,Katunuma , Yamanashi 90431 , JAPAN etutitsnI ) : 1 Kitashn l-chome ,Kofu ucitV t1 ure 04 ,JAPAN ,Yamanashi ytisrevnU ,311 , えることは明らかである。日本のブドウ栽培地 緒論 には、その土壌が無機塩類に之しい火山灰土壌や 粘土質土壌であることが多いのに対し、世界の ブドウは世界の広い地域で栽培されており、 気温や降水量などの条件が整えば殆どどのよう ワイン名醸地といわれる地方、例えばフランス な土壌にでも栽培可能である。実際、極端な酸 の Bordeaux 性やアルカリ性の土壌、極度に不毛あるいは塩 基盤にしているところが少なくない。これらの土 分の強い土壌、極端に乾燥したり多湿な土壌等 壌には、カルシウム、カリウム、マグネシウム等 を除き、砂質土壌、粘土質土壌、石灰質土壌、 の無機塩類が多量に含まれており、これら無機塩 火山灰土壌、岩石土壌などのあらゆる土質の栽 類がブドウの果汁やワインに何らかの影響を与え 培 地 が 存 在 す る (4 , 8) 。 し か し 、 ブ ド ウ の ていると考えられる。 生育や果汁成分に栽培地の土壌成分が影響を与 や Champagne は、石灰質土壌を 本研究では、山梨県勝沼町のメルシャン城の 平試験農場において、カルシウム成分を多く含 ホ Coresponding む石灰離やカキ殻を施用した栽培土壌に栽培さ . rohtua - 4 . J ASEV Jpn. Vo . 1 7 ,NO.l 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 ( 1) 69 れている、垣根仕立ての Merlot 生 育 調 査 収 穫 約 3 週間前の 195 及び Cabernet 日に、 Cabernet を用い、これらの果汁成分に及ぼす Sauvignon 年 01 月 5 日 、 6 について各試験区 Sauvignon 土壌成分の影響について調べ、若干の知見を得た 4 株ずつ、枝数、本葉数、冨 j l梢葉数、葉面積を測 ので報告する。なお、本報告の一部は、 ASEV 定した。葉面積は、各試験区から 01 枚ずつ本葉と JAPAN 副梢葉を採取し、それぞれグラフ用紙に型取りし 年度大会で発表した C6 ) 。 491 た重量から葉面積を算出し、それらの平均葉面積 に葉数を乗じて求めた。 材料と方法 供試品種と土壌処理 城の平試験農場において、 1984 . VC refiniu gnon α) かった日に行った。 192 年に栽植された niu ザre α) と Cabernet CsitiV Mer tol 土壌分析土壌試料の採取は 1 週間以上降雨のな 山梨県勝沼町のメルシャン 年6月 25 日、各試験区ごと任意の 5 箇所より地表から約 Sauvi- を試験に用いた。 年 6 月2 日 、 193 下の土壌を採取した。採取した土壌は、よ 50cm Guyot x2m の栽植密 く混合しながら細かくし、室内風乾後、粒団を粉 度で栽培した。新梢数は冬季勢定時に約 8 芽まで 砕しながら 2 m の網簡にかけ、舗を通ったものを とし、摘心は夏季現定時に高さ約 185cm 風乾細土としポリエチレンー袋に入れ分析に使用す 型の垣根仕立てで. O 75m Simp1e で行 L¥ 果房数は概ね l 新梢当り 2 房となるよう摘房し るまで冷蔵庫で保存した。土壌標準分析・測定法 た。土壌処理は、対照区、石灰醸処理区、カキ殻 C2 )、土壌養分分析法(3 )に従って、水分、 処理区の 3 試験区を設けて行った。石灰醸処理区 pH 、アンモニウム態窒素、硝酸態窒素、リン酸 は、ブドウ樹の栽植前に 2891 年に合計 吸収係数、可給態リン酸、水溶性陽イオン、置換 a 、地表より 1 m 掘り下げ、様々な大きさ(直 性陽イオン、塩基飽和度を測定した。土壌処理は の石灰離を三層に分けて施用した それぞれ 2 年にわたるが分析値の処理は一括して 30 径 5 -300mm) 年と 1983 1)。カキ殻処理区は、 CFig. 198 年と 190 。 行っ Tこ 年に 1 )水分、 pH 水分含量は、風乾細土を赤外線水 畝間の土壌表面に 01 a 当たり 6 t のカキ殻を散布 し、その後深さ 20cm 分計(ケット、 FD-220) まで中耕を行いカキ殻をすき lioS 0 C で乾燥 させた減少量から含水比として測定した。 pH は ) 。 1 込 ん だ CFig. を用い、 105 modified with lioS limestone modified with oyster slehs retsyO IioS dnaS enotsemiL 60% 20% 02 cm selunarg ehs Il s ( 6/ tO1 dexim Ianigiro 20% ) a htiw eht Iios 中 (=5mm) Soil80% lioS 30cm iL enotsem selbbep (中=lO mm) 30cm iL enotsem selbbep 50% 中 (= 0103 mm) iL enotsem IIams skcor 50% 中 (= 30 . giFl citamehcS Iios snoitidnoc 20% mm) deifdom 一 5 一 htiw iI e notsm ro retsyo . sllehs nu 釘det' ae . J ASEV . npJ Vo . 