様式3 校番 平成27年度自己評価シート(中間評価) 学校名 6 広島県立呉三津田高等学校 校長氏名 小路口 真理美 全・定・通 本・分 学校経営目標 達成目標 本年度行動計画 評価 理由 担当部等 1 高い志を持ち,独善に陥ることなく21世紀のグローバル社会をリードする生徒を育成する。 難関大学進学希望者向けの学習会等を 計画し,意識の高揚を図るとともに,個 別の対応を充実させる。教科主任会で 指導体制の確認を行う。 難関大学を含む国公立大学の入試問題 研究を生かした校内模試を実施する。 B 広島大学をはじめ,各大学の特色ある 最難関国・私立大学,国公 入試に対し,ポートフォリオを活用して対 立大学医学部医学科,難 応できる体制を整える。 関国立大学,地元国立大 学等への合格率を伸ば す。 第一志望届を2学年で行うことを契機と した生徒の意識啓発と,HR担任,分掌, 教科会との協働により高い志を持った生 徒を増加させる。 難関大学との連携を深め,生徒が難関 大学に接する場面を増やす。 学級担任,学年主任,教科担任等によ る個別面談を繰り返し行い,弱点の克服 と精神的な支えを確実に行う。 カナダ・サスカチュワン州シェルドンウィ リアムズ高校と姉妹校提携を結び,交流 を始める。 グローバル社会に参画しよ うとする意欲とコミュニケー ション能力を育成する。 GTEC for Students を導入し,英語4領 域における達成度を客観的に把握し,指 導に生かす。 B B B B B ・大学入試問題研究・全国模試の分析→ 学習課題の発見→各教科による改善→ 教科主任会での課題の共有というマネジ メントサイクルを確立して,授業の改善を 行っている。 ・校内模試の意義,実施時期の見直し。 1学年9月 文理選択の妥当性や,探究 進路指導部 的思考の深化などを評価規準とした出題 各学年会 を行い,誤答分析を行う。→1学年進路検 討会議に活用。 2学年3月 2年間の学習到達度を図るた めに実施する予定。 《評価指標》全国模試3教科偏差値平均 1年7月 57.5 /2年7月 61.5 (目標60) ・1学年 広島大学オープンキャンパス への全員参加→学部学科研究 ・1・2学年 三津田学問探訪(大学教員に よる模擬講義 16講座)受講 ・全学年 広島大学を始めとする高大接続 事業(公開講座・お茶会等)への自主参 加 ・3学年 3年間ポートフォリオにより,第 一志望大学へAO入試から挑戦が可能。 ・日常的に授業や課題,面談を通して,生 徒の中に顕在化していない力を見出し, 高い志の醸成に寄り添う取組(ダイヤの 原石発掘プロジェクト)を行い,学年会, 進路検討会議で,個々の生徒への指導 方針を共有。 ・2学年 早稲田雄弁会との討論会(修学 旅行) 難関大学講演会実施予定(11月) ・1・2学年 難関大学訪問(東京大学・京 都大学・九州大学)実施予定 ・各学年とも面談を計画的に行い,生徒 の学習指導や進路選択の支援をしてい る。 進路指導部 各学年会 進路指導部 各学年会 進路指導部 各学年会 ・カナダ大使館と連携して,語学研修の方 向で準備中。 ・コロナ・デル・マー高校(カリフォルニア 教務部 州ニューポートビーチ)とは姉妹校提携に 向けて12月に訪問予定。 ・2学年(全) 12月GTEC for Students 実施予定。 ・GTEC CBT受検希望者15名。 進路指導部 英語科 【評価結果果の分析】 年間計画通り実施しており[B:概ね順調に進んでいる]と判断した。 〇 ほぼ100%の生徒が,4年制大学(うち90%は国公立大学)を志望している。具体的な志望大学,学部学科決定のために,1学年 は全員で,広島大学オープンキャンパスに参加させる。学年が進むにつれて,自らの意志で,高大接続事業に参加したり,大学を訪問 したり,情報を集めたりするよう促している。その集約が2学年11月に提出させる「第一志望届」である。生徒は,この時点で目標を明確 に表明し,教職員・保護者も目標を共有する仕組みである。個別大学模試を自主的に受ける生徒の姿勢からも,この「届」は機能して い ると言える。 〇 高校生は,自分では自らの能力を客観的に把握することはできない。従って,日常的に授業や課題,面談を通して,生徒の中に顕 在化していない力を見出し,高い志の醸成に寄り添う取組や,学級担任・学年主任・教科担任・部活動顧問等による面談は欠かせな い。その場合,教員間で生徒個々の指導方針の共有は必須であり,進路検討会議,学年会での情報交換には大きな意味がある。 特に,経験の浅い教職員にとっては,先輩教員のノウハウを知る貴重な機会にもなっている。 〇 「広島県学びの変革アクション・プラン」の重点的取組は,「課題解決型学習」と「異文化間協働」である。