質問(22 条関連) 2010 年版よりも以前の RC 規準等では,梁のスリーブ開孔を矩形とする場合にはその 矩形を外接する円形孔による開孔補強とされていたが,それが矩形のままでもよいとなっ た経緯を教えてください。 (ビューローベリタスジャパン(株) 早川泰弘) 回答 長方形孔を設けた場合の終局強度については、過去の RC 規準でもご指摘のような(外 接する円形孔に置き換える)表現で記載されて来ましたが、靱性保証型指針でも長方形孔 の検討方法を説明していることから、大地震時の検討に対しては靱性保証型指針に近い形 で解説に説明を加えました。 また、長方形孔の形状、配置などを制限することにより、梁の曲げ性能に影響を与えな い程度の開孔に抑制されているとの判断から、長期許容せん断力および損傷制御を目的と した短期許容せん断力としては孔部分のコンクリートがなくなっただけせん断抵抗の寄 与分を差し引いて計算できることにして、無孔梁のせん断耐力式との連続性を持たせてい ます。 なお、上記について本文でなく解説で記載していることについて、22 条そのものの趣 旨により、設計者自らが考えて必要と思う場合に、必要と思う方法により補強を行うこと としています。解説に記載していることは一つの方法ですが、個別にはより適していると 考える方法で検討してよいことにしています。
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