特定保守管理医療機器 BiPAP Auto System One 60

2013 年 11 月 20 日(新様式第 1 版)
承認番号:22500BZX00448000
機械器具(06)呼吸補助器
高度管理医療機器
特定保守管理医療機器
二相式気道陽圧ユニット
JMDN コード:36990000
BiPAP Auto System One 60シリーズ
【警告】
【禁忌・禁止】
・ 本品及び構成部品は医師の指示に従い使用する。
・ 医学的研究により、以下の症状が見られる患者には、気道内陽圧
・ 本品使用時に呼気を吸入する可能性があり、これを防ぐため以下
療法を控える。肺水腫、気胸症、病的な低血圧。
・ 気脳症に対する経鼻 CPAP 療法の報告:次のような敏感な患者
のことに注意する。
・当社製の回路付属品のみを使用する。
に対しては注意が必要。髄液漏、異常な腔 (頭蓋内の通気孔) 、
・本品が作動しないときは、直ちにマスクやヘッドギアを外す。
頭部外傷歴、又は気脳症(Chest 1989; 96:1425-1426 1))。
・呼気ポートの吐き出し口を塞がない。
・ 副鼻腔炎や中耳炎の徴候が見られる場合は、気道内陽圧療法は一
・ 呼吸回路 15mm 径を使用する場合は、本品の呼吸回路タイプ設
時的に控える。上気道にバイパスがつけられている患者には使用
定を 15 とする。
しない。
・ 本装置は小児 (体重 30kg 未満) には使用しない。
・ 呼吸回路を引っ張ったり、変形させたり、負荷を加えることはし
[本装置は成人用 (体重 30kg 以上) である]
ない。
・ 呼吸回路チューブは滅菌、消毒をしない。
・ 本装置を生命維持装置として使用しない。
・ 室内温度が 35℃以上の場合は本製品を使用しない。
[室温が 35℃
[本装置は閉塞性無呼吸を防ぐために使用する]
以上で使用すると空気流の温度は 43℃を超える可能性があり、
・ 酸素または空気に亜酸化窒素を混合する可燃性の麻酔環境では、
患者の気道に刺激を与えることがある。
]
使用しない。
・ 複数患者で使用する場合、感染をふせぐため、本装置と呼吸回路
・ 有毒または有害なガスの近くでは使用しない。
の間にバクテリアフィルタを装着する。
・ 直射日光下または暖房器具の近くで使用しない。
・ 本品に水滴等液体がかからぬよう使用する。
[水滴等液体がかか
[本装置からのエアフロー温度が上昇する危険性がある]
り本装置内部に侵入すると故障・動作停止の原因となる。
]
・ 感電を避けるため、本品をクリーニングする場合は、電源コード
【形状・構造及び原理等】
をコンセントから抜く。
1. 構成
・ 特定の故障状況下では、最大圧が 35 hPa(cmH2O)になること
・BiPAP Auto System One 60 シリーズ本体
がある。
・加温加湿器、加温加湿器 HT
(加温加湿器使用の場合)
・水タンク
・ 安全のため、加温加湿器は、マスクと呼吸回路接続部よりも常に
・リンクモジュール
下になるよう設置する。 加湿器は水平に置く。
・オキシメトリーアクセサリー
・ 加温加湿器を使用直後に、ヒータ-プレートや熱水に触れない。
・オキシメトリーモジュール
約 15 分放置し冷却してから触る。
[火傷のおそれあり。
]
・AC 電源コード、AC 電源アダプタ 60W、AC 電源アダプタ 80W
・ かびや細菌の繁殖を防ぐため、タンクに残った水は毎日捨て、空
・DC 電源コード
にしてクリーニングする。中間シールをしっかり拭く。
・エアフィルタ (リユーザブル / ディスポーザブル)
(酸素添加の場合)
・RP 呼吸回路チューブ
・ 喫煙中や火気のある所で使用しない。
[酸素は助燃性がある]
・パフォーマンスチューブ
・ 本品をオンにしてから、酸素の供給をオンにする。停止するとき
・ヒーテッドチューブ
には、酸素の供給をオフにしてから、本品をオフにする。この順
・SD カード
序を守ることにより、本品内に酸素が蓄積することを防ぐことが
できる。
[本装置内に酸素が蓄積すると、火災の危険がある。
]
・ 酸素供給源への接続後にプレッシャーバルブを呼吸回路に直列に
取り付ける。
[プレッシャーバルブの使用を怠ると、火災の原因
となる可能性がある。
]
取扱説明書を必ずご参照ください
FRBSH08200
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2. 形状及び各部の名称
5. 作動原理
本装置に電力が供給されるとブロワが作動し、エアフィルタを
・BiPAP Auto System One 60 シリーズ本体
コントロール/プッシュボタン
