「第3回講演会に小森陽一氏」(PDFデータ:29KB)

2006 年8月 30 日 №10
損保9条の会事務局
中央区京橋 2−6−17 第 2 貴仙ビル 4 階
03−3567−8929
第3回講演会に小森陽一氏
12/10PM1:30、星陵会館
ョ・パンサの現実主義(ここでは、他国が攻めてきたら
損保9条の会の第3回講演会を 12 月 10 日、星陵会館
なく、互いが支えあって9条が存在している、という認
9条をドン・キホーテの夢物語になぞらえ、サンチ
どうするの?という現実的問いかけ)と矛盾するのでは
でおこなうことが決まりました。講演は、九条の会事務
識が示されるなど、現実の矛盾を「理路整然」と「解明」
局長の小森陽一氏(東京大学大学院教授)です。また、
するのではなく、むしろ、それとは反対に、人間とは矛
講演の前にドキュメンタリー映画「シリーズ『憲法と共
盾に満ちた生き物であることを前提にした9条論が進行
に歩む』第1篇 戦争をしない国 日本」
(仮題)を上映
する。それは太田さんが「相手を誤解することは人間的
します。この映画は、小森事務局長も賛同呼びかけ人に
行為」というところに収斂する。相手との「一致」を追
なっています。
求しすぎることが戦争に繋がり、
(恐らくは)
護憲運動に
事務局では、9月中旬までには宣伝ビラを作製し、参
加を呼びかけていきます。しおりの活用と併せて、九条
もマイナスになるということではないのか。そこから、
愛、宗教、国家などの危うさが語られる。
の会アピールへの賛同をひろげるとりくみの一環として
また、日本の憲法に反映されたアメリカの理想主義を
400 名の参加をめざします(参加協力費 1,000−)
。賛同
高く評価し、9条を守ることは改正するよりもっと厳し
署名も、これまでの単記から5名連記に替え、職場、家
い「死ぬ覚悟」が必要であることなど、多視的な論点が
族分も含めて集約できるようにしました。
設定されていて息もつかせない。
紹介
この本がすごい!
損保9条の会 呼びかけ人 伴 啓吾
9条改正派=悪玉、擁護派=善玉論という二元論では、
国民的多数派は構築できない。9条問題を政治課題とし
て捉えるだけでは底が浅い。人間そのものの探求ととも
に語られてこそ国民の胸を揺さぶる議論になり得る。そ
「憲法九条を世界遺産に」
太田光・中沢新一著 集英社新書 660円
れを教えてくれるのが本書だろう。
それにしても、人類学者の中沢さん(レーニンに関す
る著書もある)が、9条について、
「十字架の上のキリス
「9条の会」の人にとって、必読の書と思う。まずな
トに対して神はなにもしなかったと同じように」具体的
んといっても「憲法九条を世界遺産に」
(なにせ、世界的
な力はそれ自体にはないと指摘したとき、
「神が黙って
珍品なのだ!)という太田光さん(お笑い芸人コンビ「爆
いるならお笑い芸人が」とフォローした太田さんの勇
笑問題」のあの、太田光さん)の着想が素晴らしい。
気・決意の披瀝こそ、本書のサビの部分かもしれない。
この本は護憲のための本である。しかし、一方的に「9
条」を礼賛したり、声高に「アメリカとともに戦争をす
事務局の移転
る国になる」ことを阻止しよう、という主張だけを前面
に押し出しているわけではない。むしろ、宮沢賢治の平
和主義と八紘一宇に傾斜した自己矛盾に、自ら重ね、そ
の意味から「いままでの戦争を肯定することから始めて
みよう」という太田さんの問題提起まで含まれるという
幅をもっている。
損保9条の会は、事務局を移転しました。新しい住
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