プロヴィデンス (入門講座 基礎編・応用編、論文基礎力完成講座) 目 第1編 憲法総論 憲法 次 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 1 1 憲法の意義と立憲主義の展開 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 1-1 【憲法の意義】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 1-2 【憲法の生成と立憲主義の展開】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 1 1 5 2 憲法の基本原理 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 13 2-1 【基本原理】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 13 2-1-1 根本価値としての個人の尊厳 2-1-2 憲法原理 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 13 【法の支配】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 17 2-2 (法の支配)の補充 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 13 ………………………………………………………………… 応 1 3 憲法の持続と変動 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 21 3-1 【憲法の変動】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 21 3-1-1 憲法の変動総説 3-1-2 憲法改正 3-1-3 憲法の変遷 3-2 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 21 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 21 【憲法保障】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 23 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 24 4 日本国憲法の成立過程 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 27 4-1 【日本国憲法の制定】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 27 4-2 【日本国憲法の構造】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 27 5 国民主権の原理 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 31 5-1 【国民主権】 5-2 【天皇制】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 31 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 応 7 第2編 基本的人権の保障 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 35 第1章 基本的人権総論 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 35 1 基本的人権総説 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 35 1-1 【人権の歴史】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 応 15 1-2 【人権の観念および類型】 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 35 4 2 第2編 人権享有主体性/論 1 基本的人権の保障 第1章 基本的人権総論 2 人権享有主体性 2-1(外国人の人権)の論文分野の補充 一 外国人の人権に関する判例の整理 <図表論 1> <外国人の人権に関する判例の整理> <マクリーン事件(最大判昭 53.10.4)>⇒入門基礎編 40p 外国人の人権享有 「憲法第 3 章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上、日本国民のみをその対 主体性 象としているものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ」 参政権 国 政 レ <最判平 5.2.26> ベ ル の 「国会議員の選挙権を有する者を日本国民に限っている公選法の規定が憲法 15 条、14 選挙権 条の規定に違反するものでないことは、最大判昭 53.10.4 判決の趣旨に徹して明らか」 <最判平 7.2.28>⇒入門基礎編 43p 「93 条 2 項にいう『住民』とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味 地方レ し、在留外国人に対して地方公共団体における選挙権を保障したものということはでき ベルの ないが、在留外国人のうちでも永住者等であってその居住する地方公共団体と特段に緊 選挙権 密な関係を持つに至った者について、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選 挙権を付与する立法措置を講ずることは憲法上禁止されていない」 <東京高判平 9.11.26>⇒入門基礎編 45p 「管理職……地方公共団体の統治作用にかかわる可能性が高い職種」であり、「外国人 公 務 就 に、日本人と同様に管理職に任用される権利が保障されているとはいえない」。