通して室内空気が取り込まれ、呼吸回路を通じて患者に送気さ
れる。送気時の空気圧・流量は、圧力トランスデューサにより
ディスプレイ
計測され、設定されたモード・機能に応じた空気圧・流量とな
るよう、ブロアが制御される。
設定可能なモード・機能は以下のとおりである。
1.BiPAP Auto System One 60 シリーズ本体
モード・機能
の名称
呼吸回路接続口
ランプボタン
BiPAPモード
・加温加湿器
呼吸回路接続口
オートBiPAP
モード
CPAP モード
ランプ機能
・加温加湿器 HT
ライズタイム
機能
ヒーテッドチューブ接続口
Bi-Flex 機能
C-Flex 機能
3.電気的定格
(1)商用電源使用時
自動高度補正
機能
定格電圧:AC100~240V
内容
患者の呼吸に同調し、吸気時には高い気道陽圧
(IPAP:吸気時気道陽圧)を、呼気時にはそれ
よりも低い気道陽圧(EPAP:呼気時気道陽圧)
を供給する。
圧力トランスデューサが気道圧の状態をモニ
タリングし、気道圧の不安定な状態を検出する
と、必要な空気圧・流量を自動的に調整し、最
適な二相式気道陽圧を供給する。
連続的に一定の気道陽圧を供給する。
入眠時に供給圧力を一旦低下させてから、設定
した圧力設定に達するまで徐々に上昇させ、患
者負担を軽減する。
EPAP から IPAP へ切り替わる時間を設定す
る。ライズタイム機能の設定は 0、1、2、3 の
レベル選択ができ、数値を上げるほど、切り替
わる時間が長くなる。
吸気の終了時と呼気の開始時に供給圧力を一
時的に減圧することにより、吸気の終了時と呼
気の開始時の患者負担を軽減する。Bi-Flex 機
能の設定は 1、2、3 のレベル選択ができ、数値
を上げるほど、圧力が低下する。
呼気時に供給圧力を一時的に減圧することに
より、呼気時の患者負担を軽減する。C-Flex 機
能の設定は 1、2、3 のレベル選択ができ、数値
を上げるほど、圧力が低下する。 (CPAP モー
ド、オート CPAP モードで作動する)
使用する場所の高度を検知し、供給する気道陽
圧を自動的に補正する。
周波数:50/60Hz
電源入力:2.1A (AC 電源アダプタ 60W 使用時)
2.加温加湿器、加温加湿器 HT
又は 2.0A (AC 電源アダプタ 80W 使用時)
機能の名称
内容
クラシックコントロールが設定されている場
合は、加温加湿器内部のヒータープレートによ
り、水タンク内の水を加温・加湿する。ヒータ
ープレートの温度設定は 0~5 段階より選択す
加温加湿機能 る。System One 湿度コントロールが設定され
ている場合は、室内の温度・湿度変化をモニタ
ーし、加温加湿器内部のヒータープレート温度
を自動調整することにより湿度を調整する。湿
度設定は、0~5 段階より選択する。
ヒーテッドチューブを加温加湿器 HT に接続
することで、チューブ内部のヒーターワイヤー
と加温加湿器内部のヒータープレートの両方
による加温を行う。適切な加温加湿エアを供給
ヒーテッドチュ
するため、温度設定は 0~5 段階より選択でき
ーブ機能 ※
る。チューブ先端のカフ部に内蔵されたセンサ
で供給エアの温度を測定し加温制御するため、
マスク部で適切な温度・湿度を保つことができ
る。
(2)バッテリ使用時
定格電圧:DC12V
電源入力:6.67A
・電撃に対する保護の形式による分類:クラス II 機器
・電撃に対する保護の程度による装着部の分類:BF 形装着部
・水の有害な浸入又は微粒子状物質の有害な侵入に対する保護の
程度による分類:IP22
4. 寸法・重量
・BiPAP Auto System One 60 シリーズ本体
180mm(L)×140mm(W)×100mm(H)
1.53kg (AC 電源アダプタを含む)
・加温加湿器、加温加湿器 HT:
180mm(L)×140mm(W)×100mm(H)
※:加温加湿器 HT のみ該当
0.89kg
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(7)RP 呼吸回路チューブ又はパフォーマンスチューブ又はヒー
【使用目的、効能又は効果】
本品は、自発呼吸のある患者を対象として、閉塞性睡眠時無呼吸症
テッドチューブにマスクを接続する。
(8)マスクを患者に装着する。
候群の治療のために気道陽圧療法を提供する装置である。本品は在
宅又は院内で使用する。
2.使用
(1)コントロール/プッシュボタンを回転させて、ディスプレイに
【品目仕様等】
BiPAP Auto System One 60 シリーズ本体
表示される項目から、希望の項目又は機能を選択する。
