「センターの価値と現場力」…(PDF 72KB)

Seminar
第 11 回 コールセンター/ CRM デモ&コンファレンス 誌上レビュー
CallCenter/CRM DEMO & CONFERENCE
プライベートセミナー
NTT ソルコ
マイクロソフト
VOC を活用し経営改善
先進企業の取組事例を発表
クラウド型「Dynamics CRM」を
事例とデモで徹底解説
NTT ソルコは、VOC(お客様の
氏が 2009 年 4月にオープンした「ネス
マイクロソフトは来年 1 月から提供
加えて、クラウド型・ホスティング
声)を収集・分析し、CRM に活か
レ VOC センター」での事例を発表。
開始する同社として初のクラウド型
型・自社設置型など業務に応じて選
す先進企業の取り組み事例を紹介
複数拠点に分散していたコール
製品「Dynamics CRM Online」の
択できることを明らかにした。
するとともに、特別講演として学校
センターを本社に統合し、ワンスト
改革の事例を発表した。
ップで顧客対応を可能としたこと
冒頭、あいさつした代表取締役
や、グループインタビュールームを
NTT ソルコの
武藤弘和社長
紹介を中心に、導入事例の発表や
続 いて 同 社 の 米 野 宏 明 氏と濱
デモンストレーションなどを行った。
村 五 郎 氏 が 、1 2 月から 発 売 する
マイクロソフト
の齋藤誉マネー
ジャー
学校経営改革も
生徒・保護者の声から
Dynamics ビジネス本部 CRM ソ
統 合 コミュ ニ ケ ー ション ツ ール
CRM パッケージ「enjoy.CRM Ⅱ」の
リューション推進部マネージャーの
「Microsoft Lync」の機能や導入効
機能や特徴を説明するとともに、収
齋藤 誉氏は、同社のクラウド戦略や
果や、複数システムを短期間・低コ
益に貢献できるセンターの構築事例
社長の武藤弘和氏は近年の CRM
設置し、
“消費者のリアリティ
(現場)”
への取り組みについて「特定多数
を体感できるようにしたことなどを
の顧客に支えられていることを企業
説明。加えて、Web サイトを通じて
3 社目の事例発表は、NTT 東日本
新製品の特徴、コールセンターでの
ストで統合する「Dynamics CRM
を紹介。
「改善に追従できる、変化
が十分に認識し対応していくことが
VOC を収集・活用している先進事
コンシューマ事業推進本部営業推進
利用方法などを説明。新製品は 40
デスクトップ統合ソリューション」を
できる仕組みが必要」
と力説した。
求められている。その一環として
例も発表した。
部長の阪本作郎氏。
「フレッツ光メン
カ国で一斉にリリースされ、月額 44
紹介した。
広 告 代 理 店 の オグル ヴィ・アン
バーズクラブによる CRM 強化の取
ドル(1 ユーザー)
と価格面で戦略
ド・メイザー・ジャパン代表取締役
り組み」と題して発表。800 万契約
的なことを強調した。
続いて取締役第一営業本部長の
社長のケント・ワータイム氏は「新し
を突破したフレッツ光利用者を対象
コールセンターの活用では①オ
畑 秀樹氏が講演し、クライアント企
い消費者の声と視点」と題して講
としたメンバーズクラブの概要と今
ペレータ教育・トレーニング工数の
業に対する品質向上への取り組み
演。デジタル時代における消費者行
後の展開を披露した。ポイントプロ
削減(操作性)②顧客を中心とした
や、同社が提供する VOC ソリュー
動の変化について、
「消費者が企業
グラムやアンケート、お役立ち情報、
情報の一元化(可視性)③担当業務
まず OKI ソフトウェア e-ソリュー
ション、コールセンターでの NG ワー
に活発にコンタクトするだけでなく、
地域コミュニティなどのプログラムを
別、担当者別のパーソナライズ(拡
ション事業部の土田久幸氏が、同社
顧客との関係構築状況を見える化
ドなどをチェックできる音声検索シ