1 7,. oN1 ) ( 6991 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 ガラス電極法により、蒸留水を加えた懸濁液の pH である pH 加えた pH (H 2) 0 と 1N 塩化カリウム液を (KC1) を測定した。 pH ブドウ果実は、 291 果汁分析 年と 391 年に 9 月 上旬もしくは中旬からほぼ 1 週間ごとに収穫時ま (H 2 0) は で各試験区から 04 粒ずつを採取した。採取した 未風乾新鮮土の乾土01 g 相当量に水52 m L を加 ブドウは、水でよく洗浄し水気を切った後自然乾 え、揖梓後 l 時間以上放置した後、懸濁状態にし 燥させ、二酸化炭素を充満させた容器の中で l 粒 て pH を測定した。 pH ず、つ果皮を剥ぎ、パルプ部分を手動式の圧搾機を (KCD は風乾細土01 g に 1N 塩化カリウム液52 m L を加え、 pH (H 2 0) 用いて圧搾し果汁を調製した。得られた果汁には 酸化防止のためメタ重亜硫酸カリウムを S 02 と同様の操作をした。 2 )アンモニウム態窒素、硝酸態窒素 して05 アンモニ mg/L 添加した。 Amerine and と Ough ウム態窒素は、塩化カリウム液浸出法で得た試料 (1 )の方法に従い、糖度、 pH 、 総 酸 、 糟 組 をセミミクロケルダール蒸留法で蒸留、滴定して 成、有機酸組成、フェノール組成、遊離アミノ酸 分析した。硝酸態窒素は、塩化カリウム液浸出法 組成を分析した。 で得た試料にデバルダ合金粉末を加え還元させた 1 )糖度、酸度 糖度は手持ち屈折計(アタゴ、 後、セミミクロケルダール蒸留法で蒸留、滴定 N1 ) 、 pH はガラス電極 pH メータ一、総酸は し、先に求めたアンモニウム態窒素含量を差し引 平沼自動的滴定装置を用いて測定し、酒石酸とし いて算出した。 て換算した。 3 )リン酸吸収係数、可給態リン酸 2 )糖組成 果汁をメンプランフィルター ( . 0 54 リン酸吸収 係数は、リン酸アンモニウム液法でリン酸を吸収 μm) で漉過後、蒸留水で01 倍に希釈し、高速液 させた後、パナドモリブデン酸法によりリン酸の 体クロマトグラフィー (HPLC) 吸光光度を測定した。可給態リン酸は、 トルオー 分析は、島津 SCRI0IN グ法によって抽出した後、アスコルビン酸還元法 レススチール製カラム(8 m ID によりリン酸の吸光光度を測定した。 検出器(日立、 L ) 03 4)水溶性陽イオン、置換性陽イオン、塩基飽和 を用い、カラム温度06 C 、流速. 05 mL/min 度 ゲ、ルを充填したステン x) m03 と RI で行い、溶出液として水 で 0 溶出した。 水溶性陽イオンは風乾細土 (1 :5) 水抽出 3 )有機酸組成 法により、風乾細土01 g に蒸留水05 m L を加え 果汁の前処理は Yokotsuka 52 0 C で 1 時間振り混ぜ、上清をろ過し試料液とし l te a. た。置換性陽イオンは風乾細土 5 g に 1N 酢酸アン 酸分析には、東洋曹達 TSgel モニウム液01 で分析した。 (9 )の方法で行った。 HPLC x) m04 (6 m ID m L を加え 1 時間振り混ぜ、上清 ( . 7 m8 をろ過し試料液とした。水溶性陽イオンとしてカル ID と TSge1 での有機 OApack-P カラム OApack-A カラム 、 2 本連結)を用い、 . O 57 x m03 シウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、 m M 硫酸 (pH . 2) 8 置換性陽イオンとしてカルシウム、カリウム、マ は04 0 C 、流速は. 06 mL/min グネシウム、ナトリウム、マンガンをプラズ、マ発 4)フェノール組成 果汁の全フェノールは、 光分析装置(島津製作所、 ICPS-100 Sing1eto (7) の方法で分析を行つ ) III を用 and Rosi を溶出液とし、カラム温度 で溶出した。 度は、ショーレンベルガ一法によって求めた陽イ fこ 。 5 ) 遊 離 ア ミ ノ 酸 組 成 果 汁 1 m L を HC トク オン交換容量に対する置換性のカルシウム、カリ エン酸ソーダ (pH . 2) 2 緩衝液で希釈後、メンブ ウム、マグネシウム、ナトリウムのミリグラム当 ランフィルター (0.45μm) 量の和との比によって求めた。 ミノ酸自動分析システム(日立)で分析した。 いて定量し、酸化物含有量に換算した。塩基飽和 - 6 一 で櫨過し、 HPLC ア . J ASEV . npJ Vo . 