項目名 項目説明 <身体計測> 体 重 身 長 体重、身長を計測することにより、BMIや標準体重、 肥満度を算出することができる。 考えられる主な原因及び疾患 食事療法 運動療法 B M I BMI: 最も主流に使われている体格指数である。 25 を超えると、心血管障害の危険度が上 BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)] がるといわれている。 22 を標準として、20 未満をやせ、25 以上を肥満とし ている。 標準体重 身長からみた平均的な体重であって、必ずしも理想的な 体重を意味しているわけではない。 標準体重=身長(m)×身長(m)× 22 肥 満 度 肥満度は、標準体重と比べ、自分の体重がそれより太っ BMIや肥満度とあわせて評価し、一つ ているか痩せているかの割合を示したもの。 の目安とする。 体重(kg)÷標準体重(kg)×100-100=割合(%) 体脂肪率 体脂肪率は、体脂肪そのものを計っているのではなく、 高値:生活習慣病に罹るリスクが高い。 人体の水分を含む組織(脂肪)が電気を通さない事を利 用して測定しているため、水分に影響されやすく、一日 ・肥満:体脂肪が過剰に蓄積した状態。 のうちでも数値が変わることがある(水分の摂取状況や ・やせ:体脂肪のみならず、体タンパク お風呂上りなど) 。また、測定器によって誤差がでたり標 質の喪失も伴う慢性的低栄養状 準値が異なるため、同じ時間(同じ条件)に同じ測定器 態。 で測定することが望ましい。 <聴力> 聴 力 <眼圧> 眼 圧 <呼吸器> 肺 機 能 精密検査など 人が聴き取ることができる音の周波数はだいたい 50~ 所見あり:突発性難聴、老人性難聴 15000 Hz。健康診断では 1000 , 4000 Hz を調べる。 1000 Hz:低音 4000 Hz:高音(騒音障害を受けやすいとされている。 また、高齢になると高音から聞こえにくくなる。 ) 精密検査 耳鼻科受診 眼球の硬さから眼球の内圧を測定。眼球中には、水晶体、 高値:循環不良、緑内障 硝子体、房水等がある。房水の量の増減により、眼球内 圧が変化。正常な人でも一日のうちで眼圧は生理的変化 をする。 眼科受診 呼吸には外呼吸と内呼吸がある。 外呼吸:体外から肺を介して血液中に酸素を取り入れ、 血液の二酸化炭素を体外へ排泄する。 内呼吸:外呼吸によって血液中に取り入れた酸素が肺 から心臓を介して全身に運ばれ、各細胞内で 二酸化炭素と交換され、再び心臓を経て肺に 運ばれる。 肺機能検査は外呼吸を見るもので、肺活量と努力性肺活 量より換気能力の程度を知る。 胸部 X 線 CT % 一 秒 70 率 拘束型 正常型 混合型 閉塞型 80 %肺活量 % ・拘束性換気障害:肺線維症(間質性肺 炎) 、肺うっ血、広範な肺炎や肺癌、胸 ・肺活量:ゆっくり呼吸した時の最大吸気位と、最大呼 膜炎 気位の幅より計算。 ・予測肺活量:身長・体重・年齢・性別により算出。 ・閉塞性換気障害:気管支喘息、肺気腫、 ・%肺活量:予測値に対して実測値の割合 慢性気管支炎 ・努力性肺活量:最大吸気位から、一気にできるだけ速 やかに吐き出したときに計測される肺 ・混合性換気障害:高度の肺気腫など種々 活量。 の肺疾患でかなり進行したもの ・一秒量:努力性肺活量により、一秒間で吐き出すこと のできる最大呼気量 ・一秒率:一秒量が努力性肺活量に占める割合。 