消費者同士のコンタクトが活発にな
提供しコミュニケーション強化に取
張性)― などのメリットを説明。
が提供するコールセンター向け統合
する仕掛け」を実現するソリューシ
ステムの特徴を説明した。
り、さまざまな要求が出てくる」と指
り組んでいることや、今後も一層の
午後からは VOC 活用の事例発表
摘。
「企業は新たな視点で消費者と
サービス充実し、顧客満足度を高
が続く。まずネスレ日本のコンシュー
のコンタクトを見直すべき」と持論
めていく方針を述べた。
マーリレーションズ部長の藤 *順平
を展開した。
VOC 活動に力を入れる企業が増え
ている」と強調した。
最後に特別講演として、学校法人
から品川女子学院校長の漆紫穂子
図 NTT ソルコのセミナープログラム
NTTソルコ 代表取締役社長
武藤 弘和氏
企業とお客様との強い関係づくりを実現するコンタクトセンターとは
NTTソルコ 取締役 第一営業本部長
畑 秀樹氏
させてきた体験談を発表。
「人を動
かすためにはプロセスではなく
“ゴ
ネスレVOCセンターの取り組み
ネスレ日本 コンシューマーリレーションズ部 部長
藤) 順平氏
オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパン 代表取締役社長
ケント・ワータイム氏
フレッツ光メンバーズクラブによるCRM強化の取り組み
東日本電信電話 コンシューマ事業推進本部 営業推進部長
阪本 作郎氏
をすること②やる気のスイッチが入
る環境作り―の重要性を指摘し
た。珍しい学校改革の事例は参加
【特別講演】生徒・保護者の声を学校経営に活かす
品川女子学院 校長
Computer TELEPHONY 2011.1
ール”を見せることが大切」と強調。
さらにリーダーの役割として①決断
The New Consumer Voice & View −デジタル時代 新しい消費者の声と視点
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けることで、さまざまな改革を成功
漆 紫穂子氏
者の注目を集めた。
センターへの導入事例を
パートナー SI4 社が発表
午後からは製品導入事例を中心
第一産業・流通システム事業部 東
京産業本部 第 4 システム部の井原
健氏は Dynamics CRM を活用する
ことで、
「コールセンターに求められ
る品質を効率よく改善できる仕掛
に SI4 社が講演。
け」
と
「VOC をリアルタイムに参照し、
ョンについて説明した。
図 マイクロソフトのセミナープログラム
続いて、Anbx(アンビエックス)代
いよいよ登場、マイクロソフトのクラウドCRMはここが違う!コールセンターでの利用方法
マイクロソフト Dynamicsビジネス本部 CRMソリューション推進部 マネージャー 齋藤
誉氏
表取締役社長の高橋一功氏は
「Dynamics CRM」を活用した中小
ユニファイドコミュニケーションの基本と応用
∼新製品Microsoft_Lync Server 2010で実現する壁のないコラボレーション
マイクロソフト IWソリューションマーケティンググループ
氏が、生徒や保護者の声に耳を傾
ご挨拶
さらに、日立ソリューションズの
エグゼクティブプロダクトマネージャー
米野 宏明氏
既存システム改修不要!
複数システムを短期間・低コストで統合するDynamics CRMデスクトップ統合ソリューション
マイクロソフト コンサルティングサービス統括本部 MCSコンサルタント
今、問われる存在意義、そして求められる役割とは
「収益に貢献する」コールセンターへ enjoy.CRMⅡ・CTstage5i
濱村 五郎氏
を紹介。導入予定企業の担当者が、
クラウド型導入に至った経緯などを
語った。
最後に CSK Win テクノロジ第一
OKIソフトウェア
VOCの 最大活用でビジネススピードを上げる!
