国語(現代文・古文) - 椙山女学園大学入試情報サイト

2015 年度
国 語
出題傾向
国語(現代文)
傾向と対策
(分析は一般入試 A の問題のみです)
※第二問は現代文または古文のどちらか選択
入試日程
2/3
椙山女学園大学
大問
問題文筆者・書名(出典)
第一問
池上哲司『傍らにあること』
第二問【古文】
無住『沙石集』
難易度
標準
標準
第二問【現代文】 柳田邦男『僕は9歳のときから死と向きあってきた』 標準
2/4
第一問
池内紀『きまぐれ歴史散歩』
標準
第二問【古文】
菅原孝標女『更級日記』
やや難
第二問【現代文】 中沢新一『緑の資本論』
好井裕明『違和感から始まる社会学
2/5
第一問
ールドワークへの招待』
第二問【古文】
作者未詳『伊勢物語』
標準
日常性のフィ
第二問【現代文】 開高健『白いページ』
標準
やや難
標準
【現代文】
今年度は、全日程で評論、随筆各1題の出題であった。
例年出題される文化や社会に関する文章に加えて、今年度は哲学系の文章、学問について論じた文章からの出
題が目を引いた。いずれも論旨展開・主旨が明確で、昨年度までと同様、読解の練習を積んだ受験生にとっては
読みづらいものではない。本文の内容を丁寧にたどっていくことで設問に十分対処できる。
設問は、漢字・語句の意味・空欄補充・傍線部の説明・内容合致など入試に頻出のものが中心である。全体の
設問数は、第一問で 10~14 問、第二問で8~12 問程度。解答形式は、すべてマーク式である。設問全体の難易
度は標準的といえる。
○第一問
文章量は日程によって多少があり、2000~3000 字程度。全日程で、5択の漢字問題、語句の意味を問う問題、
空欄補充問題、傍線部の内容説明または理由説明問題、内容合致問題が出題された。第二問に比べると、国語の
知識を必要とする問題がやや多い。解答が一つにしぼりづらい設問があった。
○第二問
文章量は日程によって多少があり、2000~4000 字程度。全日程で、空欄補充問題、傍線部の内容説明問題が出
題された。第一問に比べると、読解問題が中心であり、選択肢も長めのものが多い。
【古文】
出典は、2/3 が鎌倉時代の説話集、2/4 が平安時代の日記、2/5 が平安時代の歌物語であった。いずれも大学入試
ではよく出題される有名な作品である。
設問の内容は、語義、解釈、主体判定、理由や心情の説明、文法、文学史など、幅広い。具体的な傾向は下記のとおりで
ある。
・語義、解釈については、選択肢が、古語の基本的な意味を土台にしつつも前後の文脈を踏まえた表現になっているもの
1
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国語(現代文)
傾向と対策
が多かった。
・文法問題は、助動詞の活用形や用法を中心に、助詞の用法、動詞の活用の種類や活用形などを問う、基本的な問題であ
った。
・説明問題では、傍線部の具体的な内容や、登場人物の心情などが問われていた。
・和歌については、内容の説明などが問われていた。
・文学史については、同時代の作品、同ジャンルの作品を選ぶ問などであったが、ジャンルに関して、選択肢にある三つ
の説話作品の中で、「仏教説話」の作品を選ばせるなど、細かなジャンルを問うものもあった。
全体として、古文に関する幅広い知識と、文脈を細部にわたって正確に読みとる力、選択肢を吟味する判断力が必要な問
題である。
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国 語
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国語(現代文)
傾向と対策
(分析は一般入試 A の問題のみです)
学習対策
【現代文】
●文章のつながりを意識しよう
出題されている文章は、論旨展開(話のつながり)を丁寧にたどっていけば、十分理解できるレベルである。
ときに受験生にとっては読み慣れない文章や長文が出題されることもあるが、見た目の印象で諦めたり焦ったり
するのは禁物だ。どのような文章にも読解の手がかりはある。論じられているのはどういうことか、それがどの
ように展開されていくのかを本文に即してたどっていけば読解できる。設問も、文章の内容を把握した上で、傍
線部がある場合はその意味内容を正確に押さえ、前後の文脈にまで目を配ることができれば解ける。空欄補充問
題も同様に空欄前後の文脈を正確に押さえれば解答が決まる。選択肢にやや紛らわしいものもあるが、基本的に
は本文の内容や設問で問われていることと照合しながら、間違った選択肢を消去していくことで解けるはずだ。
したがって標準的な私大向けの問題集で、文章のつながりを意識して読み、問題を解く練習をしておこう。
●国語の知識を身につけよう
第一問で漢字と語句の意味が出題される。これらは、知識を前もって身につけていれば確実な得点源になる。基
本的な国語知識を集めた薄手の問題集(30 日完成や一問一答式など)を仕上げておくとよい。知らない語句・事
がらは日頃から辞書や国語便覧で調べるようにしたい。また文学史が出題されることもあるので、問題集などで
著名作品とその作者、主義・派などを覚えておくこと。
●マーク式問題に慣れよう
マーク式問題は、文章を正確に理解した上で、設問の意図に従って根拠を踏まえ、選択肢を検討すれば正解でき
るように作成されている。複数の選択肢で迷いがちな人は、設問が何を問うているのか、それに答えるためには
本文のどこを根拠にすればいいのか、ということに注意しながら、選択肢を本文と照合しつつ消去法で解答を決
める練習をしよう。また、全体の設問数が多いので、時間配分の練習も必要である。
【古文】
●知識を充実させておこう
古文の読解に必要不可欠なものは、古文単語の知識である。入試頻出のものを慣用句も含めて 500 語程度は確実に覚えて
おきたい。その際、その古語の語源やその古語が用いられる状況などが説明されている辞書や単語帳を選んで学習し、単語
の持つ意味を多角的に捉えられるようにすることが重要である。
助動詞、助詞の意味や敬語の用法なども、文脈を判断したり、解釈問題を解く大きな手がかりとなるので、文法書などで
基本的なものはおさえておこう。
文学史、古典常識といわれるものは、覚えておくだけで得点源になるので、日々の学習の中で、必要な知識として蓄えて
おきたい。また、有名出典からの出題が多いので、参考書などに載っているあらすじを頭に入れておくと読解の助けになる
だろう。
●解く力をつけよう
学習の方法としては、単語を覚えること、文法を覚えること、文学史などを覚えることを別々にするのでは、読解力や、
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2015 年度
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国語(現代文)
傾向と対策
問題を解く力は身につかないので注意したい。標準的な私大対策用の入試問題集を用いて、内容を読みとり、練習問題を解
きつつ、そこに出てくる重要な古文単語を覚え、助動詞や助詞、敬語の用法を文法書で確認し、その作品を文学史年表で調
べるといった、演習的な学習方法をとることで、知識を確実なものにし、読解力と問題を解く力を養っていくとよい。また、
読解に関しては、「この文章の中で作者は何を語ろうとしているのか」という、全体の文脈を正確につかむということも忘
れてはならない。「部分でなく全体を読む」ことを心がけていくと、深く読解する力、正解を判断する力が身につ
くだろう。
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