胸 部 X 線 X 線を背後から胸部に照射してフィルムに撮影し、画像 として肺や心臓の異常を確認している。 臓器 肺 心 臓 胸部 X 線 CT 胸部に X 線を照射し、コンピューター処理をして得られ た体の断層画像(輪切り)から体内の様子を調べる。 臓器 肺 食道 <循環器> 血 圧 血液が血管に与える圧力。 ・最高血圧(収縮期血圧) :心臓が収縮し、動脈に血液を 送り出すときの最大圧力。 ・最低血圧(拡張期血圧) :心臓が収縮を終え、元に戻る 間の最小圧力。 高血圧の診断と分類(WHO-ISH 1999) mmHg 140 最 高 血 圧 高血圧 正常高値血圧 正常血圧 120 至適血圧 心 雑 音 胸部 X 線 CT 心肥大、先天性心疾患、胸膜炎、 胸水、心筋炎,急性心膜炎、心 不全など 疾患名 肺癌、胸水、気胸、肺水腫、肺 結核 食道癌など 高血圧の長期持続:脳卒中、狭心症、心 心電図 筋梗塞、腎不全など ・血圧に影響を与える重要な因子 ①血液量:出血などで血液の量が減少す ると、血圧は下がる 動脈硬化や交感神経による血管収縮な どで、血圧は上がる ②血管抵抗:動脈硬化や交感神経による 血管収縮などで、血圧は上がる ・血圧の生理的変動 ①日内変動:起床前から徐々に上昇、昼 間は高め、夜間は低め ②年間変動:冬は高め、夏は低め ③運動:運動している時、精神的に興奮 している時は高め 休んでいる時、落ち着いている 時は低め 130 80 85 最低血圧 疾患名 肺炎、肺結核、気管支拡張症、 肺気腫、肺癌、肺水腫、肺塞栓 症、自然気胸 90 mmHg 心電図 心音とは、心臓が収縮・拡張時の血流により起きる音で、 心雑音の発生因子 心臓超音波検査 血流経路に異常があるときに起きる音を心雑音という。 ① 血流の速さ ② 血流方向における弁や心室流出路の 狭窄ないし拡大。 ③ 弁の閉鎖不全や欠損孔を通っての血 流の逆流。 弁膜症、先天性心疾患などの心臓病 心 胸 比 胸部 X 線により、心臓全体の大きさ、形などを診断。 心胸比=心臓の幅/胸の幅 心胸比 50%以上:左心不全(肺の血管の 心電図 拡張、肺の水分の貯留) 心 電 図 心臓は筋肉でできており、筋肉が収縮して全身に血液を ・除脈(脈が遅い状態。健常人でもみら 心臓超音波検査 送り出すポンプ。洞結節というところから電気刺激が出 れる) ホルター心電図 され、この電気刺激が伝導回路により筋肉に収縮が伝え ・不整脈(期外収縮:電気刺激が洞結節 心臓カテーテル検 られる。この電気的変化を記録する。 以外の部分から、基本リズムよりも早 査 期に発生する。健常人にも多少見られ る) ・脚ブロック(電気の通り道に障害があ る) ・ ST 異常(狭心症、心筋梗塞など) ・心肥大(高血圧などにより心臓に負荷 がかかり、心臓壁が厚くなった状態) 負荷心電図 一定の運動により心臓に負荷をかけ、心電図の変化をみ 狭心症 る。 眼 眼底写真によって、生体内の血管などの様子が観察でき、 全身の血液循環状態の異常は、眼底の血管に適確に反映 される。 Scheie (H), (S)の分類:高血圧の影響による眼底所見 を、高血圧性変化と動脈硬化性変化に分けて 0 度(正常) からⅣ度に分類(Ⅰ度:軽度変化~Ⅳ度:重度変化) 。 ・高血圧性変化(H) :その時の高血圧の激しさに基くも の、細動脈の攣縮およびそれに引き続いて起こる網膜 実質の変化として現れる。 ・動脈硬化性変化(S) :高血圧の持続に基くものである とされている。 底 <消化器> 上部消化管内視鏡 (食道・胃・十二指腸) 口から先端にカメラのついた直径約 10 ㎜のファイバ- スコ-プを挿入し、食道、胃、十二指腸の様子を直接観 察する。組織を採取することもある(生検) 。 動脈硬化症(老化現象も含む) 、糖尿病性 眼科受診 網膜症、腎性網膜症、高血圧性網膜症、 白血病や貧血症による眼底変化、SLE などの膠原病による眼底変化、脳腫瘍や 脳内血管病変における視神経乳頭の評価 判定不良:白内障などの疾患がある場合、 鮮明な写真が撮れない 疾患名 食道炎、食道潰瘍、食道 癌、食道静脈瘤、マロリ -ワイス症候群 胃炎、胃潰瘍、アニサキ ス、胃静脈瘤、胃癌、胃 リンパ腫など 十二指腸潰瘍など 組織検査 疾患名 食道炎、食道潰瘍、ポリ-プ 胃炎、胃潰瘍、ポリ-プ、十 二指腸潰瘍、胃幽門狭窄・拡 張 胃内視鏡 臓器 食道 胃 十二指腸 上部消化管造影 (バリウム検査) 硫酸バリウムを飲んで X 線撮影し、胃、十二指腸の様子 を観察する。 臓器 食道 胃 下部消化管内視鏡 (大腸) 肛門から先端にカメラのついた直径約 12 ㎜のファイバ 大腸ポリ-プ、潰瘍性大腸炎、クロ-ン 組織検査 病、大腸癌、過敏性大腸炎、肛門疾患(痔 -スコ-プを挿入し、大腸を直接観察する。 など) 腹部超音波 超音波(周波数の高い音)を使い、腹部の器官や組織か らの反射をコンピュ-タ処理した画像で観察し、肝臓や 胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、腹水などの診断をする。 臓器 肝臓 胆嚢 膵臓 腎臓 脾臓 疾患名 肝癌、肝硬変、脂肪肝、肝 障害 胆石、ポリープ、胆嚢癌 慢性膵炎、膵癌 腎嚢胞、腎結石、腎癌 悪性リンパ腫、白血病 腹部 X 線 CT <前立腺> 前立腺触診 <婦人科> 乳房・膣・子宮・付属器 細 胞 診 <肝機能> 総タンパク (TP) アルブミン (ALB) 前立腺は、男性の尿道をとりかこむように位置する腺。 肥大:前立腺肥大症、前立腺癌 触診による異常所見の有無を確認する。 生化学検査 組織検査 触診による異常所見の有無を確認する。 生化学検査 超音波検査 組織検査 子宮頸部の細胞を採取し、顕微鏡で悪性細胞などの有無 を確認する。 乳癌、子宮癌、卵巣癌 細胞診 クラス分類 Ⅰ 正常 Ⅱ 異常細胞を認めるが正常 Ⅲa 軽度異形成 Ⅲ Ⅲb 高度異形成 Ⅳ 上皮内癌 Ⅴ 浸潤癌 栄養状態や肝臓、腎臓の機能を調べる検査。その半分以 高値:慢性肝炎、肝硬変、悪性腫瘍、脱 タンパク分画 上がアルブミンで残りはグロブリンなどのタンパク。 水、多発性骨髄腫 低値:肝臓障害・栄養不足・ネフローゼ症候 群(腎臓の病気) 総タンパクの中で一番多いタンパク。肝臓で合成され、様々な 高値:脱水 タンパク分画 物質と結合して体の隅々に運ぶ機能がある。 低値:肝臓障害、栄養不足、ネフローゼ症候 群 T T T 血清膠質反応とも呼ばれ、肝臓のダメージの程度がわかる。 高値:急性・慢性肝炎、肝硬変、自己免 タンパク分画 ( チモール) 疫疾患、食後 腹部超音波 Z T T 低値:骨髄腫 腹部 CT ( クンケル) A S T (GOT) A L T (GPT) アミノ酸を造成する酵素。