亀ケ崎小学校 校長通信「子どもを見つめて」11号 平成27年6月29日 校長 大谷 智之 新聞大魔王 6 月 26 日(金) 「その子は、みんなの前でほめられ、とてもうれしそうでした。」 1時間目が終わると5年生の先生が校長室に来てそう話して下さいました。何のこと かと思っていたら、新聞大魔王が出したプリントについてでした。その女の子は新聞 大魔王のプリントを家で取り組みそれを提出したのです。それにコメントや丸付けが されたのを教室に届けに行った時の様子を、私に教えに来てくれたのでした。 新聞大魔王が「毎日小学生新聞」の記事を使った問題や視写を出しています。印刷 する枚数は 30 枚。丸付けする労力と残ってしまうことを考え 30 枚にしたそうです。 そのプリントと同時に拡大したプリントも掲示してあります。希望する子どもは、そ の新聞大魔王が出した問題を一枚もらって家で取り組みます。30枚しかありません からもらえない場合もあります。書いたプリントを学校で私に出すと、私は大魔王に 届けます。「大魔王様へ」と書いた箱に入れておくと、いつのまにか大魔王が丸付け をしコメントを書き加えてその箱に戻っているのです。不思議です。それを、私が子 どもに手渡すのです。大魔王はどんな人なのか、だれなのか、だれも会ったことが無 いのです。まったく、不思議です。 この日の朝、昇降口で登校の様子を見ていたら2年生の女の子が私に近づいてきま した。そして、自分が暗唱した論語3つをすらすらと言ってくれました。驚きました。 さらに驚いたことは、その子は大きく拡大された新聞大魔王のプリントから、3つの 論語を自分で紙に書き写し家で何度も声を出して読んだということを教えてくれまし た。おぼえたい、そんな気持ちがその女の子の行動に表れています。今回、5年生の 女の子も新聞記事を読み、問題に答え、裏の書き写しを丁寧に書いていました。その 子もこれから積極的に学んでいってくれるだろうと思いました。 学ぼうとする気持ちがあれば、自分で行動を起こすことが大切です。その方法はあ なたの周りにはたくさんあります。先生や周りの大人が、勉強しなさい・宿題しなさ いと様々な問題を与えなくても、自分の工夫次第で勉強はいくらでもできます。自分 で家にある新聞記事を読む、図書室から借りた本の内容をまとめる、新聞大魔王のプ リントをやる・・・自分から学ぼうとすることが大切なのです。 亀ケ崎小学校で、自分から学ぼうとする2人の子どもたちの姿を見ることができて、 朝からとても幸せな気持ちになりました。そして、「校長通信」を書きたい気持ちに なりました。
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