7 1, . oNl ワインの製造方法 は 、 t olreM が 291 enrbaC 日 、 t Sauvigno 391 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 ( 1) 69 結果及び考察 ワイン製造に用いたブドウ 年 01 月 6 日と 391 が 291 年 01 月91 ブドウ果実の採取並びにワインの試醸試験を 年 01 月2 6 日と 行った291 年 01 月2 5 日に収穫した。各試験区ごと、そ れ ぞ れ 約 20--30kg 年は日照時間が長くブドウの生育に良 好な天候に恵まれたが、 391 のブドウを収穫し、除梗、 年は例年に比べると 破 砕 の 後 、 メ タ 重 亜 硫 酸 カ リ ウ ム を 100mg/L 夏期の異常低温と多雨の年であったため、糖度の 添加した。乾燥酵母s ecynroacS 充分な上昇が認められなかった。データ的には両 eaisiverec 年とも同様の傾向を示したので、果汁についての W3 を用い 02 0 C で 1 週間発酵させた後、マスト を圧搾し、 32 0 xirB データは比較的平年値に近いと考えられる 291 となるよう上白糖で補糖し のものを主として示した。 て完全発酵させた。これにメタ重亜硫酸カリウ ムを 100mg/L 年 添加し、約 1 ヶ月間静置し澱を 下げた後、上清をデカンテーションし櫨過後瓶 土壌の化学性土壌分析結果のうち、土壌中の 詰めした。 無機塩類濃度と関連の深いものは、 pH (KC ワイン分析 比重、アルコール、 pH ( ) OzH 、 l)、水溶性陽イオン濃度、置換性陽イオ ン濃度、塩基飽和度である。 291 、滴定酸 pH 年と 391 年の分 度、フェノール、亜硫酸、灰分量、金属イオンの 析結果はほぼ同様だったので、上記の項目につい nirA 分析は、 e て291 and Ough (1) の 方 法 に 年の分析結果を e lbaT 1 に示す。石灰醸 従って行った。カリウム、カルシウム、マグネシ 処理区およびカキ殻処理区の水溶性 CaO ウム、ナトリウム、鉄、鋼、亜鉛の各金属イオン は、それぞれ対照区の7 . 6 、6 . 2 倍であり、置換性 の測定は、原子吸光光度計(目立、 071) 03 CaO を用 含量 含有量もそれぞれ対照区の . 42 、 2.5 倍 で いて測定した。有機酸組成とアミノ酸組成の分析 あった。果樹栽培地に多量の石灰資材を投入する は、果汁の分析と同様にして行った。 と pH の上昇と共にマンガンが欠乏しやすくなる (5 )が、置換性 Mn 含有量はカキ殻処理区の 方が石灰醸処理区より少なかった。一方、置換性 elbaT . 1 A lacin tyla metI na 1a dezy Water elbulos Water elbulos Water elbulos Water elbulos elbaegnahcxE elbaegnahcxE elbaegnahcxE elbaegnahcxE elbaegnahcxE pH( 司) 0 pH ( ) lCK Degr fo esab ( gnilpmaS : etad CaO ~0 MgO Na 20 CaO K 20 MgO Na 20 Mn noitarutas enuJ atad fo lios . detset detaertnU ( / gm01 (mg/10 (mg/10 (mg/10 ( / gm01 ( / gm01 (mg/10 (mg/10 (mg/10 (%) ) g ) g ) g ) g ) g ) g ) g ) g ) g . 18 . 06 . 17 . 70 . 3912 . 318 . 2513 . 333 . 03 . 61 . 52 . 3010 2, ) 291 -7- iL enotsem detaert detaert . 316 . 05 . 14 . 33 . 5089 3. 18 . 266 . 829 . 02 . 80 . 71 . 0619 retsyO llehs 1. 12 . 69 4 2. . 29 15 49 . 4 751 . . 281 . 017 . 01 . 70 . 61 . 691 . J ASEV MgO . npJ Vo . 1 7,. oNl ( 1) 69 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 、置換性 Na 2 0 含有量は、石灰礁処理区、 月に Cabernet について調べた。結 Sauvignon カキ殻処理区とも対照区より少なかった。カキ殻 果を Tab1e 処理区においては、水溶性 KzO 石灰喋処理区、カキ殻処理区との聞に有意差は存 含有量で約 01 2 に示す。枝数、房数とも対照区と 倍、置換性 K2 0 含有量で約 5 倍、対照区や石灰 在しなかったが、株当たり本葉数、本葉面積、全 醗処理区より多かった。蒸留水抽出による pH 葉面積、収量等には対照区と石灰喋処理区との聞 (H 2 ) 0 は、対照区、石灰磯処理区、カキ殻処 理区でそれぞれ. 6 1、. 8 0、. 