ASTは心臓に一番多く含まれ、 ASTのみ高値:心筋梗塞、過激な運動 心電図 次いで肝臓、骨格筋(筋肉)の三ヶ所に集中している。 の後 腹部超音波、腹部 一方、ALTはそのほとんどが肝細胞に含まれている。 両方が高値:急性・慢性肝炎、脂肪肝、 CT、HBs-抗原、 肝硬変、肝臓癌 HCV 抗体 L D H (乳酸脱水素酵素) 心筋(心臓の筋肉) 、肝臓、骨格筋に多く含まれる酵素。 高値:急性肝炎、肝臓癌、心筋梗塞、白 それらの組織が破壊されると血液中に流れ出て値が上昇 血病、癌(肺・膵臓・大腸) する。 病気ではないが、妊娠後期に増加 する(出産前2倍上) アルカリフォスファターゼ (ALP) 肝臓、骨、胎盤、小腸に多く含まれる酵素。ALPもL 高値:急性・慢性肝炎、閉塞性黄疸(胆 ALP アイソザイム 腹部超音波 DH同様に血液に流れ出るが、主に肝臓を経由して胆汁 石など) 中に排泄される。 病気ではないが、妊婦や小児で増 腹部 CT 加 γ-GTP (ガンマGTP) 主に肝臓に含まれている酵素で、アルコールを多量に摂り続け 高値:アルコール性肝障害、急性肝炎、閉塞性 腹部超音波 ていると高値になる。肝・胆道疾患でも高値になる。 黄疸、肝臓癌 腹部 CT 総ビリルビン (T-Bil) 赤血球が寿命により脾臓で破壊され、肝臓で処理された 高値:溶血性黄疸(間接ビリルビン) 、肝炎、 腹部超音波 後、胆汁中に排泄されたもの。 肝硬変、胆道閉塞(直接ビリルビン) 腹部 CT <膵臓> アミラーゼ (AMY) デンプンを分解する酵素で、膵臓や唾液腺から分泌される。 高値:急性膵炎、耳下腺炎(おたふく風 AMY アイソザイム 邪) LDH アイソザイム 腫瘍マーカー <腎臓> 尿素窒素 (BUN) クレアチニン (CRE) <痛風> 尿 酸 (UA) <脂質> 総コレステロール (T-CHO) HDL-コレステロール LDL-コレステロール 中性脂肪 (TG) <糖質> 血 糖 (グルコース) 体のエネルギー源として使われたタンパクの老廃物(アンモニア)が 高値:腎不全、糖尿病、消化管出血、脱 肝臓で処理されたもの。大部分が腎臓から尿として体の 水症 外へ出る。腎機能が悪くなると排泄されずに尿素窒素が 低値:肝硬変、劇症肝炎 増加する。 尿検査、クレアチニン・ クリアランス検査 尿素窒素と同様老廃物の一種で、腎臓から排泄される。 尿素窒素よりもより腎機能を反映する。 尿検査、クレアチニン・ クリアランス検査 高値:腎不全、尿毒症・ 低値:尿崩症 プリン体の老廃物で腎臓から尿として排泄される。腎臓 高値:痛風、腎結石、白血病 からうまく排泄されなかったり肉類やアルコールなどを多く 摂り過ぎたりすると尿酸がガラス破片(尿酸ナトリウム結晶)の ようになり関節に炎症を引き起こす。 尿沈渣検査 動脈硬化の進み具合を知る。食物からの摂取だけでなく、 高値:高脂血症、動脈硬化 肝臓でも合成される。血液中で過剰になると血管の内側 低値:肝機能障害、甲状腺機能亢進症 に付着して動脈硬化を引き起こすが、少なすぎても肝臓 や脳に栄養がいかなくなり、脳卒中を起こしやすくなる。 アポタンパク HDLコレステロール(善玉コレステロール)は、血管の内側に付着し 高値(LDL)低値(HDL) : たLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を取り除く作用がある。 