日立ソリューションズ
∼Dynamics CRM徹底活用講座∼
規模向けコールセンターの構築事例
失敗事例に学ぶ!初心者/中級者向け ∼短期間・低価格・クラウド型コールセンター構築の基本
anbx(アンビエックス)代表取締役社長
高橋 一功氏
開発部第二開発グループの大谷拓
生氏が「Dynamics CRM」を活用し
た SFA への活用事例を発表。営業
活動の生産性向上と付加価値アッ
プを支援する
「提案型 SFA テンプレ
CRMクラウドサービスで短期導入を実現! 営業力を強化するSFAの活用
CSK Winテクノロジ
ート」などを紹介した。
Computer TELEPHONY 2011.1
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Seminar
第 11 回 コールセンター/ CRM デモ&コンファレンス 誌上レビュー
CallCenter/CRM DEMO & CONFERENCE
プライベートセミナー
もしもしホットライン
プロシード
強い顧客接点チャネルの構築には
企業間連携がポイントに
もしもしホットラインは「顧客接点チ
ャネルの構築(午前の部)
」
と
「コール
“エンゲージメント”をテーマに
COPC − 2000 認証取得企業 3 社が事例発表
プロシードは「COPC で実現する
ルとして“水平垂直統合型経営”が
ビジネスエンゲージメント」をメーン
重要となると予測した。
センターの運営力測定(午後の部)」
午前の部の最後は、執行役員マ
の二部構成でセミナーを開催した。
ーケティングセクター長の長谷川智
竹野秀昭社長は、
「企業を取り巻
之氏が、米国の顧客サービス NO.1
く環境や市場構造の変化により顧
企業のノードストローム社やアマゾ
客接点チャネルが多様化する中、効
もしもしホットラ
イン の 竹 野 秀 昭
社長
テーマにセミナーを開催した。
構築を目指す」と抱負を語った。
日本で初めてアウトバウンド業務
で COPC 認証を取得した日興コー
プ ロシ ード の 古
宮雄一 COPC 事
業ディレクター
はじめに COPC 事業ディレクター
ディアル証券お客様サービスセンタ
の古宮雄一氏が COPC-2000 規格の
ー副部長の作道正勝氏は認証取得
役割の達成に向けて必要とされる
最新動向について解説。VOC の活
に至る道のりを披露。認証取得の
してのあるべき姿」を徹底議論し、
ン社など強い顧客接点チャネルを持
項目のレベルをチェックできる「コ
用状況など国内コールセンターのト
目的について、
「顧客満足とエンゲ
課題を改善していくことで、COPC
率性の高いチャネル構築のために
つ企業の先進事例を紹介。信頼さ
ールセンター運営力測定」を行って
レンドに加えて、国内 COPC ユーザ
ージメントの両方を高めることがロ
認証を取得したことと発表。今後の
は内部(自社)
と外部(他社)の機能
れる企業の共通点は「理念経営が
いることを説明した。
の優良事例を紹介し、2011 年以降
イヤルカスタマー獲得にはお客様
課題として「業務プロセスの明確化
や能力をどう連携させていくかが
徹底している」
と述べた。
これを受けて金融第二事業部事
に「COPC リリース 5.0」が米国でリ
にとって最適なチャネルで商品・サ
を一層推進し、品質を維持しつつ
業部長の小志田典彦氏は 400 以上
リースされ、その後半年程度で日本
ービス・情報を最適なタイミングで
コスト削減を実現させる」
とさらなる
のコールセンターへの運営力測定結
でも発表されることを報告した。
提供することが大切と考えた」と明
効率性の追求を強調した。
重要」と指摘。
顧客接点の中心はコールセンター
規模や役割に応じて運営力強化を
これを受けてシスコシステムズ副
社長の堤浩幸氏がインターネット接
果をもとに、運営力をタイプ別に分
続いてテルウェル東日本 116 事業
かした。
求められる CRM から
CEM への視点
続機器の急速な普及やクラウドの活
午後の部のはじめにあいさつし
けて、その傾向や特徴を解説。金
部担当部長の森誠治氏がコールセ
また衛星放送の「スカパー!」など
用が進展するなか、今後の変革の
た専務取締役の下村芳弘氏は「午
融第一事業部チーフリーダーの林 美
ンターの品質の高度化を目指して
の顧客向け管理業務を行うスカパ
象徴として①バーチャライゼーション
前中にテーマとして取り上げた“顧
和氏は「コールセンターの規模や年
COPC 規格を導入したことなどを発
ー・カスタマーリレーションズ カスタ