従って,今年度から,「英語 が生きて使える」交流校を開拓し,新たに姉妹校提携を結ぶ取組を始めた。まず,本校所属ALTの母国カナダサスカチュワン州シェル ドンウイリアムズ校にアプローチしたが,「姉妹校」に対する考え方の違いから,困難な状況に陥った。そこで,カナダ大使館と連携し, 「語学研修」の実施に向けて相談している。11月初旬,担当教員が,カナダ大使館(東京)の留学フェアに参加し,詳細を検討すること になっている。また,同窓会の全面バックアップで,コロナデルマーハイスクール(カリフォルニア州ニューポートビーチ)との姉妹校が 実現できそうである。12月,校長,担当教員が渡米。また,来年度110周年記念行事に同校校長をお招きして,姉妹校提携を広く知ら せる予定である。 【今後の改善方策】 〇 今年度,新たに校内模試の目的を見直し,1学年では,文理選択の妥当性や,探究的思考の深化などを評価規準とした出題を行 った。誤答分析によって,個々の生徒の学力も学年全体の学力動向も明確になったため,1学年進路検討会議に活用できた。 今後とも,取組を進め,経年のデータを集積することによって,本校独自の進学資料にしていきたい。 〇 生徒の進学に適切なアドバイスを与え,生徒自身が自らの目標と現状のメタ認知が自己評価できるように,教員も変わりゆく高大 接続の情報を理解し,変化に遅れることのない授業づくりを推進しなければならない。 〇 大学選びには,保護者の意向が大きく反映する。従って,保護者の皆さんへ適宜進路情報を提供し,生徒のやる気と保護者のさ せてやりたい気持ちの一致を目指す。 〇 海外交流については,PTA・同窓会の理解協力がないと実現しない。従って,年内には分かりやすい情報を提供できるようにする。 2 生徒の資質・能力を最大限に引き出すことのできる授業・総合的な学習の時間を構築する。 研究指定校事業及び探究コア事業を軸 に,全教職員が研究主題を意識した授 業づくりに取り組み,研究発表を通して その成果を発信する。 思考力・表現力の育成を主 題とした授業・総合的な学 習の時間(GAYA)を構築す る。 B 総合的な学習の時間を中心に探究活動 を通して,自分なりの「応え」を見つけ出 し,それを表現する喜びを体験させる。 また,定期考査における思考力を問う問 題について具体的な評価規準を設定す ることにより,生徒の「次の学び」を促 正解が1つに限定されない す。 「問い」に取り組み,複眼的 に探究しようとする能力を 育てる。 B 《評価指標》授業評価アンケート質問(2) 最も肯定的な回答の割合 昨年度第1回47.4%→第2回47.9%→本年 度第1回53.3% ・全学年 6月第12回詩のボクシング (GAYA) 地域・保護者参加 87名,全国詩のボクシ 教務部 ング大会運営者1名,広島FM取材3名 (放送),広島TV1名 → 優勝者・準優勝者が,プレ全国大会出 場し,優勝・3位。 → 優勝者は,10月24日(土)全国大会出 場予定。 ・全教科定期考査で,今年度研究テーマ に沿った思考力問題(具体的な評価規準 を設定)を出題→教科主任会で検討,学 び合い→返却時,評価規準を用いた振り 返り,探究的な活動(アクティブラーニン グ)へと発展。このマネジメントサイクル で,授業改善を試みている。 ・OECD広島創生イノベーションスクール6 名,未来探求セミナー1名,学び塾(のべ 教務部 13名 )積極的に参加している。 ・今後計画的に先進校視察を行っていく。 訪問校の選定にあたっては,アクティブ ラーニングや探究に重点を置いた授業の 実施校,オープンエンドの問題に対するプ ロジェクト学習の実施校などに11月末ま でを目途に計18名を派遣する予定であ る。 【評価結果の分析】 〇 授業における言語活動が充実した結果,※授業評価アンケートにおける質問(2)「思考力を発揮する場面がある」 に対する肯定率 が経年変化で上昇している。また,オープンスクール時の中学生対象のアンケートにおいても,「教科書に書いてあることだけでなく,自 ら考える授業をしていて、よいと思いました。」というような感想が見られた。組織として教職員が「思考力」を意識した授業づくりに取り 組んでいる成果であると考えられる。 〇 思考力問題に係る評価規準の設定は,質的評価規準を意識した取組である。「何を知っているか」から「何ができるようになったか」 という「学びの変革アクション・プラン」の目指す主体的・能動的に学修し,学んだことを活用できる生徒への第1歩であると考える。 〇 OECD地域創生イノベーションスクール広島クラスタに本校1・2年生の生徒6名が選抜された。地域創生という答のない問いに対し て, 「空き家問題」という切り口から課題解決に挑もうとしている。