動脈硬化、高脂血症、肥満 このことからHDLコレステロールの割合が高いほど動脈硬化 や心臓病になる危険性が低いとされる(但し、HDLが 高すぎても、動脈硬化を引き起こす危険があると言われ ている) 。 体にとって効率的なエネルギー源だが、過剰になると細胞内 高値:肥満、脂肪肝、動脈硬化、糖尿病 に蓄えられる。蓄えが多すぎると肥満や脂肪肝になった り、血管内に付着して動脈硬化を引き起こす。 体の組織細胞のエネルギー源として大切な物質で、特に脳細 胞に影響する。極度の低血糖状態になると冷や汗や動機 が起こり、さらにひどくなると昏睡状態に陥ることもあ る。 高値:糖尿病、急性膵炎、肥満 低値:インスリノーマ 糖負荷試験 糖負荷試験 75g(300kカロリー)の糖を摂取後、2 時間の間の血糖値 負荷後 2 時間値 200 以上:糖尿病型 変化を見る。空腹時血糖がわずかに基準値から外れてい 140~199:境界型 るなど、糖尿病の診断がつかないときに行う。 140 未満 :正常型 インスリン測定 ヘモグロビンA1c (HbA1c) 血糖値は検査した時点の状態を示すものであるが、HbA1 高値:糖尿病 cは長期間(過去 2~3 ヶ月)の平均血糖値を観察する事 低値:溶血性貧血、出血、肝障害 ができる。このため長期にわたる糖尿病の治療の指標と しても使われる。 糖負荷試験 3 つまとめて電解質と呼ばれる。電解質とは水に溶けて Na 高値:嘔吐や下痢、発汗など激し 電気を通すミネラルのことで、人間が生きていくうえで重要 い脱水 な役割を果たす。ナトリウムやクロールは体の水分を調節し、カリウム Na 低値:腎不全、心不全、火傷 は筋肉(特に心筋)や神経に関係のある働きをする。 K 高値:腎不全 K 低値:クッシング病、アルドステロン病 Cl 高値:脱水症、腎不全 Cl 低値:嘔吐、下痢 脱水の有無 <電解質> ナトリウム (Na) カリウム ( K ) クロール (Cl) <血清学> C R P R F (リウマチ因子) <免疫血清> HBs抗原 炎症や病気などで体の組織がこわれたときに増えるタン パク質。 高値:感染症(特に細菌感染) 、心筋梗塞、 赤血球沈降速度 骨折 自己抗体の 1 つ。体外から侵入した異物(細菌、ウイルスな 高値:慢性関節リウマチ、強皮病、全身性エリテ 赤血球沈降速度 ど)に対する防御反応として生成され、その異物を攻撃 マトーデス、肝硬変 自己抗体検査 するべき抗体が、自分の体や組織をも攻撃してしまうも のが自己抗体。 B型肝炎ウイルス(HBV)の感染を調べる検査のひとつ。 HBV はウイルス遺伝子を含む核と、それを包む表面蛋白 (HBs抗原)から構成されている。 HBV に感染するとウイルスは肝臓で増殖し、血液中に HBs抗原が流出する。感染に対して免疫が働き、中和抗 体(HBs抗体)が産生される。一方、免疫機能が未発達 な場合に、中和抗体が産生されず持続感染をすることが ある(無症候性キャリアー) 。 陽性(+) :血液中に一定量以上のウイル スが存在し、HBV に感染している。但し、 HBV の増殖や活動性を見るものではな く、その為にはさらに詳しい検査が必要。 