パネルディスカッションでは、プロ
②パーソナライゼーション③コラボレ
客接点”の中心を担うのがコールセ
数に応じた適切なアプローチが必
表。
「センター、クライアント、エンド
マーサービス部門課長の鈴木美奈
シードのシニア・コンサルタントの澤
ーション―の 3 つを挙げた。
ンター」と語り、センターの役割を
要」
として、センターの規模と経年に
ユーザ間のエンゲージメントを強化
氏は、サービスエージェンシー各社
田哲理氏がナビゲータを務め、スカ
その中で特に「ビデオ」の活用が
①顧客との関係性の維持②顧客の
応じた運営向上策を説明した。
したテルウェル版 COPC フレームの
との合同ミーティングで「センターと
パーの鈴木氏、東京海上グループ
鍵になることと、新たなビジネスモデ
経験価値の向上―と強調。その
図 もしもしホットラインのセミナープログラム
ご挨拶
午
前
の
部
もしもしホットライン 代表取締役社長
竹野 秀昭氏
シスコシステムズ 副社長
堤 浩幸氏
強い顧客接点チャネルの構築 ∼企業間連携で実現する∼
もしもしホットライン 執行役員 マーケティングセクター長
長谷川 智之氏
もしもしホットライン 専務取締役
下村 芳弘氏
もしもしホットライン 金融第二事業部 事業部長
小志田 典彦氏
運営力向上の施策 ∼センター規模や年数に適したアプローチがある∼
もしもしホットライン 金融第一事業部 チーフリーダー
林 美和氏
もしもしホットライン 情報メディア事業部 グループマネージャー
川上 民子氏
もしもしホットライン SPビジネス事業部 ジェネラルマネージャー
小笠 高志氏
海上日動コミュニケーションズ執行
プロシード COPC事業ディレクター
報を説明・共有化する機会を持つ
テルウェル東日本 116事業部 担当部長
センターの役割を「セールスアウト
どちらも将来を見据えた運営力設
が必要と強調した。
森 誠治氏
日本初のアウトバウンドでのCOPC認証と、顧客とのエンゲージメント
日興コーディアル証券 お客様サービスセンター 部長
― など、理想と現実の差を埋め
ラルマネージャーの小笠高志氏が
古宮 雄一氏
COPC認証への取り組みとコールセンター間のエンゲージメント
の目的を明確化する②収集した情
計に向けて、継続的な検証と分析
将来を見据えた運営力設計 ∼センターの役割に応じて∼
Computer TELEPHONY 2011.1
COPC-2000規格最新動向
型」と「CS 向上型」に分けて解説。
着信数からVOCまで、情報活用「理想と現実」∼ギャップ認知と解消法∼
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センターでの情報活用の“理想と現
最後に SP ビジネス事業部ジェネ
∼400センターの測定結果をもとにコールセンターの運営力を考える∼
午
後
の
部
事例発表セミナー
るための解決策を提案した。
コールセンター運営力 ―仕組みを作る力と活かす力
でヘルプデスク業務などを行う東京
図 プロシードのセミナープログラム
ープマネージャーの川上民子氏は
実”をテーマに講演し、①情報活用
顧客価格向上に向けたコラボレーション
ご挨拶
さらに、情報メディア事業部グル
国内COPC認証組織紹介
COPC認証を達成したVMOとサービスエージェンシーのビジネスエンゲージメント
鈴木 美奈氏
パネラー
ティング代表取締役社長の森澤正人
うアイ・エム・プレス代表の西村道子
氏の 4 人が熱く意見交換。
最後に古宮氏が国内コールセン
ターの今後の方向性として「CRM
ビジネスエンゲージメント事例
ナビゲーター
サルティングを行うゴメス・コンサル
氏、CRM 関連の出版事業などを行
名倉 真弓氏
認証組織各社
スカパー・カスタマー リレーションズ カスタマーサービス部門 課長
役員の田口浩氏、Web サイトのコン
澤田 哲理氏
アイ・エム・プレス 代表
西村 道子氏
東京海上日動コミュニケーションズ 執行役員 田口 浩氏
ゴメス・コンサルティング 代表取締役社長 森澤 正人氏
プロシード シニアコンサルタント
から CEM(カスタマーエンゲージメ
ントマネジメント)への移行」
を説き、
新しい次元での顧客やステークス
ホルダーとの関係構築が重要とな
COPCで実現するビジネスエンゲージメントの将来
プロシード COPC事業ディレクター
古宮 雄一氏
ると将来展望した。
Computer TELEPHONY 2011.1
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