これまで全体スクールが1回,エリアスクールが2回実施されたが,いずれ においても本校生徒が中心的な役割を担って活動している。学び塾においても同様である。 【今後の改善方策】 〇 学びの変革アクション・プランで推奨されているアクティブラーニングについて「話し合い」という「方法」と,「力を身に付けさせる」とい う「目標」を混同させないよう留意しながら授業づくりに取り組む。 〇 生徒自身に自分の考えを振り返らせること,他者の意見との違いを認識させる「省察の時間」を確保することを意識して取り組む。 〇 現在の総合的な学習の時間(GAYA)は,スキルベースで組み立てているため,コンピテンシーベースへと変換させる必要がある。 まず,現在の内容の質的な評価を目指して,生徒のパフォーマンス課題による成果物をルーブリックを用いて評価する取組を行わなけ ればならない。 〇 OECD広島創生イノベーションスクール参加生徒や未来探究セミナー参加生徒が,校内で活躍できる場を設定する。参加生徒が核 となって他の生徒にアクティブラーニングによる能動的・主体的学修のおもしろさを伝え,生徒の変容で,教員の意識を変革し,保護者 の理解を得るような取組を工夫する。 〇 ニューズレターや学校へ行こう週間などを活用して,地域・保護者に「学びの変革アクション・プラン」を理解してもらうよう努める。 3 生徒・保護者・関係小中学校・地域・同窓会等から信頼,支持される学校づくりを行う。 全教職員が遅刻防止・ベルスタートの指 導を通して,生徒一人一人に時間の大 切さを認識させる。遅刻の集計を月毎に 報告する。 規範意識を身に付け,仲間 を大切にメリハリある高校 B ・全教職員で時間厳守を徹底する指導を 行っている。遅刻防止については9月段 階で目標値をクリアしている。 《評価指標》年間無遅刻の生徒数の割合 9月段階で90%(目標値は年間で80%) 生徒指導部 [H26遅刻者数:20→27→43→(64)→45] [H27遅刻者数:22→10→16→(24)→13] ・大多数がベルスタートを意識している が,未だベル着の段階である。 規範意識を身に付け,仲間 生徒自身が生活指導上の年間目標を設 を大切にメリハリある高校 定し,目標達成に向けた自主的活動を 生活を送ることのできる生 計画・実施する。 徒を育てる。 地域に根ざしたボランティア活動の実践 を通じて,相互扶助,社会貢献,感謝の 念等,心情面の育成を図るとともに,運 営時に企画力,折衝力,コミュニケーショ ン力等の汎用的スキルを育成する。 HPの更新回数を,年間の学校行事をも とに設定し,特に生徒の活躍に焦点を当 てて,行事後の迅速な発信を行う。 本校に係る積極的な情報 発信を行い,生徒,保護 者,地域等の学校に対す る信頼感,満足度を向上さ せる。 中学校からの要望を適切に反映しなが ら,保護者・地域のニーズに応えた学校 説明会,生徒を主体としたオープンス クールを実施し,受検者数を増加させ る。 生徒・保護者の三者アンケートの特に自 由記述欄の集約と分析を行い,課題と 対応についてフィードバックを行う。 学校行事等における,保護者・地域の意 識を把握するため,行事等の際に意見 聴取の機会を設ける。 B B B A ・既存の生徒会4大目標(遅刻厳禁・挨拶 励行・服装正整・美化徹底)に従って,授 業規律の確立や登下校時のマナー等の 生徒指導部 規範意識の向上に努めている。 ・生徒自身が設定した目標をグループで 共有する所には至っていない。 ・生徒会が中心となり,ボランティア活動 参加への機運を醸成し,活動を推進して いる。 ・「果敢に挑戦する児童生徒への支援(県 生徒指導部 教委事業)」を活用して,組織的なボラン ティア活動に向けての用具の補充,交換 等の準備を整えた。(既に活用してい る。) ・年間計画に基づいてHPを随時更新し, 学校行事や部活動,生徒の活躍について 迅速な発信に努めた。 総務広報部 《評価指標》生徒の活動に関する更新回数 9月末現在で,22回(目標値は年間70回) ・中学校訪問や,学校説明会における個 別相談,オープンスクール等の実施によ り,本校の魅力をアピールした。特にオー プンスクールでは,全体会で生徒がス テージで発表するコーナーを増やし,生徒 総務広報部 の学校生活の様子がより伝わるよう工夫 した。 《評価指標》オープンスクール参加生徒の満足度 最上位87%上位12%(目標値は80%) B ・三者アンケートは11月末に実施予定で あり,それに向けて準備を進めている。 総務広報部 B 学校行事等において受付テントに筆記用 具と共に意見聴取箱を設置した。 総務広報部 【評価結果の分析】 項目3については,若干の凸凹があるものの,平均すると[B:概ね順調に進んでいる]である。 ○ 生徒に規範意識を身に付けさせるための働きかけの代表例として,「遅刻防止指導」と「ベルスタート指導」を取り上げている。もとよ りこれ以外の指導を疎かにするものではなく,この2点を学校規律の根幹と捉えていることの現れと受け止められたい。「遅刻防止指 導」に関しては,評価指標の実態と遅刻者数の推移の状況から,順調に進んでいると考えているが,「ベルスタート指導」に関しては, チャイムが鳴る前に教室に入っている教員からの指示が必要な場面もあり,チャイムが鳴ったときに席に着いていれば良い「ベル着」 より高い意識が必要になることが浸透し切れていない。 ○ 事前の連絡を徹底しておけば,生徒朝会や各委員会,行事において生徒が能動的に時間を守り,活動が行えるようになっている。 また,全教室に掲示している4大目標に対しても,多くの生徒が実行できている。しかし,例えば,生徒自身が設定した生活指導上の 目標を他者と共有したり,省察の時間を持つという取組を組織的に行う所まではできていない。 ○ ボランティア活動の推進にあたり,「果敢に挑戦する児童生徒に対する支援について(県教委事業)」によるサポートの下で,「地域 に根ざした呉三津田高校ボランティア人材バンク」の取組を生徒会執行部が中心となり実施している。内容としては,生徒全員に得意 分野または可能なボランティア活動の情報を提供してもらい,ボランティアに対する意識の把握と実動する際の手配に活用した。5月 に子どもまつり,6月にスポーツゴミ拾い,夏休み以降は社会福祉協議会の呼びかけに応じて,小学生や中学生に対する学習支援ボ ランティア等の活動に参加している。三津田高校としての参加生徒数は延べ130名程度であるが,この他にも地域のイベントの手伝 いへの応募など,個人として参加している生徒がたくさんいる。 ○ 広報活動として,HPの計画的な更新,定例の中学校訪問,学校説明会,オープンスクールを予定通りに実施している。配布物と してこれまで別々に作っていたポスターと学校案内を,両面印刷のニューズレターに刷新した。「学びの変革」が三津田高校ではど のように展開されているかを盛り込み,近隣の中学3年生全員に配布した。また,本校生徒が発行している校内新聞(A4)を4号分 集めてリーフレット状にし,同じく近隣の中学3年生全員に配布した。これらは呉三津田高校での生活がよく分かるものになった。 ○ オープンスクールのアンケートによると「本校の様子がよくわかった」と回答した中学生が82%と昨年を10%以上上回った。さらに 「生徒が生き生きとしていて三津田のイメージが変わった」という感想もあり,中学生や保護者へのアピールとして一定の成果を得た。 ○ 地域や保護者との連携については,学校行事ごとに受付テントに紙,筆記用具,意見聴取箱を設置して対応している。 【今後の改善方策】 ○ 生徒に「規範意識を身に付けさせる」とは,現象としてルールを守らせるだけでなく,ルールを守ることの意義を考えさせ,モラルを高 めるところまで要求されている。現在は「全教職員で時間厳守を徹底する(=ルールを守らせる)指導を行っている」段階であり,今後は これと並行して「生徒自身がルールを守ろうと呼びかけ合う」段階を見据えた指導を展開する。 ○ 生徒指導の基本として「情報の共有」が必須であることは言うまでもないが,ともすれば威圧的な「叱る指導」のためのマイナス場面 の 情報共有のみに陥りがちである。プラス場面の情報共有を積極的に行い,「褒める指導」を取り入れ,自尊感情を育むことに繋げたい。 ○ ボランティア活動は,「社会との協働」に向けての動き出しの第1歩として積極的に働きかけるべき活動であるという共通認識の下 で, ボランティア活動に係る講演会を開催し,社会に向けて開かれた意識を高めさせることで,積極的・能動的な参加に繋げていく。 (指導者の立場では,ボランティア活動の実施にあたっては,「良いことをした,やってあげている」といった意識を持たせるのではなく 「感謝の気持ちを持ってやらせていただく(=活動の機会をいただいている)」という意識で取り組ませるような配慮が必要である。) ○ HP作成にあたっては,トップページに流れる写真の更新や年度の更新に伴う諸計画の差し替えなど,現在担当者を割り振っていな い部分の修正や,フレームデザインそのものの検討などによる改善を図り,保護者や地域に迅速な情報提供を行う。 ○ これまでに集約している地域や保護者からの要望に加えて,11月末に実施する三者アンケートの分析をもとにして,保護者・同窓 会・地域の協力の下で,正しい(本当の)呉三津田高校の姿を伝えるための広報活動を進めていく。
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