(2)項目を選択した状態で、コントロール/プッシュボタンを押す
・圧力設定範囲
CPAP モード:4.0~20.0 hPa (cmH2O)
と、項目に応じて送気が開始され、患者に持続的気道陽圧が
BiPAP モード、
オート BiPAP モード:4.0~25.0 hPa (cmH2O)
供給される。送気中は、ディスプレイに現在の供給圧力が表
・圧力安定度:±0.5 hPa (cmH2O)
示される。
(3)加温加湿器を使用する場合は、コントロール/プッシュボタン
・ランプ設定:0~45 分
を回転し加温加湿器の加温段階を 5 段階から選択する。
・ライズタイム設定:0、1、2、3
(4)本体の情報や患者の使用状況の履歴は、SD カードに記録さ
・Bi-Flex 設定:1、2、3
・C-Flex 設定:1、2、3
れる。
3.使用終了
【操作方法又は使用方法等】
1.使用前の準備
(1)送気中に再度コントロール/プッシュボタンを押すと送気が
(1)電源に AC 電源コード、電源入力端子に AC 電源アダプタを
停止する。
接続する。(加温加湿器を使用する場合は AC 電源アダプタ
(2)患者からインターフェースを外す。
60W、加温加湿器 HT を使用する場合は AC 電源アダプタ
(3)SD カード内の治療情報は、
カードリーダ等を介してソフトウ
80W を接続する。)
ェアをインストールしたパーソナル コンピュータにデータ
(2)エアフィルタエリアにエアフィルタを取り付ける。
転送する。又は、オキシメトリーアクセサリーを介して、有
(3)本体の背面の SD カードスロットに SD カードを挿入する。
線又は無線でインターネット回線を経由してサーバ上の管理
(本体の設定変更を行う場合は、本体のディスプレイにて「処
ソフトウェアにデータ転送する。サーバへの転送は定期的に
方許可」の表示を確認する)
自動で行われるが、手動で転送する場合はコールボタンを押
(4)オキシメータを使用する場合
してサーバに転送する。
1)本体の SD カードカバーを取り外し、オキシメトリーアク
セサリーを取り付ける。
※医師によるSD カードの処方設定変更方法
2)オキシメトリーアクセサリーの底面の SD カードスロット
汎用パーソナルコンピュータ上で管理ソフトウェアを用いて
に SD カードを挿入する。
設定した処方を医師が SD カードに書き込む。
3)オキシメトリーモジュールをオキシメトリーアクセサリー
に接続し、オキシメトリーモジュールのセンサ接続端子に
※医師による処方圧の決定方法
オキシメトリーセンサを接続する。
本体に接続したリンクモジュールにシリアルケーブルを接続
(5)加温加湿器又は加温加湿器 HT を使用する場合は、以下の手
し、
シリアルケーブル他端を専用ソフトウェアをインストール
順で準備する。
したパーソナルコンピュータに直接 (又は睡眠評価装置を経
1)本体のサイドカバーを取り外す。
由して) 接続することにより、医師が専用ソフトウェア上で処
2)本体の接続ガイドに沿って、加温加湿器又は加温加湿器
方圧の調整を行う。
HT を本体に接続する。
3)水タンクを取り外し、水タンクの上蓋を取って、ベース内
【使用上の注意】
に加湿のための水を溜める。
・電源に延長コードを使用しない。
(6)RP 呼吸回路チューブ又はパフォーマンスチューブを、本体
・じゅうたん、布、その他の可燃性物質の上で使用しない。
の呼吸回路接続口に接続する。
・水が溜まるような容器の中または上で本品を使用しない。
加温加湿器を使用する場合は、加温加湿器の呼吸回路接続口
・損傷のない花粉フィルタ (灰色) を正しく取り付けてから使用す
に RP 呼吸回路チューブ又はパフォーマンスチューブを接続
る。
する。加温加湿器 HT を使用する場合は、加温加湿器 HT の
・汚れた花粉フィルタは動作温度上昇の原因となり、性能に影響を
ヒーテッドチューブ接続口にヒーテッドチューブを接続す
与えるおそれがある。 定期的な点検・清掃が必要。
る。取り付ける前に、各チューブに損傷や裂け目が無いかを
確認する。
FRBSH08200
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(1) BiPAP Auto System One 60 シリーズ本体、加温加湿器及び
・濡れた状態のフィルタを本品に取り付けない。 清掃したフィル
加温加湿器 HT:
タは十分な時間をかけ乾燥させてから取り付ける。
・タバコの煙は、本品内にタールが蓄積して故障する原因につなが
電源から外した後、水と中性洗剤で軽く浸した布で外面を拭
ることがある。
き、十分に乾燥させる。
(2)水タンク:
・電源コネクタのピンには触らない。 接続の際には、静電放電
(ESD) の予防措置を講じる。
[例えば、室内の湿度上昇、導電性
温水に中性洗剤を希釈した溶液の中で洗浄し、空気乾燥させ
の床カバー使用、合成繊維ではない衣服の着用により、静電気帯
る。
(3)エアフィルタ:
電の発生を防ぐ、あるいは、本装置のフレーム、アース線、大き
な金属製物体に触れて静電気を取り除く、または、リストストラ
リユーザブルタイプのエアフィルタは、2 週間に一度洗浄を
ップを使用し静電気を逃がす。
]
行い、6 ヵ月に一度新品と交換をする。洗浄は、温水に中性
・リンクモジュールなどのアクセサリーを本装置に取り付けない場
洗剤を希釈した溶液で行い、乾燥させる。
合には、SD カードカバーが付いていることを、使用前に確認す
※ディスポーザブルタイプのエアフィルタは、洗浄による再
る。
使用はできないので、30 日使用後又は汚れが目立った場合は
・結露によって本装置が破損する可能性がある。 本装置が高温ま
交換をする。
(4)RP 呼吸回路チューブ / パフォーマンスチューブ / ヒーテ
たは低温の環境で保管されていた場合には、室温(動作温度)でし
ばらく放置した後、治療を開始する。
ッドチューブ:
・DC 電源を車のバッテリーから得る場合、自動車のエンジンが動
温水に中性洗剤を溶かした溶液の中で洗浄を行い、十分にす
いている間は本装置を使用しない。 [本装置が破損する可能性
すいだ後、空気乾燥させる。
2.業者による保守点検事項
がある。
]
・当社製の DC 電源コードと電源アダプタケーブルを使用する。
(1)装置及び構成品は製品付属の取扱説明書又は弊社の保守管理
[ 当社製以外を使用すると、本装置が破損する可能性がある。
]
規定を参照し、必ず定期的に保守・点検を実施する。
(加温加湿器使用の場合)
(2)しばらく使用しなかった機器を再使用する時には、
使用前に必
・タンクに入れる水は、常温の精製水もしくは蒸留水を使用する。
ず装置が正常かつ安全に作動することを確認する。
タンク内の水に化学物質等を添加しない。
[気道に炎症を引き起
(3)本器のカバー等を外しての点検修理等は行わない。
こしたり、タンクが破損する恐れがある。
]
(4)装置の動作に尐しでも異常が認められた場合は、
弊社の営業所
・タンクに水が入っていない状態で、加湿器をオンにしない。タン
へ連絡する。装置のケースは開けない。装置の修理および調
クに水が入っていない状態で使用する場合は、本装置の加湿器設
整は、弊社または承認された販売店のみで行う。
定をオフにする。
・タンクの水を空にしてから、移動する。
【包装】
・タンクの水を空にしてから、加湿器を本体から分離する。
紙製段ボールによる梱包。1 台単位。
<重要な基本的注意>
・外部ノイズによるトラブルを尐なくするため、機器の近くでは電
【主要文献及び文献請求先】
1. 主要文献
磁波等の発生する機器(携帯電話、トランシーバー、ラジコン等)
1)Jarjour, NN; Wilson, P. Pneumocepheles associated with
の使用は避ける。
nasal continuous positive airway pressure in a patient with
sleep apnea. Chest 1989:96:1425-1426
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1.貯蔵保管方法
2. 文献請求先
使用
保管
フィリップス・レスピロニクス合同会社
温度
5~35℃
-20~+60℃
東京都港区港南二丁目 13 番 37 号 フィリップスビル
湿度
15~95% (結露無し)
15~95% (結露無し)
マーケティング部
※装置は使用温度になじませてから、治療を開始する。
[結露によ
電話番号:03-3740-3245
り、本装置が破裂する恐れがある]
2.耐用期間
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
5 年[自己認証データによる]
製造販売業者:フィリップス・レスピロニクス合同会社
(添付文書、取扱説明書、当社保守管理規定に基づく保守又は点
住
検を実施した場合)
電話番号:0120-633881
所:埼玉県さいたま市北区宮原町 1-825-1
製造業者:レスピロニクス社 (Respironics, Inc.)
【保守・点検に係る事項】
アメリカ合衆国
1.使用者による保守点検事項
FRBSH08200
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