70 であり、 pH はそれぞれ. 52 、. 7 1、. 6 1であった。 pH に 5% 水準の有意差が存在し、石灰確処理区の方 (KCD がそれぞれ大きかった。対照区とカキ殻処理区と (KC ) l の聞には、各項目とも有意差は存在しなかった。 は置換性水素イオンを含めて測定するため、 p H ブドウの生育状態についてみると、対照区と比 0 よりおよそ 0.5- . 1 0 くらい低い値を示 (H 2 ) 較した場合、地下部の物理的構造が改変されてい す (2 )。石灰喋処理区、カキ殻処理区で pH が る石灰喋処理区で、土壌表面のみのカキ殻処理区 対照区より高くなったのは、土壌に施用した石灰 より本葉数、葉面積、収量が有意に大きく、ブド 喋やカキ殻の成分が溶出したと考えられ、土壌中 ウの生育に与える影響が大きいことが示唆され の CaO た。土壌の含水率も対照区やカキ殻処理区より石灰 含有量が多く、塩基飽和度が大きいこと からも裏付けられる。しかし、ブドウを栽培する (H 2 ) 0 は6.5-7.0 土壌の適正 pH おり、石灰離処理区の pH 喋処理区の方が小さくなっており(データ省略)、 と考えられて については調査を行わなかったが、地下 Merlot (H 2 0) . 80 は若干高 部の物理的構造の改変が同様の影響を及ぼしてい すぎるので、これ以上 pH が上昇しないよう注意 ると考えられるので、 Cabernet が必要であると考えられる。 同様の傾向がみられると推察される。地表面のみ Sauvignon と の処理より、今回の石灰離処理のように、地下 l ブドウ樹の生育状態を591 ブドウ生育状態 Tab1e 2. Numbers of grown on Ana1ytica1 the , 1eaves canes treated 年01 , and m 程度の土壌構造の改善は排水性を高めるなどブ the grape yie1d of 'Cabernet Sauvignon' nreti Limestonetreated Untreated Oyster of canes (per vine) Numbers of c1usters (per vine) (per shoot) Numbers on of 1eaves (per vine) 日0.0 primary (per shoot) 10.7 97.0 1 1. 8 Numbers on 1atera1s (per (per vine) shoot) 184.3 24.6 24 1. 3 29.2 Le af area of primary ( ' m I vine) 1. 40 1. 94 area of 1atera1s ( ' m I vine) 1. 21 1. 18 of 1eaves 8.3 7.5 14.3 8.0 13.5 18.0 2.2 1. 9 she11treated Numbers shoot grapevines soi1s. 1. 7 ・ 76.0 9.5 218.5 27.3 ・ 1. 35 shoots Leaf Lo ta1 C1uster 1eaf area weight Yie1d The data an untreated untreated 2.61 (g I cluster) 7 1. 5 (kg with of ( ' m I vine) were obtained asterisk soi1 vines grown soi about mean 3 weeks (t-test ,p<0.05). oyster the prior to differences on she11-treated 1. 15 0.67 1 m') significant 3.12 95.08 There were the harvest from the no soi1 in va1ue and 1. - 8 一 ・ ・ ・ October of significant 1. 32 of vines 0.82 195. vines The grown differences those 2.67 92.1 on between grown on figures the values the . J ASEV Vo . 7 , 1 Jpn. 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 ( 1 96) No.l ドウ生育にとって効果のある方法のひとつである では対照区および石灰蝶処理区に対し成熟初期の ことが示唆された。 増加が小さかったが、成熟後期での増加が大き く、最終的には全ての土壌処理区でほぼ同じ糖 果汁成分 果什糖度 (Fig. ) 2 の増加は、品種 により挙動が異なり、 Merlot では石灰磯処理区 ) 2 。滴定酸度の分析結果を 度となった (Fig. 3 に示したが、 Merlot Fig. では成熟期にすで やカキ殻処理区で成熟初期にその増加が大きく、 に滴定酸度が. 08 g /10 その後常に対照区より高く推移し、成熟が早い傾 スケールを拡大しである。成熟初期の滴定酸度 向があった。 