HBc抗体(感染抗 体) 、HBe抗原(核 蛋白の一部) 、HB e抗体、HBV-D NA などのウイル スマーカー、肝機 能検査 HCV 抗体 C 型肝炎ウイルス(HCV)の感染を調べる検査のひとつ。 陽性(+) :C 型肝炎ウイルスが血液中に ウイルス遺伝子の 存在するか、すでに治癒して抗体ができ 検査(HCV-RNA ている場合が考えられる。 測定)、肝機能検 査、腹部超音波 梅 トレポネーマ・パリーズムという微生物の感染によって おこる病気。 STS(RPR 法、ガラス板法) 、TPHA 法などがある。 RPR 法、ガラス板法は、感染から約4週で(+)になる が、膠原病などによっても(+)の反応を示す場合があ る(偽陽性) 。また、治癒後には(-)になることもある。 毒 <炎症> 血 沈 <血液一般> 白 血 球 赤血球沈降速度の略。様々な疾患で異常値を示す。 STS ― + ― + TPHA ― ― + + 非梅毒 偽陽性 治癒または長期経過 早期感染 FTA-ABS テス ト 高値:感染症、循環器系疾患、白血病、 血算、生化学検査 リウマチ、悪性腫瘍、貧血、生理、 高齢者、妊婦 ウイルス、細菌、異物が体内に侵入してきたときに、そ 増加:感染症、白血病、敗血症、ストレ 血液像、CRP、 ス、激しい運動 れらを攻撃する。 血沈 低下:白血病、薬剤の影響 生化学検査 赤 血 球 血液の中の赤い血球(円盤状) 。酸素を体内に運び入れ、 増加:多血症、赤白血病、脱水 低下:貧血 二酸化炭素を運び去る。 ヘモグロビン 血色素と同じ意味。赤血球の中にあるヘム(鉄の化合物) 増加:多血症、脱水 とグロビン(蛋白質)が結びついたもの。血球が赤いの 低下:貧血 はヘムの色による。酸素、二酸化炭素の運搬役。 ヘマトクリット 血液に含まれる赤血球容積の割合。 M C V M C H M C H C 平均赤血球容積 平均赤血球ヘモグロビン量 平均赤血球ヘモグロビン濃度 血 小 板 出血したときに、血を止める役割。 赤血球、ヘモグロビ ン、ヘマトクリット の数値を組み合わせ て計算し、貧血の種 類を判断する。 増加:多血症、脱水 低下:貧血 MCV ↑ → ↓ MCH ↑ → ↓ MCHC → → ↓ 疾 患 名 悪 性 貧 血 再生不良性貧血 鉄欠乏性貧血 低下:肝硬変、特発性血小板減少性紫斑 病、白血病、薬剤の影響 血 液 像 <尿一般> 色 調 白血球を好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球の 5 種類の分画に分ける(好中球は桿状核球、分葉核球に 分けられる) 。それぞれの増減数により、診断の手がかり とする。 身体の代謝で生じた色素や食物の色素による色。 増加 減少 好中球 細菌感染症 ウイルス感染症 好酸球 好塩基球 単球 リンパ球 アレルギー疾患、寄生虫寄生 アレルギー疾患 結核、亜急性心内膜症 ウイルス感染症 ス ト レ ス 色 調 黄色、わら黄色 黄褐色、褐色 橙黄色、橙色 赤褐色、赤色 蛍 光 黄 色 無 色 健 常 者 肝機能障害、高熱、脱水 薬 剤 の 影 響 腎・尿路結石、膀胱炎 薬剤(ビタミンなど)の影響 糖 尿 病 混 濁 血球、細菌、結晶などによる濁り。 (+)~(+++) :膀胱炎、腎・尿路感染症、 腎・尿路結石 比 重 尿の濃度を示す指標。尿には尿素や窒素、電解質(ナト リウム、カリウムなど)などが含まれており、水よりも 重い。