しか し、「そのかかわり方は様々で、憲法がすべての管理職に外国人を任用することを一切 任権 禁じているとまではいえない」。「外国人を任用することが許される管理職と許されな い管理職とを区別して考える必要があり」、管理職登用の一律否定は違憲 社会権 <塩見訴訟(最判平元.3.2)>⇒入門基礎編 46p 「社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、国は特別 の条約の存しない限り、……その政治的判断によりこれを決定することができるのであ り、その限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たり、自国民を在留外国人より優先 的に扱うことも、許される」 <最判平 13.9.25> 事案:在留期間を超えて滞在中であった外国人が交通事故で重傷を負ったため、治療費 等の支払いのために生活保護法に基づく生活保護の申請を行ったが、その申請が 却下された事案。 判旨:「(憲法 25 条の)趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択 決定は立法府の広い裁量に委ねられていると解すべきところ、不法残留者を保護 の対象に含めるかどうかが立法府の裁量の範囲に属することは明らかというべき である。不法残留者が緊急に治療を要する場合についても、この理が当てはまる のであって、立法府は、医師法 19 条 1 項の規定があることなどを考慮して生活保 護法上の保護の対象とするかどうかの判断をすることができるものというべきで ある。したがって、同法が不法残留者を保護の対象としてないことは、憲法 25 条 に違反しないと解するのが相当である。 出入国 <最大判昭 32.12.25>⇒入門基礎編 46p 出国の の自由 「憲法第 22 条 2 項……にいう外国移住の自由は、その権利の性質上外国人に限って保障 自由 しないという理由はない」 論 2/第2編・第1章 再入国 の自由 在留の 自由 政治活動の自由 二 基本的人権総論 <森川キャサリーン事件(最判平 4.11.16)>⇒入門基礎編 47p 「わが国に在留する外国人は、憲法上、外国へ一時旅行する自由を憲法上保障されてい るものではない」。したがって外国人の再入国の自由は憲法 22 条により保障されない <マクリーン事件(最大判昭 53.10.4)>⇒入門基礎編 48p 「外国人の在留の許否は、国の裁量にゆだねられ、わが国に在留する外国人は、憲法上 わが国に在留する権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利を保障されている ものではない」 <マクリーン事件(最大判昭 53.10.4)>⇒入門基礎編 49p 「政治活動の自由についても、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活 動等外国人の地位に鑑み、これを認めることが相当でないと解されるものを除き、その 保障が及ぶ……。しかしながら、……外国人に対する憲法の基本的人権の保障は、外国 人在留制度の枠内で与えられているにすぎない」 不法在留外国人の人権に関する判例 ◆ 最判平 16.1.15(平 16 重判・行政法〔2〕) 「外国人が国民健康保険法 5 条所定の『住所を有する者』に該当するかどうかを判断する際には、 在留資格の有無、その者の有する在留資格及び在留期間が重要な考慮要素となり、在留資格を有 しない外国人がこれに該当するためには、単に保険者である市町村の区域内に居住しているとい う事実だけでは足りず、少なくとも、当該外国人が当該市町村を居住地とする外国人登録をして 在留特別許可を求めており、入国の経緯、入国時の在留資格の有無及び在留期間、その後におけ る在留資格の更新又は変更の経緯、配偶者や子の有無及びその国籍等を含む家族に関する事情、 我が国における滞在期間、生活状況等に照らし、当該市町村の区域内で安定した生活を継続的に 営み、将来にわたってこれを維持し続ける蓋然性が高いと認められることが必要である」。 「寄港地上陸許可を得て上陸し、上陸期間経過後も我が国に残留している外国人甲は、出生国で の永住資格を喪失し、国籍も確認されない特殊な境遇から、やむなく残留し続けたもので、自ら 入国管理局に出頭したにもかかわらず、不法滞在状態を解消することができなかったこと、甲の 我が国での滞在期間は約 22 年間に及んでおり、国民健康保険の被保険者証の交付請求当時の居住 地において稼働しながら、約 13 年間にわたり妻と我が国で出生した 2 人の子と共に家庭生活を営 んできたこと、上記請求前に外国人登録をして在留特別許可を求めていたことなど判示の事情の 下においては、国民健康保険法 5 条所定の『住所を有する者』に該当する」。 三 公務就任権に関する判例の補充 ◆ ⇒入門基礎編 43p 東京都管理職選考試験事件(最大判平 17.1.26/百選Ⅰ〔6〕、平 17 重判〔4〕) 「地方公務員のうち、住民の権利義務を直接形成し、その範囲を確定するなどの公権力の行使に 当たる行為を行い、若しくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い、又はこれらに 参画することを職務とするもの」を「公権力行使等地方公務員」と定義した上で、「国民主権の 原理に基づき、国及び普通地方公共団体による統治の在り方については日本国の統治者としての 国民が最終的な責任を負うべきものであること(憲法 1 条、15 条 1 項参照)に照らし、原則とし て日本の国籍を有する者が公権力行使等地方公務員に就任することが想定されているとみるべき であり、我が国以外の国家に帰属し、その国家との間でその国民としての権利義務を有する外国 人が公権力行使等地方公務員に就任することは、本来我が国の法体系の想定するところではない
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