Cabernet では石灰離 Sauvignon mL 以下であったので では対照区と石灰離処理区、 Cabernet Merlot では対照区とカキ殻処理区で差がな 処理区は成熟初期の増加は大きかったものの、対 Sauvignon 照区とほぼ同様に推移した。また、カキ殻処理区 かったが、成熟後期の滴定酸度は、両品種とも対 -EA IZJ 噌 ﹃ ai--- υ o 品 ∞ WE ﹄何日 31 31 . peS3 . giF ny A 975 (u官 h由 ロ 。)︼ロω︼ 会℃問。)苫お図。ω旬凶ロ∞ 12 01 71 42 Oc .t 2 8 Samp iIgn etaD . 2 Changes ni sugar tneoc 291 bery gniepr ni . ni enotsemildetart ; lios ni eciuj Symbols 口 grape . peS 71 240c . t 28 gnilpmaS fo Merlot show: O. grape grown ni retsyo (A) and grown ldethasert 61 2 Nov.2 •. grape ( ) B during grown etaD Cabernt ni detarnu Sauvigno ; lios ios . l . 16 : J '. 15 4; 1 A . -0 . 9 J E g 冶 志1. 3 . 08 . を . 1 2 。, 〉、 コ 『 詰1. 1 υ ~ ~ .0 s ω . 07 宝1.0 伺 戸. 09 弓 ,B . 08 . peS 8 ゐEL 4+9H ni elbatartit 291 ni . ,‘. c bD 。 D n 7H m Changes gniepr enotsemildetart tip& Fig.3. EA 唱 . peS3 nUPD . 06 oe . 5 E ト B .t 28 gnilpmaS ytidica Symbols ; lios 71 240c ni eciuj fo Merlot show: 0 ,grape 口 grape grown ni retsyo 9 grown 61 2 . voN2 etaD (A) and Cabernt Sauvigno ni detarnu ; lios •. grape ldethasert ios . l ( ) B during grown ni . J ASEV Vo. 1 7 ,No.l Jpn. ( 1) 69 土壌改変のブド司ウ果汁成分への影響 照区で高く、カキ殻処理区および石灰醸処理区で 低 か っ た (Fig. 果汁中のフルクトースに対するグルコースの比 ) 3 。石灰醸処理区は両品種とも は、両品種とも成熟期間中ほぽ一定の値を示し、 成熟後期での滴定酸度の減少が他の試験区より大 試験区間での差もなかった。 ) 3 。 きかっ Tこ (Fig. 有機酸組成では、酒石酸は両品種とも減少の幅 糖度と滴定酸度の結果より、特に Merlot にお が比較的小さく、試験区間に差が見られな いては処理区のブドウは、対照区のブドウより熟 かった。リンゴ酸は、成熟期間中の総酸の減少 度が進んだと言え、その程度は石灰離処理区でよ 3) と一致する形で減少した (Fig. (Fig. ) 4 。 り大きかった。特筆すべきは、石灰離処理区にお Merlot ける両品種の成熟後半での滴定酸度の急激な減少 酸量が少ないので滴定酸度の場合と同じくスケー であり、その原因が石灰質土壌であるのか、ある ルを拡大しである。測定値に多少のばらつきがあ pH にあるのかは不明であるが、酸度の るが、対照区と比較すると、カキ殻処理区、石灰 急激な低下は果汁の酸不足を起こす可能性がある 喋処理区の順でリンゴ酸量が少ない傾向があっ ので注意を要することが明らかになった。 た。石灰磯処理区のリンゴ酸の減少は対照区やカ いは高い では、 Cabernet よりリンゴ Sauvignon . 10 . 06 . 09 ヨ ω " "0. 5 言 8 五0. 4 507 ご ・ O . 06 0 匂 ' 0 国 505 ロ 官 2 0. 4 . 02 Sep.3 . giF 01 Sampling 24 Oc. t2 71 0. 3 8 . peS 71 24 Date 4 .C hanges ni cilam ni . 2991 gniepir enodtesameirlt Oc. t2 Sampling dica tnetnoc ni eciuj fo tolreM (A)and Cabernt Symbols show: O. eparg grown ni detaertnu 口 grape grown ni retsyo deltaehrst ; lios m A1E 内J ・ ' z a 鵬捌側別 ( 、 志g )岡沼U35530ド 司J h 52 8 16 22 Nov. 2 Date Sauvigno ; lios ios . l (B)g nirud •. eparg grown ni ∞ ~ 22 側 ~ ~ 51 ∞ 。 回 , 13。 ••. 脚 amino ni . 