腎臓の働きにより高くなったり(濃くなる)低く なったり(薄くなる)する。 高値:慢性腎不全、尿崩症、脱水 低値:心不全、糖尿病 p H 食物、運動などにより、酸性からアルカリ性の間を大き く変化する。持続的にどちらかにかたよると何らかの疾 患を考える。 酸性:痛風、糖尿病、高熱、発汗、飢餓、 肉の多量摂取 アルカリ性:腎盂腎炎、膀胱炎、嘔吐、 長時間放置 :糖尿病、腎性糖尿 血糖値(血液中の糖)が一定の限度を超えると、腎臓か (+) ら糖が尿中に漏れ出てくる。 糖 (+) :腎炎、ネフローゼ、尿路感染症、 発熱、激しい運動後、妊娠、激し い寒さ 蛋 白 腎臓や尿管に障害があると尿中に蛋白が漏れ出てくる。 潜 血 :結石、膀胱炎、腎炎、腫瘍、遊走 腎臓、尿管、膀胱などに異常があると尿に赤血球が混じ (+) 腎、生理 る。 ケトン体 :糖尿病、飢餓、激しい下痢、嘔吐、 脂肪酸の分解により肝臓で作られる。糖の供給が不十分 (+) 高熱、妊娠 なときや消費が激しいとき、ケトン体の生成が亢進し、 尿中に排泄される。 ビリルビン :肝炎、肝硬変、胆管結石 肝臓で赤血球中のヘモグロビンから作られる。胆汁に含 (+) まれる色素。血液中で生産が増加したり、胆管(胆汁の 通路)がつまると尿中に出てくる。 ウロビリノーゲン :肝細胞障害、肝硬変、溶血性貧血、 腸内細菌によってビリルビンから作られる。健常者でも (+) 便秘 わずかに出てくる。 (-) :胆道閉塞 亜硝酸塩 細菌により生成される。 (+) :腎・尿路細菌感染 生化学検査 沈渣 細菌培養 腹部超音波検査 尿沈渣 尿を遠心分離して沈殿した固形成分を顕微鏡で見て、分 類し数を数える。 主な成分 血球:赤血球、白血球 上皮細胞:扁平上皮(尿道、膣など由来) 、移行上皮(腎 盂、尿管、膀胱など由来) 、尿細管(腎実質由 来) 円柱:円柱状のたんぱく質の塊 細菌:桿菌、球菌 粘液糸:粘液 結晶:塩類の結晶 単位:HPF=強拡大 1 視野(400 倍で顕微鏡をのぞい たとき見られる範囲) LPF=弱拡大 1 視野(100 倍で顕微鏡をのぞい たとき見られる範囲) WF=全視野(標本上全範囲) <大腸> 便潜血 赤血球 白血球 扁平上皮 移行上皮 増加 腎・尿路結石、尿路腫瘍、腎 炎、膀胱炎 腎盂腎炎、膀胱炎 膀胱炎、結石 硝子円柱 膀胱炎、結石 腎盂腎炎、ネフローゼ症候群、 糸球体腎炎 急性腎炎、ネフローゼ症候群 細 菌 腎炎、膀胱炎 粘液糸 腎盂腎炎、膀胱炎 結 晶 通常結晶:結石 異常結晶:肝障害、先天性疾 患 尿細管上皮 生化学検査 細菌培養 腹部超音波検査 細胞診 便中に血液が混じっていないかを調べる。主に下部消化 陽性:大腸癌、潰瘍性大腸炎、ポリープ、 大腸内視鏡検査 腸チフス、赤痢、痔、鼻・口からの出血 大腸透視検査 管からの出血を疑う。大腸がんの手掛かりとなる。 生化学検査 ◆◆ 検査結果について ◆◆ * 基準値は年齢、性別によって違うものがあります。 * 基準値は施設により違います。また、検査方法によっても違いますので、同じ施設内でも変わることがあります。 * 食事、運動などにより影響を受けるものがあります。 * ご不明な点がありましたら、人間ドック担当者にお尋ねください。
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