2991 ; lios dica tnetnoc Symbols 口 grape 今ゐ ni latot gniepir O gnirud ni enodtesameirlt Me a D n r . 5 C hanges 7 時 o畑 qJ n r e p a . giF ・ K¥---..: 。 帽 . 2 . 03 ← 50 8 : wohs grown . peS 71 ni eciuj fo tolreM O. eparg grown ni retsyo deltaehrst - 10- 24 Oc. t2 8 gnilpmaS etaD (A) and ni detaertnu tenrbaC ; lios ios . l 61 2 nogivuaS •. eparg Nov.2 (B) grown . J ASEV . npJ Vo . 7 1, . oN1 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 ( ) 691 キ殻処理区より顕著で、滴定酸度の低さがリンゴ 定した。 Merlot 酸の減少によることが確認された。 Cabernet 総アミノ酸量は、 Merlot では試験区間で殆ど 差がなく増加したが、 Cabernet Sauvignon で についての結果を Table Sauvignon 3に 、 についての結果を Table 4 に示す。 K含量は、石灰喋処理区が最も少なく、 391 年の Cabernet Sauvignon を除いて対照区 はカキ殻処理区、対照区が同じように増加したの が最も多かった。 Ca 含量は、 291 に対し、石灰喋処理区の増加が成熟初期に緩やか Sauvignon 年の Cabernet を除いて、石灰醸処理区、カキ殻処 ) 5 。プロリン、アルギニン含量 理区、対照区の順に多く土壌中の Ca 含量を反映 についてもカキ殻処理区、対照区、石灰醸処理区 していたが、試験区間の差は土壌中に含まれる量 の順に多く含まれる傾向があった。 の差よりはるかに小さなものであった。 であった ( . giF Mg 含 量は、対照区が最も多かった。土壌中にカリウム ワインの金属イオン ブドウ果汁中の金属イオン が多量に存在するとブドウ樹へのマグネシウムの は、多量の糖が良好な灰化を阻害し、分析が大変 吸収が匝害される(8 )ことが知られているが、 困難であったため、各試験区から収穫したブドウ 対照区のワイン中にマグネシウムが多く含まれて から醸造したワインに含まれる金属イオンを測 いたことがこの影響によるものか、土壌中の含量 elbaT . 3 lateM noi snoitsopmoc lateM noi detaertnu 291 013 K ( / gm) L Ca Mg Na Fe Cu Zn latoT elbaT 25 89 19 . 52 . 05 . 07 0351 . 4 lateM . separg lateM noi K ( / gm) L ac Mg Na Fe Cu Zn latoT noi snoitisopmoc fo seniw made from tolreM . separg Wines made from separg grown ni iIednotasermt osIi retsy0 detaIeIreths Iios 291 391 291 391 850 90 01 920 24 28 51 30 62 54 79 50 31 18 541 071 . 45 . 42 . 36 . 49 . 06 0. 4 0. 4 . 03 . 06 . 06 . 03 . 08 341 8421 6801 5801 fo seniw made from tenrbaC lios 391 081 91 35 491 . 43 . 02 . 05 153 nogivuaS Wines made from separg grown ni ednotasermt Iios retsy0 detaIeIreths osIi detaertnu osIi iI291 391 291 391 192 391 0261 031 0821 021 0341 0641 13 91 3 28 34 81 031 48 89 59 78 63 20 290 79 541 18 31 . 59 . 75 . 38 2. 4 . 35 . 52 . 05 . 03 . 01 0. 4 . 01 . 02 . 05 . 05 . 06 0. 4 0. 4 0. 4 891 1371 6841 5341 631 261 -11 ー . J ASEV . npJ Vo . 7 , 1 . oNl ( 1) 69 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 含量は対照区に対して石灰醸処理区で. 7 6 が多かったためかは明らかではない。 Na 含量に CaO ついては品種聞に差が見られ、 Mer10t 倍、カキ殻処理区で. 6 2倍、置換性 CaO ではカキ 含量は では対照区の 42 倍、カキ殻処 対照区に対して石灰離処理区で. ワインに最も多く含まれていた。土壌中の Na 含 25 倍多かった。土壌の pH は対照区では 理区で . 量は、対照区で多く、カキ殻処理区で少なかった 弱酸性であったのに対し、石灰離処理区及びカキ ので Mer10t 殻処理区では弱アルカリ性から中性であった。 殻処理区、 Cabernet Sauvignon と Cabernet Sauvignon はまった く逆の結果を示した。 F e 含量は石灰醸処理区が 2 )ブドウ樹の生育状態は、本葉数、葉面積、収 最も少なかった。 Cu 、Zn 含量についてはその含 量において石灰陳処理区のブドウの方が対照区の 量が少ないので品種問、試験区間での差は明確で ブドウより有意に大きく、カキ殻処理区と対照区 はなかった。全金属イオン量は石灰離処理区が最 との差より大きかった。このことは、地下部の物 も少ないが、これは主に K 含量が少ないためで 理的構造が改変されている石灰醸処理区で、土壌 あった。各試験区で栽培されたブドウを用いて醸 表面のみのカキ殻処理区よりブドウの生育に与え 造されたワインについて、その金属イオン含量に る影響が大きいことを示している。 差が認められたので、ブドウ果実中の無機塩類成 3 )成熟期間中の糖度の増加は、 Merlot 分についても各試験区による差があったと推察さ て石灰喋処理区及びカキ殻処理区で対照区より早 れる。 く、土壌改変の効果が明瞭であった。滴定酸度 以上より、 Mer10t におい は、両品種とも石灰離処理区で成熟後期の減少量 においては石灰離やカキ殻 を土壌に施用することにより、糖度の増加が早ま が大きかった。果汁の全アミノ酸量は、 Merlot り、滴定酸度の減少量が大きくなる等、ブドウの では差がなかったが、 Cabernet 成熟が促進されることが示され、 Mer10t は石灰喋処理区がカキ殻処理区や対照区より少な はカル Sauvignon で シウム成分の多い土壌に適していると推察され かった。 た。一方、 Cabernet ではその効果 4)試験仕込みを行ったワインに含まれる金属イ は顕著ではなく、土壌塩類組成が異なると、ブド オンについて見ると、カリウム含量は、石灰醸処 ウの成熟速度が変化すると共に品種によってその 理区が最も少なく、対照区が最も多く、カルシウ 反応が異なると考えられた。 ム含量は、石灰醸処理区、カキ殻処理区、対照区 Sauvignon の順に多かった。マグネシウム含量は、対照区が 最も多く、ナトリウム含量については品種間差が 要約 見られ、 Merlot Sauvignon 本研究は、無機塩類の少ない土壌にカルシウ ではカキ殻処理区、 Cabernet では対照区のワインに多く含まれて ム成分を多く含む石灰醸やカキ殻を投入し、そ いた。従って、果汁中の無機塩類も土壌に含まれ れらのブドウ果汁成分に対する影響を調べるた る無機塩類の影響を受けることが示された。 めに行った。山梨県勝沼町メルシャン城の平農 文献 場において、石灰離を地表より 1 m 施用した石 灰醸処理区、カキ殻を地表に散布したカキ殻処 理区及び対照区を設け、垣根仕立てで栽培され . 1 Amerine , M. を用い、 Methods rof 土壌の無機塩類含量、ブドウ成熟中の果汁成分、 wines. 143 . p 試醸ワイン成分等を分析した。 Publicaton ている Merlot 、 Cabernet Sauvignon 1 )土壌のカルシウム量を比較すると、水溶性 - 12- York siylan ,John ( ) 0891. A. , and . C . S fo , Wiley Wiley musts Ough. and lanoitrenl and Sons ,New . J ASEV . npJ Vo . 7 , 1 No 1 ) ( 6991 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 目 . 2 土壌標準分析・測定法委員会編、日本土壌肥 料学会監修 phosphomolybdic-phosphotungustic 土壌標準分析・測定法。博友 社、東京 (986) . stnegar 。 ( 第11 版)。養賢堂、東京 (987) 因 。 . p 62982 。 京 (974) . T . 6 長尾明利、佐藤充克、中沢和生、横塚弘毅。 with Pres , Kushida. charol 汁成分に及ぼす影響。 ASEV diuqil chromatography . 7 Singleto Colrimetry ( 1) 49. . noitcetd ,V. . L ,and fo latot . J A. Rosi scilonehp ,J. r Yamanashi with 31 一 Universty ( 1) 479. . T IVl atsudo rof sdica 83114 . de) . 014. 834 , Pretreatment organic : 5 and . p ,B erkley . K. by fo . vinU and wines detrmination fo hig performance with . J M. elements (2nd 石灰礁の土壌施用が赤ワイン用ブドウの果 Rep. Climate . eniv erutlucitiv . 9 Yokotsuka 。 Jpn. eht fo ainroflC 。土壌の基礎知識。農文協、東 : 61 , W. rezilitreF by General . 5 前田正男、松尾嘉郎各種土壌の基礎知識。 651291 85. 67 requid Cook . L A. . rediL ,and ios . l . p 。 Eno . l . citiV , A. . J ,. J A. Kliewr 。ブドウ栽培の基礎理論。 . J ( ) 5691. . 8 Winkler ブドウ栽培の生態学的要 079 誠文堂新光社、東京(1) . P Am. 41851 . 3 土壌養分測定法委員会編土壌養分分析法 . 4 コズマ・パール acid teloivartlu snI . t Eno . l : 81 731 ( 1) 389. . citiV . J ASEV . npJ Vo . 7 , 1 . oNl ( 1) 69 土壌改変のブドウ果汁成分への影響 ABSTRACT stcefE fo noitacilpA fo Limestone Compsiton The ro retsyO fo Merlot tcefe fo lios Sauvignon noitaclpa fo JUlec was grape and Cabernt or ta Johnohira samples rof compsiton siylan were taken sretsulc were detceloc ta slavretni fo 1 week Four hundred seirb retfa . gnikcp lioS amounts fo limeston or retsyo ni eht The Ca detar elbatartit than wines made area with lehs were ni eht untread from ,and both eht esoht grapes dleiy sugestd tah and eht tor devlopment. Key words: change ading limeston fo lios erutxe So 1i change ,Limestone esoht ,and grown ni untread ni grown fo retsyo ni depth ,Oyster lios ni untread lehs fo 1m lehs eht seulav oBrix raelc grape treatmen stimulae grape eht ,Me 1r to ,Cabernet - 14- or . 25dlof higer Me 1r t0 eciuj was ni Cabernet Sauvigno. harvestd from higer grapes sa t1 compsiton The numbers Sauvignon retsyo . 391 CO z imediately contaig inorgac Cabernet and slios secllJ . t Grape 291 fo eht fo eht ton lioS . ecafrus 4dlof pH and improves lios by contaied Cabernet ,Japn. replacd ios . l The higer ni below was was both and ot November The ni each were cm lehs eht tdefe Merlot ,Katsunuma ria . enilakla yldipar fo grapes so 1i than limeston-tread ni which more derfid vineyards The weakly on September , . ylevitcepser slios lehs 05 from or retsyo both decrased so 1i s than from limeston lios retsyo tset ni a box untread ytidca ni detar presd detart than grown fael were ot eht lioS on eht Grape eciuJ Sauvigno limeston examined lehS fo sevael seniv lehsdetaert fo grapevins Sauvignon grown ,e ht ni eht . slios tI si ni Me 1r t0 grape maturity growth ni due ot eht ,
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